坂上駅
テンプレート:駅情報 坂上駅(さかかみえき)は、岐阜県飛騨市宮川町林にある、東海旅客鉄道(JR東海)高山本線の駅である。
概要
岐阜県北部の山間部にあり、2004年に成立した飛騨市の宮川地区に位置する。この宮川地区は飛騨市成立前は吉城郡宮川村で、当時役場などがあり村の中心部であった場所に当駅がある。なお駅名は宮川村の前身の一つ坂上村に由来する。
停車する列車は、高山駅方面と猪谷駅を結ぶ普通列車のみで、高山本線で運行される特急「ひだ」は通過している。普通列車は、上下ともに1時間から3時間に1本程度の本数で発着する。また、夜に運行される高山駅発下り最終列車は、当駅で運行を終了する。
駅の開業は1933年(昭和8年)である。当時は国有鉄道の飛越線という路線の終着駅であったが、その翌年に高山本線の中間駅に変更された。国鉄分割民営化ではJR東海に継承され、現在に至っている。
駅構造
ホーム・駅構内
坂上駅は、ホームが地面に接する地上駅として建設されている。ホームは合計2面あり、片側(南側)のみに線路が接する単式ホームが北側に、南北両側に線路が接する島式ホームが南側に配置されている。乗り場は合計3線で、北側から順に1番線・2番線・3番線とされている。1番線は下り列車、2・3番線は上り列車が使用する。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | テンプレート:Color高山本線 | 下り | 富山方面[1] |
2・3 | テンプレート:Color高山本線 | 上り | 高山・下呂方面[1] |
ホームに接する線路のほかにも、ホームに接しない線路(側線)が東側(猪谷駅方)の上下線それぞれに付属しており、保線車両用の車庫が設置されている。
ホーム間の移動用に、跨線橋が設置されている。
駅舎
駅舎は構内北側の単式ホーム(1番線)側にあり、漫画による村おこしを狙って旧宮川村が設置した「遊ingギャラリー」(ベルギーの絵本の図書館)が併設されている。ただし駅員無配置駅(無人駅)であり[2]、乗車券の販売などは行われていない。なお、駅の管理は高山駅が行っている[2]。
駅周辺
駅の西側から北側にかけて宮川が流れている。高山本線はこの宮川に沿って建設されているが、当駅周辺はやや川から離れている。この駅と川に挟まれた地域に、宮川振興事務所(旧・宮川村役場)や市立宮川小学校、市立宮川中学校、坂上郵便局、JAひだ宮川支店などが集まる。
駅前には岐阜県道481号が接続する。この県道は、より宮川に近い場所を通る国道360号に繋がっている。
歴史
- 1933年(昭和8年)11月12日 : 国有鉄道の駅として開業。旅客・貨物営業を開始[3]。
- 1969年(昭和44年)8月1日 : 貨物の取扱を廃止[3]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 : 荷物の取扱を廃止[3]。
- 1985年(昭和60年)6月1日 - 無人駅化。
- 1987年(昭和62年)4月1日 : 国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる。
- 1996年(平成8年)11月 : 駅舎を改築。
- 2002年(平成14年) : 第4回「中部の駅百選」に選定される。
- 2004年(平成16年)10月22日 : 台風23号の災害により、当駅を含む飛騨古川駅から猪谷駅までの区間が不通となる。
- 2007年(平成19年)9月8日 : 角川駅 - 当駅 - 猪谷駅間の復旧により全区間復旧、当駅の営業が再開。
備考
- 高山本線は、岐阜駅側から「高山線」として、富山駅側から「飛越線」としてそれぞれ建設された経緯がある。当駅は、このうち飛越線が杉原駅から先に延伸した際、その新たな終着駅として開業した。その翌年の1934年(昭和9年)10月25日には、飛騨小坂駅から高山駅を経由し当駅に至る区間が開業し、高山線と飛越線が一体となり「高山本線」となっている。