スズキ・キャリイ

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キャリイCARRY )は、スズキ(1990年9月以前は鈴木自動車工業)製造販売するトラック型の軽自動車軽トラック)。

10代目まではワンボックス(キャリイバン)もラインナップされていたが、併売時期を経て10代目キャリイ=3代目エブリイ中盤以降はエブリイに完全移行している。

車名は英語で「運ぶ[1]の意味。なお、カナ表記に関しては「キャリ(長音)」「キャリ(最後のイが小文字)[2]」などと誤表記されるケースが少なからず存在する。

概要

この車は、1971年2009年までの39年連続で、日本国内で販売されているトラック(軽・小型・普通)の車名別年間販売台数第1位である[3]。さらに、2010年1月で累計販売台数400万台を達成した。

シャーシ構造が全く異なる51系(10代目キャリイ/3代目エブリイ。トラックがFR、1BOXがMRと駆動方式すら違う)と16系(11代目キャリイ/現行エブリイ)を除いて、バンタイプのスズキ・エブリイと2002年までは共通の構造を多く有していた。スズキからマツダOEM供給を行っているマツダ・スクラムのトラックタイプは、この車両を元に一部外装パーツの変更を行ったものである。またエブリイも1981年まではキャリイを名乗り、1991年1993年の間は上級車種以外の車種についてはキャリイバンの車名で販売されていた。

軽自動車の新規格に適合させるため1999年以降のキャリイはセミキャブ・ロングホイールベース仕様だったが、2005年11月におよそ7年ぶりにフルキャブ・ショートホイールベース仕様の「FC」系が追加された(ボディサイズは新規格で、農耕用に特化したタイプ)。ただし、OEM車種のスクラムトラックにはこの仕様が設定されなかった。2013年8月のフルモデルチェンジに伴ってフルキャブ・ショートホイールベース仕様へ統合され、OEM車種のスクラムトラックもフルキャブ・ショートホイールベース仕様へ移行された。

なお、欧米や東南アジア、インド、オーストラリア等では排気量を拡大したモデルが生産、販売され、また大宇国民車(現:韓国GM)からは9代目(エブリイにおける2代目)が「ラボ(LABO)」(エブリイは「ダマス(DAMAS)」)、南米ではシボレーブランドで「Chevrolet CMP」と言う名称でいずれも現在も生産されているが、ダマスはフェイスリフトを受けている。

歴史

初代 FB(1961-1965年)

1961年
初代は「スズライトキャリイ」の名で発売された。
1964年
バン(「エブリイ」の前身)を追加。

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2代目 L20(1965-1969年)

1965年
フルモデルチェンジ。初代と同じくボンネットタイプ。

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3代目 L30(1966-1969年)

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3代目キャリイ
1966年
フルモデルチェンジし、名称を「キャリイ」に変更。キャブオーバータイプとなる。2代目と併売された。

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4代目 L40(1969-1972年)

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4代目キャリイ バン
1969年
フルモデルチェンジ。ジョルジェット・ジウジアーロスタイリングを手がける。しかしバンはそのスタイル故、荷室容積が犠牲となった。この弱点は5代目で幾分改善される。当代の縦型アウタードアハンドルは、1972年からジムニーに追加されたバンモデル(LJ20V)にも流用された。
1970年
日本万国博覧会向けに電気自動車湯浅電池と共同開発。

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5代目 L50(1972-1976年)

ファイル:SuzukiCarry5th.jpg
5代目キャリイ(後期型)
1972年
フルモデルチェンジ。フロアシフトが採用され、水冷エンジンとなる。もちろん排気量はそのまま。バンは荷室面積が拡大、スライドドアが設定され、のちに5ドアも追加された。三角窓がなくなる。
1974年
フロントグリルのデザインを変更。のちに現行の黄色ナンバーにも対応した改良が行われる。

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6代目 ST10(1976年)

1976年
フルモデルチェンジ。軽自動車の規格変更に対応するため、550cc化。サブネームは「キャリイ55」。ボディは360cc規格から全長のみを少し延長する。当時ではクラス唯一の3気筒エンジン。機構は2サイクルのまま。ここから本格的に電動式ウインドーウォッシャーを採用した。

7代目 ST20(1976-1979年)

1976年
フルモデルチェンジ。車幅が100mm拡大され、「キャリイWide」の愛称が付く。「キャリイ55」で採用された電動式ウィンドーウォッシャーをこの「キャリイWide」にも採用させた。
1977年
マイナーチェンジ。ダミーのフロントグリルが装備される。
1978年
バンにカスタムを追加。

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8代目 ST30/ST31/ST40/ST41(1979-1985年)

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8代目キャリイ(前期型)
1979年
フルモデルチェンジ[ST30]。
1981年
マイナーチェンジ。4WD車登場[ST31]。副変速機を備えていた。4サイクルエンジン[F5A型]搭載車登場[ST40/ST41]。なお、型式表示の一桁目の数字は2WDであるか4WDであるかを区別している("0"=2WD:"1"=4WD)。
1982年
マイナーチェンジ。前面デザイン及び内装を変更。初めて樹脂バンパーが採用される。キャリイST41(4サイクルエンジン[F5A型]のSDXへ初めてリミテッドスリップデフ (LSD) が標準装着される。また、バンがエブリイとして登場し、内蔵型クーラー(エアコン)のオプション設定と、ST40 (2WD) に限り極少ではあるがLSD(リミテッドスリップデフ)装着車もあった。

9代目 DA71T/DB71T/DA81T/DA41T/DB41T/DA51T/DB51T(1985-1991年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1985年5月
フルモデルチェンジ[DA71T/DB71T/DA81T]。2WDおよび4WD車の上級グレード「KC(標準ルーフ)」および「MC(ハイルーフ)」に限りフロントディスクブレーキを標準装備。4サイクルエンジンは先代に引き続きF5A型である。この型式より2WD車と4WD車は「D」の次に来るアルファベットの表示で区別するようになった。(DA=2WD:DB=4WD等)
1986年7月
マイナーチェンジ。4WD車にはデフロック機構およびLSDが一部に設定。また5速MT(ただし4WD車はEL: エクストラ・ロー 付)やエアコン付きも設定された。これに伴い2サイクルエンジン搭載モデル (DA81T) を廃止。
1987年6月
マイナーチェンジ。スーパーチャージャー登場。スーパーチャージャー搭載モデルに限りSOHCのまま3バルブ化されたシリンダーヘッドが与えられている。
1989年5月
マイナーチェンジ[DA41T/DB41T]。大幅なフェイスリフト。廉価グレードは丸型ヘッドランプを採用。エンジンはボア×ストロークを変更したF5B型となり、一部グレードを除き自然吸気エンジンがSOHCのまま4バルブ化。しかし、それとは対照的にスーパーチャージャー付きエンジンは2バルブとなる。4WD車は全車フロントディスクブレーキを標準装備化。
OEM版のマツダ・スクラムマツダ・ポーターキャブの事実上の後継車種)が登場する。
1990年3月
マイナーチェンジ[DA51T/DB51T]。2度目のフェイスリフト。全グレードに丸型ヘッドランプを採用。全車660cc化およびSOHC4バルブ化F6A型。スーパーチャージャー搭載モデル廃止。車体寸法の基準変更にはフロントバンパーの延長等で対応したため、キャビンの広さは前モデルと変化していない。4WD車は550cc後期型同様、最廉価グレードのKUを除く全車にオートフリーホイールハブが標準装備となる。
1991年3月
マイナーチェンジ。自然吸気エンジンの出力向上。38馬力から42馬力に拡大。4WD車の「4WD」デカール表示が赤色から青色に変更。4WD車は全車オートフリーホイールハブが標準装備化された。

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10代目 DC51T/DD51T(1991-1999年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1991年
フルモデルチェンジ。車体寸法の規格変更に対応してキャビン自体が広くなり、居住性が向上した。
先代に引き続き、オートザム・スクラムとしてマツダへOEM供給される。
1993年
マイナーチェンジ。フロントブレーキが全車ディスクブレーキとなる。
1995年
マイナーチェンジ。フロントコーナ部のポジションランプのレンズ部分がホワイトからアンバーに変更される。ホイールのPCDが変更となる(114.3mm → 100mm)。
1997年
KU系グレード(2WD/4WD共に)にEPI・ターボチャージャー付エンジン搭載車を設定。ただしSOHC2バルブ。搭載上の関係でインタークーラーは装備されなかった(60ps)。

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11代目 DA52T/DB52T/DA62T/DA63T/DA65T(1999年- 2013年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1999年1月9日
フルモデルチェンジ[DA52T/DB52T]。
新規格に対応するため、車体を拡大すると共にセミキャブオーバータイプとなる。エンジンは先代と同じく[F6A型]。ターボ車に続き自然吸気の4WD車もEPI化するが、自然吸気の2WD車は従来のキャブレター仕様のままとなる。AT車は「ターボ(パワステ付)」のみに設定されている。ターボは60psから56psになった[4]
1999年11月25日
マイナーチェンジ。
荷台の長さが競合他車に比べ短く不評だったため、キャビンを短縮して荷台を延長。そのため居住性が若干損なわれる。排出ガス規制およびグリーン税制の強化に伴いキャブレター仕様が廃止され全車EPI化された。また、MT車にはクラッチスタートシステムを新たに装備した。グレード体系を見直し、「KA」はスタンダードタイプのみ。従来の「KA・パワステ付」、「KA・エアコン付」は「KD・パワステ付」、「KD・エアコン付」に変更し、パワステ・エアコンを装備した「KC」を追加。また、新グレードの「KD」、「KC」、既存の「KA」にAT車が設定される[5]
2000年5月17日
一部改良。
従来の「KA」に代わり、ラジオ付で税抜55.5万円からのお買い得グレード「KU」を追加。また、先代から継続設定されていたターボエンジン搭載車(インタークーラー無し)の「ターボ」が廃止となる[6]
2001年2月9日
エアコン・パワステを標準装備し、上級仕様の内装を採用した特別仕様車「KUスペシャル」を発売[7]
2001年9月4日
一部改良[DA62T]。
エンジンが全車K6A型オールアルミDOHCとなる。これにより、軽トラックでは初の「優-低排出ガス車(☆☆)」認定を取得。防錆対策を強化、純正スチールホイールのリム幅の変更により(4.00B→3.50B)最小回転半径を小さく(4.1m→3.8m)し、インパネのデザインを一新。基本グレードは「KU」のみとなるが、従来の「農繁」を継承した「KU農繁セレクション」が新たに設定された。また、この型式より2WD車と4WD車の表示区別がなくなり、両方共"DA"となる[8]
2002年5月16日
マイナーチェンジ[DA63T]。キャビンの形状をそれまでのエブリイとほぼ共通なスタイルから大幅に変更し、発売当初と比べると実質的なフルモデルチェンジに近いマイナーチェンジとなった。軽トラックでは唯一となる分離荷台を採用したことで衝撃を低減し、補修による交換も容易になった。また、1979年発売の[ST30]から長きに渡って使われてきたテールランプの形状が変更された。当初ダンプのテールランプは変更されていないが、その後統一されている。グレード体系に「KC」が復活。いくつかの仕様も設けられ、「KC」と「KCパワステ」の4WD・5速MT車には「農繁仕様」を、「KC」には穴あきサビ5年、表面サビ3年の長期サビ保証をつけた「重防錆仕様」、「KCエアコン・パワステ」の2WD・5速MT車には地上高605mmの低床荷台とした「低床仕様」を設定した。また、この代よりフロントバンパーには塗装はがれの心配がない白色樹脂を使用している[9]
2005年8月26日
一部改良。「KC」シリーズ全タイプでバッテリーカバーを追加し、AM/FMラジオを採用。「KU」を含む全車に運転席シートバックポケットを装備した[10]
2005年11月30日
主に農家を対象とし、フルキャブ・ショートホイールベースを採用し、旋回等の取り回し性に優れた「FC」シリーズ[DA65T]を追加。グレードは「FC」・「FCエアコン・パワステ」の2グレードで、全タイプの4WD車にはデフロック機構を追加した「農繁仕様」も設定される。「FC」に販売店装着オプションのエアコンを取り付けるとドアスピーカーの取り付けは板金を加工しない限り不可能となるため販売店での取り付けは出来ない。そのためかDIYで取り付けたユーザーの中にはダッシュボード上にスピーカーを乗せる者も存在する。なお「FCエアコン・パワステ」は取り付け可能。トランスミッションは全車5MTのみである。また、「KC」シリーズにはヘッドライトマニュアルレベリング機構を追加し、サイドターンランプの形状を変更、平成19年排ガス基準に適合した[11]
2006年6月
ショートホイールベース車に「FCパワステ(4WDのみ設定)」、「FCパワステ 農繁仕様」を追加。
2007年7月
「KC」の2WD・3AT車と「FC」の2WD車を廃止。
2007年12月4日
「重防錆仕様」のベースモデルが「KC」から「KCエアコン・パワステ」に変更。これにより、4WD車が追加された[12]
2008年4月
「KCエアコン・パワステ」に「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」を達成した「低排出ガス仕様」を追加。
2009年4月
ラインナップが整理され、ロングホイールベース車は「KU」、「KCエアコン」、「KCエアコン・パワステ(重防錆仕様、低排出ガス仕様)」、「KC農繁仕様」を廃止。ショートホイールベース車は「FC農繁仕様」を廃止した。また、フロントのエンブレムは「SUZUKI」ロゴから「Sマーク」に変更した。
2010年5月18日
仕様変更。ラインナップを整理し、「KC」の4WD・3AT車、「KCパワステ」の2WD車を廃止。また、同日に仕様変更を実施したエブリイ・エブリイワゴンと同じく、フューエルキャップを給油時の紛失防止の為に、給油口付近とプラスチック製のひもに結ばれた形に変更した。
2011年10月11日
初代の「スズライトキャリイ」から誕生50年を記念し、「KCエアコン・パワステ」をベースに、荷台作業灯、専用ファブリックシート表皮(撥水加工)、誕生50年記念専用デカール、デフロック機構(デフロック機構は4WD・5MT車のみ)を装備するとともに、ボディー全体の塗装に中塗りを追加し、荷台の裏側などにPVCアンダーコートを追加、アングルポストやヒンジ類にまで防錆処理を施した「重防錆仕様(穴あきサビ5年・表面サビ3年のサビ保証付)」とした誕生50年記念車「KCリミテッド」を発売[13]
2012年5月17日
一部改良。2012年7月からのシートおよびシートベルトに関する保安基準の改正に対応して、シートの背もたれをハイバックタイプへ変更して、ヘッドレストを大型化。また、2013年1月から施行される灯火器及び反射器等に関する法規に対応するため、後方反射板の取付が行われた。
2012年7月6日
仕様変更。ラインナップを整理し、「KCパワステ」の4WD・3AT車を廃止。これにより、3AT車は「KCエアコン・パワステ」のみとなる。

12代目 DA16T(2013年 - )

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2013年8月29日
およそ14年9か月ぶりとなるフルモデルチェンジを発表(同年9月20日販売開始)[14]。型式はDA16T。
先代では2種類存在していたボディタイプを「FC」系のフルキャブ・ショートホイールベース仕様に統合され、グレード名称を「FC」から先代のセミキャブ・ロングホイールベース仕様に用いていた「KC」に変更。併せて車体レイアウトが刷新され、フロントウィンドシールドを前方に移動し、荷台のフロントデッキを無くしたことで運転席のヒップポイントが15mm後方に移動。この他、ステアリングコラムカバーを小型化して角度を変更するなどしたことで居住空間に余裕を持たせ、ヒップポイントからの開口高とドア解放幅を拡大し、ドアの足元開口部も拡大したことで長靴を履いていてもスムーズに足のすり抜けができるようになり、ヒップポイントが低くなったことで乗り降りもしやすくなり、アームレスト付成型ドアトリムや運転席シートスライド(14段階調整可能、スライド量140mm)を採用。室内の広さを外からでもわかるように表現するため、フロントグリルの左右幅を広げ、Aピラーを細く見せ、フロントウインドシールドを下部のガーニッシュと連続させるようにした[15]。荷台はフロア長で2,030mmと広めにとり、床面地上高を650mmに低床化。また、作業性を高めるため荷台ステップを運転席側にも採用した。みち板をひっかけることができるリアゲートや補修・交換の際に荷台だけ分解できる分離荷台は先代から継承された。錆対策も強化されて先代の「重防錆仕様」に相当する性能となり、亜鉛メッキの防錆鋼板をボディ表面積の95%以上に採用したほか、軽トラックで唯一、フレームにも防錆鋼板を採用。さらに、塗装は中塗りを加えた3層塗装となったほか、ホイールハウスやフレーム側面などの下周りにはアンダーコートを、ゲート(アオリ)ヒンジ合わせ面の外周にはシーラー(充填材)を、フロントドアヒンジに防錆油を塗布。併せて、荷台を含むボディー外板の表面サビ3年・穴あきサビ5年の長期サビ保証が標準付帯された。その他、「FC」に比べてアプローチアングルを3°広く(20°→23°)し、バンバー地上高を45mm高く(275mm→320mm)したことで悪路走破性を高めた。
エンジンには既にMRワゴンワゴンR等同社の軽乗用車で採用実績があるR06A型を同社製軽貨物車で初採用した。キャリイ用のR06A型は助手席側へ傾斜させた縦置きレイアウトとして搭載され、VVT機構吸気側のみ採用している。これにより、最高出力の向上や低中速域におけるトルクアップを実現。なお、ヘッドカバーは近年乗用車に使われている樹脂製とは異なり、従来からのアルミカバーになっている。併せて、超高張力鋼板をAピラー付近に採用し、高張力鋼板を車体とフロントサスペンションに採用。これにより、一連のフルキャブオーバータイプの軽トラックとしては業界初となる56km/hオフセット衝突法規に対応した。ラジエーター位置をシート下のエンジン直前に移動したことで、冷却水用配管の短縮、冷却水量の削減、コンデンサー(凝縮器)ファンの廃止を実現、またインパネやドアトリムの肉厚や板厚の見直しを行うなど、性能を保持しつつ徹底した軽量化を行うことで、「KCエアコン・パワステ」の4WD・5MT車は同駆動方式・トランスミッションを採用する「FCエアコン・パワステ」に比べて50kgの軽量化を実現。これにより、2WD・5MT車で18.6km/Lを実現するなど燃費性能も向上され、全車、軽トラック初となる平成27年度燃費基準を達成した。
配光性に優れたマルチリフレクタータイプのハロゲンヘッドランプと運転席エアバッグを全車に採用し、インパネは中央部のオーディオスペースを視認性が良い高めの位置に配置し、2DINサイズのスペースを確保(通常は1DINサイズのオーディオを標準装備するため、オーディオ下部にインパネボックスを装備)。その周辺には豊富な収納スペースを確保した。グレード体系は先代の「KC」シリーズの体系をほぼ踏襲し、「KC(5MT車のみの設定)」・「KCパワステ(4WD・5MT車のみの設定)」・「KCエアコン・パワステ」を設定するほか、バックブザー、アングルポストプロテクター、アッパーメンバーガード、高低速2段切換式パートタイム4WDとデフロックなどを装備した農繁仕様(4WD・5MT車のみの設定)は先代の「KCパワステ農繁仕様」に加え、「FCエアコン・パワステ農繁仕様」の後継グレードとなる「KCエアコン・パワステ農繁仕様」を追加。さらに、軽トラックで唯一の採用となるフロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプをはじめ、CDプレーヤー(AM/FMラジオ付)、フロント2スピーカー、パワーウィンドー、パワードアロック、電子式キーレスエントリー(ハザードランプアンサーバック付)、ファブリックシート表皮、ドアポケット(運転席・助手席)、フロントメッキガーニッシュ、カラードドアミラー、カラードドアハンドル等を標準装備するとともに、4WD・5MT車には農繁仕様と同じく、高低速2段切換式パートタイム4WDとデフロックも備えた上級グレードの「KX」が新設された。また、「KCエアコン・パワステ」と「KX」にはより一層の安全性能を高める助手席SRSエアバッグ・4輪ABS・助手席シートベルトプリテンショナーのセットオプションを設定した。
なお、今回のフルモデルチェンジに合わせ、以前からOEM供給を行っているマツダに加え、三菱自動車工業日産自動車へもOEM供給を行うことで基本合意したことが各社から発表された[16][17]。これにより、三菱自動車工業は電気自動車の「ミニキャブMiEV」を残してガソリン軽商用車の生産から事実上撤退することとなった。これに伴い、三菱からOEM供給を受けていた日産自動車もOEM供給元がスズキに変更され、結果的に4兄弟車種となった(なお、2社とのOEM供給による基本合意には、軽ボンネットバンのエブリイも含まれる)。
2013年10月
12代目キャリイが2013年グッドデザイン賞を受賞。
2013年10月16日
特装車シリーズをフルモデルチェンジ[18]
ダンプシリーズ」・「ゲートリフターシリーズ」・「食品シリーズ」・「バイクキャリイカー」の4ラインを用意されており、「ダンプシリーズ」は全車、運転席から操作できるダンプスイッチを備えた電動油圧式のダンプ機構を採用するとともに、4WD・5MT車は標準車と同じく、高低速2段切替え式パートタイム4WDを採用。一部のグレードに4WD・3AT車を新設した。ラインナップは積み下ろしが楽な低床設計で、下降時の衝撃をクッションがスムーズに吸収するクッション付シリンダーを採用した廉価仕様の「金太郎ダンプ」、深めのアオリ仕様で、格子型とパネル型の2つの鳥居が選べる「深底ダンプ」、荷台床板の厚さを3.2mmにし、アオリ部を強化した「頑丈ダンプ」、大型リアゲート上部ポストで土砂に混じる瓦礫などが詰まりにくい構造とした「浅底ダンプ」、深いアオリと大容量の荷台、観音開きリアゲートでごみ収集作業に特化した「収集ダンプ」の5タイプ(2WD・5MT車及び4WD(5MT/3AT)車をラインナップするが、「頑丈ダンプ」は4WD(5MT/3AT)車のみ、「浅底ダンプ」は4WD・5MT車のみ、「収集ダンプ」は2WD・5MT車/4WD・5MT車のみの設定)。「ゲートリフターシリーズ」はリモコンスイッチで操作できる最大リフト荷重350kgの昇降リフトを採用。アングルポストと荷台作業灯を標準装備する。前後の揺れが少ない「垂直式ゲートリフター」と弧を描いて上昇する「アーム式ゲートリフター」の2タイプを設定。「食品シリーズ」は断熱性に優れた保冷コンテナを採用し、標準車では「KX」に採用しているパワードアロック、キーレスエントリー、パワーウィンドウを標準装備する。ラインナップはコンテナに抗菌カラーアルミパネルを採用した「保冷車」、エンジン駆動の1Way又はエンジン駆動+家庭用100V電源によるモーター駆動の2Wayが選べる「冷凍車」、厚めの硬質発泡ウレタンを採用した低温冷凍コンテナと-20℃のパワフル冷凍を実現した「低温冷凍車」、コンテナ側面をショーケース化し、冷凍室・清水タンク・消毒液容器・排水タンクを完全に分離した完全分離構造を採用したキャリイ独自仕様である「移動販売冷凍車」の4タイプを設定。「バイクキャリイカー」は水に強い耐水合板やロープフック付専用キャビンガードバーを備えるなど、二輪車配送に適した仕様とした。さらに、タンクローリーなど積荷や仕事に合わせたオーダーメイドの特装車がつくれる「特装ベース車」も用意される。
2013年12月3日
日産自動車へ2代目NT100クリッパーとしてOEM供給開始。
2014年2月24日
「KCエアコン・パワステ」と「KX」に、軽トラックで初めてとなるディスチャージヘッドランプ(ハイ/ロービーム、オートレベリング機構付)を採用した「ディスチャージヘッドランプ装着車」を追加発売した[19]
2014年2月27日
三菱自動車工業へ7代目ミニキャブトラックとしてOEM供給開始。これにより、日本での自動車市場では稀な4兄弟車種となった。

脚注

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関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:自動車テンプレート:スズキ車種年表

 
  1. スズキ四輪車 車名の由来 - スズキ公式サイト ちなみにワンボックス仕様のエブリイは英語で「どこへでも」の意味である。
  2. 「キャリィ」と書かれた例:痛車グラフィックス Vol.15 22ページ
  3. なお、2010年度以降4年間(2010年1月~2013年12月)の日本国内で販売されているトラック(軽・小型・普通)の車名別年間販売台数第1位に関してはダイハツハイゼットトラック(OEMのトヨタ・ピクシストラックおよび7代目スバル・サンバートラックは除く)にそれぞれ第1位の座を明け渡している。
  4. テンプレート:Cite press release
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  8. テンプレート:Cite press release
  9. テンプレート:Cite press release
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  12. テンプレート:Cite press release
  13. テンプレート:Cite press release
  14. テンプレート:Cite press release
  15. 【スズキ キャリイ 新型 発表】室内の広さを外観からでもわかるようにResponse.2013年8月30日(2013年8月31日 閲覧)
  16. 三菱自動車、スズキからのガソリン軽商用車のOEM供給受けについて - 三菱自動車工業株式会社 プレスリリース 2013年8月29日(2013年9月22日閲覧)
  17. 日産自動車、スズキと軽商用車のOEM供給につき基本合意 - 日産自動車株式会社 ニュースリリース 2013年8月29日(2013年9月22日閲覧)
  18. テンプレート:Cite press release
  19. テンプレート:Cite press release