東福寺駅
東福寺駅(とうふくじえき)は、京都府京都市東山区本町十二丁目にある、京阪電気鉄道および西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。
目次
概要
京都の玄関口である京都駅の南東部に位置する駅である。京阪電気鉄道の京阪本線と、JR西日本の奈良線が乗り入れている。
京阪の駅はPiTaPa(スルッとKANSAI協議会)と「スルッとKANSAI」対応各種カード、JR西日本の駅はICOCAの利用エリアに含まれている。またJR西日本の駅は特定都区市内制度における「京都市内」エリアに属している。
かつては、京阪駅への出入り口は東側の本町通側のみ、JR駅は橋上駅舎のため両線の乗り換えは跨線橋を渡らなくてはならなかった。2011年11月6日より、JR線下りと京阪線上りを平面(階段無し)でつなぐ連絡改札口(のりかえ口)が設置され供用を開始している[1]。連絡改札口の営業時間は7時から19時までで、これ以外の時間は改札口設置前と同様に越線橋を渡って一度それぞれの改札を出なければならない。なお、連絡改札口に駅出口はない。
駅構造
京阪電気鉄道
テンプレート:駅情報 相対式ホーム2面2線を持つ地上駅となっており、駅舎と改札口は下りホーム(東側)にある。上りホームにも改札口があり、JRの駅舎および外へ直接出られる通路に通じている。なお、互いのホームへは地下道で連絡している。したがって三条方面からJRに乗り換える場合、上りホームの改札口から出て、JR駅舎への階段を上る。
バリアフリー設備は、京都第一赤十字病院の最寄り駅と言うことも有り車イス対応エレベーター・オストメイト対応の多目的トイレ・点字の運賃表・車イス対応の幅広自動改札機など完備されている。
のりば
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | テンプレート:Color京阪本線 | 上り | 三条・出町柳方面 |
2 | テンプレート:Color京阪本線 | 下り | 中書島・枚方市・淀屋橋・中之島線方面 |
JR西日本
相対式ホーム2面2線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。分岐器や絶対信号機がない停留所に分類される。かつては単式ホーム1面1線(現在の2番線)のホームしかなかったが、黄檗駅と同様に改築された。改札口は1箇所のみ。
宇治駅が管理し、ジェイアール西日本交通サービスが駅業務を受託している業務委託駅である。ICカード乗車券「ICOCA」が利用することができる(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。
のりば
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | テンプレート:Color奈良線 | 上り | 京都方面 |
2 | テンプレート:Color奈良線 | 下り | 宇治・奈良方面 |
- JR東福寺駅プラットホーム.JPG
プラットホーム
- JR Tofukuji station gate.jpg
改札口
利用状況
京都府統計書によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 京阪電気鉄道 | JR西日本 |
---|---|---|
2004年 | 6,455 | 5,526 |
2005年 | 6,592 | 5,805 |
2006年 | 6,216 | 6,178 |
2007年 | 6,170 | 6,433 |
2008年 | 7,164 | 6,660 |
2009年 | 7,211 | 6,882 |
2010年 | 7,282 | 7,222 |
2011年 | 6,934 | 7,538 |
2012年 | 7,403 | 8,027 |
駅名となった東福寺は、秋の紅葉シーズンに観光に訪れる人が多く、駅構内が狭隘なため特に混雑する。この際、隣の京都駅や管理駅の宇治駅からJR西日本の正社員が派遣され、旅客誘導に努めている。
2006年の秋から、JR西日本と京阪電鉄が共同で、京都市東山区一帯の道路渋滞に巻き込まれない移動手段として「京都駅 → (JR)東福寺駅 → (京阪)七条駅・清水五条駅・祇園四条駅」という乗換ルートを観光客に案内している。京阪グループでもある京都タワーの外壁には、「祇園・清水へは京阪電車:JR東福寺駅と直結」と、乗換ルートの案内広告を掲示したり、ガイドマップを配布するなどしてPRに努めている。
2008年秋には、東海道本線(JR神戸線)立花駅 - 神戸駅から東福寺駅まではJR線を利用し、その後は京阪線を利用して京都方面の紅葉観光をするというルートを想定した企画きっぷ[2]が利用期間を限定して発売されるなど、京都観光促進のための連携強化を打ち出している[3]。なお、これに伴い、JR西日本は京阪電鉄の所有する敷地(約34平方メートル)を賃借してホームを拡幅している。
両社の連携強化以降、行楽シーズンの当駅の利用客数は増加傾向にあり、京阪東福寺駅は2008年11月23日に4万8000人の利用を記録した他、年間の1日当たりの利用者数も10%以上増加している。JR東福寺駅の利用者数も増加している[4]。
駅周辺
- 東福寺[5]
- 泉涌寺、雲龍院
- 三嶋神社
- 大谷中学校・高等学校
- 京都国際中学校・高等学校
- 京都第一赤十字病院
- 京都赤十字病院内郵便局
- 京都市立日吉ヶ丘高等学校
- 任天堂京都リサーチセンター(任天堂旧本社社屋)
- インテリジェントシステムズ本社(任天堂京都リサーチセンター内)
駅前は小規模な商店等が立ち並ぶ小ぢんまりとした佇まい。
バス路線
当駅には、バス路線は乗り入れていない。最寄バス停は、京都市バスの東福寺、東福寺道である。
- 京都市バス(東福寺バス停)
歴史
現在の奈良線京都駅 - 稲荷駅間は東海道線の一部として1879年(明治12年)に開業したが、当時は東福寺駅は設けられていなかった。1910年(明治43年)になって京阪電気鉄道が開業と同時に東福寺駅が造られたが、旧国鉄の東福寺駅が開業するのは47年後の1957年(昭和32年)になってからで、それも乗車券の販売などの駅業務は京阪電鉄に委託という形をとっていた。
その後奈良線側の駅は、JR化後の1993年(平成5年)12月に橋上駅舎化された時に人員を配置した。これにより、それまで全面的に京阪に委託されていたJRの駅務が分離され(乗換改札口が橋上駅舎内に設置された)、京阪の上りホームと奈良線ホーム(現在の2番のりば)との間に壁が設置された。但し、この当時はJRのホームから改札外に出入りする場合には、この乗換改札口の他に、京阪のホームを経て京阪の改札口を通らなければならないという二度手間があった。これが解消されるのは2003年のことである。
年表
- 1910年(明治43年)4月15日 - 京阪電気鉄道が天満橋駅 - 五条駅(現在の清水五条駅)間で開業した当初から設置。
- 1916年(大正5年)3月29日 - 上家改築、上り待合室新設[6]
- 1943年(昭和18年)10月1日 - 会社合併により京阪神急行電鉄の駅となる。
- 1949年(昭和24年)12月1日 - 会社分離により京阪電気鉄道の駅となる。
- 1957年(昭和32年)12月27日 - 国鉄奈良線の東福寺駅が、京都駅 - 稲荷駅間に新設開業[6]。当時は国鉄の駅務は京阪に委託されており、国鉄の乗車券も京阪の窓口で販売されていた。
- 1958年(昭和33年)4月8日 - 国鉄東福寺駅と京阪東福寺駅との連絡施設工事竣工[6]。
- 1970年(昭和45年)4月1日 - 上下ホームの延伸、駅舎の改良工事完成[6]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、国鉄の駅が西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 1989年(平成元年)9月27日 - 京阪鴨東線開業にあわせたダイヤ改正で、京阪本線東福寺駅が準急通過駅となった。
- 1993年(平成5年)
- 1994年(平成6年) 8月12日 - 京阪東福寺駅改良工事竣工、出町柳行きホーム屋根延伸・スロープの設置[9]。
- 2001年(平成13年)10月1日 - 奈良線東福寺駅が快速・区間快速停車駅となる。
- 2003年(平成15年)
- 2006年(平成18年)4月16日 - 京阪本線ダイヤ改正により日中の普通をすべて京阪間直通運転に変更したため、日中の準急停車がいったんなくなる。
- 2008年(平成20年)10月19日 - 中之島線開業に伴う京阪本線ダイヤ改正により、日中の準急停車が復活(毎時6往復中4往復、残り2往復は京阪間直通の普通)と、通勤準急の停車駅となる。
- 2010年(平成22年)10月30日 - JR駅のバリアフリー整備、使用開始。[10]。
- 2011年(平成23年)
隣の駅
- 京阪電気鉄道
- テンプレート:Color京阪本線
- テンプレート:Color快速特急・テンプレート:Color特急・テンプレート:Color通勤快急・テンプレート:Color快速急行・テンプレート:Color急行
- 通過
- テンプレート:Color通勤準急(平日下りのみ運転)・テンプレート:Color準急・テンプレート:Color普通
- テンプレート:Color快速特急・テンプレート:Color特急・テンプレート:Color通勤快急・テンプレート:Color快速急行・テンプレート:Color急行
- 西日本旅客鉄道
- テンプレート:Color奈良線
- テンプレート:Colorみやこ路快速・テンプレート:Color快速・テンプレート:Color区間快速
- テンプレート:Color普通
- 京都駅 - 東福寺駅 - 稲荷駅
- ただし、正月ダイヤ時にはみやこ路快速が稲荷駅に臨時停車する。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:Navbox- ↑ 出典・京阪駅置き沿線情報誌『K PRESS』2011年11月号16頁掲載の「くらしのなかの京阪」(Vol.429)誌面にも「東福寺駅のJR・京阪連絡改札の供用を開始します」の旨が掲載された
- ↑ 京都もみじきっぷ。2012年秋まで継続販売。
- ↑ テンプレート:PDFlink - 京阪電鉄 2008年11月17日
- ↑ JR西+京阪 京観光スイスイ JR京都駅→東福寺駅→京阪乗り換え→祇園や清水寺 - 産経新聞 2009年4月3日
- ↑ 京阪線を利用の場合は隣の鳥羽街道駅で下車した方が近い
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 出典・京阪100周年記念誌「京阪百年のあゆみ」(2011年3月24日刊)資料編142頁 ただし2003年9月13日における両者の改札分離の件については、単に「駅舎改造(2ラッチ化)」と記載されている。
- ↑ 出典・京阪駅置き広報誌「くらしのなかの京阪」1993年6月号
- ↑ 出典・京阪駅置き広報誌「くらしの中の京阪」1993年12月号
- ↑ 出典・駅置き広報誌「くらしのなかの京阪」1994年9月号
- ↑ 奈良線東福寺駅バリアフリー整備の完了について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2011年2月15日 しかしそちらの本文には「JRの改札内のみ2010年10月30日にバリアフリー施設を使用開始している」との記事あり
- ↑ 京都新聞2月18日朝刊24面に「東福寺駅京阪のホームのエレベーターが完成、明日より使用開始」との記事より。さらに「K PRESS」2011年3月号16面の広報コーナー「くらしのなかの京阪(Vol.421)」紙面でも当該項目下段に掲載の「東福寺駅前で駐輪場の供用を開始しました」の項目と併せて発表された。
- ↑ 出典・駅置き沿線広報誌『K PRESS2012年1月号』16面の「くらしのなかの京阪」