上野市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Infobox 上野市(うえのし)は、三重県西部(伊賀地方)に存在した市。2004年11月1日に阿山郡及び名賀郡の3町2村と合併し伊賀市となったため消滅した。
上野市街地は、合併後は伊賀市の中心地区となっている。東京都の上野と区別するため、伊賀上野(いがうえの)とも呼ばれる。
忍者の里、松尾芭蕉の生まれ故郷として有名である。また、特産品に伊賀組紐が有る。
地理
歴史
律令制の五畿七道では東海道の一角で、東国・伊勢への交通の要衝であった。
江戸時代には、藤堂高虎の築城以来、伊賀上野藩の城下町として栄えた。城下町として碁盤状に区画された町並みは、小京都に数えられている。
かつて財政再建団体に指定された時期があり、昭和最後の財政再建団体に指定された市であった。(2006年、北海道夕張市が指定されるまで最後の財政再建団体の市とされていた。)
沿革
- 1941年(昭和16年)9月10日 - 阿山郡上野町・小田村・三田村・城南村・新居村・長田村・花之木村が合併して発足。
- 1950年(昭和25年)8月1日 - 名賀郡猪田村・阿山郡府中村を編入。
- 1950年(昭和25年)12月16日 - 阿山郡友生村および中瀬村の一部(大字荒木字中之瀬の一部)を編入。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 名賀郡花垣村・比自岐村・依那古村を編入。
- 1955年(昭和30年)2月1日 - 阿山郡丸柱村の一部(大字比曽河内)を編入。
- 1955年(昭和30年)3月1日 - 名賀郡神戸村を編入。
- 1957年(昭和32年)7月1日 - 名賀郡古山村の一部(大字蔵縄手・菖蒲池・湯屋谷・界外・東谷・安場・鍛冶屋)を編入。
- 1977年(昭和52年) - 財政再建団体に指定(1982年〔昭和57年〕まで)。
- 2004年(平成16年)11月1日 - 阿山郡伊賀町・島ヶ原村・阿山町・大山田村・名賀郡青山町と合併して伊賀市が発足。同日上野市廃止。
学校
高等学校
- 三重県立上野高等学校
- 三重県立上野工業高等学校(三重県立伊賀白鳳高等学校の前身校)
- 三重県立上野商業高等学校(三重県立伊賀白鳳高等学校の前身校)
- 三重県立上野農業高等学校(三重県立伊賀白鳳高等学校の前身校)
- 日生学園第一高等学校(※中高併設)
中学校
- 上野市立崇廣中学校
- 伊賀市立城東中学校(上野市立桃青中学校及び上野市立府中中学校が統合)
- 上野市立緑ヶ丘中学校
- 伊賀市立上野南中学校(上野市立丸山中学校及び上野市立成和中学校が統合)
- 日生学園附属中学校(※中高併設)
首都機能移転
上野市を含む伊賀地方・滋賀県南部の「畿央地域」が首都機能移転の候補地の一つとして選定されている。選定の理由は、日本のほぼ中央であり、名古屋圏と大阪圏の両方に近いこと、などである。
交通
名称等は2004年11月1日時点のもの
鉄道
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 関西本線:佐那具駅 - 伊賀上野駅
- 近畿日本鉄道
- 近鉄大阪線:伊賀神戸駅
- 近鉄伊賀線:伊賀上野駅 - 新居駅 - 西大手駅 - 上野市駅 - 広小路駅 - 茅町駅 - 桑町駅 - 猪田道駅 - 市部駅 - 依那古駅 - 丸山駅 - 上林駅 - 比土駅 - 伊賀神戸駅
道路
観光
旧跡
出身有名人
- 服部治則 - 歴史学者。山梨大学名誉教授。戦国期武田氏の家臣団研究。
- 榊莫山 - 書家・作家。没時まで市内に在住していた。テレビなどにも多く出演している。
- 椎名桔平 - 俳優として活躍中。上野高校卒業。両親は現伊賀市でカフェ「417」を経営中。
- 麻耶雄嵩 - 推理作家。上野高校卒業。
- 松本キック - 俳優・お笑い芸人。松本ハウス改めJINRUIツッコミ担当。
- 一岡浩司 - 笠松競馬場公認予想屋
関連項目
- 上野(東京の上野)
- 忍者
- 松尾芭蕉
- 西岡たかし - 『上野市(うえのまち)』を作詞・作曲し、自らも歌う。
- 三重県の廃止市町村一覧