瀬戸地域
瀬戸(せと)は、岡山県岡山市東区にある広域地区。かつての赤磐郡瀬戸町(せとちょう)に相当する。2007年1月22日に岡山市に編入合併し、瀬戸支所の管轄地域となった。本項では赤磐郡瀬戸町、同町の町制前の名称である磐梨郡・赤磐郡物理村(もどろいそん)についても述べる。
2010年現在、地域内全域の大字に「瀬戸町」の名を冠している。
目次
概要
岡山市の最東部にあたり、岡山県の南東部、旧赤磐郡の南端に位置する。北隣は赤磐市(旧赤磐郡山陽町)、西隣は岡山市上道(旧上道郡上道町)、南隣は岡山市西大寺(旧西大寺市)、東隣は赤磐市(旧赤磐郡熊山町)でとなる。
地区の中央に鉄砲山と呼ぶ小高い山があり、周辺は瀬戸鉄砲山公園が整備され、山頂にはテレビ放送の備前瀬戸中継局が設置されている。その東側を吉井川、西側を砂川が流れている。
鉄砲山と砂川にはさまれた瀬戸駅周辺地区、砂川西岸の玉井地区、鉄砲山南麓の潟瀬地区、および鉄砲山から北東にやや離れた吉井川流域の万富地区からなる。
南西部と北東部にはやや平地が広がるが大半は標高100m - 350mの丘陵地となっている。町の東端を吉井川が北から南に流れており、川沿いの北東部・万富地区に麒麟麦酒岡山工場があり、平成19年4月には中四国では初の体育学部を要する「IPU・環太平洋大学」が設立された。
地勢
- 主な自然環境
沿革
歴史
古墳時代にはこのあたりが瀬戸内海の海岸線であった。このためか、「江尻」、「潟瀬」といった海辺を思わせる地名が残っている。
奈良時代には班田がおかれたため、条里制のあとが残っている。一般に古代 - 中世の道はアップダウンを避けて等高線に沿って曲がりくねることが多いが、この地域は条里制の名残で瀬戸駅周辺の道は碁盤の目状である。
中世には豪族の物理(もどろい)氏が支配した。
年表
- 1889年(明治22年)6月1日 磐梨郡森末村、寺地村、光明谷村、瀬戸村、下村、沖村が合併して物理村が発足。
- 1891年(明治24年)山陽鉄道(現JR山陽本線)の岡山延伸に伴い、瀬戸駅開業。旅客・貨物の取り扱い開始。
- 1900年(明治33年)4月1日 - 所属郡が赤磐郡に変更。
- 1914年(大正3年)物理村が町制を施行し瀬戸町となる。
- 1955年(昭和30年)瀬戸町・万富町・潟瀬村・玉井村の2町2村が合併し瀬戸町となる。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)1月22日 建部町とともに岡山市と編入合併する[1]。
- 2009年(平成21年)4月1日 岡山市が政令指定都市に移行し、瀬戸地区の行政区は東区となる。
旧・瀬戸町
- 町長
- 姉妹都市・提携都市
行政
- 岡山市東区役所瀬戸支所
- 瀬戸町合併特例区長:土井堅郎 - 旧・瀬戸町長
- 赤磐警察署 - 2005年3月7日に瀬戸警察署から改称。
- 岡山市消防局東消防署瀬戸出張所
- 瀬戸税務署
- 岡山市保健所 - 2007年1月までは瀬戸保健所が設置されていた。
- 備前瀬戸郵便局
経済
農業が中心産業であるが、キリンビール岡山工場が立地し、工業生産額も多い。また住民の多くは岡山市内等に通勤する勤労者である。
- 農業 - 丘陵地を利用したモモ・ブドウなどの果樹栽培を中心とした農業が盛んである。瀬戸町の篤農家大久保重五郎が開発したモモの品種白桃は画期的で、後の様々なモモの品種のルーツとなった。
- 工業 - 麒麟麦酒の工場がある。かつては果樹産地の特長を活かした缶詰工場があった。
- 商業 - 瀬戸駅周辺地区では、北隣の赤磐市下市地区と南隣の岡山市東区平島地区に大規模なショッピングセンターがいずれも車で至近距離であり、顧客を奪われてしまっているが、生活必需品の零細な商店からなる商店街がある。また万富地区では、経営者の高齢化などで商店の閉店があいつぎ、車を持たない家庭の買い物難民化が問題となっている。笹岡地域に岡山県東部最大のショッピングセンター(イオン)が進出するという構想がある。
- 金融 - 岡山東農業協同組合本店、中国銀行瀬戸支店、トマト銀行瀬戸支店、ゆうちょ銀行
- サービス業:病院・医院・歯科医院等の医療機関は人口の割に多い。理髪店・美容室等も比較的多い。ホテルはない。飲食店も少ない。
- 主要企業 - 麒麟麦酒岡山工場、ユニバーサル製缶岡山工場、光軽金属工業など
教育
- 小学校・中学校
- 高等学校
- 四年制大学
- 短期大学
交通
- 鉄道路線
- バス路線
- 道路
- 高速道路
- 一般国道
- 地域内を走る一般国道はなし
- 都道府県道
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
出身有名人
関連項目
その他
- 電話番号
電話の単位料金区域は岡山瀬戸MAに属し、市外局番は、086(600 - 609、950 - 959、994 - 999)となっている。
- 2001年3月3日に逼迫対策で08695(2 - 9)から0869(50 - 59)に変更。
- 2006年3月4日に再度の逼迫対策で0869(50 - 59)から086(600 - 609、950 - 959)に再変更。
- 2008年3月1日より、備前MAから赤磐市熊山地区(08699(4 - 9)→ 086(994 - 999))が当該MAに編入。
- 2011年2月23日より、久米南町の一部(086(958)→ 0867(28)、加入者番号も大幅に変更)が福渡MAに編入。
- 郵便番号
郵便物の集配は、以下の支店が行っている。
- 備前瀬戸支店:709-08xx、709-06xx、701-22xx、709-07xx