名人戦競走
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テンプレート:競艇の競走 名人戦競走(めいじんせんきょうそう)は、ベテラン選手達による競艇のGI競走の1つ。2014年からは「マスターズ チャンピオン(MASTERS CHAMPIONSHIP)」という通称名称も用いられる[1]。
目次
概要
競艇ではこれ以前にも「ヤングダービー」、「女子王座決定戦競走」といった世代別や性別のタイトル戦が開催されていたが、この大会は競艇界でもベテラン世代のトップレーサーを対象にしたシニアチャンピオン決定戦として創設された。2000年(平成12年)4月18日から23日までの6日間にわたり、第1回大会が住之江競艇場で開催され高山秀則が優勝した。優勝者は翌年の総理大臣杯競走の優先出走権を獲得する。
現在、競艇にはSG・プレミアムG1合わせて12のビッグレースが有るが、この大会が歴史的には3番目に浅い。
出場資格
出場選手は52名で当年4月1日に満48歳かそれ以上になる選手から選出(級別、性別は問わない)
- 前年度優勝者(1名)
- 前年2月1日~当年1月31日までの140走以上出走した選手で勝率上位選手(勝率が並んだ場合は着順点上位者から順に選出)
- 施行者希望枠(2名)
- 新設・匠シリーズ優勝者(5名)
- 選出除外
賞金
優勝賞金は1000万円[3]。
スタート事故の罰則
フライングや出遅れをした選手には厳しい罰則が課せられている[4]。
罰則適用のレース名 | 出場資格 | 罰則の内容 |
---|---|---|
名人戦 優勝戦 | 各準優勝戦上位2名 | フライング休み終了後、当該事故1回につき 6ヶ月間プレミアムGI・GI・GII競走の選出除外 |
名人戦 準優勝戦 | 予選1位~18位 | フライング休み終了後、当該事故1回につき 3ヶ月間プレミアムGI・GI・GII競走の選出除外 |
歴史
- 2000年
- 2003年 - 第4回大会の開催より出場対象選手の年齢制限は満48歳以上と改められ、さらに施行者の希望する選手を2名を優先出場させることが可能となった。第1回大会から第3回大会までは満50歳以上となっていた。
- 2006年 - 第7回大会では当時62歳であった万谷章がGI初優勝。レースの性質もあるとはいえ、SG、GIレース優勝の最年長記録を大幅に更新し話題となった。
- 2008年 - 第9回大会で初めて女子選手が出場をした。女性第1号となったのは鵜飼菜穂子(48歳)。
- 2009年 - 第10回大会が開催された鳴門競艇場は、この大会が全国発売レース初開催。
- 2010年 - 第11回大会で初めて女子選手が優勝戦進出を果たした。女性第1号は日高逸子(1年目=48歳、6着)。
- 2011年 - 第12回大会の開催より「競艇名人戦」から「名人戦」に名称を変更した。
- 2013年 - 第13回大会で日高逸子が3年ぶりに決勝進出。結果は2着。
- 2014年
- この年から格付けを「プレミアムGI」に変更される。
- 高橋淳美(3年目=50歳)が女子で2人目の優勝戦進出。
匠シリーズ
- 匠シリーズとは2013年にスタートした新設シリーズ。年間で5戦前後開催するシリーズ。名人戦が48歳以上に対してこのシリーズ戦は45歳以上で参加出来る。優勝すると名人戦に出場出来る為に名人戦への予選シリーズとして位置付けている。尚、このシリーズ名は一般公募で決まった。
- 形式としては女子王座決定戦競走に直結する「オールレディース戦(2013年度までは女子リーグ)」や、新鋭王座決定戦競走(現・ヤングダービー)に直結した「新鋭リーグ(2013年度まで)」と同じ形式のトライアルリーグ戦である。
名人戦の記録
最多優勝選手
選手名 | 当時の住所 | 1回目 | 2回目 |
---|---|---|---|
高山秀則(2672) | 宮崎県 | 2000年(平成12年) 第1回 住之江競艇場 |
2002年(平成14年) 第3回 住之江競艇場 |
完全V達成選手
選手名 | 当時の年齢 | 当時の住所 | 開催年 | 大会回数 | 予選 | 準優勝戦 | 優勝戦 | 開催場 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
高山秀則(2672) | 51歳 | 宮崎県 | 2000年(平成12年) | 第1回 | 111111 | 1着 | 1着 | 住之江競艇場 |
最年長での優勝選手
達成年齢 | 選手名 | 当時の住所 | 開催年 | 大会回数 | 優勝戦日 | 開催場 |
---|---|---|---|---|---|---|
62歳5ヶ月 | 万谷章(1710) | 岡山県 | 2006年(平成18年) | 第7回 | 4月23日 | 尼崎競艇場 |
歴代の名人(優勝者)
2000年~2010年
回数 | 開催年 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 当時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
枠番 | コース | 決まり手 | 選手名 | タイム | 資格年数 | 年齢 | 住所 | ||||
第1回 | 2000年(平成12年) | 4月23日 | 住之江競艇場 | 2枠 | 2コース | 差し | 高山秀則(2672) | 1:50.2 | 1年目 | 51歳 | 宮崎県 |
第2回 | 2001年(平成13年) | 4月15日 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 野中和夫(2291) | 1:51.5 | 2年目 | 57歳 | 大阪府 | |
第3回 | 2002年(平成14年) | 4月14日 | 2枠 | 2コース | 差し | 高山秀則(2672) | 1:46.2 | 3年目 | 53歳 | 宮崎県 | |
第4回 | 2003年(平成15年) | 4月20日 | 尼崎競艇場 | 2枠 | 2コース | 抜き | 新井敏司(2528) | 1:47.7 | 4年目 | 55歳 | 栃木県 |
第5回 | 2004年(平成16年) | 4月25日 | 住之江競艇場 | 3枠 | 2コース | まくり | 大森健二(1910) | 1:45.4 | 5年目 | 56歳 | 岡山県 |
第6回 | 2005年(平成17年) | 4月24日 | 戸田競艇場 | 2枠 | 2コース | 抜き | 水野要(2785) | 1:48.4 | 3年目 | 50歳 | 兵庫県 |
第7回 | 2006年(平成18年) | 4月23日 | 尼崎競艇場 | 4枠 | 4コース | まくり | 万谷章(1710) | 1:49.6 | 7年目 | 62歳 | 岡山県 |
第8回 | 2007年(平成19年) | 4月22日 | 大村競艇場 | 3枠 | 1コース | 逃げ | 大嶋一也(3010) | 1:48.4 | 2年目 | 49歳 | 愛知県 |
第9回 | 2008年(平成20年) | 4月20日 | 宮島競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 田中伸二(2844) | 1:47.7 | 3年目 | 50歳 | 広島県 |
第10回 | 2009年(平成21年) | 4月19日 | 鳴門競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 山崎毅(2903) | 1:46.1 | 2年目 | 49歳 | 熊本県 |
第11回 | 2010年(平成22年) | 4月18日 | 徳山競艇場 | 2枠 | 2コース | 差し | 西島義則(3024) | 1:46.4 | 1年目 | 48歳 | 広島県 |
2011年~
回数 | 開催年 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 当時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
枠番 | コース | 決まり手 | 選手名 | タイム | 資格年数 | 年齢 | 住所 | ||||
第12回 | 2011年(平成23年) | 4月24日 | 常滑競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 今村豊(2992) | 1:45.9 | 2年目 | 49歳 | 山口県 |
第13回 | 2012年(平成24年) | 4月29日 | 下関競艇場 | 2枠 | 2コース | まくり | 井川正人(2958) | 1:47.4 | 7年目 | 54歳 | 長崎県 |
第14回 | 2013年(平成25年) | 4月21日 | びわこ競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 江口晃生(3159) | 1:47.7 | 1年目 | 48歳 | 群馬県 |
第15回 | 2014年(平成26年) | 4月20日 | 唐津競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 金子良昭(3156) | 1:47.9 | 2年目 | 49歳 | 静岡支部 |
開催予定
脚注
外部リンク
テンプレート:Asbox- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 正式には「選手、審判員及び検査員褒賞懲戒規程に基づき出場停止処分を受けたため」である
- ↑ BOAT RACE オフィシャル WEB グレードレースの見直し及び平成23年度優勝賞金額(SG競走等)について
- ↑ BOAT RACE オフィシャル WEB SG、GIおよびGII競走開催要綱の一部改正について
- ↑ 名人戦競走開催記念に伴うレース運営について