渡嘉敷島
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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 渡嘉敷島(とかしきじま)は、沖縄県島尻郡渡嘉敷村に属する島。那覇の西方約30㎞、慶良間諸島の東端にある。渡嘉敷村の役場が設置されるなど、慶良間諸島を構成する主たる島の一つとなっている。
交通
航路
- 渡嘉敷村営
- 座間味村営
- 慶良間空港からは、かつて定期航路が存在したが後に廃止されている。
- 渡嘉敷村に属し、数世帯が居住しているとされる前島との定期航路は存在しないため、同島へ渡る場合はツアーに参加するか漁船等をチャーターする必要がある。
島内交通
渡嘉敷港での定期船の発着に合わせて、渡嘉敷港-阿波連ビーチ間に乗合バス(所要20分)が運行している。
歴史
先史時代から人の居住があり、舟越(ヒナクシ)貝塚などの遺跡がある。琉球王朝時代に代々渡唐船の船頭を務めた根元家を始めとして優秀な船乗りを輩出しており、17世紀半ばには沖縄と中国を往来する船の監視を目的に座間味島・渡名喜島・久米島とともに烽火台(「ヒータティヤー」)が設置されている。
第二次世界大戦末期には米軍の激しい攻撃に晒され、米軍上陸後に住民の約半数にあたる368名が集団自決した。沖縄戦で亡くなった人々を祀るために島の北東部に建てられた白玉の塔や、自決場所の近くには戦跡碑や集団自決跡地碑などの戦跡もある。
産業
全産業従事者の内で第三次産業従事者が80%以上を占め[5]、年間来島者が島内人口の100倍以上の10万人を超えるなど[6]、観光業が主産業となっている。
漁業・農業従事者はいずれも5%未満だが[5]、周辺海域は好漁場で小規模ながら一本釣り・はえ縄によるマグロやカツオ漁が行われている。また、島には森林が多く水資源が豊富なこともあり、渡嘉敷地区では稲作も営まれている。
観光
阿波連・渡嘉志久という2つの美しいビーチがある一方、海の透明度は50-60メートルに及ぶなど世界でも屈指で、ダイビングを始めとしたマリンスポーツが盛んである。また、12月末から3月にかけて島の周辺を回遊するザトウクジラを狙ったホエールウォッチングも行われる。
主な施設・観光名所
- 阿波連ビーチ
- 阿波連集落に沿って約800mの白砂の浜が続く。正面にハナレ島がある。
- 渡嘉志久(とかしく)ビーチ
- 半円状に約800m続く白砂の浜。宿泊施設が少ないため、阿波連ビーチに比べて人が少ない。
- ハナレ島
- シブがき隊解隊を記念して「シブがき島」と命名された。島の岩壁の下には、シブがき隊を模した銅像が設置されている。
- 赤間山
- ヒータティーヤー(烽火台)
- 根元家の石垣
- 琉球王朝時代に建てられた石灰岩を精巧に積み上げた石垣。建設当時の同家の繁栄ぶりとの職人の技術の高さを垣間見ることができる。村指定有形文化財。
- 白玉の塔
- 戦跡碑
- 集団自決跡地碑
- 歴史民俗資料館
- 島内の歴史・民俗関係の資料を展示している。沖縄戦時の遺品や、ザトウクジラ(幼獣)の骨格標本もある。
- 国立沖縄青年の家
- 渡嘉敷村青少年旅行村
- 舟越(ヒナクシ)貝塚
- 阿波連浦貝塚
- 船越原遺跡
脚注
参考文献
- 『日本の島ガイド SHIMADAS』(財)日本離島センター、2004年
関連項目
外部リンク
- 渡嘉敷村(公式サイト)
- 渡嘉敷村商工会オフィシャルサイト
- 渡嘉敷島 - DOR39(沖縄県) ※県内離島についてのポータルサイト
- 沖縄・渡嘉敷島 - 沖縄観光・沖縄情報IMA(ポータルサイト)テンプレート:沖縄諸島
- ↑ 『新造船ガイド2013「フェリーとかしき」』(にっぽん全国たのしい船旅2013-2014)p.94 - イカロス出版 イカロスMOOK(2013年8月発行)ISBN 9784863207448
- ↑ 「けらま」運航終える 渡嘉敷定期船舶 - 琉球新報(2012年3月16日付、2013年8月24日閲覧)
- ↑ 座間味村と渡嘉敷村を結ぶ「ケラマ航路」、4月27日運航開始 - 座間味村(2013年4月24日付、同月29日閲覧)
- ↑ テンプレート:PDFlink(座間味村公営企業課) - 渡嘉敷村(2013年4月24日付、同月29日閲覧)
- ↑ 5.0 5.1 平成12年度国勢調査
- ↑ 平成13年の来島者は102,916名。渡嘉敷村観光協会調査による。