楓信号場
楓信号場(かえでしんごうじょう)は、北海道夕張市楓にある北海道旅客鉄道(JR北海道)石勝線の信号場である。かつては旅客駅だったが、利用者の減少により、2004年に信号場に格下げされた[1]。
概要
石勝線の開業に先立って廃止された夕張線登川支線の代替として、1981年10月1日に楓駅として開業した。「楓駅」としては登川支線にあった初代・2代目に続く3代目に当たる。石勝線は開業当初から、札幌駅と帯広駅・釧路駅を結ぶ優等列車と、新夕張駅方面から乗り入れて楓駅で折り返す普通列車のみが運行されており、優等列車はすべて楓駅を通過していた。このため楓駅と占冠駅方面を行き来する場合はいったん新夕張駅まで折り返す必要があったため、楓駅 - 占冠駅以遠間の乗車券を持つ乗客は、新夕張駅で途中下車をしなければ新夕張駅 - 楓駅間は追加運賃なしで乗り越すことができた。
開業当時は1日6往復の普通列車が発着していたが、利用者の減少に伴う減便を繰り返して2000年には早朝に運行される1往復のみとなり、その1往復も2001年7月1日からは日曜運休となった。旅客駅としての末期の利用客は1日1人という状況で公共交通機関としての役割を終えたと判断されたことから、2004年3月12日の営業をもって信号場に格下げされた。3月6日・7日・12日には定期列車の運行後(ただし7日は定期列車は運休)に臨時列車が1往復運行され、多くの客が乗車した[2]。
歴史
- 1981年(昭和56年)10月1日:石勝線開業と同時に新設。新夕張駅(5.7km)+(7.0km)オサワ信号場、旧楓駅と旧登川駅のほぼ中間。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
- 2004年(平成16年)
構造
2線を有する単線行き違い形の信号場。Y字型の弾性分岐ポイントは120km/hでの通過が可能である。
楓駅時代には下り本線が1番のりば、上り本線が2番のりば、普通列車の折り返し用のホームが3番のりばとなっていた。1・2番のりばにもホームは設置され客の乗降には差支えがなかったが、本線を通る優等列車は客扱いを行わなかった。信号場に格下げ後もホームは残っており、かつて普通列車が乗り入れていた線路は保線用の車両の留置線に転用されている。
- 楓駅のホーム構造
ちなみに3番線のすぐ北側に国道274号線は、石勝線開通と入れ替わる形で廃止された登川支線のルートを転用したものである。そのため石勝線が営業開始する前は登川支線が3番線の北側脇を並行する形で走っていた。なお登川支線の旧楓駅は当信号場よりも1kmほど新夕張駅(旧・紅葉山駅)よりに存在した。
周辺
脚注
注釈
出典
隣の駅
関連項目
テンプレート:石勝線- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite press release
- ↑ 2.0 2.1 テンプレート:Cite press release
- ↑ “さよなら楓駅 最終列車230人乗車 夕張”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年3月12日)