那覇バスターミナル
那覇バスターミナル(なはバスターミナル)は、沖縄県那覇市泉崎にあるバスターミナルで、沖縄島最大規模のバスターミナルである。ゆいレール旭橋駅前。那覇バスターミナル株式会社が管理、運営している。
目次
概要
沖縄県及び沖縄島最大都市・那覇の交通中心的ターミナルである。第二次世界大戦前、沖縄県営鉄道与那原線、海陸連絡線の起点である那覇駅があった。同駅舎を含む鉄道関連施設は沖縄戦により破壊されており、現在バスターミナル内に駅があったことを示すものは残っていない。
所在地
発着路線数(空港リムジンバスを含む)
- 琉球バス交通:19路線
- 沖縄バス:18路線(うち3路線はバスターミナル前バス停のみ停車)
- 那覇バス:9路線(うち1路線はバスターミナル前バス停のみ停車)
- 東陽バス:6路線
- 2社(琉球バス交通・沖縄バス)共同運行:5路線
- 2社(沖縄バス・東陽バス)共同運行:2路線
- 4社共同運行:1路線
沿革
1978年7月30日実施の交通方法変更(通称:730)により、バスの乗降口が正反対になることから、乗降口や車両の出入口などの変更が生じるようになった。その対策事業として、ターミナル施設の建て替えが行われることとなった[1]。
ターミナル建設計画の際には、本島4社(琉球バス・沖縄バス・那覇交通・東陽バス)社長による県外ターミナル視察(宮崎交通のターミナルなど)が行われた。それと並行して4社総務担当役員・運営委員・営業所長を中心した基本計画が以下の通りに策定された[1]。
- ターミナルの出入口の変更。
- バース形状をのこぎり型から並行型への変更。
- 高架歩道橋の設置。
- ターミナル外周路の敷地内への取り込み。
- 国道側にあったターミナルビル施設を撤去し、新ターミナルビルへ移設。
- 第2駐待機場を設置し、給油・洗車施設などを移設。
- 行先別の乗り場などを設置。併せて、バス発車時刻表示機器(反転フラップ式)の取付実施。
以上の基本計画策定の元、1978年7月16日に着工し、翌年1979年10月31日に竣工した[1]。
年譜
- 1959年8月27日 - 開設。
- 1978年7月30日 - 交通方式変更(730)に伴い、改装。
- 2002年10月9日 - 那覇バスターミナル株式会社が都市計画決定の申請手続き開始に同意。
- 2007年4月24日 - 那覇バスターミナル株式会社の全株式をゼクスが買収。
- 2008年1月12日 - 旭橋都市再開発が開発計画概要を公表。
- 2008年7月30日 - ゼクスが那覇バスターミナル株式会社の全株式をリッシに売却。
- 2012年1月11日 - リッシが那覇バスターミナル株式会社の全株式を第一交通産業に売却[2]。
構造
- 那覇バスターミナルには数多くの路線が接続しているため、数多くの乗車口が必要である。そのため、円弧状に歩行者用の通路が設置され、その両側に乗車口が配置されている。乗車口としては1〜14番のりばの15箇所(10番のりばは10番のりばとは別に10-2番のりばがある)がある。またバスターミナルに乗り入れない路線のために、旭橋バス停とバスターミナル前バス停がある。バスターミナル前バス停は沖縄県道39号線(国際通り)側に旭橋バス停とは別に設置されており、路線の関係上旭橋バス停を使用できない路線のために設置されている(25番のように旭橋、バスターミナル前両バス停を利用する系統も一部存在する。)。また、89番のように2回那覇バスターミナルに乗り入れる路線のために、14番ホームにも旭橋バス停が設置されている。降車口は各バス会社の事務所裏が利用されている。また、乗り場の路線は他都道府県で見られるような会社ごとの分け方ではなく、行き先、または関連路線によって分けられている。
- 各乗り場付近には路線の出発案内などが表示される案内板があるが、デジタル表示機ではなく反転フラップ式である。なお、一部は故障したまま修理されず放置されているほか、動作するものについても動作が不安定である旨の貼紙がされているほか、時刻や行先は付近に設置されている時刻表を参照するよう案内している。
- 那覇バス以外の各社は、那覇バスターミナル内に那覇営業所を設置し、ここが各社の路線運行の拠点となっている。また、那覇バスは那覇販売所と定期観光バス案内所を設置しており、那覇バスの定期観光バスはここを発着している。
- 車両待機場が構内中心部にあり、乗り入れ路線数によって各社の駐機台数が割り振られている。那覇バスターミナルは他の沖縄のバスターミナルとは違い、バスターミナルと車庫が併設ではないため、基本的に運行が終了すると各社とも車庫へ車両を回送している。しかし、沖縄バスと東陽バスは車庫に全ての車両が入りきらないということや、バスターミナルから車庫までが近く徒歩で移動できるため、一部の車両はバスターミナルに留め置かれている。
- 構内に「仲島の大石(なかしまのうふいし)」と呼ばれる琉球石灰岩の大きな岩がある。高さ約6メートル、周囲約25メートルで上にアコウなどの植物が自生している。岩の下部に海水に削られてできたノッチがあり、かつて付近が海であったことを示している。県指定天然記念物に指定されている。
旭橋駅周辺地区再開発事業
- 国道330号を挟んだ南地区と、那覇バスターミナルを含む北地区の再開発計画。この内、北地区においてバスターミナル地権者のバス会社による同意が得られず、計画が未定だったが、2007年4月に那覇バスターミナル株式会社の全株をゼクスが取得したことにより、計画の立案が進められた
- 2008年1月に出された計画では、現在50台程度あるバス駐機場(待機場)が8台に減るほか、パース(のりば)も15から14に減る見込みである。駐機場の減少に関して、沖縄県交通政策課は同県が計画している「基幹バスシステム」導入により現在の規模の駐機場スペースは必要ないとしている。しかし、一部会社では割り当てられている駐機場は満杯状態であり2006年2月に一部路線の起点をバスターミナルから豊見城へ変更している。また、「基幹バスシステム」には那覇市内線、及び南部(糸満)方面への路線は関与しない為、それらの路線に対する駐機場が不足するほか、別場所に設ける駐機場への回送による周辺道路の渋滞を引き起こしてしまうなどの問題も多くあり、バス会社は県などに再考を求めている。なお、計画では2012年度の完成を目指している[3]。
- 2008年7月にゼクスが全株式をリッシに売却している。旭橋都市再開発は計画に大きな影響はないとしている[4]。
- 2012年1月11日にリッシが全株式を第一交通産業に売却している[2]。
設置されている営業所
- 琉球バス交通 那覇営業所
- 沖縄バス 那覇営業所
- 那覇バス 那覇販売所・定期観光バス案内所
- 東陽バス 那覇営業所
- 沖縄県バス協会
- 空港リムジンバス案内センター
周辺
駅
船舶港岸(那覇港那覇ふ頭) 官公庁
学校
道路 |
宿泊施設
その他
|
乗り入れているバス会社
乗り入れている路線
テンプレート:Main 1番のりば
- 23番・具志川線 (琉球バス交通)
- 112番・国体道路線 (琉球バス交通)
2番のりば
- 90番・知花(バイパス)線 (琉球バス交通)
3番のりば
- 52番・与勝線 (沖縄バス)
- 77番・名護東(辺野古)線 (沖縄バス)
4番のりば
- 97番・琉大(首里)線 (那覇バス)
- 那覇市内観光周遊バス (那覇バス)
5番のりば
- 21番・新都心具志川線 (琉球バス交通)
- 27番・屋慶名(大謝名)線 (琉球バス交通・沖縄バス)
- 80番・与那城線 (沖縄バス)
- 110番・長田具志川線 (琉球バス交通)
- 127番・屋慶名(高速)線 (沖縄バス)
6番のりば
- 30番・泡瀬東線 (東陽バス)
7番のりば
- 7番・首里城下町(久茂地)線 (沖縄バス)
- 20番・名護西線 (琉球バス交通・沖縄バス)
- 32番・コンベンションセンター線 (沖縄バス)
- 63番・謝苅線 (琉球バス交通)
- 87番・てだこ線 (沖縄バス)
8番のりば
- 28番・読谷(楚辺)線 (琉球バス交通・沖縄バス)
- 29番・読谷(喜名)線 (琉球バス交通・沖縄バス)
9番のりば
- 31番・泡瀬西線 (東陽バス)
10番のりば
- 37番・那覇新開線 (東陽バス)
- 38番・志喜屋線 (東陽バス)
- 39番・百名線 (沖縄バス)
- 41番・つきしろの街線 (沖縄バス)
- 57番・那覇マリンタウン馬天線 (東陽バス)
- 59番・那覇マリンタウン線 (東陽バス)
10-2番のりば
- 18番・首里駅線 (沖縄バス)
- 40番・大里線 (沖縄バス)
- 100番・白川線 (沖縄バス)
- 109番・大里(真境名)線 (沖縄バス)
11番のりば
- 34番・東風平線 (沖縄バス)
- 35番・志多伯線 (沖縄バス)
- 50番・百名(東風平)線 (琉球バス交通)
- 51番・百名(船越)線 (琉球バス交通)
- 53番・志喜屋線 (琉球バス交通)
- 54番・前川線 (琉球バス交通)
- 83番・玉泉洞線 (琉球バス交通)
12番のりば
- 6番・那覇おもろまち線 (那覇バス)
- 10番・牧志新都心線 (那覇バス)
- 12番・国場線 (那覇バス)
- 14番・牧志開南循環線 (那覇バス)
- 33番・糸満西原(末吉)線 (那覇バス)
- 46番・糸満西原(鳥堀)線 (那覇バス)
13番のりば
- 89番・糸満(高良)線 (琉球バス交通・沖縄バス)
14番のりば (★印の路線は旭橋バス停として使用)
- 23番・具志川線 (琉球バス交通) ※那覇空港発の便のみ
- 25番・普天間空港線 (那覇バス)
- 26番・宜野湾空港線 (琉球バス交通)
- 55番・牧港線 (琉球バス交通)
- 56番・浦添線 (琉球バス交通)
- 88番・宜野湾線 (琉球バス交通)
- 89番・糸満(高良)線 (琉球バス交通・沖縄バス) ★
- 98番・琉大(バイパス)線 (琉球バス交通)
- 99番・天久新都心線 (琉球バス交通)
- 111番・高速バス (琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス)
- 113番・具志川空港線 (琉球バス交通)
- 120番・名護西空港線 (琉球バス交通・沖縄バス)
- 123番・石川空港線 (琉球バス交通)
- 空港リムジンバス芭蕉号 (沖縄バス・東陽バス)
- 空港リムジンバスカトレア号 (沖縄バス・東陽バス)
旭橋バス停(国税事務所側) (★印の路線は那覇バスターミナルバス停として使用)
- 14番・牧志開南循環線 (那覇バス)
- 23番・具志川線 (琉球バス交通) ★ ※那覇空港行きの便のみ
- 25番・普天間空港線 (那覇バス)
- 26番・宜野湾空港線 (琉球バス交通)
- 33番・糸満西原(末吉)線 (那覇バス)
- 46番・糸満西原(鳥堀)線 (那覇バス)
- 55番・牧港線 (琉球バス交通)
- 56番・浦添線 (琉球バス交通)
- 88番・宜野湾線 (琉球バス交通)
- 89番・糸満(高良)線 (琉球バス交通・沖縄バス)
- 98番・琉大(バイパス)線 (琉球バス交通)
- 99番・天久新都心線 (琉球バス交通)
- 111番・高速バス (琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス) ★
- 113番・具志川空港線 (琉球バス交通) ★
- 120番・名護西空港線 (琉球バス交通・沖縄バス) ★
- 123番・石川空港線 (琉球バス交通) ★
- 空港リムジンバス芭蕉号 (沖縄バス・東陽バス) ★
- 空港リムジンバスカトレア号 (沖縄バス・東陽バス) ★
バスターミナル前バス停 (★印の路線は那覇バスターミナル前バス停として使用)
- 6番・那覇おもろまち線 (那覇バス)
- 10番・牧志新都心線 (那覇バス)
- 12番・国場線 (那覇バス)
- 14番・牧志開南循環線 (那覇バス)
- 25番・普天間空港線 (那覇バス)
- 33番・糸満西原(末吉)線 (那覇バス)
- 46番・糸満西原(鳥堀)線 (那覇バス)
- 50番・百名(東風平)線 (琉球バス交通) ※琉銀本店前行きの便のみ
- 101番・平和台安謝線 (那覇バス)
- 200番・糸満おもろまち線 (沖縄バス) ★
- 234番・東風平おもろまち線 (沖縄バス) ★
- 235番・志多伯おもろまち線 (沖縄バス) ★
隣のバス停
- 国際通り・久茂地方面
- 那覇バスターミナル(旭橋) - 県庁北口
- 開南方面
- 那覇バスターミナル(旭橋) - 上泉
- 空港・糸満方面
- 那覇バスターミナル(旭橋) - 公園前
- 壺川方面
- 那覇バスターミナル(旭橋) - 旭町
- 14番・牧志開南循環線
- 那覇バスターミナル(旭橋) - 旭橋駅前
- 高速バス
- フリーゾーン前 - 那覇バスターミナル - 国場
- バスターミナル前バス停(33番、46番、50番、101番、200番、234番、235番)
- 上泉・旭町 - バスターミナル前(那覇バスターミナル前) - 県庁北口
- バスターミナル前バス停(6番、10番、12番、14番、25番)
- 那覇バスターミナル(旭橋) - バスターミナル前 - 県庁北口(6番、12番、14番は県庁前)
注記
- ↑ 1.0 1.1 1.2 7.30交通方法変更記念誌刊行委員会 『バス業界7.30の記録 沖縄の交通方法変更記念誌』 琉球バス、1980年、70頁 - 76頁
- ↑ 2.0 2.1 テンプレート:PDFlink - 第一交通産業株式会社 2012年1月12日リリース
- ↑ 2008年1月13日付け 琉球新報[1]
- ↑ 2008年8月2日付け 琉球新報[2]