北大東村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:出典の明記 テンプレート:Mboxテンプレート:Infobox 北大東村(きただいとうそん)は、沖縄本島の東方約360kmに位置する沖縄県最東端の北大東島沖大東島を行政区画とする沖縄県島尻郡に属する。

沖大東島は、2013年現在でも全島がラサ工業の私有地であるうえ、同社から貸与される形で在日米軍の射爆撃場(沖大東島射爆撃場)として使われているため、一般人は立ち入ることができない無人島となっている。 ※詳細は沖大東島を参照。

地理

北大東島#地理も参照。

北大東島は隆起珊瑚で出来た島特有の風景が広がり、内陸部の景色は大陸的な印象をも与える。また、南大東島に隣接している。

面積
  • 北大東島 11.94km²
  • 沖大東島 1.15km²

ため池群

テンプレート:Infoboxテンプレート:ウィキプロジェクトリンク 天然の池沼が数多く存在する南大東島に対して北大東島はそれほど多くないが、島の中央には淡水の大池があり、淡水レンズ[1]の作用により、潮の干満に伴って水位が変動する。この池は、かつて天水のみを水源としていた時代には貴重な水源であったが、現在は海水淡水化により供給されているため農業用水以外には使われていない。

このほか、沖縄県の最東端に位置する東貯水池をはじめ、製糖工場の前にある赤池等の農業用ため池があり、274ha(島の耕地面積の5割)のサトウキビ灌漑に使用されている。

北大東島にある大小16ヶ所に点在するため池は、2010年(平成22年)3月25日に「北大東村ため池群」として農林水産省ため池百選に選定された[2]

自然・保全運動

ミサゴトビサシバサギなど渡り鳥が羽を休める位置であり、野鳥観察の適地となっている。毎年サトウキビの日(毎年4月第4日曜日)には、子供会と保護者、島民が周辺の整備を行っている。 テンプレート:Main

歴史

村制施行以前の歴史については北大東島#歴史を参照。

地域

特記のない地域はすべて北大東島。

  • 中野
  • ラサ(沖大東島)

人口

テンプレート:人口統計

隣接している自治体

行政

村議会議員の定数は5人。これは日本の地方議会の議員定数の中では、最も少ないものである。

経済

産業

かつてはリンの採掘が産業の中心だったが、現在はサトウキビの生産や製糖および、漁業観光が産業の中心となっている。また、サトウキビの輪作としてジャガイモも生産されている。

観光については、観光スポットが南大東島ほど充実しておらず、訪れる観光客は比較的少ない。

南大東村と異なり商工会は組織されていない。南大東島に多い居酒屋や娯楽施設などのほか、商店も少ない。

名産・特産品

土産品は、ジャガイモなどを練り込んだ「ぼろじのクッキー」など僅かしかない。

日本郵政グループ

北大東村内の郵便番号は、901-39xxである。

※ 2013年10月現在、郵便窓口は土曜日(休日の場合を除く)の午前中も開設。なお、局内設置のゆうちょ銀行ATMはホリデーサービスは行われていない。

交通

航空

(2012年7月現在)

  • 北大東空港 - 南大東空港(約15分)
    • コミューター航空の定期路線では日本最短(直線距離で約12km)である。風向きによって南大東島へ一直線に飛ぶさいの飛行時間は3分間。日本で最も運航距離の短い航空路線であり、距離あたりの運賃が最も高い路線(普通片道運賃が8,300円(小児は2,900円)[4])となっている。
    • 琉球エアーコミューターが運航。那覇からの航路が、曜日によって往路または復路に南大東空港を経由して運航している(那覇から北大東間を搭乗した同日に北大東と南大東間を利用した場合、直行便と同じ運賃となる特例がある)。
    • 運航当初はおおむね曜日を交互に運航する形だったが、現在は金・土・日・月曜日が北大東先航、火・水・木曜日が南大東先航という形となっており、観光でどちらかの大東島を行き帰りしようとするには不便になった。
    • JALマイレージバンクのマイル積算対象外となっていたが、2012年7月18日搭乗分よりマイル積算の対象となる予定で、同区間は8マイルとなる[3]

船舶

ファイル:Daitou freighter.jpg
停泊する「だいとう」
  • 那覇港泊港南岸) - 北大東島(西港・江崎港・北港)・南大東島
    • 大東海運の「だいとう」が、ほぼ5日おきに1便(週に1-2便、月に5-6便)運航。所要時間は約14時間半から16時間半。
    • 那覇と各島間を一筆書きに運航するが、島側の寄港順序は航海ごとに変わる。また、運航予定が予告なく頻繁に変更(最終の出港判断は当日の朝)される。
    • 基本的には西港が利用されるが、西港・江崎港・北港の中で、その時最も波が穏やかな港に停泊する(入港予定は村内放送でも放送される)。また、岸壁付近の波が激しく着岸できないため、人も貨物もクレーンに吊り下げられた籠に乗って上陸することでも知られる[5]

道路

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

観光

ファイル:Rainbowstone.jpg
レインボーストーン
  • 島の中央付近には大東宮があり、島民の信仰の対象となっている。
  • 北大東民族資料館:島の開拓の歴史的資料を展示。
  • 黒部岬:北大東島北西部に位置するかつてアホウドリが生息した岬。
  • 上陸公園:上陸港跡にある公園。
  • 長幕(ながはぐ):屏風を立てたように絶壁をなしてそびえ立つ石灰岩の崖。「長幕崖壁及び崖錐の特殊植物群落」として国の天然記念物に指定。
  • 天狗岩
  • ハマユウ荘うふあがり島:宿泊・レジャー施設。
  • 真黒岬:沖縄県最東端の岬。
  • リン鉱石貯蔵庫跡
  • レインボーストーン - 石灰石の隙間に、動物の死骸や石灰石等が侵入して赤・黄色等の半透明の縞模様を作る石。
  • ため池群(大池、赤池、東貯水池等) - ため池百選

放送

詳細は、大東諸島#放送北大東中継局南大東中継局を参照。

テレビ

1975年(昭和50年)、南大東島に放送試験局が開設されたことで受信が可能となり、夕方4時間ほどの放送を視聴することができるようになった。この中継局では1984年5月、衛星放送の実験放送が開始されたことから、ようやく他地域との同時放送が実現したが、NHKのBSのみであることから沖縄県内のローカルニュースや民放の番組が放送されないため、沖縄本島でビデオ録画された番組をレンタルビデオとして貸し出す店もあったという。

1998年東京都小笠原諸島向けに送信・利用されている通信衛星を利用した放送が開始された[6]。これにより民放を含む地上波各局を視聴できるようになったが、もともと東京都内向け(小笠原諸島は全域が東京都に属する)の電波であることから、沖縄の県域放送ではなく東京(関東広域圏)のものが放送されていた(ただし、民放は沖縄県内に系列局があるTBSテレビフジテレビテレビ朝日の3局のみ)。なお、沖縄県内の情報は電話回線(衛星回線)により電送され、随時字幕で表示される。

沖縄県では2006年から開始されている地上デジタル放送では、沖縄本島~南大東島間に海底ケーブルが敷設されNHK沖縄・沖縄民放3局ともアナログ放送完全終了2日前の2011年7月22日に南大東島とともにデジタル中継局が設置された。なお、地上デジタル放送中継局の開局までは南大東村と共に全域が地デジ難視対策衛星放送の対象地域になっていた。

テレビ中継局(TVの単位はCH)
中継局
リモコンキーID
総合
(1)
教育
(2)
RBC
(3)
OTV
(8)
QAB
(5)
北大東(出力3W) 42 40 44 46 48

ラジオ

中波放送 (AM) は、2007年4月1日NHKラジオ第1放送と、民放の琉球放送(RBCiラジオ)・ラジオ沖縄南大東中継局がFM波によって開局し、昼夜問わず良好な受信が可能となった[7]

超短波放送 (FM) は終日受信不可。かつてのアナログテレビ放送と同様に技術的な面からNHK-FM放送FM沖縄も含め、今のところ聴取できる予定はないが、NHK-FM放送については2011年9月からパソコン向け、10月からスマートフォン向けにインターネットによる同時配信で聴取が可能となっている。なお、衛星放送(BS・CS)によるラジオ放送や短波放送ラジオNIKKEI)・NHK国際放送(NHKワールド・ラジオ日本)は終日受信可能。

通信

位置情報

  • [[[:テンプレート:座標URL]]25_56_46.5_N_131_17_56.5_E_{{{9}}} 北緯25度56分46.5秒東経131度17分56.5秒](村役場)

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

リダイレクトの所属カテゴリ

テンプレート:リダイレクトの所属カテゴリ

テンプレート:ため池百選 テンプレート:Navbox テンプレート:大東諸島

  1. 北大東島は透水性の岩盤であることから地下には塩水が浸透しているが、淡水の地下水がその比重差から上に「浮かんで」いるような状態となっている。
  2. 北大東村ため池群ため池百選) - 農林水産省
  3. 3.0 3.1 琉球エアーコミューター(RAC)ご利用時におけるJMBサービスでの取り扱い変更について - 日本航空テンプレート:リンク切れ
  4. 2012年7月搭乗分。
  5. ナニコレ珍百景 - テレビ朝日(2008年10月8日放送)
  6. 沖縄本島と南北大東島の間には琉球海溝があり、且つ400kmも離れているため技術的に海底ケーブルを敷設することは困難とされていたが、2011年初頭に光海底ケーブルを敷設する工事が行なわれた。
  7. 中波だと夜間に日本国外の放送との混信により良好な受信が困難であるためで、沖縄県内では沖縄本島北部と先島諸島が同様なケースが取られている。なお、先島諸島へは沖縄本島から海底光ファイバーケーブルで結ばれているが、沖縄本島から南大東島の送信所への伝送は通信衛星を経由して送られている。