海がきこえる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Portal海がきこえる』(うみがきこえる、英題:Ocean Waves)は、氷室冴子による小説。また、それを原作として1993年にスタジオジブリが制作したアニメーション作品及び1995年にテレビ朝日系列で放映されたテレビドラマ

高知市を舞台にした、東京からの転校生・武藤里伽子に恋をする、街を出たことの無い高校生・杜崎拓の物語である。今日に至ってもなお、原作アニメドラマを通じて舞台となった高知や東京のロケ地巡りをするファンが絶えない[1]

小説

氷室冴子による原作の小説は、徳間書店『月刊アニメージュ』に1990年2月号から1992年1月号まで(1991年2月号は未連載)連載された。懐かしさやノスタルジーを感じさせる作風や、挿絵をスタジオジブリ近藤勝也(のちのアニメ化の際には作画監督を務めた)が担当したことも話題になり、若い世代を中心にじわじわと人気を得た。

連載は、当時の『アニメージュ』編集部が「アニメ絡みでない、メジャーな作家さんの作品を載せたい」と考えたのがきっかけで、その後コバルト文庫の第一人者である原作者と密に連絡を取り合い始めた。そして、スタジオジブリの『魔女の宅急便』の試写会の際に「この映画と同じようなエンディングの作品を書きたい」と原作者が感想を述べたことで、連載がほぼ方向づけられた[2]

連載で用いられた挿絵は、原作者の構想メモをもとに近藤勝也が描いた。原作者は近藤の挿絵に触発されたため、独特の雰囲気ある作品ができたのだという[2]

1993年の単行本化の際には、作者による編集が加えられ、拓と里伽子が高知城前でキスするシーン、拓と里伽子、松野と知沙が四万十川へ泳ぎに行くシーンなどが省かれた。1999年の文庫本化の際には、時の流れによるヒット曲などの変遷(例えばWinkから安室奈美恵へ)により現実と小説にギャップが生じたため、当時の状況に合わせて作者による修正が加えられた。

1995年、続編として『海がきこえるII〜アイがあるから〜』が単行本として出版された。こちらは雑誌連載ではなく、同年テレビ放映された武田真治主演のドラマに先駆けて執筆された、原作者による書き下ろしである。全くの続編であるこちらも近藤が挿絵を担当しており、さらに1999年には『海がきこえる』と共に文庫本化(徳間文庫)された。この際、『海がきこえる』の解説は宮台真司、『海がきこえるII〜アイがあるから〜』の解説は岡田惠和が担当している。

さらなる続編が期待されていたものの、2008年6月6日に原作者の氷室冴子が51歳の若さで亡くなったためにそれは実現しなかった。

あらすじ

原作
東京の私立大学に合格した杜崎拓は、上京し、一人暮らしを始めた。そんな折に偶然、拓は持ち物の中からハワイでの修学旅行で撮られた武藤里伽子の写真を目にし、里伽子との思い出を回想する。そして、拓の大学生活が始まるのだった。
海がきこえるII〜アイがあるから〜
(原作の続編)拓は東京に帰り、再び大学生活が始まる。既婚男性と不倫している津村知沙、父が離婚し再婚相手が妊娠して苦悩する里伽子。2人の女性に翻弄されながら、拓もまた成長し、冬を迎える。
アニメ版
(原作とは細部の設定が異なる)高知の進学校から東京の大学に入学した杜崎拓は、吉祥寺駅のホームで武藤里伽子に似た女性を見かける。その後、はじめての夏休みに同窓会のために故郷・高知へと帰省する道中、拓はその高校時代を思い起こす。季節外れに東京から転校して来た里伽子との出会い、ハワイへの修学旅行、里伽子と2人だけの東京旅行、親友と喧嘩別れした文化祭。ほろ苦い記憶をたどりながら、拓は里伽子の存在を振り返っていく。
ドラマ版
(原作とは大きく設定が異なる)東京の大学に進学を決めた拓は、高知の市電のホームで松野豊に「お前な絶対女で苦労するタイプや」と告げられて見送られた。東京での慣れない一人暮らしを送るなか、駅のホームで偶然にも里伽子を見かける。その後、拓は里伽子が東京方面に進学したことを松野から電話口で知らされた。拓は里伽子との高校時代の思い出を振り返りながら、田坂や知沙に出会い、そして里伽子と再会し、彼らとの関係に悩まされながらも大学生活を送る。

登場人物

主要人物

杜崎 拓(もりさき たく)
性格は純粋。口が軽く、ぶっきらぼうなことも言うが、どちらかと言えば自分からは行動しない守り型の性格。高校卒業後、東京の大学に進学する。原作では石神井公園の付近にあるアパートに下宿している。実家は高知市五台山
武藤 里伽子(むとう りかこ)
両親の家庭問題で、5年生(高校2年生)の8月に東京から母親の実家のある高知に引っ越してくる。容姿端麗で学業成績ならびにスポーツも優秀だが、人付き合いは苦手。転校生でありながら高知弁をあからさまにバカにしたり、クラス活動にも参加しないため、友人は小浜裕実一人のみ。松野が想いを寄せる。高校卒業後、地元の高知大学を受験し合格したが、実は密かに東京の女子大を受験し進学していた。

拓の地元の同級生

松野 豊(まつの ゆたか)
拓の親友。密に里伽子に恋している。あることがきっかけで拓と絶交状態になっていたが、高校卒業後の夏休みに帰郷した拓と和解した。高校卒業後、京都の大学(アニメでは「京都の国立大学」)に進学した。
小浜 裕実(こはま ゆみ)
里伽子の友人。6年生(高校3年生)のクラス替えの際、たまたま席が隣で里伽子と仲良くなった。お嬢さん育ちで、周りからは里伽子が「女王さま」なのに対してその「侍女」という印象を少なからず受けていた。高校卒業後、神戸の女子大に進学した。のちに「里伽子に利用されていたみたいな感じする」とアサシオに打ち明けている。
山尾 忠志(やまお ただし)
太った体格で郷土が誇る関取の名にちなんで「アサシオ」と綽名されている。密に裕実に恋している。飲兵衛。開業医のひとり息子で、高校卒業後、なりたくもない医者になるために東京の私立医大へ進学した。
清水 明子(しみず あきこ)
拓の高校時代のクラスメイトで、拓曰く典型的なクラス委員長タイプ。とあることでクラスの女子数人が里伽子を吊し上げした際のリーダー的存在。高校時代は里伽子を嫌っていたが、高校卒業後の夏休みに高知で里伽子と偶然再会し、和解した模様。

東京の人々

岡田(おかだ)
東京時代の里伽子のクラスメイト。元恋人でプレイボーイ。里伽子との再会時には、里伽子の友達と付き合っていた。ジャニーズ事務所にスカウトされても不思議ではないハンサムぶりで、拓は「ジャニーズ岡田」と呼称している。
津村 知沙(つむら ちさ)
拓の大学の先輩で長身の美人。津村知沙に関わったことで拓は東京で偶然に里伽子と再会することとなる。続編で拓は里伽子と知沙の両者に悩まされることになる。
田坂 浩一(たさか こういち)
拓の大学で同学部だが学科が異なる先輩。拓が定期的に通う書店でアルバイトをしている。あることがきっかけで「リハビリ」中にある知沙と付き合いながら彼女を支えている。

書誌情報

単行本

文庫本

  • 『海がきこえる』(徳間文庫、1999年) ISBN 4-19-891130-4
  • 『海がきこえるII テンプレート:Small』(徳間文庫、1999年) ISBN 4-19-891131-2

イラスト集

アニメ関連

  • 『海がきこえるフィルムBOOK』(徳間書店、1993年) ISBN 4-19-720163-X
  • 『スタジオジブリ絵コンテ全集 8 海がきこえる』(徳間書店スタジオジブリ事業本部、2001年) ISBN 4-19-861438-5

ドラマ関連

  • 『海がきこえるCOLLECTION』(徳間書店、1995年) ISBN 4-19-860416-9

テレビアニメ

日本テレビ開局40周年記念番組として1993年5月5日テレビアニメとして日本テレビで放送され、その後も5月8日 - 7月14日まで一部の日本テレビ系列局(計13局)で順次放映された。

概要

原作の挿絵を担当した作画監督近藤勝也をはじめとした、スタジオジブリ内の若手作家を育成する目的で制作され、宮崎駿高畑勲が全く関わらない初めての作品となった。また東小金井に移されたスタジオジブリ新社屋で制作された初めての作品にもなった。挿絵自体のキャラクターによって、原作とは若干違うストーリーを展開した。日本テレビでは夕方4時から放映されたが、この時間帯では異例の視聴率17.4%を記録した。

72分間(当初予定では50分間程度)という枠であるが故に作品の主な舞台が高知での中高一貫校時代に限定され、大学進学後の話はアニメの冒頭とエンディングのみでしか描かれず(しかも原作とはかなり異なる構成である)、そのために津村知沙など大学で出会う人物が一切登場せず、また原作には掲載されているキスシーンが描かれていないなどの点で、原作とアニメとでは大きく異なっている。

歴代スタジオジブリ作品の中で、男性の専業声優(飛田展男)が主人公の声を演じている唯一の作品である。またキャストのほとんどが専業声優で占められていることも、スタジオジブリ制作の作品では例外的である。制作当初、主題歌は中島みゆきの『傷ついた翼』が検討されていたが楽曲使用料の問題で、里伽子の声優を務める坂本洋子の「海になれたら」が使用された。方言指導は、高知県出身の声優、島本須美渡部猛が務めた。

エピソード

  • 実は『海がきこえる』のアニメ化以前、望月智充監督から同作品のアニメ化の企画がプロデューサーの鈴木敏夫に何度か持ち出されていたのだが、いずれも実現することはなかった。しかし1992年当時、『紅の豚』の制作を終えた宮崎駿が次回作を見い出せずにいたため、同年5月に鈴木敏夫は若いスタッフに何か作らせようと宮崎に提案、その際に鈴木が題材として『海がきこえる』を推挙した。監督の選考の際、以前から同作品のアニメ化を切望していた望月監督を起用する形となった。また、彼が過去に『めぞん一刻 完結篇』『きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい』などの劇場作品の監督を手がけ、青春期の男女の恋愛模様を瑞々しく描写する手腕を高く買われてきた若手演出家であることも、監督起用の背景の一つにある[3]
  • 当初から、監督は全エピソードを90分スペシャルのなかで描ききるのは困難だとして、原作の前半部(高校生編)か後半部(大学生編)のどちらか一方のアニメ化を希望していた。作監の近藤、制作プロデューサーの高橋望、脚本を手がけた中村香を交えた話し合いの結果、高校生編を中心に大学生編の一部を加えた内容でストーリーを構成することが決まった[4]
  • 望月監督はこのアニメの制作を手掛ける一方で、もう一本のOVA作品『ここはグリーン・ウッド』と掛け持ち作業をしていたため、1992年10月末、激務のストレスで十二指腸潰瘍による貧血で倒れ入院。2日後には現場復帰したものの、病院での点滴を受けながらのアニメ完成となった[5]
  • キャラクターデザインを手がけた近藤勝也は、監督のラフな絵コンテをほぼ一人でレイアウト化している。監督が通常の絵コンテを作成するのに続いて、近藤が各ショットをさらに細かく演技づけした第2の絵コンテを描き、それをそのまま拡大コピーしてレイアウトに使用できるようにして、作監作業の負担を軽減させた。また、ロケハン時の写真もそのままショットの背景原画として使えるものは拡大コピーし、背景作業の簡便化を図った[6]
  • 本作はそれまでスタジオジブリが手掛けてきた劇場作品とは異なりテレビアニメとして制作されたため、チラシやマスコミ向けのパンフレットやテレビCMなどが制作されただけで、告知ポスターや劇場用パンフレットなどによる大掛かりなプロモーションは行われなかった[4]

テレビ放映後

  • 第31回ギャラクシー奨励賞を受賞。
  • テレビ放映後にレーザーディスク化(1993年)、ビデオ化(1993年)、DVD化(2003年)された。
  • テレビ放映では予算が合わないことを理由に、同様の企画はその後実現していない(鈴木敏夫は「スタジオジブリ史上最も予算の回収に苦労した作品である」とDVDの特典映像で回顧している)。
  • 近年、スタジオジブリの作品が日本テレビ『金曜ロードショー』枠で放送されているが、本作品は1993年5月5日の本放送以来、2011年7月15日の『金曜特別ロードショー』で再び放映されるまで他時間帯を含めても一切再放送されていなかった。
  • 2011年7月15日、映画『コクリコ坂から』の公開を記念し『金曜特別ロードショー』で約18年2ヶ月ぶりに再放送された。本放送時は関東ローカル放送(一部の系列局が遅れ放送)だったため、本作完成以来18年越しの初めての全国放送となった。なお、『金曜ロードショー』枠での放送としても初めてのことだった。
  • 同日の放映時、冒頭に「この作品には、未成年の飲酒・喫煙シーンがありますが、原作の作品性、原作者の意図を尊重しオリジナルのまま放送いたします。」とのテロップが入れられた。
  • 通常の金曜ロードショーの枠で放映するには尺が短いため、金曜特別ロードショーとして『ゲド戦記』とともに放映される2部構成の形が採られた[7]

講評

  • 首都大学東京教授の宮台真司(当時東京都立大学助教授)は、宮崎駿との対談において、『耳をすませば』よりも『海がきこえる』の方がより現実的な女子中高生の描写ができていると発言し、2人の間で論争になった[9][10][11]

声の出演

主要人物
拓の地元の同級生
その他

スタッフ

  • 監督 - 望月智充
  • 脚本 - 中村香(丹羽圭子のペンネーム)
  • 音楽 - 永田茂
  • キャラクターデザイン・作画監督 - 近藤勝也
  • 美術監督 - 田中直哉
  • 音響監督 - 浦上靖夫
  • 主題歌 - 『海になれたら』(歌:坂本洋子、作詞:望月智充、作・編曲:永田茂)
  • 企画 - 鈴木敏夫、奥田誠治
  • 企画プロデューサー - 堀越徹、前田伸一郎、横尾道男
  • 制作プロデューサー - 高橋望
  • 制作 - スタジオジブリ若手制作集団
  • 方言指導 - 渡部猛、島本須美

関連商品

作品本編に関するもの

映像ソフト
出版
  • スタジオジブリ作品関連資料集Ⅳ(1996年12月31日)ISBN 4-19-860628-5
音楽

テレビドラマ

海がきこえる〜アイがあるから〜』は、1995年12月25日の月曜日20:00 - 21:48にテレビ朝日系列でクリスマスドラマスペシャルとして放映された。

同年に出版された『海がきこえるII〜アイがあるから〜』が原作。

概要

主演には『海がきこえる』のファンで、この作品がテレビドラマ初主演となる武田真治が起用された。原作『海がきこえる』をベースとしたドラマの企画段階で「22歳(放映当時)の武田真治が中高生を演じることに無理がある」という大きな壁が立ちはだかったが、続編『海がきこえるII〜アイがあるから〜』出版により、続編の内容をベースとし、大学進学後の話をメインとすることでこれを克服した[13]

当初、里伽子役となる女優は未定であった。さらには「里伽子脇役論」も出るなど混乱していたが、当時20回目を迎えたホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)で、TSC史上初の試みとなる「コンテスト兼ドラマヒロインの選考」として、里伽子役を公募するに至った。TSC史上最多(当時)の応募総数となる43723人が、書類審査を経て約4000人に、さらには地方予選を経て候補者は14人に絞られた。14人は千葉県長生郡一宮町での厳しい合宿を経て、6人が最終候補として残った。そして厳正なる審査の結果、佐藤仁美がグランプリを獲得し、里伽子役に抜擢された。なお、このときの審査員特別賞は新山千春が受賞した[13]

ロケーションには出演者見たさに多数のギャラリーが殺到し、撮影が思うようにいかないこともあった[13]

テレビ放映後にビデオ化(1996年)されたが、DVD化はされていない。

キャスト

スタッフ

  • 脚本 - 岡田惠和
  • 演出 - 中野昌宏(テレビ朝日)
  • 音楽 - 長谷部徹
  • プロデュース - 黒田徹也(テレビ朝日)、森川真行(ホリプロ
  • 主題歌 - 『Merry Xmasが言いたくて』(歌 - The Name of Love)

ロケーション

ここでは原作やアニメの構想、ドラマの撮影で使われた主な場所を挙げている。

高知

特記なき場合はすべて高知市内。

  • 高校:アニメでは高知追手前高校の校舎が拓たちが通う高校のモデルとなっている。ただし一部更衣室のシーンと原作に登場する高校は、私立土佐高校がモデルになっているが、現在は新校舎に建て替えられたため[14]、当時の更衣室もなくなったものと思われる。
  • 天神大橋:拓が松野に学校へ呼び出されたときに渡った橋。鏡川に架かる。橋名は南西に位置する潮江天満宮に由来する。
  • 帯屋町:アニメで度々登場した高知市内のアーケード街。よさこい祭りのメイン街道でもある。
  • 五台山:拓の実家のある地区。護国神社や竹林寺が近くにあり、小高い丘になっている。
  • 高知城:原作では拓と里伽子が、アニメでは拓たちがライトアップされた高知城を見上げるシーンがある。
  • 高知空港南国市):拓と里伽子が東京へと旅立つ際利用した空港であり、拓が帰郷した際に松野と再会した場所。2002年6月に円形ソファーが撤去され、また2003年11月に空港名が「高知龍馬空港」と愛称化された。
  • 久礼港高岡郡中土佐町):アニメでのみ登場。拓と松野が高知空港で再会後、同窓会の直前までいた場所。実際、堤防の先は山側を望んでおり、夕日はその山側に沈んでいる。
  • 新青柳橋:アニメでは拓たちが久礼港の堤防から望んでいるという設定であるが、実際は五台山地区にある。
  • 四万十川四万十市など):アニメージュ連載版では拓と里伽子、松野と知沙の4人が泳ぎ、ドラマでは川に架かる勝間沈下橋で拓と里伽子、田坂と知沙が川遊びやデートを楽しんだ場所。また『海がきこえるII~アイがあるから~』では拓と里伽子、松野が近くの食堂で鰻丼を食べた。
  • 桂浜:ドラマの各所で度々登場し、ラストシーンも桂浜である。ドラマのメインキャラクター5人全員が訪れた。

東京

  • 石神井公園練馬区):拓が大学進学後、下宿しているアパートが公園付近にあったが、現在では更地となっている。原作とアニメの冒頭に登場。
  • 羽田空港大田区):拓が同窓会に出席するために高知へ帰郷した際に、また拓と里伽子の東京旅行の際に利用した空の玄関口。アニメ放送後の1993年9月には新国内線ターミナルビル(第1旅客ターミナルビル)が完成。また2004年12月には第2旅客ターミナルビルが供給を開始し、旧羽田空港ビルは完全に撤去されてしまった。
  • 浜松町駅港区):東京モノレールJR山手線との接続駅。
  • 成城世田谷区):里伽子がもともと住んでいた街。拓と共に父親に会いに行った。北口を出てすぐのところには里伽子の父親の住むマンションが現存する。
  • 成城学園前駅(世田谷区):拓と里伽子が、里伽子の父親の住むマンションへ行く際に下車した駅。アニメ放送当時は橋上駅舎であったが、2002年3月~6月にかけて上下線とも地下化されてしまい、当時の面影はまったくなくなっている。
  • ハイアットリージェンシー東京(アニメ放送当時はホテルセンチュリーハイアット東京)新宿区):アニメでは東京で拓と里伽子が宿泊したホテル。1階にはアニメでモデルとなったBoulogne(ブーローニュ)というティールームがあったが、2009年4月にCOFFEとして全面改装されたため、当時の面影はなくなった。
  • 吉祥寺駅武蔵野市):アニメ冒頭とラストでのみ登場。拓が里伽子と再会した駅。拓がいたのは1・2番ホーム、里伽子がいたのは3・4番ホームである。2009年秋から始まった改修工事により2014年ごろには拓が駆け抜けた自由通路が拡幅され、さらに改札口も3つから1つに統一されるため、当時の面影が薄れてしまう[15]。また駅ビル「吉祥寺ロンロン」も開業以来、初めて本格改修され、2010年4月1日には「アトレ吉祥寺」としてリニューアルオープンした[16]

備考

  • 作中、高校時代の文化祭のロングショット内で、『紅の豚』の主人公ポルコ・ロッソが席に座って丼物らしき物を食べているシーンで登場している(ただし、後ろ姿なので顔は見えない)[17]
  • エンディングで、吉祥寺駅にて拓が別のプラットホームで電車を待つ里伽子を見つけ、慌てて里伽子が居る方のプラットホームに向かうシーンがあるが、この時、拓が居る側のプラットホーム向かいにある映画館(吉祥寺東亜会館)の壁に『紅の豚』の広告看板が取りつけてある。このことから、エンディングの際の時代背景は公開された1992年の9月[18]であることが解かる。
  • ジブリ作品『平成狸合戦ぽんぽこ』の中盤、街の店の外に『海がきこえる』のポスターが登場する。また同作品の終盤で、正吉が駅の階段を駆け上がっているシーンの途中に里伽子らしき女子高校生が登場する[19]
  • ジブリ作品『耳をすませば』の前半、月島雫が京王線向原停留場で電車に乗り着席した際、ホーム反対側に拓と里伽子と思われる高校生が登場する[20]

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:スタジオジブリ

テンプレート:Asbox

  1. 海がきこえるを歩く ロケ地の感想や掲示板によれば、2010年現在でもロケ地巡りやオフ会などが行われている
  2. 2.0 2.1 『月刊アニメージュ』(徳間書店、2008年8月号)
  3. 『スタジオジブリ作品関連資料集Ⅳ』(スタジオジブリ責任編集、1996年)、前掲『月刊アニメージュ』など
  4. 4.0 4.1 4.2 前掲『スタジオジブリ作品関連資料集Ⅳ』
  5. 『月報 2001年10月「海がきこえる」作品論』(おかだえみこ、『スタジオジブリ絵コンテ全集 8 海がきこえる』(徳間書店スタジオジブリ事業本部、2001年)付録)、前掲『スタジオジブリ作品関連資料集Ⅳ』、DVDの特典映像
  6. 前掲『スタジオジブリ作品関連資料集Ⅳ』、前掲『スタジオジブリ絵コンテ全集 8 海がきこえる』
  7. 1日で2作放送するのは長い金曜ロードショーの歴史の中でも極めて珍しい。
  8. 日経BP社技術研究部 『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、47頁。ISBN 4822225542
  9. 対談「コンビニだらけの“最低の風景”だって美しく描きたい」は、月刊『views(ヴューズ)』(講談社)1995年9月号の62-66頁に掲載。
  10. 宮台による後日談として、『宮崎駿の新作アニメは「ジジババ向き」!?』が、『ヤングチャンピオン』(秋田書店)1995年8月22日号に掲載。この文章は後に、宮台真司著『世紀末の作法 ~終ワリナキ日常ヲ生キル知恵~』(発行:リクルート ダ・ヴィンチ編集部、発売:メディアファクトリー、1997年)の50-52頁に収録。同書は2000年、角川文庫でも。
  11. 宮台真司・石原英樹・大塚明子共著『サブカルチャー神話解体 少女・音楽・マンガ・性の30年とコミュニケーションの現在』(PARCO出版、1993年)の205-208頁には、「アニメと〈関係性〉とは背反するか? ~スタジオジブリ・インタビュー」と題して、望月智充・近藤勝也・高橋望の3氏へのインタビューが収録されている。
  12. 12.0 12.1 12.2 ただし、エンディングテロップには氏名だけがクレジットされている
  13. 13.0 13.1 13.2 『海がきこえるCOLLECTION』(徳間書店、1995年)
  14. 土佐中学校・高等学校 ホームページメニュー「新校舎」を参照
  15. 武蔵野市ホームページ
  16. PDF 株式会社アトレのホームページよりプレスリリース
  17. フィルムBOOKでは143頁2コマ目の右下端。
  18. フィルムBOOKの182頁に9月と記載されている。
  19. 『月刊アニメージュ』(徳間書店、2004年3月号)
  20. 『月刊アニメージュ』(徳間書店、2004年8月号)