久保裕也 (野球)

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テンプレート:Infobox baseball player 久保 裕也（くぼ ゆうや、1980年5月23日[1] - ）は、読売ジャイアンツに所属するプロ野球選手（投手）。

経歴

プロ入り前

東京都生まれ[2]。大手建設会社に勤務する父の転勤で、生後まもなく茨城県に引っ越し、その後、群馬県、鹿児島県を経て5歳から小学5年生までは大分県で、小学6年生から福岡県で育った[2]。久保の野球の原点は大分であり、家の近所のラーメン屋の主人とキャッチボールをしていた。沖学園高等学校から東海大学を経て2002年のドラフト会議で自由獲得枠で巨人に入団[1]。当時の巨人監督が東海大学の先輩である原辰徳でありその点も注目された。

東海大学時代は、1年時はストッパー、2年からはエースとして明治神宮野球大会で共に準優勝。3年時は全日本大学野球選手権大会で優勝し、最高殊勲選手賞、最優秀投手賞を受賞。2年までは150kmを超える速球で三振を取る投球で、早くから将来のドラフトの目玉と言われたが登板過多により右肘を故障。打たせて取る投球に変更した。首都大学リーグ通算58試合登板、33勝8敗、防御率1.06、345奪三振。33勝はリーグ歴代5位。最高殊勲選手4回、最優秀投手4回、ベストナイン2回受賞。鞘師智也や亜大の木佐貫洋と共に第1回世界大学野球選手権日本代表選出され3位入賞に貢献した。なお、卒業単位を4年間で取得できなかったため、プロ入り後に残り単位を取得し卒業した。

プロ入り後

2003年
背番号11を2001年に引退した斎藤雅樹から引き継いだ。ルーキーシーズンは3月28日の対中日戦にプロ初登板、4月2日の対横浜ベイスターズ戦でプロ初勝利をあげた。最終的に38試合に登板し6勝7敗、防御率4.27の成績を収めた。
2004年
イースタン・リーグ開幕戦でノーヒットノーランを達成。5月16日の対ヤクルトスワローズ戦ではプロ初完投。7月6日の対横浜戦でプロ初セーブ。一軍では35試合（先発13試合、リリーフ22試合）に登板し、チーム最多の8セーブを挙げ、防御率4.08だった。
2005年
シーズン当初は先発だったが、チーム事情ですぐにリリーフに転向。同様に先発候補であった林昌範と共にシーズンを通じてセットアッパーを担った。また、不振のダン・ミセリに代わり何度か抑えも経験した。最終的に64試合に登板し7勝4敗7セーブ、防御率3.43。
2006年
前年に続き、林、豊田清、高橋尚成らとともにセットアッパーとして起用される。8月までは防御率2点台であったが、終盤に失速してシーズンを終える。
2007年
吉武真太郎の加入などにより競争が激化した中継ぎ投手陣を生き残るため、春季キャンプではサイドスローを試行する（その後オーバースローに戻す）。
開幕一軍には残れなかったものの、先発へ再転向。5月5日の対ヤクルト戦では8安打3四死球と毎回のように走者を背負う苦しい投球ながら9奪三振を奪い、プロ初完封を達成。しかし、次の登板で打ち込まれ二軍降格、その後は一軍と二軍を行き来した。
主力投手の離脱でペナント終盤に昇格。中4日での先発を4度こなすなどチームに貢献してシーズンを終えた。
2008年
先発にこだわるも二軍でも結果を残せず（先発15試合で6勝5敗）、なかなか一軍に上がれなかった。シーズン初登板は9月12日で、リリーフとしてマウンドに上がり1回を3者連続三振で抑えた。9月16日には先発で8回1失点で今シーズン初勝利を挙げたものの、不完全燃焼のシーズンとなった。
2009年
開幕一軍を逃すと、前年と同様に活躍の機会を得られず、8月に先発で1勝を挙げるにとどまった。
2010年
このシーズンより生え抜き最年長投手となる。コーチの木村拓也がシーズン中に急死したことを受け、「投手のユーティリティープレイヤーを目指す」という姿勢の元に再起。当初は敗戦処理を務めるも後にセットアッパーを任されるようになり、イニングまたぎやロングリリーフなどまさにユーティリティーな働きを見せた。
監督推薦枠でオールスターゲームに初出場。第1戦の5回裏に登板し、打者3人に対して2奪三振と好投を見せた。
シーズン後半は9月15日には自己最速の151km/hをマークし、9月21日の対横浜戦で74試合目の登板を記録。2009年に山口鉄也が記録した73試合を上回り、球団最多登板記録を更新した[3]。結局、シーズン通算で79試合に登板し、チーム最多のホールド数を記録した。
2011年
シーズン当初はセットアッパーとして起用されていたが、後半戦から抑えに定着。7月5日の対ヤクルト戦から8月16日の対中日戦まで20試合連続無失点の球団新記録を達成[4]。8月は1勝11セーブ、防御率0.63という好成績を残し、自身初の月間MVPに選出された[5]。シーズン終了後には慢性的な痛みを抱えてきた右股関節の手術を受けた[6]。
2012年
前年の手術からの回復を急ぎ[7]、開幕には間に合ったものの、フォームのバランスを崩す[8]。4月6日に右肘痛のため1軍登録を抹消され[9]、5月29日に右肘靱帯再建手術（トミー・ジョン手術）を受け、シーズン中の復帰が絶望となった[10]。契約更改では5000万円減の1億円でサインした[11]。
ファイル:Yuya Kubo on March 24, 2012.jpg
久保の投球フォーム
2013年
一軍登板なし。2月に術後初めてブルペン入りし、6月に二軍で1年3ヶ月ぶりの公式戦登板[12]。イースタン・リーグでは8試合に登板し、7回1/3を投げ7失点だった。

プレースタイル

平均球速約141km/h[13]の速球を軸にフォーク、緩いカーブ、スライダー、チェンジアップ、シュートなど多彩な変化球を織り交ぜる投球スタイル[14]。

連投をこなせるタフさと長いイニングを投げるスタミナを併せ持っていたがために、かつては先発からワンポイント・リリーフまでこなせる便利屋的存在にとどまっていた[15]。しかし、2010年よりセットアッパーに固定されると安定した成績を残し、2011年後半はクローザーを任された。

詳細情報

年度別投手成績

テンプレート:By2 巨人 38 13 0 0 0 6 7 0 -- .462 470 109.2 115 18 29 2 4 105 10 0 61 52 4.27 1.31
テンプレート:By2 35 13 1 0 1 7 6 8 -- .538 439 99.1 116 10 30 2 3 86 5 0 52 45 4.08 1.47
テンプレート:By2 64 1 0 0 0 7 4 7 17 .636 346 78.2 82 8 27 10 7 67 3 0 32 30 3.43 1.39
テンプレート:By2 59 0 0 0 0 5 6 0 18 .455 266 61.1 58 7 26 4 3 60 4 1 29 21 3.08 1.37
テンプレート:By2 13 9 1 1 0 3 5 0 1 .375 260 60.1 67 13 12 2 6 46 0 0 29 29 4.33 1.31
テンプレート:By2 6 2 0 0 0 2 0 0 1 1.000 74 17.2 17 0 4 0 0 14 2 0 5 4 2.04 1.19
テンプレート:By2 7 4 0 0 0 1 0 0 0 1.000 116 27.1 24 3 10 0 1 25 3 0 10 10 3.29 1.24
テンプレート:By2 79 0 0 0 0 8 1 1 32 .889 376 91.0 72 8 23 4 7 96 5 0 28 28 2.77 1.04
テンプレート:By2 67 0 0 0 0 4 2 20 21 .667 273 69.0 45 1 20 3 1 67 5 0 9 9 1.17 0.94
テンプレート:By2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 8 1.0 2 0 2 0 1 1 0 0 3 1 9.00 4.00
通算：10年 370 42 2 1 0 43 31 36 90 .581 2628 615.1 598 68 183 27 33 567 37 1 258 229 3.35 1.27
  • 2013年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

記録

投手記録
  • 初登板：2003年3月28日、対中日ドラゴンズ1回戦（東京ドーム）、8回表に3番手で救援登板、2/3回無失点
  • 初奪三振：2003年3月30日、対中日ドラゴンズ3回戦（東京ドーム）、7回表に福留孝介から空振り三振
  • 初勝利：2003年4月2日、対横浜ベイスターズ2回戦（東京ドーム）、9回表に3番手で救援登板・完了、1回無失点
  • 初先発・初先発勝利：2003年5月15日、対横浜ベイスターズ8回戦（東京ドーム）、8回1失点
  • 初完投勝利：2004年5月16日、対ヤクルトスワローズ8回戦（東京ドーム）、9回3失点
  • 初セーブ：2004年7月6日、対横浜ベイスターズ14回戦（東京ドーム）、9回表に6番手で救援登板・完了、1回無失点
  • 初ホールド：2005年5月20日、対北海道日本ハムファイターズ1回戦（東京ドーム）、9回表1死に2番手で救援登板、2/3回無失点
  • 初完封勝利：2007年5月5日、対東京ヤクルトスワローズ8回戦（東京ドーム）
打撃記録

背番号

  • 11 （2003年 - ）

登場曲

脚注

  1. ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite book
  2. ↑ 2.0 2.1 古田靖『アスリートが育つ食卓』アスペクト、2005年、p．30
  3. ↑ 久保 球団新記録も痛恨の被弾スポーツニッポン 2010年9月21日
  4. ↑ 久保投手が20試合連続無失点、1点差逃げ切りで2位浮上読売ジャイアンツ公式サイト 2011年8月16日
  5. ↑ 8月の月間MVP 久保と大場が初受賞スポーツニッポン 2011年9月6日
  6. ↑ 巨人守護神の久保手術 股関節に痛み日刊スポーツ 2011年11月21日
  7. ↑ 久保「開幕」迷いなし　巨人守護神復活へ 日刊スポーツ 2012年3月1日
  8. ↑ 【巨人】久保「力んだ」押し出し四球 日刊スポーツ 2012年3月31日
  9. ↑ 【巨人】久保右肘痛で登録外れる 日刊スポーツ 2012年4月6日
  10. ↑ 【巨人】久保の右肘手術終了　全治1年 日刊スポーツ 2012年5月29日
  11. ↑ 【巨人】久保5000万減「迷惑かけた」 日刊スポーツ 2012年11月30日
  12. ↑ 久保、来季の守護神候補!川口コーチ「ある」復活太鼓判! スポーツ報知 2013年11月13日
  13. ↑ テンプレート:Cite book
  14. ↑ 復調支える中堅右腕＝巨人の久保、抑え定着で貢献－プロ野球時事ドットコム 2011年09月13日
  15. ↑ 読売ジャイアンツ・久保裕也のちょっと「吹っ切れた」話(2/2)

関連項目

テンプレート:読売ジャイアンツ テンプレート:読売ジャイアンツ2002年ドラフト指名選手

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