篠ひろ子
テンプレート:ActorActress 篠 ひろ子(しの ひろこ、1948年3月8日 - )は、日本の女優。本名:西山 博子(にしやま ひろこ )、旧姓沼澤(ぬまさわ)。宮城県仙台市出身。東北学院大学法学部中退。血液型O型。所属事務所は芸映プロダクションであった。
来歴・人物
三男二女の長女で、父は電機会社の専務[1]。少女期は仙台少年少女合唱隊(後輩に遊佐未森がいる)に所属していた[2]。聖ウルスラ学院小学校・中学校を経て聖ウルスラ学院高等学校卒[1]。
1968年、東北学院大学法学部2年生在学中にゴルフ練習場でスカウトされ、東北放送テレビ「ホリデイ・イン・仙台」のアシスタントとしてローカルデビューし[1]、当時の本名沼澤博子名義で出演した。番組中に歌ったのが目にとまり、クラウンレコードに誘われ、20歳のとき上京、いずみたく宅に居候する[1]。同年「水色の風」で歌手デビューした。しかしまったくヒットせず、翌1969年、キングレコードに移籍して「悪い遊び」を出すがこれもヒットはしなかった[1]。この経験を生かして『金曜日の妻たちへパートII』ではクラブ歌手となる主婦を演じ、美声を披露している。篠がクローズアップされたのは女優としてで、1973年TBS『時間ですよ』の小料理屋の女将・お涼さん役で、これ以降、まとわりつく不運に愚痴ひとつこぼさず、ただ静かに耐える女・お涼さん路線が続いた[1]。 かつて、芸名のつづりが篠ヒロコ、所属も田辺エージェンシーであった時期もある。
夫は直木賞作家の伊集院静。兄にプロゴルファーの沼澤聖一、弟にゴルフクラブ設計家の沼澤雄二、甥にプロサッカー選手(徳島ヴォルティス所属)の青山隼がいる。
賀来千香子や板東英二とは親交が深く(板東がドラマデビューした時に篠が妻役だったことが縁)、『土曜大好き!830』(関西テレビ製作フジテレビ系)の最終回では、この番組が開始された時の記念ゲストとして迎えられたこともあって、仙台から飛行機で大阪に駆けつけて再び記念ゲストとして出演した。
2006年3月2日に死去した演出家の久世光彦の葬儀の際には、久しぶりに公に姿を現した(篠が『寺内貫太郎一家』に出演したため葬儀に参列)。
幼少より信仰を続けるクリスチャン(カトリック系)であり、洗礼名は(日本語訳が)"小さき花のテレジア"。篠は以前雑誌インタビューで「成人したいまでは洗礼名に反して長身(167cm)なのでちょっと恥ずかしい」と語ったことがある。また、夫・伊集院の小説『あづま橋』で女主人公がクリスチャンというのも、篠の存在が関係していたのではないかと言われており、その後も『白い声』『羊の目』と純粋で敬虔なクリスチャンをヒロインにした宗教性の強い小説が見受けられる。主演したドラマ『金曜日には花を買って』の第1話「こまったもんだよ男たち」でも、篠が墓参した墓場がキリスト教の墓地であり、この設定も篠がクリスチャンであることが大きく影響していたのではないかとの見方がある。
2010年6月21日のNHK『スタジオパークからこんにちは』に夫の伊集院が生出演し、現在は女優業を一時休業し、料理の勉強や趣味を楽しんでいるという。また、故郷の仙台に戻って2匹の愛犬(ミニチュアダックスフンドの名前はアイスとノボ)と共に夫婦で暮らしている。
主な出演
映画
- 恍惚の人(1973年、東宝) - エミ
- 放課後(1973年、東宝) - 美保
- しあわせの一番星(1974年、松竹) - 神山夕子
- 三代目襲名(1974年、東映) - 天遊軒清月
- ザ・ドリフターズ 極楽はどこだ!!(1974年、松竹) - 久美
- 吾輩は猫である(1975年、東宝) - 富子
- 河内のオッサンの唄 よう来たのワレ(1976年、東映) - 昇り龍の銀子
- 乱れからくり(1979年、東宝) - 馬割真棹
- 元祖大四畳半大物語(1980年、にっかつ) - ジュン
- プロゴルファー織部金次郎(1993年、東映) - 宿の女将
テレビドラマ
- 股旅USA(1972年、NET)
- 時間ですよ(1973年、TBS) - 田村涼子
- 非情のライセンス(NET)
- 第1シリーズ 第17話「兇悪の友」(1973年) - 水木夕起子
- 第2シリーズ 第23話「兇悪の夜の蝶」(1975年) - 浅野葉子
- 第2シリーズ 第78話「兇悪の花粉」(1976年) - 村越志保
- 第2シリーズ 第101話「恋心」~第121話「強姦」(1976年 - 1977年) - 滝悠子刑事
- 火曜劇場 / 人妻だから(1973年、NTV)
- 荒野の用心棒 (1973年、NET) - 流れ星のおりん
- 銀河テレビ小説 / 三四郎(1974年、NHK) - 里見 美禰子
- 寺内貫太郎一家(1974年、TBS) - お涼さん
- 傷だらけの天使 第22話「くちなしの花に別れのバラードを」(1975年、NTV) - 藤宮葉子
- 俺たちの勲章 第2話「狙撃者を追え! 」(1975年、NTV) - 鈴木和子
- 悪魔のようなあいつ(1975年、TBS) - 山川静枝
- 積木の箱(1975年、CX)
- 大都会 闘いの日々(1976年、NTV) - 三浦直子
- さくらの唄(1976年、TBS)
- 太陽にほえろ! 第242話「すれ違った女」(1977年、NTV) - 入江ケイコ
- 悪妻行進曲(1977年、TBS)
- 華麗なる刑事 第14話「雨の月曜日」(1977年、CX) - 芳賀カヨコ
- 特捜最前線 第22話「標的 ある女の情炎」(1977年、ANB)
- 明日の刑事 第10話「北の果てに消えたわかれうた」(1977年、TBS)
- 人間の証明(1978年、MBS) - 小山田文枝
- 俺たちの祭 第20話「愛のたたかい」・第21話「栄光と真実」(1978年、NTV)
- 江戸の渦潮 第2話「爽やかなり! 五月晴れ」(1978年、CX)
- 銀河テレビ小説 / ふるさとシリーズ2 上野駅周辺(1978年、NHK)
- ゆうひが丘の総理大臣(1978年、NTV) - 大坂道子
- 銀河テレビ小説 / 太郎の青春(1978年、NHK)
- 江戸の激斗 第14話「迷い道」(1979年、CX) - およう
- 青春諸君!夏(1980年、NTV)
- 松本清張シリーズ・天才画の女(1980年、NHK) - 須川久美
- おんな太閤記(1981年、NHK) - 阿茶局
- 愛の滑走路'81(1981年、TBS)
- 花咲け花子(1981年 - 1982年、NTV)
- 妻はなぜ私を裏切ったか(1982年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場 / 地底の殺意(1982年、NTV)
- 燃える女(1982年、MBS)
- 笑顔泣き顔ふくれ顔(1982年、CX)
- 火曜サスペンス劇場 / 名無しの探偵シリーズ・愛の疑惑(1983年、NTV)
- 時代劇スペシャル / 秘境 黄金谷の決闘(1983年、CX) - しの
- 金曜日の妻たちへII 男たちよ、元気かい?(1984年、TBS)
- ザ・サスペンス / 団地殺人事件 妻たちの危険な昼下がり(1984年、TBS)
- ザ・サスペンス / 団地殺人事件II 妻たちの危険な関係(1984年、TBS)
- 大胆素敵 いつもあなたに恋してる(1984年、TBS)
- 風の中のあいつ(1984年、NTV)
- 土曜ワイド劇場 / 切り札を持つ女(1985年、ANB)
- 土曜ワイド劇場 / 幻の結婚式(1985年、ANB)
- 毎度おさわがせします(1985年、TBS) - 大沢朝子
- 京都・祇園レディスホテル(1985年、ANB)
- のん姉ちゃん・200W(1985年、NTV)
- 火曜サスペンス劇場 / 復讐の挽歌(1985年、NTV)
- 金曜日の妻たちへIII 恋におちて(1985年、TBS)
- 誇りの報酬(1985年 - 1986年、NTV) - 真山幸子
- 毎度おさわがせしますII(1985年 - 1986年、TBS)
- 萩・津和野レディスホテル(1986年、ANB)
- しのび逢い(1986年、TBS)
- 木曜ドラマストリート / 恐怖のドライブ(1986年、CX)
- 妻たちの危険な関係(1986年、NTV)
- 金曜日には花を買って(1986年 - 1987年、TBS)
(2011年1月11日 - 2011年1月28日、BS-TBS再放送)
- 日曜劇場 / 振りむけば通り雨(1987年、TBS)
- 時間ですよふたたび(1987年、TBS) - 弥生
- ドラマ23 / 夜ごとのラブソング(1987年、TBS)
- 空に星があるように(1988年、TBS)
- 時間ですよスペシャル 天使の誘惑(1988年、TBS) - 弥生
- 女優夏木みどりシリーズ(CX)
- (1) モンロー殺人事件(1988年)
- (2) 女ともだち殺人事件(1989年)
- (3) あだし野伝説殺人事件(1991年)
- (4) 悪女伝説殺人事件(1992年)
- (5) 丸亀伝説殺人事件(1993年)
- (6) 赤いドレス殺人事件(1994年)
- (7) 華やかな招待状(1995年)
- 日曜劇場 /夏の埋み火(1988年、TBS)
- 時間ですよたびたび(1988年、TBS) - 平沼弥生
- 奥さま株をどうぞ(1988年、TBS)
- 年末年始ホテル物語(1988年、TBS)(特別出演)
- 時間ですよ新春スペシャル 梅の湯はギャグでいっぱい(1989年、TBS)
- 日曜劇場 /こんな友だちに逢いたい…-親友-(1989年、TBS)
- 時間ですよ平成元年(1989年、TBS)
- キツイ奴ら(1989年、TBS)
- 時間ですよ新春スペシャル 梅の湯の結婚式はギャグでいっぱい(1990年、TBS)
- キツイ奴ら-栄光は君に輝く-(1990年、TBS)
- 誘惑(1990年、TBS)
- ニューヨーク恋物語II 男と女(1990年、CX)
- 検事・若浦葉子 第8話「死者からの挑戦状・私は夫に殺された!」(1991年、NTV) - 一色麗子(予告出演)
- 助教授一色麗子 法医学教室の女(1991年、NTV) - 一色麗子
- しあわせの決断(1992年、CX)
- うたかた(1992年、TBS)
- 銀座ママ亜弥子の日記(1992年、CX)
- 新春ドラマスペシャル / 家族日和‘93(1993年、ANB)
- 木曜日の食卓(1992年、TBS) - 宮沢東子
- カミさんの悪口(1993年、TBS) - 小泉由起子
- 新春ドラマスペシャル / 家族ネットワーク(1994年、ANB)
- 半熟卵(1994年、CX) - 大場町子
- カミさんの悪口2(1995年、TBS) - 小泉由起子
- 新春ドラマスペシャル / パパ帰る‘96(1996年、ANB)
- ふたりのシーソーゲーム(1996年、TBS) - 桜井千春
- 彼 -KARE-(1997年、CX) - 滝井小夜子
レコード
篠ヒロコ時代
- 水色の風/愛の世界(1968年、クラウン)
- 愛ってなあに/愛の言葉を(1968年、クラウン)
- 悪い遊び/ふり返って(1970年、キング)
- 幸せな絵のように/危険な恋(キング)
- 最後の晩餐/二人ぐらし(1971年、キング)
- 私あぶないの/華麗なる週末(1971年、キング)
- ベッドで煙草を吸わないで/泣きながら生きてきたから(1971年、キング)
- 小さな恋/私ひとり(1972年、キング)
- 霧雨の人/あのころ(1974年、ビクター)
篠ひろ子時代
- あじさいの人/おしゃれな遊び(1974年、ビクター)
あじさいの人はヒット作となった女優夏木みどりシリーズのエンディングテーマにも使われた。
- わかれ/捨てられて(1974年、ビクター)
- ハートブレイク・シティ/別れ模様(1975年、ビクター)
- 北の街 恋の味(1992年、ポリドール) ※小野寺昭とのデュエット
CM
受賞歴
- 第4回日本ジュエリーベストドレッサー賞40代部門(1993年)