新来島どっく
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株式会社新来島どっく(しんくるしまどっく、Shin Kurushima Dockyard CO.,LTD.)は、東京都千代田区に本社を置く造船メーカーである。旧・来島どっく。来島どっく時代には、経営者の坪内寿夫の下、独自のコスト削減などの経営手法により、愛媛県を中心に一大企業グループを築いた。1980年代の造船不況で坪内は経営から退き、新来島どっくとして再発足。グループ会社も複数傘下を離れた。
目次
事業所
- 東京本社 - 東京都千代田区丸の内1丁目7-12 サピアタワー13階
- 阪神事務所 - 大阪府大阪市北区堂島2丁目2番2号 近鉄堂島ビル16階
- 九州事務所 - 福岡県福岡市博多区店屋町4番16号 土居ビル
- 大西総合事務所・大西工場 - 愛媛県今治市大西町新町甲945番地
沿革
- 1902年 - 「波止浜船渠株式会社」として創業。
- 1949年 - 「来島船渠株式会社」を設立。
- 1961年 - 大西工場の建設に着手。
- 1966年 - 「来島どっく株式会社」に社名変更。川崎重工業と技術提携開始。
- 1968年 - 総合事務所を今治市波止浜から越智郡大西町(現:今治市大西町)に移転。
- 1978年 - 太平工業株式会社(現:新来島広島どっく)の経営に参加。
- 1986年 - 経営危機によりグループを再建のため、日本債券信用銀行から取締役が来島どっくに派遣された。グループの中小造船関係の21社を債務管理会社の来島興産に集約した。
- 1987年 - 株式会社新来島どっくを設立。
- 1990年 - 傘下の関西汽船とダイヤモンドフェリーと室戸汽船を大阪商船三井船舶(現・商船三井)に譲渡。
- 1994年 - 大西工場に新総合事務所完成。
- 2000年 - 波止浜工場を株式会社新来島波止浜どっく、広島工場を株式会社新来島広島どっく、陸機事業本部を株式会社新来島製作所に分社化。
- 2006年 - 新来島宇品どっく(旧・西武造船)および宇品マリーナを西武建設(西武鉄道グループ)より買収。
グループ会社
造船会社
船用部品製造事業
- 新来島製作所
卸売事業
請負関係会社
- アステック
- クリエイト
- 新来島エンジニアリング
- 新来島鋼材加工
- 来島テック
- 大西テック
- 広島テック
サービス関係会社
- 大西運輸(貨物運送事業等)
- ゆずえサービス(旅館・不動産事業等)
- オーエーシステムサービス(事務受託事業等)
- 愛媛造船サービス(曳船事業等)
- ドリームサービス(保険代理店事業)
主要建造船
- フェリー「フェリーくるしま」 - 1986年竣工、関西汽船からフェリーさんふらわあを経て現在松山・小倉フェリー所属
- フェリー「フェリーはやとも2」 - 1986年竣工、関西汽船からフェリーさんふらわあを経て現在松山・小倉フェリー所属
その他
- 映画『仮面ライダーV3対デストロン怪人』(東映、1973年)
- 『仮面ライダーV3』(毎日放送)20、21話のテレビ本編と併せての四国ロケで、敷地内で撮影が行われた。撮影時には大量の火薬による派手な爆発が多用され、近隣の民家から爆発事故と間違えられ、警察に通報される騒ぎとなっている[1]。
- カーフェリー(現:商船三井フェリーの)「さんふらわあ」(旧:日本高速フェリー時代、さんふらわあ5・後のさんふらわあ おおさか、さんふらわあ8・後の さんふらわあ とさ、さんふらわあ11・後の初代 さんふらわあ さつま が建造された)
- 大西工場敷地内には、松山刑務所の開放的処遇施設である松山刑務所大井造船作業場が開設されている。
現存する主な元グループ企業
- 関西汽船/ダイヤモンドフェリー(両社商船三井の傘下へ、経営統合・合併し現フェリーさんふらわあ)
- 佐世保重工業(新日鉄の関係会社、旧興銀の融資系列)
- 神戸発動機(山田地建グループ→投資ファンドの支援を受け三菱重工・三井物産の傘下へ)
- オリエンタルホテル(ダイエー傘下を経てゴールドマン・サックス証券及びモルガン・スタンレー証券傘下に)
- 函館どつく(名村造船所と業務提携を経て同社傘下に)
脚注
- ↑ 仮面ライダーSPIRITS〜受け継がれる魂II(講談社:刊)より