石屋製菓

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テンプレート:Infobox 石屋製菓株式会社(いしやせいか、英称Ishiya Co., Ltd.)は、北海道札幌市西区宮の沢に本社を置く菓子メーカーである。

概要

チョコレート菓子のヒット商品である『白い恋人』で知られるほか、バウムクーヘンなどの各種菓子、ケーキなども製造販売している。

また、関連会社である石屋商事が西洋建築とコンサドーレ札幌をテーマにした複合施設である白い恋人パークの運営も行っている。

同パーク内には、菓子工場で見学も可能であるイシヤチョコレートファクトリーや、イギリステューダー朝期の建築様式の建物を移築したチュダーハウスのほか、コンサドーレ札幌の練習施設である宮の沢「白い恋人」サッカー場も設置されている。

主取引銀行は、2007年(平成19年)に社長を派遣した北洋銀行であり、旧北海道拓殖銀行経営破綻に伴い、主取引行とされた。

秋田銀行みずほ銀行(旧第一勧業銀行)、旧さくら銀行(旧三井銀行)とも大口の取引関係にあり、かつて通信販売での代金振込先として指定されていたが、現在は北洋銀行・三井住友銀行が主要取引行と会社概要に記載されている。

沿革

  • 1947年(昭和22年) - 政府委託の澱粉加工業として創業。
  • 1948年(昭和23年) - ドロップス製造開始。
  • 1957年(昭和32年) - 生菓子製造開始。
  • 1959年(昭和34年)10月 - 石屋製菓株式会社を設立。
  • 1976年(昭和51年)12月 - 『白い恋人』を発売。
  • 1995年(平成7年) - イシヤ・チョコレートファクトリー(白い恋人パーク)がオープン。
  • 2000年(平成12年)10月 - 宮の沢白い恋人サッカー場が完成。
  • 2003年(平成15年) - チュダーハウスがオープン。
  • 2007年(平成19年)8月 - 新聞紙上で一部製品の回収を告知。後日の記者会見にて、自社検査により大腸菌群と黄色ブドウ球菌が検出されたと判明。
    • ほかに、白い恋人の一部に、賞味期限を1ヶ月延ばして販売したものがあることが発覚(後節にて記述)。
  • 2007年(平成19年)8月24日 - 札幌市保健所が食品衛生法に基づき、衛生面の改善を求める行政処分を行う。
  • 2008年(平成20年)
    • 1月31日 - イシヤ・チョコレートファクトリーの開館を再開。
    • 8月1日 - 長年使われてきた、寄り添う2匹の猫をモチーフにしたロゴマークから、青地に白で七稜星[注釈 1]を模したマークとアルファベットでISHIYAと書かれたロゴマークに変更された。
    • 12月1日 - 長年使われてきた、寄り添う2匹の猫を『プルミ』と『ラムル』と命名[注釈 2]
  • 2013年 (平成25年)6月 - 秋田銀行秋田共立と共同で建設した札幌大通西4ビル内に、菓子販売店「ISHIYA SHOP」、カフェ「ISHIYA CAFE」と、アメづくりを実演する「キャンディ・ラボ」を開業[1]

主な製品

  • 白い恋人
    • 白い恋人
    • 白い恋人チョコレートドリンク
    • 恋人広場
  • 美冬
  • クーベルチュール
  • 貯古令糖
  • クックミー
  • イシヤハードビター
  • テイネショコラ
  • 雪だるまチョコ
  • コンサドーレ札幌
    • コンサドーレクッキー
    • サポーターズ12
  • パイまんじゅう『クラーク』

など

ファイル:SHIROI KOIBITO PARK Yokubari set.jpg
カフェ・ティータイムのよくばりセット

「白い恋人」

創業後、駄菓子製造を行っていたが、本州で大量生産された駄菓子が北海道に流入してきたため、路線の転換を余儀なくされ、高級菓子製造へ事業を変更した。小麦粉鶏卵バターなど高級原材料を使用したラング・ド・シャ(クッキー)のヒットを筆頭に、次々と新製品を生み出した。

主力製品である『白い恋人』は「チョコレートがべとつかずに食べられる方法はないだろうか」という石水勲[注釈 3](創業者・石水幸安の長男、のち社長)の発想から、チョコレートをラング・ド・シャで挟んだ商品として開発。石水幸安がネーミングし、包装デザインはレモンアート社、箱のデザインは野崎印刷紙業がそれぞれ担当、1976年(昭和51年)12月に発売された。チョコレートとラング・ド・シャという2つの素材を注意深く合わせたこだわりが独特な食感と繊細な味を生み、ユニークな商品名も相まってヒット商品となった。

旅客機機内食に採用され、観光客を中心に評価を得た。現在でも、「地元のものは地元に来て買ってもらうことにより、北海道銘菓としての魅力を維持し続けられる」というブランド戦略の下、あくまで販売のベースを北海道に限定し、成田国際空港制限エリア内の免税店[2]などの一部例外や物産展などを除いて道外での販売は行っていない。

「白い恋人」賞味期限改竄問題

2007年(平成19年)8月、白い恋人の一部に、賞味期限を1ヶ月延ばして販売したものがあることが発覚。全商品の自主回収を行い、本社工場は操業を停止した。後に白い恋人以外の商品について最長2ヶ月の先延ばしも発覚した。この問題の発覚と前後して、本社工場で生産しているアイスクリームから大腸菌群が、バウムクーヘンから黄色ブドウ球菌が検出されたことも判明した。雪印企業グループミートホープに続く北海道の食品メーカーによる不祥事は、北海道外の地域での「北海道ブランド」のイメージに非常に大きな影響を与えた。

自社の失態によって操業停止に追い込まれた同社は、北洋銀行からの運転資金融資の実行の条件に代表取締役の退任を要求してきた。

このため同年8月17日、社長の石水勲は引責辞任を表明。後任の社長には旧北海道拓殖銀行出身で北洋銀行常務取締役島田俊平が、8月23日付で就任した[3]

島田は同日、役員を刷新。石水勲を含め5人いた取締役(うち4人は石水とその親族。他の1人は賞味期限延ばしを主導したとされる統括部長)のうち、4人を退任させ、自身のほか、1人(取引店・宮の沢支店の支店長)を北洋銀行から、1人(公認会計士)を外部から招聘、2人を社内から起用した。石水勲の長男石水創は留任させた。これについては、将来の社長候補の含みを持たせているとされている[4]。その後、石水創は2013年6月に社長に就任している。

同年8月24日、札幌市保健所食品衛生法に基づき、大腸菌群が検出されたアイス菓子類の廃棄を命令し、衛生面の改善を求める行政処分を行い、8月29日、札幌市の命令に従い、大腸菌群が検出された6月11日製造の「雪だるまくんアイスクリーム(抹茶)」232個を廃棄した。

自主回収から約100日を経た同年11月15日、保健所の了承を得て製造を再開し、22日に販売も再開した。

コンサドーレ札幌との関わり

北海道へのプロサッカーチーム誘致活動において、石水勲が主要人物の1人だったことから、コンサドーレ札幌のオフィシャルパートナーとなった。 2000年(平成12年)にはチョコレートファクトリーの隣に天然芝の屋外グラウンド「宮の沢白い恋人サッカー場」を造成。コンサドーレ札幌の練習場となっており、2013年現在ではユースチームの試合会場として使用されることもある。かつてJサテライトリーグが開催されていた時代にはその試合開催場所としても提供されていた。2014年1月からは札幌ドーム内にあったクラブ事務所も同サッカー場内のクラブハウスに移転している。

ゲーム実施時にはチョコレートドリンク、アイスキャンディーなどの販売を行っている。また、白い恋人のCMではコンサドーレ札幌を応援するバージョンも放送されている。 また、付属設備としてレストラン「おうるず」、コンサドーレ札幌オフィシャルグッズなどを販売しているコレクションハウスなどがある。

石水は2005年(平成17年)3月25日にコンサドーレ札幌の運営会社である北海道フットボールクラブ (HFC)の代表取締役会長に就任したが、その後HFC役員の不祥事(児童買春)の責任を取り、6月16日に代表権のない取締役に退いた。

テレビCM・提供番組

「白い恋人」「美冬」等のテレビCMは、北海道内の民放テレビ5局で各局ローカル番組やスポットCMなどで流れるほか、北海道発の全国ネットで石屋製菓が提供している単発番組に多く流れる。また、道内民放ラジオ4局(AM・FM)でもスポットCMを放送している。なお、提供クレジットは長年「白い恋人(でおなじみ)の石屋製菓」だったが、2008年(平成20年)8月1日からは「白い恋人(でおなじみ)のISHIYA」に変更された。

テレビCM出演

提供番組

※過去も含む。

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  • 午後の指定席(平日13:00〜14:55)[注釈 7]
  • 開運!なんでも鑑定団(北海道ローカルのみ、火曜日20:54〜21:54)
  • コンサにアシスト(金曜日21:54〜22:00)
  • GO!GO!フットサル(2011年1月 - 2013年3月、金曜日26:30〜27:00)
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  • Lief(2009年4月 - 2013年3月、月曜~木曜15時台前半枠の「New Smile」コーナーを提供)

備考

  • 2007年(平成19年)に高校生ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団した中田翔は、記者から「北海道と言えば?」という質問を受けた時、「白い恋人」と答えた。製造再開後に中田に「白い恋人」が贈られた。これがきっかけで、中田の高校(大阪桐蔭高校)でのあだ名が「白い恋人」になった。

関連項目

脚注

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注釈

  1. 七稜星は北海道章や北海道旗にも用いられている。
  2. 命名の由来はフランス語で「初恋」を意味する「プルミラムル」とのこと。
  3. 石水は、2007年に実施された札幌市長選挙において、自民党推薦候補清治真人後援会会長を務めた。
  4. かつては木曜日の同時間枠で提供していた。
  5. 2009年4月から2011年3月まで単独番組として「ISHIYAお天気パーク」が平日18:54~19:00に放送されていたが、スーパーニュースへ統合される形で18時台後半枠を提供している。
  6. 2007年までの年始特番は全国ネットの番組のローカルCM枠で放送されていた。
  7. 女と愛とミステリー』や『水曜ミステリー9』、『水曜シアター9』で放送された内容と他系列局の権利切れ作品を中心とした2時間ドラマの再放送。

出典

  1. 石屋製菓、札幌大通西4ビルとチカホにカフェなど3店同時出店 『札幌経済新聞』2013年6月4日
  2. 日本を代表するスイーツ、石屋製菓「白い恋人」誕生STORY | 成田空港 免税店 FaSoLa
  3. 47NEWS「法令順守意識植え付けたい」石屋製菓新社長が会見」『共同通信』2007年8月23日
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外部リンク


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