国道九四フェリー
テンプレート:Infobox 国道九四フェリー株式会社(こくどうきゅうしフェリーテンプレート:Refnest、英:KOKUDO KYUSHI FERRY)は、日本の海運会社である。
概要
愛媛県西宇和郡伊方町の三崎港から大分県大分市の佐賀関港に至る国道197号海上区間を成すフェリー航路を運営している。
本社所在地は「大分県大分市大字佐賀関字太田750番69」。現在は近畿日本鉄道の連結子会社となっている[注 1]。
沿革
三崎-佐賀関航路は、大分県にとっては大分臨海工業地帯で生産される製品の大市場である阪神との間を短距離で結ぶ幹線としての意味を持ち、愛媛県にとっては経済、文化、観光面でも緊密な関係のある南九州とを結ぶ意味を持つ。両県は1959年(昭和34年)以来、日本道路公団による公営方式でのフェリー航路の開設を図ってきた。しかし、1964年(昭和39年)6月に建設大臣であった河野一郎が民営方式を提示すると、本航路を産業上必要な幹線と位置づけ建設費償却後の低料金化が可能な公営方式を譲らない大分県と、早期実現の観点から民営方式を支持する愛媛県との間で対立が起き、1966年(昭和41年)に、運航権は日本道路公団が持ち、フェリーは公団と民間が1隻ずつ建造し、運航は民間に委託するという折衷案でようやく合意を見た[1][2]。
本航路では、以前から青木石油株式会社が運航権を有して小規模な旅客船(フェリーではない)の運航を行っていた。近畿日本鉄道及び岩崎産業は1963年(昭和38年)11月25日に九州四国フェリーボート株式会社を設立。九四フェリー株式会社との混同を避けて豊予商船株式会社に社名を変更した後、1964年(昭和39年)3月に青木石油株式会社から運航権及び船舶の譲渡を受け、一般旅客定期航路事業を運営していた[2]。
上記の方針に基づき、日本道路公団が第一豊予丸を建造する一方、第二豊予丸は民間で建造し、国道九四フェリーが委託を受けて運航を行うこととなった。なお、第二豊予丸は1972年(昭和47年)4月16日に宿毛観光汽船の宿毛-佐伯航路に就航している[3]。
年表
- 1968年(昭和43年)2月 - 設立[4]
- 1969年(昭和44年)4月 - 佐賀関港-三崎港間のフェリー航路開設
- テンプレート:要出典範囲
- 1988年(昭和63年)4月 - 日本道路公団(当時)から国道九四フェリー株式会社に事業(航路権)譲渡[5]
- 1990年(平成2年)2月 - 「ニュー豊予」就航
- 1993年(平成5年)6月 - 「ニュー豊予2」就航
- 2001年(平成13年)1月 - 「ニュー豊予3」就航
- 2012年(平成24年)2月11日 - 「シャトル豊予」就航[6]
航路
本航路は、佐田岬半島と佐賀関半島との間の豊予海峡を横断し、九州と四国とを最短距離・時間で結んでいる[7]。かつては1隻体制で1日3往復を運航していたが、1987年(昭和62年)に愛媛県側の佐田岬メロディーラインが開通して以降利用客が急増したため、増便や新造船の建造が行われ[8]、さらに1996年(平成8年)の大分自動車道全線開通等の道路整備にともなって観光客の利用が増加したこと等から[5]、現在は3隻体制で1日16往復を運航している[9]。
同じく愛媛県と大分県を結ぶ宇和島運輸や九四オレンジフェリーの八幡浜-別府・臼杵間の航路に比べると運航便数が多いが、その一方で終夜運航となっておらず、2014年7月時点の運航ダイヤでは、佐賀関港からは第1便7:00発で最終便23:00発、三崎港からは第1便7:30発で最終便23:30発となっている[9]。
但し、お盆期間などの超繁忙期に於いて、通常ダイヤに於ける前記第1便よりも早い時間帯にも臨時便として設定される場合があるテンプレート:Refnest。
乗船場までのアクセス
車による乗船を考えた場合、本航路の発着地である三崎・佐賀関の両港が何れも岬の先端付近に所在していることから、航路自体の所要時間が短い半面、両港から各々最寄りとなる高速道路のインターチェンジまでの距離は他の航路の場合と比べて長くなっている。
一方、徒歩による乗船を考えた場合、本航路の運航会社本社が置かれている大分県側の佐賀関港に於いては大分市街地方面に向かう路線バスの便が毎時1本程度確保されているテンプレート:Refnestのに対し、愛媛県側の三崎港に於いては最寄りの鉄道駅(八幡浜駅)を抱える八幡浜市に至る路線バスの便数は2014年7月時点で1日6往復程度となっている[注 2]。
船舶
- シャトル豊予[10]
- 総トン数:995トン
- 連続最大出力:2,000PS×2
- 航海速力:16.0ノット。
- 旅客定員:1等38名・2等254名
- 車両積載数:乗用車換算48台
- 2012年2月11日就航。
- ニュー豊予2[10]
- 総トン数:699トン
- 連続最大出力:2,000PS×2
- 航海速力:16.0ノット。
- 旅客定員:292名(1等45名・2等247名)
- 車両積載数:乗用車換算41台
- ニュー豊予3[10]
- 総トン数:697トン
- 連続最大出力:2,000PS×2
- 航海速力:16.0ノット。
- 旅客定員:292名(1等35名、2等257名)
- 車両積載数:乗用車換算41台
- ニュー豊予
- 総トン数:699トン
- 連続最大出力:2,000PS×2
- 航海速力:16.0ノット。
- 旅客定員:292名(1等40名・2等252名)
- 車両積載数:乗用車換算41台
- この船舶のみ特別室があった。2012年2月のシャトル豊予の就航に伴い、その代船となった。
- Kokudo kyushi ferry new hoyo.jpg
ニュー豊予
- Kokudo kyushi ferry new hoyo2 misaki.jpg
ニュー豊予2(三崎港)
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 『九州・四国の最短航路』国道九四フェリー(公式サイト)
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タグがありません- ↑ 愛媛県史 県政 第三章 現代愛媛の発展(第二の近代化) 第三節 高度成長 二 高度経済成長の展開と県政 8 新しい瀬戸内海時代へ 愛媛県生涯学習センター
- ↑ 2.0 2.1 衆議院会議録情報 第049回国会 建設委員会 第1号
- ↑ 近代、現代編-市政のあゆみ 宿毛市
- ↑ 会社概要 国道九四フェリー
- ↑ 5.0 5.1 パネルディスカッション 「21世紀の新たな豊予海峡交流圏の形成めざして」 豊予海峡ルート推進フォーラム
- ↑ 快適さアップ 国道九四フェリーが新船 大分合同新聞、2012年2月11日
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 『ふるさと愛媛学』調査報告書 宇和海と生活文化(平成4年度) 第2章 交通の発達とくらし 2 岬端の三崎のくらし (3)きらきら三崎
- ↑ 9.0 9.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 10.0 10.1 10.2 使用船舶のご案内 国道九四フェリー