オオルリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:生物分類表

オオルリ(大瑠璃、学名Cyanoptila cyanomelana)は、スズメ目ヒタキ科オオルリ属に分類される鳥類の一種。

日本へは夏鳥として渡来・繁殖し、季は東南アジアで越冬する。高い木の上で朗らかにさえずる。姿も囀りも美しい。

形態

全長が約16 cm[1][2][3]翼開長が約27 cm[2][4]の背中は尾も含め光沢のある青で、尾の基部には左右に白斑がある。喉、顔は黒で腹は白い。は頭から尾にかけて背面が茶褐色で、喉と腹は白い。胸と脇が褐色。 また、雄が美しい色彩になるには2 - 3年を要すると考えられ、若鳥時代の雄の羽色は雌の羽色と似た茶褐色で、背面の一部と風切羽及び尾羽に青色が表れているだけである。雌はキビタキの雌やコサメビタキなどに似ている[3][4]

コルリルリビタキなど共に、「青い鳥」御三家の一つである[2]

鳴き声

地鳴きはクッ、クッ。さえずりは、美しい声でゆっくりとピリーリー、ポィヒーリー、ピールリ、ピールリ、ジィ、ジィと鳴く。雌もさえずることがある[2]

日本三鳴鳥のひとつ(他はウグイスコマドリ[1][2]

分布

旧北区中国東北部ウスリー朝鮮半島日本で繁殖し、インドシナ半島から大スンダ列島フィリピンなどに渡って越冬する。

日本には夏鳥として4月下旬ごろに渡来し、南西諸島を除く北海道から九州までの全国各地で繁殖する。10月ごろまで見られる。

生態

低山帯から亜高山帯にかけての山地や丘陵に生息し、とくに渓流沿いのよく茂った森林に多く、飛翔している昆虫を捕食する。クモ類なども捕食する[1]。渓流沿いの岩壁や土壁のくぼみなどにコケを用いてをつくる[2]なわばりを持ち、の中ののほとりや、牧場と林の境などでも見られる。繁殖期に雄は木の梢で豊富な声量でさえずる[3]渡りの時期には市街地公園でも観察される。

種の保全状況評価

国際自然保護連合(IUCN)により、レッドリスト軽度懸念(LC)の指定を受けている[5]

日本の以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている[6]。かつては姿かたちと鳴き声から飼い鳥として人気があり「和鳥四品」[7]のひとつであった[8]。現在は鳥獣保護法により愛玩飼養は禁止されているが、毎年違法な飼養が確認されている[8]

豊橋総合動植物公園がオオルリの繁殖賞(自然、人工:1991年、2003年)を受賞した。

Sibley分類体系上の位置

テンプレート:Sibley

亜種

以下の亜種に分類される。

  • C. c. cumatilis - チョウセンオオルリ[8]
  • C. c. cyanomelana (Temminck, 1829) - オオルリ[8]

自治体指定の鳥

日本の以下の自治体指定の鳥である。括弧表記はかつて存在していた自治体。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

テンプレート:Sister テンプレート:Commons&cat

テンプレート:Bird-stub
  1. 1.0 1.1 1.2 山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥 (2006)、512-513頁
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 ひと目でわかる野鳥 (2010)、187頁
  3. 3.0 3.1 3.2 野山の鳥 (2000)、100-101頁
  4. 4.0 4.1 絵解きで野鳥が識別できる本 (2000)、152-155頁
  5. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「IUCN」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  6. テンプレート:Cite web - 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典元の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示される。
  7. 和鳥四品 - オオルリ、キビタキ、コマドリ、ミヤマホオジロ
  8. 8.0 8.1 8.2 8.3 テンプレート:Cite web
  9. テンプレート:Cite web
  10. テンプレート:Cite web
  11. テンプレート:Cite web
  12. テンプレート:Cite web
  13. テンプレート:Cite web
  14. テンプレート:Cite web
  15. テンプレート:Cite web - 「ルリちゃん」はオオルリをモチーフにした栃木県民の日のマスコットキャラクターである。