ブリスキー・ザ・ベアー
テンプレート:Infobox baseball player ブリスキー・ザ・ベアー(BRISKY THE BEAR、通称B・B)は、北海道日本ハムファイターズの球団マスコットキャラクターである。熊をモチーフとしていて、モヒカン頭が特徴。
以下、通称であるB・Bで表記する。
目次
特徴
背番号212は、ファイターズが本拠地を札幌ドームに移した2004年時点での北海道の市町村総数であり、「どさんこワイド212」などの当時のローカル番組のタイトルにも使用されるなど、北海道を象徴する数字である。平成の大合併により2009年10月5日時点で北海道の市町村総数は179まで減少しているが、ファンからの「212を付け続けて欲しい」という要望が多かったため、背番号の変更は行っていない。
12球団のマスコット随一とも言われるファンサービスの熱心さで知られる。例えば試合中や試合前後には必ずファンに対して長時間のグリーティングを行い、他球団マスコットとも積極的にマスコット交流を行っている。またオフシーズンやシーズン中でもチームの遠征中などにはこまめに各地のイベントや幼稚園・保育園などを回っており、更に2006年からは「212物語」と題して、球団の北海道移転当時の212市町村を10年かけて全て訪問するという壮大なプロジェクトを開始した。B・Bの活動がいかに熱心かが窺える。
B・Bのマスコット活動の最も特徴的な点として、ファイターズの公式web及び携帯サイトで自ら手がけている「B・Bコラム」というコーナーがある。このコラムでB・Bは、あえて「職業としてのマスコット」を強く意識した視点からマスコット論を展開しており、その斬新な視点と強いプロ意識に感銘を受け、マスコットに興味を持つようになったというファンも多い。
頭のモヒカンは通常は黒だが、日曜日の出演時はオレンジになる。また「特別な日」には稀に白に、更にはリーゼントやアフロヘアーのバージョンで登場する事もある。
2006年にはB・Bの弟「カビー・ザ・ベアー」(通称カビー)が二軍のマスコットとして登場。一軍マスコットと連動した二軍専用のマスコットは球界初。2010年にはB・Bの幼少期「baby☆B」(べびーびー)も登場。熟睡中のB・Bの夢から出てきたマスコットで小学生時代の彼である。
12球団のマスコットキャラクターの中で1番の俊足である。
また、現在北海道ローカルのCMにも出演中(野口観光、三菱自動車、書峰社書道など)。
来歴
誕生~2004年
- 2003年秋、日本ハムは新マスコットキャラクターのイラストをアメリカのデザイン会社に発注、名前を一般公募するためキャラクターイラストを一般公開。しかしいわゆるアメリカ的な「バタ臭い」顔のデザインや目つきの怪しさが酷評を受ける。
- 2003年冬 初代着ぐるみ公開。イラストとは全く違った仕上がりで徐々に酷評は収まっていく。
- 2003年12月11日 名前が「ブリスキー・ザ・ベアー」(通称「B・B」)に決定。その他の候補名は「カムイ」「ホクト」「マックス」「アンビー」「ハマー」「マイティ」「リッキー」「ダイチ」「カイドー」など。本人曰く「フルネームよりも愛称(B・B)で呼んでもらいたい」とのこと。
- 2003年12月31日 CHAGE&ASKAのカウントダウンコンサートに岩本勉と共に出演、札幌ドーム初登場。
- 2004年3月 札幌ドームでオープン戦スタート。
- 2004年4月 公式戦スタート。丁寧な試合前後のグリーティングや試合中のパフォーマンスなどで徐々に人気が上昇。
- 2004年6月 テレビ番組「トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜」のコーナー・「トリビアの種」において、「プロ野球12球団のマスコットで最も足が速いのは誰か」を調べる企画が行われた。高崎競馬場で他9球団のマスコット(西武ライオンズのレオ・大阪近鉄バファローズのバフィリードは欠場)との100m走に出走、ダートながら15秒9の好タイムで他のマスコットに大差をつけ優勝。一躍その知名度を高めた(その後マスコット交流でビジター球場を訪れた際、西武のレオや東北楽天ゴールデンイーグルスのクラッチ、及びMr.カラスコにも100m競走を挑み快勝している為、プロ野球マスコット最速の称号に異論はないだろう)。
- 2004年8月 マスコットに対して心ないファンによる悪質な嫌がらせが多い事を嘆き、公式サイト内「B・Bコラム」にてマスコットにも人権があるのだという悲痛な訴えを書き込んだ事が、Yahoo!のトップニュースなどに取り上げられる。
- 2004年11月28日 ファン感謝デーで「冬のソナタ」のテーマ曲をキーボードで演奏。ヒルマン監督とのセッションも披露する。
- 2004年度の札幌ドームMVP特別賞を受賞する。
2005年
- 2005年3月25日 JR札幌駅でグリーティングを行う。この日が初代着ぐるみ最後の日となる。
- 2005年3月28日 公式戦スタートと同時に、2代目着ぐるみにリニューアル。着ぐるみ更新については、後に公式サイト内のコラムで諸事情を公開。理由は以下の通り。
- 1年3ヶ月間に渡る激しい演技のため着ぐるみ(特に鼻、眉毛、内部)がかなり損傷し、2シーズン目への持ち越しが不可能になった。
- 初代着ぐるみでは、目が小さく視界が狭いことから思い切った演技が難しく、安全性やパフォーマンスの幅を広げるために目を大きくする必要があった。
- より多くのファンに受け入れやすいルックスにするため、リアル過ぎる顔立ちを修正する必要があった。
- 2005年5月6日 第1回日本生命セ・パ交流戦スタート。セ・リーグのマスコットが次々に札幌を訪れる。B・Bもお返しとばかりにセ・リーグの本拠地球場へ出張。またこの日、白モヒカン姿を初披露。
- 2005年7月2日 東北楽天ゴールデンイーグルス戦(フルキャストスタジアム宮城)に出張。前年の時点では存在していなかったマスコット「クラッチ」との競走が実現。結果はB・Bの勝利で、「最も足が速い球団マスコット」の座を守った。
- 2005年7月22日・23日 オールスターゲームで実に4年振りとなる12球団マスコット全員集合が実現する。B・B自身も白モヒカンで登場。
- 2005年11月27日 ファン感謝デーで再度ヒルマン監督とのセッション披露。ビリー・ジョエルの「ピアノマン」と松山千春の「大空と大地の中で」を伴奏。「大空と大地の中で」はヒルマン監督が日本語で歌い上げ喝采を浴びたが、この曲を歌うよう監督に勧め、また歌詞の指導をしたのはB・Bであった。
- 2005年12月24日 契約更改。年俸は総額1000円相当の特大ホッケ2尾から4000円相当の新巻鮭1尾(インセンティブでサケの切り身が最大5パック追加、球団が優勝した場合はイクラ1kg追加)になり、アップ率は新庄剛志の3.75倍を抜き去り、チーム最高になった。
2006年
- 2006年1月 それまで不評だったイラストが変更となる。新イラストはいわゆる「バタ臭さ」が一掃され、2代目着ぐるみに忠実で爽やかなタイプに一新。ただし縫いぐるみ系のグッズでは現在も初代着ぐるみに準じている。
- 2006年2月12日 札幌国際スキーマラソン5kmの部に出場。一般スキーヤーに混じって滑り、29分26秒10の好タイムで、着ぐるみであるにも関わらず383人中2位でゴールし、準優勝となった。「前に誰もいなかったので、1位だと思った」と悔しがった。
- 2006年4月5日 東京ドームでの試合後、バク宙の踏み切りの際左足ふくらはぎを肉離れ。全治3ヶ月の重傷と診断されるが、翌日には松葉杖をついて登場。結局その後も一切の試合・イベントを欠かすことなく出場し続けた。尚、7月4日の試合からはバク転等のアクロバットを復活させている(本人によると、現在もまだ完治したわけではないという)。
- 2006年9月27日 ファイターズのパ・リーグ1位通過が決定、試合後ヒルマン監督が挨拶中、選手やスタッフと共に、B・Bへの感謝をコメントする異例の計らいを行った。
- 2006年10月よりホクレン農業協同組合連合会の「米チェン」キャンペーンのテレビCM(北海道ローカル)にコンサドーレ札幌のマスコット「ドーレ君」とともに出演。
- 2006年10月21日~10月26日 日本シリーズ・ファイターズ対中日ドラゴンズでは初となる完全な形でのマスコット交流を実施。B・Bはナゴヤドームに出張し、2戦目のヒーローとなった金子誠選手をお立ち台で祝福した。札幌ドームでは出張してきた中日のマスコットドアラとパフォーマンスを披露した。
- 2006年11月23日 長居第2陸上競技場でのJリーグ・セレッソ大阪vs名古屋グランパスエイト戦にゲストとして登場(セレッソは、ファイターズの親会社の日本ハムがユニフォームスポンサーなので)。
- 2006年12月27日 マスコット史上初の複数年となる2年契約に合意、年俸はB・B本人によると「二軍選手以上、一軍半未満」とのこと。またボーナスとしてタラバガニ(2万円相当)を獲得した。
2007年
- 2007年1月2日からは3代目着ぐるみへとリニューアルされ、よりイラストに忠実で、ちょっぴりイケメン度を増した(?)顔つきになった。変更点は次の通り。
- 鼻の高さを若干高めに。
- 眼球部分のデザインを修正。
- 2月12日 札幌国際スキーマラソン10kmの部に出場し、49分50秒6のタイムでゴール。スタートダッシュに成功し、702人中14位の好成績だったものの、B・B本人が目標としていた10位以内には届かず、「登りがきつく、しんどかった。来年雪辱したい」とのコメントを残す。
- 3月24日の千葉ロッテマリーンズとの開幕戦で、雨天中断時にビジターながらベースランニングとヘッドスライディングを敢行、諸積兼司引退後、彼のあとを継ぐ選手の出現をマリーンズに促した。さらに直後、マー君を乗せた軽トラックを運転、車の運転も出来ることを証明して見せた。
- この年の4月から、コンビニエンスストアチェーン大手のローソンのテレビCM(北海道ローカル)に出演中
- 5月18日の田中幸雄の2000本安打達成時には田中幸にもっと現役を続けてほしいという願いを込めて(?)「3000本安打まであと1000本」というパネルを用意していたが、この日は田中幸がさらに2安打を上乗せしたため手書きで「あと998本」と訂正してから試合後に掲げた。
- 8月には北海道テレビ放送(HTB)のキャラクターOnちゃんとのコラボグッズ「Bon☆BonTシャツ」を発売。
- 12月28日 球団事務所で契約更改交渉を行う(前年に複数年契約を結んでいるため、今回はサインのみ)。記者会見の席上で、年間観客動員200万人突破(2007年は183万3054人)と、1試合の観客が4万人を超える試合を12試合(2007年は9試合)の2つを、2008年の目標として発表した。達成されれば、2009年の札幌国際スキーマラソンで25kmの部に出場することを公約。なお、大会最長距離の50kmの部への参加は、口が開かず水分補給に難があるため、「死んじゃう。勘弁して」とのこと。
2008年
- 2008年2月10日 札幌国際スキーマラソン10kmの部に出場し、45分5秒6のタイムで、585人中6位の自己ベストの成績でゴールした。事前にコースを3回試走して、ワックス等を準備していたとのこと。「メチャクチャきつくて周りからの応援に反応する余裕がなかった」とのコメントを残す。
- 7月26日 ミズノアドバイザリープロスタッフに就任。札幌ドームで調印式を行った。B・Bがパフォーマンス時に使用するバットとグラブがミズノ製となった。契約金額はサケ一年分。
- 12月15日 札幌グランドホテルに於いて、球界マスコット初となる単独でのディナーショーを開催。サプライズ演出としてピアノの弾き語りをし、歌声を披露した(「インコや九官鳥に出来るなら熊にも出来るはず」とのこと)。観客の前で声を出すという、いわゆるマスコットのタブーとされるものの1つを、コラムに続いて破った形となった。
- 12月26日 球団事務所にて契約更改、前年より微増となる年俸800マスコ(マスコット界の通貨とのこと)で2年契約、今後の目標に「(現在は藻岩山に勝手に住んでいるため)ドームに通える場所に永住の地が欲しい」「自分で作詞作曲してCDを出し、札幌ドームで歌いたい」を掲げた。
2009年
- 2009年2月8日 札幌国際スキーマラソン10kmの部に出場し、45分56秒5のタイムで、597人中11位の成績でゴールした。前年を上回る「45分以内・5位以内」という目標を掲げて練習に励んだが、記録更新はできなかった。「新雪に突っ込んで5、6回転んでしまった。あれがなければもっと良かったはず。去年は途中で休んだりしたけど、今年はノンストップで行けた。持久力が上がっている。来年は特注ゴーグルとか、対策をいろいろ考える」とのコメントを残す。
- 3月6日 写真集『B・B Photo Book RUN』発売。 - ISBN 9784894534957
- 5月1日 埼玉西武ライオンズ戦(札幌ドーム)で開催されたイベント「ファミリーシリーズ~さくらまつり~」に合わせて、ピンク色のモヒカンを初披露した。以降、このピンクモヒカンは、212物語のロケや(桜並木があったり、芝桜の咲く町を訪問)、ピンクリボンデーに開催された広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)でも使用されている。
- 5月5日 対ロッテ戦で雨天中断中にベンチ内で雨の慕情のパフォーマンス、コールド宣告後にはロッテのマスコット、COOL君とベースランニングを披露、翌日にはボルボを運転する。
- 6月23日 札幌市食育特別大使第1号に任命される。
- 7月23日・7月24日 札幌ドームで開催されたフレッシュオールスターゲーム及びマツダオールスターゲームに於いて、マスコットの出場イベントを全面的に企画・立案、プロデュースし、当日は進行役も務めた。
- 10月10日 シーズン最終戦で、試合前にピアノ(キーボード)で国歌を演奏。
- 11月18日 プロ野球コンベンション2009で、球界の発展に寄与したとして日本野球機構スタッフ部門賞に選出・表彰を受ける。
- 12月13日 212物語の映像をまとめたDVDを発売。
2010年
- 1月24日 帯広で行われたミルク&ナチュラルチーズフェア2010にゲスト出演。料理の腕前を披露(この日のメニューはオムレツ)。
- 2010年2月8日 大通公園フロンティアコースでクロスカントリースキーのタイムトライアルに、後述する札幌国際スキーマラソン出場に向けたアピールを兼ねて出場。150メートルのコースで41秒の成績でゴールした。
- 2月14日 札幌国際スキーマラソン25kmの部に出場し、1時間52分41秒0のタイムで、533人中115位の成績でゴールした。今年の目標は順位やタイムではなく「生きて完走する。」だった。
2011年
- 2月13日 札幌国際スキーマラソン3kmの部に出場し、15分15秒1のタイムで、141人中2位の成績でゴールした。ゴール後には表彰プレゼンターも努めた。
2012年
- 2月5日 札幌国際スキーマラソン10kmの部に出場し、40分57秒3の自己ベストタイムで、442人中4位の成績でゴールした。ゴール後には表彰プレゼンターも努めた。
- 11月23日 札幌ドームで行われたファンフェスティバルで妹分としてポリーポラリスがデビュー。
- 11月24日 札幌市内で行われた優勝パレードに参加。
2013年
- 2月3日 札幌国際スキーマラソン10kmの部に出場し、前年を上回る37分48秒4の自己ベストタイムで、463人中8位の成績でゴールした。
2014年
- 「レジェンドシリーズ2014」で、東京時代のマスコットだったギョロタン・ファイティーが限定で復帰。2人と共演した。
B・Bがもたらした影響
- あまり盛んでなかった球場でのマスコット交流が、B・Bの登場を境に増える傾向にある。特に交流戦期間中を中心にマスコットがお互いの球場を行き来することが多くなった。これはB・B自身が他球団のマスコットに交流を働きかけたことが大きい。
- おそらく、オールスターでのマスコット全員集合もB・Bがいなければ実現することはなかったであろう。
表彰
- 札幌ドームMVP特別賞:1回 (2004年)
関連項目
- マスコット
- スポーツのマスコットキャラクター一覧
- カビー・ザ・ベアー
- baby☆B(べびーびー)
- ハムリンズ(日本ハム本社のマスコット)
- ドーレくん(同じ北海道をホームとしているJ2コンサドーレ札幌のマスコット。イベントなどで共演することが多い。)
- パルちゃん(B・Bが最も尊敬し、目標にしているJ1清水エスパルスのマスコット。ファンへの姿勢など多くの面で互いに影響を受け、切磋琢磨しあっている(B・B曰く唯一のライバルでもある)。現在では親交も深め、2009年春発売のB・B写真集では念願の対談が実現した[1]。
- ロビー(同じ日本ハムのスポンサーを持っているJ1セレッソ大阪のマスコット。)
- クィッキー(同じ北海道をホームとしているプロバスケットボールレラカムイ北海道のマスコット。)
- パオロン〔中日ドラゴンズのマスコット。パオロンと出会うとパオロンコロコロをやることが多い(詳細はパオロンのページに記載)。〕
- ドアラ(B・Bと同じくプロ野球界のマスコットでは一目置かれた存在であり、人気が高い。マスコット交流があるとバク転対決を行う)
- Qoo(B・Bの幼稚園訪問「B・Bとあそぼう!」で共演している、協賛のコカ・コーラ社マスコット。)
その他
- B☆Bの星マーク部分に「球団ロゴ」の星マークを当て込んだバージョンもある。
- 2012年1月現在でのB・Bは歴代3代目の着ぐるみ。