シドニーオリンピック
テンプレート:告知 テンプレート:オリンピックインフォメーション シドニーオリンピックは、2000年9月15日から10月1日までの期間、オーストラリアのシドニーで行われた第27回夏季オリンピックであり、20世紀最後のオリンピックである。南半球での開催は1956年のメルボルン大会以来44年ぶり。2000年に開催されたことから、「ミレニアムオリンピック」とも呼ばれる。
目次
大会開催までの経緯
シドニーオリンピックの開催は1993年9月23日に決定された。北京との決選投票で45対43と接戦の末破り、20世紀最後のオリンピックの開催地に選ばれた。
都市 | 国 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 |
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シドニー | テンプレート:Flagicon オーストラリア | 30 | 30 | 37 | 45 |
北京 | テンプレート:Flagicon 中国 | 32 | 37 | 40 | 43 |
マンチェスター | テンプレート:UK | 11 | 13 | 11 | - |
ベルリン | テンプレート:GER | 9 | 9 | - | - |
イスタンブール | テンプレート:Flagicon トルコ | 7 | - | - | - |
大会マスコット
- オリー(Olly, ♂) - ワライカワセミがモチーフ。空を象徴。彼の社交的で正直、熱心で従順な性格は、オリンピックの国境を越えた友情精神を反映している。情報収集及やコミュニケーションが得意。名前の由来はオリンピック。
- シド(Syd, ♂) - カモノハシがモチーフ。エネルギー溢れ活気があり、リーダー的存在。水泳をこよなく愛す。自然保護に燃えるナチュラリストである。名前の由来はシドニー。
- ミリー(Millie, ♀) - ハリモグラがモチーフ。陸を象徴。彼女は、シドニーの希望と楽観主義の化身で、新テクノロジーの天才である。スポーツを通して、より平和な世界を築くのが夢。名前の由来はミレニアム。
ハイライト
開会式
約半世紀ぶりに南半球での開催となった今大会は、9月15日午後7時(JST同5時)から開会式が行われた。
(本来、シドニーのあるニューサウスウェールズ州では、10月最終日曜から夏時間に入るが、この年、同州、オーストラリア首都特別地域と、隣接するビクトリア州、および通常10月第1日曜から夏時間に入るタスマニア州の3州は、オリンピックに合わせ特別に8月最終日曜から夏時間に入っていた。通常この時期、シドニーと日本の時差は1時間であるが、この時2時間差になっていたのはそのためである。なお、サッカーの一部試合が行われたアデレードのある南オーストラリア州ではこの措置を取らず、通常通り10月最終日曜に夏時間に切り替えたため、期間中はシドニーとの時差が1時間半になっていた。)
冒頭、ストックマンが登場。その後、当時13歳のニッキー・ウェブスター(英語版)主演によるオーストラリアの歴史の一大絵巻を描いたエンターテイメントショーが展開された。マーチングバンドの演奏の中、選手入場。日本選手団は虹色の鮮やかなマントを着用して登場したが、欧米では虹色はしばしば同性愛者の象徴として見られるため、日本人選手は全員ゲイではないかと驚いた現地の人も多かった(詳しくは「ゲイプライド旗」を参照)。
また、南北首脳会談が行われたばかりの韓国と北朝鮮が統一旗を掲げて合同入場行進を行ったほか、インドネシアから解放されたばかりの東ティモールの選手たちが五輪旗を掲げて最後(開催国オーストラリアの直前)に入場し、盛大な拍手を送られた。秘密にされていた聖火リレー(尚、本大会の聖火リレーはグレートバリアリーフで史上初めての海中聖火リレーが開催された)の最終点火者は、アボリジニのキャシー・フリーマンだった。大盛況の開会式は予定よりも約1時間遅れの午後11時(JST同9時)過ぎに終了した。
シドニー交響楽団が伴奏した国歌などが実際は演奏しておらず、メルボルン交響楽団による録音テープなどを流していたことが2008年8月26日までに明らかになった[1]。
大会ハイライト
柔道で田村亮子が悲願の金メダル。他にも柔道では2大会連続金メダルの野村忠宏をはじめ、井上康生や瀧本誠らが金メダルを獲得した。一方、篠原信一が決勝で審判の誤審により銀メダルになるというトラブルも起こった。
マラソンでは、高橋尚子が日本の女子陸上競技として初の金メダルを獲得(オリンピック新記録)。女子マラソン中継の平均視聴率が40%を超えるなど日本中で話題になり、国民栄誉賞となった。
野球においてプロの参加が認められ、アメリカ、韓国、オーストラリアなどがプロ主体のメンバーで参加。日本はプロ側の足並みが揃わず、8球団が1名ずつ派遣するプロアマ混成チームであった。日本は1次リーグを勝ちあがったものの準決勝でキューバに、3位決定戦で韓国に敗れて4位となりメダルを逃した。
サッカーはフィリップ・トルシエがA代表監督を兼任する形で率い、メンバーの大半がA代表でプレーしていた上に各年代の大会で好成績を収めていたこともあって前評判も高く、南アフリカ・スロバキア・ブラジルと同組になったグループリーグで2勝1敗の2位で勝ち上がり、銅メダルを獲得したメキシコシティオリンピック以来32年ぶりの決勝トーナメント進出を果たす。アメリカとの準々決勝ではPK戦までもつれ、4人目の中田英寿が外してベスト8で敗退となった。なお、この試合の中継がすべての競技を通じて最高の視聴率(42.3%)を獲得した。
男子レスリングのグレコローマンスタイル130kg級では、ルーロン・ガードナーが決勝でアレクサンドル・カレリンを破って金メダルを獲得した。カレリンは1987年から続いた国際大会無敗の記録が途絶え、オリンピック4連覇はならなかった。
閉会式
サマランチ会長最後のオリンピックの閉会式は五輪旗をアテネ市長に引き継がれ、最後に、出身言語のスペイン語でさようならと言った。地元のソプラノ歌手イヴォンヌ・ケニーがオリンピック賛歌を独唱する中、オリンピック旗を降納し、ウェブスターが「We'll Be One」を歌い、聖火は少しずつ火を弱めていって、最後に、聖火の上空を低空通過したジェット機(F-111戦闘爆撃機)が後方投棄した燃料に点火して聖火が空に飛んでいくように見せる演出で納火した。ジェイソン・ギルキソンの振り付けでダンサーが社交ダンスを披露した。
尚、この大会は、25000人にも及ぶボランティアが成功させた大会とも言われ、その活動は閉会式でサマランチ会長からも絶賛され、後日、ボランティアが主役となるパレードも行われた。その際、ボランティアにはシドニーの名誉市民の称号が与えられた。
実施競技と日程表
競技名 / 日付 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 1 |
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開閉会式 | • | • | |||||||||||||||||
陸上競技 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||
競泳 | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||||
飛込 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||
水球 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||
シンクロナイズドスイミング | • | • | • | • | • | ||||||||||||||
サッカー | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||
テニス | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||
ボート | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||||
ホッケー | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||
ボクシング | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||
バレーボール | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||
体操 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||
バスケットボール | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||
レスリング | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||||
セーリング | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||
ウエイトリフティング | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||
ハンドボール | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||
自転車競技 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||
卓球 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||
馬術 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||
フェンシング | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||
柔道 | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||||
ソフトボール | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||
バドミントン | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||||
射撃 | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||||
近代五種 | • | • | |||||||||||||||||
カヌー | • | • | • | • | • | • | • | • | • | • | |||||||||
アーチェリー | • | • | • | • | • | • | |||||||||||||
野球 | • | • | • | • | • | • | • | • | • | ||||||||||
テコンドー | • | • | • | • | |||||||||||||||
トライアスロン | • | • |
各国・地域の獲得メダル数
1 | テンプレート:FlagIOC マリオン・ジョーンズの金2銅1は削除済 | 38 | 24 | 32 | 94 |
2 | テンプレート:FlagIOC | 32 | 28 | 28 | 88 |
3 | テンプレート:FlagIOC | 28 | 16 | 15 | 59 |
4 | テンプレート:FlagIOC(開催国) | 16 | 25 | 17 | 58 |
5 | テンプレート:FlagIOC | 13 | 17 | 26 | 56 |
6 | テンプレート:FlagIOC | 13 | 14 | 11 | 38 |
7 | テンプレート:FlagIOC | 13 | 8 | 13 | 34 |
8 | テンプレート:FlagIOC | 12 | 9 | 4 | 25 |
9 | テンプレート:FlagIOC | 11 | 11 | 7 | 29 |
10 | テンプレート:FlagIOC | 11 | 10 | 7 | 28 |
- 参考
日本のメダル数:合計 18個
金メダル:男子3個、女子2個 銀メダル:男子2個、女子6個(シンクロナイズドスイミングで銀2個を取っているが、男子種目は不採用) 銅メダル:男子0個、女子5個
主なメダリスト
- テンプレート:Gold medal
- 野村忠宏(日本、柔道男子60kg級)
- 瀧本誠(日本、柔道男子81kg級)
- 井上康生(日本、柔道男子100kg級)
- 田村亮子(日本、柔道女子48kg級)
- 高橋尚子(日本、陸上女子マラソン)オリンピック新記録
- コンスタンティノス・ケンテリス(ギリシャ、陸上男子200m)
- モーリス・グリーン(アメリカ、陸上男子100m、4x100mリレー)
- マイケル・ジョンソン(アメリカ、陸上男子400m、4x400mリレー)
- ロベルト・コジェニョフスキ(ポーランド、陸上男子20km競歩、50km競歩)
- ジョナサン・エドワーズ(イギリス、陸上男子三段跳び)
- ハイケ・ドレクスラー(ドイツ、陸上女子走り幅跳び)
- キャシー・フリーマン(オーストラリア、陸上女子400m)
- イアン・ソープ(オーストラリア、競泳男子400m自由形、4×100mリレー、4×200mリレー)
- インヘ・デブルーイン(オランダ、競泳女子50m自由形、100m自由形、100mバタフライ)
- ダビド・ドゥイエ(フランス、柔道男子100kg超級)
- カメルーン(サッカー男子)
- ルーロン・ガードナー(フランス、レスリンググレコローマンスタイル130kg級)
- テンプレート:Silver2 銀メダル
- 永田克彦(日本、レスリンググレコローマンスタイル男子69kg級)
- 篠原信一(日本、柔道男子100kg超級)
- 楢崎教子(日本、柔道女子52kg級)
- 中村真衣(日本、競泳女子100m背泳ぎ)
- 田島寧子(日本、競泳女子400m個人メドレー)
- 立花美哉・武田美保(日本、シンクロナイズドスイミングデュエット)
- 立花美哉・武田美保・藤井来夏・神保れい・米田祐子・磯田陽子・江上綾乃・米田容子・巽樹理(日本、シンクロナイズドスイミングチーム)
- 石川多映子・田本博子・斎藤春香・増淵まり子・藤井由宮子・山田美葉・伊藤良恵・松本直美・宇津木麗華・小林良美・小関しおり・高山樹里・内藤恵美・安藤美佐子・山路典子(日本、ソフトボール女子)
- アレクサンドル・カレリン(ロシア、レスリンググレコローマンスタイル130kg級)
- マット・リンドランド(アメリカ、レスリンググレコローマンスタイル76kg級)
- ヨエル・ロメロ(キューバ、レスリングフリースタイル85kg級)
- スルタン・イブラギモフ(ロシア、ボクシングヘビー級)
- オーストラリア(バスケットボール男子)
- ステファン・ブコビッチ(ドイツ、トライアスロン男子)
- テンプレート:Bronze3 銅メダル
- 日下部基栄(日本、柔道女子57kg級)
- 山下まゆみ(日本、柔道女子78kg超級)
- 岡本依子(日本、テコンドー女子67kg以下級)
- 中尾美樹(日本、競泳女子200m背泳ぎ)
- 中村真衣・田中雅美・大西順子・源純夏(日本、競泳女子400mメドレーリレー)
- ヴィルジニー・デデュー(フランス、シンクロナイズドスイミングデュエット)
- ケー・スンヒ(北朝鮮、柔道女子52kg級)
- イエンス・フィードラー(ドイツ、自転車競技男子スプリント、ケイリン)
- ランス・アームストロング(アメリカ、自転車競技男子個人タイムトライアル)
- エルダリ・クルタニーゼ(グルジア、レスリンググレコローマンスタイル97kg級)
主な競技会場
- オリンピック公園
- スタジアム・オーストラリア(開会式・閉会式・陸上・サッカー男子決勝)
- シドニー国際水泳センター(競泳・飛び込み・シンクロナイズドスイミング・水球)
- ザ・ドーム(バスケットボール・ハンドボール)
- NSWテニスセンター(テニス)
- シドニー・スーパードーム(体操・トランポリン・バスケットボール)
- オリンピックパーク野球場(野球・ソフトボール)
- 州立スポーツ・センター(卓球・テコンドー)
- ダーリングハーバーシドニーイースト
- シドニー・エキシビション&コンベンションセンター(柔道・レスリング・ボクシング・フェンシング・ウエイトリフティング)
- シドニー・エンターテイメント・センター(バレーボール)
- シドニー・オペラハウス(トライアスロン)
- シドニー・フットボール・スタジアム(サッカー)
- ボンダイ・ビーチ(ビーチバレー)
- シドニーウエスト
- ベロドローム(自転車競技)
- 馬術センター(馬術)
- シドニー国際射撃センター(射撃)
- ベースボールセンター(野球)
出典・脚注
関連項目
- シドニーオリンピック日本選手団
- シドニーパラリンピック
- プロジェクト: オリンピック
- シドニー・オリンピック公園
- シドニー!-村上春樹のエッセイ
- Dare To Dream - シドニーオリンピックの公式テーマソング。ジョン・ファーナムとオリビア・ニュートン=ジョンとのデュエット。
外部リンク
テンプレート:シドニーオリンピック実施競技 テンプレート:Navboxテンプレート:Olympic-stub
テンプレート:Link GA- ↑ “口パク”シドニー五輪でも オーケストラ、演奏せず 共同通信 2008/08/26