名古屋市交通局2000形電車 (鉄道)
テンプレート:出典の明記 テンプレート:鉄道車両 名古屋市交通局2000形電車(なごやしこうつうきょく2000がたでんしゃ)は、1989年(平成元年)に登場した名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)名城線・名港線用の通勤形電車。
車両概要
名古屋市営地下鉄の第三軌条路線用の車両としては初めてVVVFインバータ制御を採用し、また名城線用の車両としては初めて冷房装置を搭載した。1989年(平成元年)から2004年(平成16年)にかけて冷房化および6連化をおこなうための1000形の置き換えと延伸に合わせた車両増備のため、6両編成36本(216両)が導入された。車体はステンレス無塗装で、名城線のラインカラーである紫の帯を巻いている。扉間の側窓は、従来の3連から1段下降開閉式と固定式の2連窓に変更された。運転席の速度計にデジタル式を採用していることも特徴の一つである。
客室設備では、荷棚が座席部分全長に亘って設けられている。なお、荷棚のパイプの向きは東山線5050形などと異なり、枕木方向に設置されている。扉間の座席は8人掛けから7人掛けに減じたが、1人分の着席幅が拡大されたバケットシートで、モケットの色はライトグリーンである。桜通線6000形と同様に化粧板は白色系、天井は高めの平天井構造とし、車体寸法の割に明るく開放感のある車内となっている。扉付近に増設された吊革はパイプを介さず天井から直接吊り下げられている。
名古屋市交通局の地下鉄車両で唯一、名古屋市外に出ることのない車両である。
名城線・名港線は路線や車庫がすべて名古屋市内にあり、他路線への直通運転もないことから、常に名古屋市内を走っている。
製造時期による差異
すべての車両にLED式車内案内表示器が搭載されているが、2101編成~2107編成と2108編成以降では英文案内の有無があった(現在はすべて半角英文案内あり)。
1989年度導入の2101編成~2105編成と1990年度導入の2106編成以降とでは扉付近の床の滑り止めの形状が異なる。
1992年度導入の2110編成以降は両先頭車に車椅子スペースを設置している。
1995年度導入の2116編成以降は車内の扉上に路線図式車内案内装置を3箇所千鳥配置し、ドアチャイムを設置している。
1999年度導入の2128編成以降は車体帯の紫色が赤みがかった色調に変更されている。
2003年度導入の2133編成以降は先頭車の前照灯がHIDに変更されている。
1998年4月に導入された2123編成と1999年度以降に導入された2128編成以降では制御方式がベクトル制御に変更されている。VVVFインバータのパルスモードが減らされたため、磁励音は他の編成と異なる。2123編成はベクトル制御の試験が行われた車両で、新製当初こそは旧来の制御方式であったが、1999年初頭、2128編成以降が製造される前に改造された。
編成
形式 | テンプレート:TrainDirection | 製造年 | |||||
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2100 (Tc) |
2200 (M) |
2300 (M) |
2400 (M) |
2500 (M) |
2600 (Tc) | ||
車両番号 | 2101 | 2201 | 2301 | 2401 | 2501 | 2601 | 1989年 |
: | : | : | : | : | : | ||
2105 | 2205 | 2305 | 2405 | 2505 | 2605 | ||
2106 | 2206 | 2306 | 2406 | 2506 | 2606 | 1990年 | |
2107 | 2207 | 2307 | 2407 | 2507 | 2607 | ||
2108 | 2208 | 2308 | 2408 | 2508 | 2608 | 1991年 | |
2109 | 2209 | 2309 | 2409 | 2509 | 2609 | ||
2110 | 2210 | 2310 | 2410 | 2510 | 2610 | 1992年 | |
2111 | 2211 | 2311 | 2411 | 2511 | 2611 | 1993年 | |
2112 | 2212 | 2312 | 2412 | 2512 | 2612 | 1994年 | |
: | : | : | : | : | : | ||
2115 | 2215 | 2315 | 2415 | 2515 | 2615 | ||
2116 | 2216 | 2316 | 2416 | 2516 | 2616 | 1995年 | |
2117 | 2217 | 2317 | 2417 | 2517 | 2617 | ||
2118 | 2218 | 2318 | 2418 | 2518 | 2618 | 1996年 | |
2119 | 2219 | 2319 | 2419 | 2519 | 2619 | ||
2120 | 2220 | 2320 | 2420 | 2520 | 2620 | ||
2121 | 2221 | 2321 | 2421 | 2521 | 2621 | 1997年 | |
2122 | 2222 | 2322 | 2422 | 2522 | 2622 | ||
2123 | 2223 | 2323 | 2423 | 2523 | 2623 | 1998年 | |
2124 | 2224 | 2324 | 2424 | 2524 | 2624 | ||
2125 | 2225 | 2325 | 2425 | 2525 | 2625 | 1999年 | |
: | : | : | : | : | : | ||
2130 | 2230 | 2330 | 2430 | 2530 | 2630 | ||
2131 | 2231 | 2331 | 2431 | 2531 | 2631 | 2000年 | |
2132 | 2232 | 2332 | 2432 | 2532 | 2632 | ||
2133 | 2233 | 2333 | 2433 | 2533 | 2633 | 2003年 | |
2134 | 2234 | 2334 | 2434 | 2534 | 2634 | ||
2135 | 2235 | 2335 | 2435 | 2535 | 2635 | 2004年 | |
2136 | 2236 | 2336 | 2436 | 2536 | 2636 |
ドラゴンズトレイン
名城線は、中日ドラゴンズの本拠地であるナゴヤドームの最寄り駅、ナゴヤドーム前矢田駅を通っている関係で、2006年より毎年、中日ドラゴンズとイオンモールナゴヤドーム前のラッピング装飾(通称「ドラゴンズトレイン」)を施した電車が運転されている。外観はドラゴンズ選手とイオンカードなどのラッピング、車内はポスター類は全てドラゴンズ選手の紹介(但し中吊り広告は全て「WAON」などイオングループの広告)となっている(ポスターは年に1回程度入れ替わる)。また車内の扉や座席の端の仕切り板にはドアラらマスコットのステッカーが貼られ、床にも野球のマウンドやバッターボックスの絵が貼られている。なお、2008年のみ中日ドラゴンズの選手会会長である荒木雅博による車内マナー啓発放送が自動放送の後に流れていた。2012年と2013年は運転されなかった。
1年毎にデザインは一新される。運行期間は原則プロ野球シーズンに従うため、毎年3月 - 11月頃までとなっている。ラッピング施工車両も毎年変わり、
- 2006年:2136編成
- 2007年:2115編成
- 2008年:2125編成
- 2009年:2122編成
- 2010年:2112編成
- 2011年:2126編成
となっている。
基本的には他の編成と共通運用になっているが、毎年運行開始から1ヶ月程度は、交通局公式ホームページにてドラゴンズトレインの運行ダイヤが掲載される。
機器更新
現在までに主だった改造は行われていないが、初期車の落成後約20数年が経過しているため、2013年から機器更新が開始された。
2013年に2103編成が、2014年に2102編成が機器更新を受けている。
機器更新の内容はこの通り。
走行音は、東山線N1000形とほぼ同様