夕刊フジ
夕刊フジ(ゆうかんフジ)は、産業経済新聞社から発行されている日本の夕刊紙。大衆紙的な内容である。関東・近畿での即売が中心。駅売店では「日刊ゲンダイ」や「東京スポーツ」と競合する。
目次
概要
1969年2月25日に日本初の駅売りタブロイド判夕刊紙として創刊。創刊翌年(1970年)に同社から子会社として分離されたフジ新聞社へ発行元を移行したが、1987年にサンケイスポーツ新聞社と共に産経新聞社と合併。日本で唯一の、全国紙を発行元とするタブロイド紙である。
創刊当初から見出しにオレンジ(橙)色を採用したことから「オレンジ色のニクい奴」というキャッチコピーが付いた。創刊当時は、東西産経新聞の精鋭が集められ、エース級のライターが集結した。創刊号の1面を飾ったのは当時参議院議員だった石原慎太郎で、見出しは「慎太郎新党躍り出る」。オレンジ色に白抜きの題字は、2006年9月5日号(9月4日発行)から消滅した。
発行日は原則日曜日と祝日を除く毎日(但し年末年始は12月29日に元日付け「新春特別号」を刊行し、12月30日〜1月3日休刊)。
2008年10月2日号(10月1日発行)から、1部売りが120円から130円に、2014年4月2日号(4月1日発行)からは130円から140円に値上げした(後者は消費税増税の影響)。
新聞題名はフジテレビジョンから由来する。
構成の傾向
僚紙である産経新聞同様、保守的な記事が多く、産経新聞・夕刊が廃刊となった関東エリアでは事実上産経新聞の夕刊的立ち位置でもある。 韓国を中心に『反日ネタ』を必ず一面(往々にしてトップ)で大きく報じるが、僚紙であるサンスポ韓Funとは連携していない。芸能面は少なめだが、必ずといっていいほど、グラビアアイドルの写真付き記事が載る。 また、夕刊紙の中では経済・株式に関する記事に力を入れていることも特色であり、最終版(C版)では東京証券取引所の終値を掲載している他、中国株についての連載もある。
日付は終面題字部以外、欄外において全て(平成19年2月1日)のように元号のみ表記していたが東京版のみ2007年2月1日以降は西暦(元号)に変更し、記事中では原則として元号表記から西暦表記に改められ、止むを得ない場合に限り「西暦(元号)」表記を行うようになった。なお、関西版では2007年2月以降も元号表記を継続していたが、同年10月1日から東京と同じく「西暦(元号)」表記に変更された。ただし、連載コラムでは元号のみで表記しているものもある。また、当日ではなく、翌日の日付で発刊していることも特徴である(そのため、現実には存在しない昭和64年1月8日で表記された[1]紙面が存在する)。また東京版では欄外の日付は細く、関西版では太くなる。天気は東京版ではマークで、関西版では字で掲載している。2008年4月から1面にPOSコード(バーコード)が表記されている。
印刷工程
夕刊フジは、東京本社版は原則として産経新聞印刷江東工場(東京都江東区)で印刷し、大阪本社版は産経新聞印刷大淀工場(大阪市北区)で印刷しているが、東京都心で販売される分の一部のみ、2010年8月まで大手町の読売新聞東京本社の工場で印刷していた[2]。これはできる限り締切を遅らせることによって、前述の東京証券取引所の終値などの記事の掲載を可能にするための措置であった。
なお、2009年10月1日付から産経新聞本体が九州・山口特別版を創刊させたが、当面夕刊フジは九州版(山口・沖縄含む)の現地発行はせず、大阪本社A版の福岡市内及び北九州市内の一部向けの駅売りのみの発売が継続される。
テレビ放送
2006年1月23日から2009年3月30日まで、平日19:30から20:00(再放送21:00から21:30、23:30から24:00)に、モバHO!(モバイル放送)で、「夕刊フジTV」が放映された。この番組は夕刊フジの編集スタッフがその日の最終版の紙面をもとにしたニュース解説を雑談仕立てで展開するもの。ゲストとしてグラビアアイドルや取材現場の記者が登場することもあった。
連載コラムの執筆者
- 麻生太郎
- 安倍晋三 終了
- 亀井静香 終了
- 神崎武法 終了
- 小沢一郎
- 太田昭宏
- 中川昭一 終了
- 昔昔亭桃太郎 終了
- ケラリーノ・サンドロヴィッチ - 日替わりで月曜担当
- 増島みどり - 日替わりで火曜担当
- 花田紀凱 - 日替わりで水曜担当
- 中瀬ゆかり - 日替わりで木曜担当
- 白川道 - 日替わりで金曜担当(中瀬ゆかりの夫(事実婚))
- 井沢元彦 - 『再発掘 人物日本史』(週刊ポスト連載『逆説の日本史』)の姉妹編。現在は「上杉謙信軍団編」を連載
- 佐高信 - 『西郷隆盛伝説』
- 吉田類
- 中村うさぎ
- 中田宏 終了
- ドリアン助川(現:明川哲也) 終了
- 泉麻人 - かつて月曜の日替わりコラムを断続的に長期連載。
- Julie - 関西版での毎週水曜担当
- 那須顕一(日本イケダン協会 会長)- 毎週火曜 「読者の皆様、総イケダン化計画」 を連載
- 4コママンガ
- 長編マンガ
- 寺島優原作・李志清作画 - 『三国志』(メディアファクトリーから発売の単行本からの再録)
番組表
東京版
- フルサイズ
- ハーフサイズ(フルサイズ局の上)
- ハーフサイズ(BS-TBS・BSジャパン・BSフジの上)
- WOWOW(プライム・ライブ・シネマ)
- ハーフサイズ(フルサイズの端)
- 上から順。ほとんどの新聞の例に倣えば周波数順のため文化放送が頭に来るはずが、資本関係からかニッポン放送が先。なお、その他のNHK・TBS・RFと全FM局は掲載されない。文化放送の下には凡例表がある。
大阪版
- フルサイズ
- ハーフサイズ(フルサイズ局の上)
- クオーターサイズ(衛星の左隣)
- ※土曜日に限り衛星はカットされる代わりにKBS京都、サンテレビジョン、NHKラジオ第1放送、ABCラジオ、MBSラジオ、FM802も掲載。(以上の各局は以前は平日にも掲載されていたが、紙面スペースの関係で割愛され、ラジオにいたっては2011年7月より産経が直接関係するラジオ大阪のみになった)
発行所
- 東京本社 東京都千代田区大手町一丁目7番2号 郵便番号100-8077
- 大阪本社 大阪市浪速区湊町二丁目1番57号 郵便番号556-8660
- 対象地域
- 東京本社版:関東、甲信越、静岡県、東北
- 大阪本社版:近畿、東海3県、北陸、中国、四国、九州(沖縄県を含む)
- ※宅配される版は、東京都内、大阪市内ではB版。
- ※一部地域は一日遅れで駅売店・コンビニエンスストアのみでの販売。
- ※福岡市内では、博多駅と西鉄福岡(天神)駅、天神駅の売店で、関西版の早版(A版)を午後4時以降に発売している。大阪から山陽新幹線を使って発送される。また、北九州市内でも小倉駅の売店で早版を福岡市内と同じ時間から発売している。
- ※名古屋市内では、名古屋駅や金山駅などJR・名鉄・近鉄・地下鉄の売店や一部コンビニで、関西版の早版をお昼過ぎ以降に発売している。
- ※番組表などの差し替えは無し
ネット事業
1996年8月より公式ウェブサイト「ZAKZAK」を開設、日本におけるインターネット普及初期からネットでのニュース記事配信を行っている。夕刊フジの紙面からの転載だけでなく、ネット限定記事の配信も行っており、中には「ZAK THE QUEEN」や「アニメ☆声優」のような内容的に夕刊フジの紙面では見ることが希な記事も配信している。
また、2004年7月22日から2009年6月末にかけて、ファンコミュニケーションズと共同で、新聞社としては初のブログサイト「夕刊フジBLOG」を開設、コラム記事の掲載や個人ブログへの見出し配信、コメントやトラックバックで記事に対する批評や意見をうけつけるなど、様々な試みを行っていた。
関連項目
- 競馬エイト
- サンケイスポーツ
- SANKEI EXPRESS - タブロイド朝刊紙
- 日刊ゲンダイ -ライバル夕刊紙
- ZAK THE QUEEN - ZAKZAKのアイドル企画
- アンドレア・モーダ -1992年に参戦していたF1チーム。夕刊フジがスポンサーとなり、ノーズ先端部にロゴを掲出していた。
- 高岡美樹のべっぴんラジオ - 産経新聞グループのラジオ大阪で平日午後に放送されているラジオ番組。過去、16時ごろに「夕刊フジ最終便」というコーナーがあり、夕刊フジの編集局と中継をつないで最終版の注目記事を紹介していた。祝日は休止。なお、金曜日のみ「ほんまもん!原田年晴です金曜スペシャル」の枠で同コーナーを設けていた。
- ザ・ボイス そこまで言うか! - 産経新聞グループのニッポン放送で毎週月〜木曜日の16:00〜17:30に放送されているラジオ番組。16:40頃から放送の「夕刊フジ そこまで言うか!」というコーナーがある。ただし番組のメッセージ宛先紹介だけになることが多い。
- テリー伊藤のフライデースクープ そこまで言うか! - ニッポン放送で毎週金曜日の16:00〜17:30に放送されているラジオ番組。16:35頃に「夕刊フジ そこまで言うか!ニュース一本勝負」というコーナーがあり、夕刊フジの記者と中継をつないで最終版の注目記事を紹介している。
- 岩本勉のまいどスポーツ -
- 文化放送ライオンズナイター -
- タブロイド
- 夕刊フジ杯麻雀女王決定戦