小マゼラン雲
テンプレート:天体 基本 テンプレート:天体 位置 テンプレート:天体 物理 テンプレート:天体 別名称 テンプレート:天体 終了 小マゼラン雲(しょうマゼランうん、NGC292、Small Magellanic Cloud 、SMC)[1][2][3]は、きょしちょう座に位置する Sm 型の棒渦巻銀河[2]。不規則銀河に分類されることもある。大マゼラン雲とともに銀河系の伴銀河となっており、アンドロメダ銀河などとともに局部銀河群を構成している。小マジェラン雲と表記されたこともある[4]。
呼称
小マゼラン星雲と呼ばれることもある[5]が、英語名の the Small Magellanic Cloud (SMC) の訳語に当たるため、「- 星雲」ではなく「- 雲」である。日本変光星観測者連盟 (VSOLJ) では、さらにこの星雲を銀河に置き換えた小マゼラン銀河という表記が行われている[6]。ラテン語名 Nubecula Minor。
歴史
小マゼラン雲は、南半球の人たちにとっては有史以前から知られていた。したがって、発見者は特定できない。
「- マゼラン雲」の名は、ポルトガルの航海家フェルディナンド・マゼランが1519年の世界周航において記録していたことにちなむ。それ以前の航海者は「ケープの雲」と呼んでいた[7]。イタリアのの航海家アメリゴ・ヴェスプッチが1503年から1504年にかけて行った第3の航海において言及している「3つのカノープス[8]」の1つが小マゼラン雲ではないかと考えられている。
1603年ドイツの法律家ヨハン・バイエルは星図『ウラノメトリア』において Nubecula Minor としており、1679年フランスの宮廷建築家オギュスタン・ロワーエの星図には Nubes Minor とある。1801年ドイツのヨハン・ボーデは星図『ウラノグラフィア』においてバイエルを踏襲して Nubecula Minor とし、なおかつ独立した星座として扱っていた[9]。
概説
南天にあるため、日本からは見ることができない。南半球では、きょしちょう座にぼんやりとした雲のように見える。太陽系からおよそ20万光年の距離に位置し、質量は銀河系の6分の1程度とされる。
脚注
- ↑ 国立天文台 編『理科年表 2008年版』丸善、2007年、131(天55)頁。
- ↑ 2.0 2.1 川崎 渉「主な星雲・星団」『天文年鑑 2009年版』誠文堂新光社、2008年、309頁。
- ↑ 三上孝雄「銀河」『天文観測年表 2008年版』地人書館、2007年、197頁。
- ↑ 鈴木敬信『天文学辞典』地人書館、1986年、293頁。
- ↑ 渡辺和郎「星図」『天文年鑑 2009年版』誠文堂新光社、2008年、329頁、図8。
- ↑ 山岡 均 「VSOLJ ニュース」#249[1]
- ↑ Allen, R. H., Star names: Their Lore and Meaning, (rep.), Dover Publications, New York, 1963, pp.294-295.[2]
- ↑ この「カノープス」は、りゅうこつ座α星のことではなく、当時は明るい星のことを canopus と呼んでいた。
- ↑ テンプレート:Cite web
参考サイト
- SEDS - The Small Magellanic Cloud, SMC 2008-11-28 閲覧。