島田一の介
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島田 一の介(しまだ いちのすけ、1951年5月8日 - )は愛媛県宇和島市出身の日本の舞台芸人。血液型は、AB型。本名、楠 正泰(くすのき まさやす)。よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属し、吉本新喜劇にレギュラー出演しているベテラン。
来歴・人物
- 愛媛県立宇和島水産高等学校卒業。8人兄弟の末っ子で父は野菜などの種を販売する仕事をしていた。7歳の時に吉本新喜劇をテレビで見てファンとなる。中学卒業を母に吉本新喜劇入りを相談も反対され地元の水産高校に入学。卒業を尼崎で蒲鉾の加工工場で仕事を始めた。その後なんば花月に足を運ぶようになる。後に出待ちで島田洋之介・今喜多代(洋之介の死後、喜多代は「今日規汰代」に改名)に弟子入り志願も断られ何度も志願しているうちに認められ面接が行われ正式に弟子入り。始め漫才として同門の島田洋七とコンテストに出場するために試験的にコンビを結成、ほんの数か月で解散。
- 彼と親しいオール巨人は、「性格は本当に優しいし、どんな時でもファンに愛想が良い」と彼の人柄を讃えている。また、非常に後輩の面倒見が良いことでも知られる。
- 島田洋之介・今喜多代(洋之介の死後、喜多代は「今日規汰代」に改名)門下で、今いくよ・くるよは姉弟子にあたり(初舞台は一の介の方が早いが、入門はいくよ・くるよの方が先であり年齢も年上であるため、彼女たちを先輩と呼んでいる)、島田洋七、島田紳助らの兄弟子である。兄弟弟子のことを聞かれると「私を除いて、みんな全国区(笑)」とネタにする。若い頃はいくよを好きだった時期があり、アタックしようとするものの、いつもそばにくるよがいたので「この人(くるよ)邪魔〜」と思っていたそうだ(『ナンバ壱番館』より)。
- 一時期、師匠の名跡を継いで「2代目 島田洋之介」を襲名することを周囲から要請されたこともあったが、「私には重すぎる名前です」と辞退した。
- 阪神尼崎駅の近くにバー「ベル」を経営している。弟弟子の島田紳助も2回ほど来店したことがあるが、その時の一の介は既にヘベレケだったという。また、週末はたいぞうや吉本新喜劇の若い座員などがバイトとして働きに来ているらしい(『クイズ!紳助くん』でのフリートークより)。
- ブラジル人女性のいるパブで、意味を知らないまま「カルボ」というポルトガル語(日本語では「ハゲ」)を連呼していた(八方・今田の楽屋ニュース2012での放送より)。
- iPadを購入したが、まずその最新の製品にビビってしまい、スーツでipadを購入しに行った。
新喜劇での芸歴
- 1971年7月に吉本新喜劇へ入団、名脇役として活躍するも、1989年、「新喜劇やめよッカナ!?キャンペーン」時に解雇され一旦退団。一旦退団後は、浅香あき恵と漫才コンビを結成するも解散。その後タレント活動をしながら、岡八郎、花紀京ら元新喜劇メンバーと共に吉本新喜劇の地方巡業に出演する。
- 1996年、当時ニューリーダーだった内場勝則(現座長)らが吉本の上層部に「芝居の出来る一の介さんに復帰してもらいたい」と訴え、正式に再入団、現在に至る。店の親父役、ヤクザ役などで出演することが多かったが(店の親父役の時は和風の作業着に前がけの格好、ヤクザ役の時は黒地に白いストライブの入ったスーツ)、近年は謎の原始人役やオカマ役などあらゆる役をこなすようになっている。その演技力を買われ、浅香や安尾信乃助同様、なんばグランド花月(NGK)の舞台にはほぼ休まず出演している。
- 近年頭頂部が随分薄くなったが、これは新喜劇の役者としてはむしろ好都合で、室谷信雄以来のハゲキャラのポジションを継承することとなり、さらに活躍の場が増えている。若いころは長髪でパンチパーマを当てたスタイルで、先述の室谷に対し「悔しかったらパーマを当ててみなさい!」と罵るギャグもあった。
ギャグ
- 持ちギャグ
- まず、田中角栄のものまねをして(「誰のものまねやねん?」と突っ込まれると、「田中角栄のまねやで」と言う)、他の共演者に「ふる~っ」と突っ込まれる→「じゃあ新しいの」と言いつつ、同じものまねを繰り返す→「同じですやん」→「これは田中真紀子やで」とまたボケ、「娘かい!」と突っ込まれる→さらに繰り返し→「田中邦衛です」とぼけ、「関係ないわっ」と突っ込まれる。
- 言うのは池乃めだか、内場勝則、小籔千豊など。そして、そのやりとりに安尾信乃助が参加する。
- 島田が殴られ転倒したとき:「よかった怪我(毛が)ない怪我ない」
- 島田にお詫びをするとき:「もうしわけない」
- 初対面での挨拶で(「」は内場、()は島田)
- 「ハゲめまして/いらっしゃいハゲ」(そらおかしいやろ?)
- 「一生けんめい頑張っております」(おい)
- 「口が滑って」(え、すべる?)
- 「ツルッっと」(あ?ツルっと?)
- 「え…どう言うてハゲまそう?」(そんな励ましいらんよ?)
- 「もうこん(毛根)ない」(何?毛根ない?)
- 「い、いや、もう金輪際言わない」(当たり前だ)
- 「すいません、ヌケヌケと」(あ、まだ言うてる?)
- 「テカってるんじゃないよ、怒ってるんだよ。」
- (安尾)「けなし(毛無し)過ぎ」(誰が毛無しじゃい!)
- 川畑泰史が「まあまあ、そうおピカり(お怒り)にならなくても」と煽ることも。
- 最近は
- 他にも、松下笑一とヤクザ役で出た時には
- また、他のシーンでは、
- ヤクザが暴れているときに頭に懐中電灯を当てて退散させる
- 小籔がボウリングのボールに見立てて鼻に指を入れる
など、最近はさらに増えつつある。