きょしちょう座
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きょしちょう座(巨嘴鳥座、Tucana)は、南天の星座の1つ。巨嘴鳥とは、キツツキ目オオハシ科に属する鳥類のことである。
南端に小マゼラン銀河(SMC)がある。
主な天体
恒星
星団・星雲・銀河
- きょしちょう座47(47 Tuc):球状星団。
- きょしちょう座矮小銀河
- ISOHDFS 27:最も重い銀河。銀河系の4倍、太陽の1兆倍ある。
由来と歴史
16世紀末に、オランダの航海者ペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンが考案した。1598年にペトルス・プランシウスの天球儀に、1603年にヨハン・バイエルのウラノメトリアに姿が描かれ、バイエル星座として知られるようになった[1]。
プランシウスやバイエルはこの星座を中南米に住むオオハシ科の鳥の Toucan としたが、デ・ハウトマンが自らの星図で描いた鳥は東南アジア原産のサイチョウの姿をしていた。このことは、この星座を実際に考案したのがデ・ハウトマンではなく、南米への渡航経験があるケイセルであったことを示唆している[1]。
呼称と方言
日本では、トウカン座と呼んだ時代がある。また、中国語使用圏ではこの鳥はホトトギスとされ杜鵑座(とけんざ)の字が当てられている。