シェレメーチエヴォ国際空港
テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 空港
シェレメーチエヴォ国際空港(テンプレート:Lang-ru-short ミジュドゥナロードヌィイ・アエラポールト・シリミェーチエヴァ)は、ロシアの首都・モスクワ市内にある国際空港。乗客数と取り扱い貨物数において、ロシアでドモジェドヴォ空港に次いで2番目に大きい空港である。アエロフロート・ロシア航空のハブ空港でもある。
目次
概要
市内から北北西に約40km離れたところにある。かつては空港の設備、職員の対応、市内へのアクセスなどあらゆる面で評価が低いことで知られ、日本航空をはじめとする複数の航空会社がドモジェドヴォ空港へ乗り入れ空港の変更をしているが、空港直結鉄道(アエロエクスプレス)の開通や新ターミナル(D、E)の運用開始などサービス改善を行った結果、2013年3月、国際空港評議会による、欧州地区のエアポート・サービス・クオリティ・アワードを受賞した[1][2]。
現在稼動しているターミナルビルは、
- 滑走路北側
- ターミナルB
- ターミナルC
- 滑走路南側
- ターミナルD
- ターミナルE
- ターミナルF
の5つである。
全てのターミナルビルは離着陸に使用する滑走路を共有しているが、滑走路北側にあるターミナル(B、C)と南側にあるターミナル(D、E、F)との連絡手段についてはほとんど考慮されていない。連絡バスがあるにはあるが定期的に出ているわけではないため、乗り継ぎにあたっては空港敷地を出て一般の道路を使うことが一般的となっている。このような例は世界的にも珍しく、他にはオーストラリアのパース空港、フィリピンのダバオ国際空港、インドのデリー国際空港・ムンバイ国際空港などがある。
歴史
ニキータ・フルシチョフは、西側への歴訪の際、各国の表玄関となる国際空港に感銘を受け、モスクワでも表玄関となる国際空港の建設をするよう命じた。軍用滑走路だったシェレメチェボは空港整備工事によって1959年8月11日に開港され、1960年6月1日にはベルリンとの間で最初の国際線が就航した。1964年9月3日には現在のシェレメチェボ1が開業。1967年9月12日にはツポレフTu-134による初の旅客定期便がストックホルムへ出発、続いて9月15日にはイリューシンIl-62がモントリオールへ出発した。
そして1980年1月1日、モスクワオリンピック開催にあわせてシェレメチェボ2が国際線ターミナルとして供用を開始した。
近代化
モスクワ市内には当空港の他、ドモジェドヴォ空港・ヴヌーコヴォ国際空港などがあるが、2000年以降、設備の整ったドモジェドヴォ空港との競争が激化。日本航空、ルフトハンザドイツ航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、オーストリア航空、スイスインターナショナルエアラインズといった各国のフラッグ・キャリアが乗り入れ先をドモジェドヴォ空港に変更してしまっている。
2007年12月には、ターミナルBに隣接して40000m²の広さを持つターミナルCが完成し、供用が開始されている。ビル外壁はアエロフロートのイメージカラーである青とオレンジに塗装され、年間500万人の乗客を処理する。現在、ターミナルBは主に国内線専用として使用されており、いずれビジネスジェット用ターミナルとされる予定である。
2009年11月には、ターミナルDが完成し、11月15日より供用が開始された。アエロフロート・ロシア航空と、同社が加盟するスカイチーム加盟各社の専用ターミナルであり、該当するすべてのフライトの移行が2010年中に完了する予定である。ターミナルFから西に600mほど離れている。
さらに、ターミナルDとターミナルFの間にターミナルEが建設され、2010年3月に供用開始された。
ターミナルFも補修が行われており、完成後の処理能力は現在の年間800万人から1800万人に倍増し、エアバスA380にも対応できるようになる。また、上述のとおりターミナルDと接続されることにより、2つのウィングを持つ一体のターミナルビルとなる。オフィスビル「国際ビジネスセンター」も同時に建設される。
現在テンプレート:いつの2つの滑走路についても、拡張を含む大幅なリニューアルが予定されている。また、3,200m×60mの規模を持つ3番目の滑走路の建設が進んでいる。
空港ターミナルビル
シェレメーチエヴォ1はターミナルBに、シェレメーチエヴォ2はターミナルF、シェレメーチエヴォ3はターミナルDに名称変更された。
ターミナルA
2012年完成。ビジネスターミナルおよび個人航空機向けターミナルとして使用される。
ターミナルB
1961年完成。旧シェレメーチエヴォ1。ターミナルCに隣接している。国内線およびベラルーシとの国際線が使用していたが、2013年現在休止されている。
ターミナルC
2007年完成。一部の国際線が使用する。ターミナルBに隣接している。
ターミナルD
2009年11月15日に供用が開始された。旧シェレメーチエヴォ3。アエロフロート・ロシア航空とその関連会社及び、同社が加盟するスカイチーム加盟各社の専用ターミナルとなる。
ターミナルE
2010年3月28日に完成した。
ターミナルF
1980年完成。旧シェレメーチエヴォ2。主にスカイチーム加盟航空会社以外の国際線と国内線が使用する。1980年のモスクワオリンピック開催のために建設された。
就航航空会社と就航都市
国内線
ターミナルD
国際線
ターミナルC
ターミナルD
ターミナルE
ターミナルF
市内とのアクセス
テンプレート:仮リンク(直通列車)、路線バス、マルシュルートカ(ロシアの乗り合いタクシー)、タクシーでのアクセスが可能である。 なお、他の空港との間を直接移動したい場合は、タクシーでの移動のみとなる。
アエロエクスプレス
ターミナルD,F(=シェレメチェボ2,3)とベラルースキー駅を約35分で結ぶロシア鉄道傘下の直通列車。2008年6月10日開業。開業当初はテンプレート:仮リンクが市内側の終着駅で、5時~翌1時の間に所要約35分で22往復しており、運賃は普通席250ルーブル(VIP席350ルーブル)であった。サヴョーロフスキー駅でモスクワ地下鉄9号線テンプレート:仮リンクに乗り換えることで、市内中心部まで1時間程度で行くことが可能となった。運転間隔は最短20分~最長2時間50分と幅があったため、到着時刻によっては他の交通機関を利用したほうが早いこともあった。2009年8月28日にはモスクワ市内側の発着駅がベラルースキー駅(ベラルーシ駅)に変更され、利便性が向上した。26往復に増便されたが、最終列車の発車時刻は23時半に早められている。延伸後も所要時間と運賃は変わっていない。なお、空港行きのみサヴョーロフスキー駅に停車するが、ベラルースキー駅行きはサヴョーロフスキー駅を通過する。 時刻表(英語)
路線バス
路線バス851番が、シェレメチェボ1→シェレメチェボ2→モスクワ地下鉄2号線テンプレート:仮リンク→シェレメチェボ1の向きに巡回している。また、路線バス817番が、シェレメチェボ2→シェレメチェボ1→モスクワ地下鉄7号線テンプレート:仮リンク→シェレメチェボ2の向きに巡回している。運賃は25ルーブル。運転間隔は10分~15分程度。空港と地下鉄駅の所要時間は40分~1時間。地下鉄と併用することで、市内中心部までおおむね1時間半以内で行くことができる。
マルシュルートカ
上記路線バスと同じルートをマルシュルートカも走っている。運賃は60ルーブル。乗客が一定人数集まり次第出発する。
タクシー
現在モスクワ市内はヨーロッパで最も渋滞がひどい都市と言われ、空港~市内を結ぶ幹線道路はモスクワ市内最悪の渋滞の名所である。そのため市内の中心部のホテルまで自動車だと3時間以上かかることもある。目安として17:20に空港に到着して入国した場合、タクシーで市内中心部のホテルに到着するのは22:00頃になることが多い。出国にあたってタクシーを利用する場合は、十分な余裕を持って市内を出発するよう注意すべきである。
ターミナル間の移動
南北のターミナル間を移動するには、原則として路線バス、マルシュルートカ、タクシーのいずれかを利用する。ルートは上記「市内とのアクセス」と同様である。所要時間は約15分。この際、国際線~国内線の乗り継ぎはもちろんのこと、国際線どうしの乗り継ぎであってもいったんロシアに入国する必要があるので、ビザ(通常のビザまたはトランジットビザ)が必要となる。
なお、アエロフロート同士での乗り継ぎに限り、トランジット専用のバスが用意されることがある。しかし、待ち時間がかなり長くなる場合もあり、薄暗い待合室には売店などの設備はない。この場合、ビザは不要である。テンプレート:要出典範囲
補足事項
ホテル
2009年現在、空港近くには以下の2つのホテルが存在する。
- Novotel Moscow Sheremetyevo Airport - シェレメチェボ2より600m
- Airport Hotel Sheremetyevo(Sheremetyevo-2 Hotel) - シェレメチェボ2より600m
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:モスクワの交通- ↑ 国際空港評議会がサービスの良い空港ランキングを発表 AFPBB 2013年3月17日
- ↑ Best Airport for the Region of Europe ACI