サガット
テンプレート:対戦型格闘ゲームキャラクター サガット(テンプレート:Lang-en; テンプレート:Lang-th)は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズなどに登場する架空の人物。
目次
キャラクター設定
タイ出身の「隻眼の猛虎」と呼ばれるムエタイの使い手。シリーズ第一作である初代『ストリートファイター』の最終ボスとして初登場。直前のステージに登場するムエタイ使いアドンは彼の一番弟子。
身長2メートルをゆうに超える偉丈夫で、スキンヘッドと眼帯がトレードマーク。『ストリートファイターII』(以下『ストII』と表記)以降は胸にリュウとの戦いでつけられた大きな傷痕がある。目に関しては作品ごとに設定が異なり、『ストリートファイター』と『ストII』の設定では幼い頃の不良とのケンカが原因[1]、『ストリートファイターZERO』(以下『ZERO』と表記)以降の設定ではダンの父である火引強(ヒビキ ゴウ)との戦いによるものとなっている。この違いに関しては『ZERO』開発者インタビューで「子供の頃に不良のせいで視力をほとんど失い、その後火引強との試合で目を潰された」と回答。ただし、「基本的にはパラレルワールドの話で従来のストーリーには縛られたくない」とも語られている[2]。
『ストII』シリーズや『ZERO』シリーズにおけるホームステージにはワット・ローカヤスターラームの涅槃仏がある。
『ストII』以降はシャドルー四天王の一人と設定されている。初代『ストリートファイター』に登場していたため、四天王で唯一海外においても名前が変更されていないキャラクターである(詳しくはベガの「名前」の項を参照)。
『ストII』の企画やキャラクターデザインを手がけた安田朗は、他の四天王と同様に基本的には悪人という設定をしており、「普段は極めて悪の匂いのする人」「サガットの怪物性は忘れられがち」と語っている[3]。『ストIV』公式サイトのノベルでは、サガットの滞在する村の老僧が「何年か前にこの村を訪れた異邦の若者と闘って胸に傷を負ってから、サガットは確かに変わり始めた」と回想しており、リュウとの出会いによって人格者へとなっていたことが触れられている。
人物
少年時代に帝王ヌアカンを倒したことで、新たなムエタイの帝王として君臨した[4]。格闘王の名を欲しいままにしていたが、初代『ストリートファイター』にてリュウと戦い、敗北を喫する。彼の必殺技「昇龍拳」によって胸に大きな傷跡も残った。
これ以降サガットはリュウを宿敵と見なし、雪辱と復讐を誓った修行で昇龍拳に対抗した新必殺技「タイガーブロウ」(後の「タイガーアッパーカット」)を会得する。また、実力に目をつけたベガの誘いに乗ってシャドルーに所属するのもこの時期である。
かくして長いインターバルの後にリュウと再び拳を交える機会が巡って来るが、その激闘の末に名声も復讐心も空しい物と考えるようになった。『スーパーストリートファイターII』(以下『スパII』)のサガットのエンディングでは、帝王の座にこだわっていた自分を省みている。それ以降のサガットは唯一自分と肩を並べる好敵手としてリュウとの戦いを楽しみにするようになり、シャドルーには非協力的・疎遠になる。『CAPCOM VS. SNK』シリーズでは春麗やキム・カッファンなど、悪人相手専用の開始前デモが用意されているキャラクターたちから、シャドルー四天王の中で唯一悪人扱いされていない。また、『ZERO3』にてリュウが殺意の波動に目覚めた際には、それは自分の求める好敵手の姿ではないと一喝している。
『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』)では、シャドルー崩壊とともに消息不明になった他の四天王とは異なり、山奥の村で修行の日々を送っていて、シャドルーを脱退している。公式サイトのノベルやアニメムービーでは、村民に慕われている様子や復活したベガからの招集を拒む場面も描かれている。この頃からサガットはかつての復讐に燃えていた頃とは違った一面も見せている。家庭用『ストIV』のアーケードモードのオープニングアニメでは、修行の成果としてムエタイ大会において新技「タイガーディストラクション」でかつての弟子アドンを一蹴し、さらなる強敵を求めて世界格闘大会へ出場することになる。『ストIV』のエンディングでは、自分の望むことが「拳で語り合うこと」であり、勝敗は些細なことに過ぎないと気付き、そして自分が変われたかどうかを確めるためにリュウとの再戦を望むようになる。『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)では戦いを終えて村に戻ったサガットが、彼の帰りを喜ぶ村民たちと並んで歩く姿が描かれている。その際に「旅はどうでしたか」という問いに「再び友と会う楽しみができた」と笑顔で答えている。
他キャラクターとの関係
- アドン
- タイ出身のムエタイ選手で、サガットの一番弟子。かつてはサガットを師匠・超えるべき対象として尊敬していたが、リュウとの戦い以降は憎悪の対象となった。
- サガットも以前はアドンを高く評価していたが、憎しみの感情をむき出しで挑んでくる彼のことは見限ったようで、あまり相手にしていない。また、サガットが「殺意の波動」による強さを否定したのに対し、アドンはその力を渇望している。
- リュウ
- 日本出身の格闘家。「昇龍拳」でサガットを破り、胸に大きな傷跡をつけた。
- 当初はリュウへの復讐を第一としていたサガットだったが、後に戦いを通して互いに「強敵、友」と認め合うようになる。
- ベガ
- シャドルーの総帥。立場上はサガットと同じ四天王の一人。
- 互いの利害関係から一時的に協力はするものの、そのやり方に対して好印象は抱いておらず、信頼はしていない。ベガも忠誠心のようなものは期待していない模様。
- ダン
- 「サイキョー流」を称する格闘家。かつてサガットに倒された火引強の息子で、リュウやケンの兄弟子にあたる。
- 父親を殺された復讐に燃えるダンの姿が、かつての自分と同じように見えるようで、あまり評価はしていない。また、ダンとの戦いから憎悪がもたらす力には限界があることを感じるようになる。
- ダルシム
- ヨーガを極めた、インド出身の僧侶。
- 『ストリートファイター X 鉄拳』(以下『ストクロ』)におけるタッグパートナー。タッグ名は「堅忍不抜タッグ」。
- 南極に落ちた「箱」にかかわる事件で行方不明になった村の少女を探すため、行動を共にする。
各作品における位置づけ
- ストリートファイター
- リュウが戦う最終ボス。ムエタイ界の闇の帝王と称される世界一の格闘家。
- ストリートファイターIIシリーズ
- シャドルー四天王の一人で、最終戦の直前に登場。当初はサガットも含めたボスキャラクターの存在は伏せられており、自分以外の使用可能キャラクター7人を倒すことで、M.バイソン、バルログ、サガットの3名が登場する。彼らを倒した後、最終ボスのベガが登場するという構成だった。プレイヤーも使用可能となった『ダッシュ』以降のサガットのエンディングでは、ひたすらに強さを追求するリュウに似た求道者の如き性格を示すようになる。
- ストリートファイターZEROシリーズ
- 時間軸的には『ZERO』と『ZERO2』ではリュウに敗北した直後、『ZERO3』では再戦した後となっている。アドンの復活とダンの登場により、『ストII』シリーズの頃よりキャラクターが深く掘り下げられるようになった。
- ストリートファイターEXシリーズ
- リュウと再戦した後。他キャラクターより遅れて『EX2 PLUS』からの登場となる。本作では2番目の中ボスである。
- ストリートファイターIIIシリーズ
- ゲームには登場しないが、この時期を描いた漫画『RYU FINAL』で大きく取り上げられている(#漫画も参照)。
- ストリートファイターIVシリーズ
- シャドルー崩壊後は田舎の農村へ身を寄せていた。ベガのシャドルー復活計画が発動し、サガットの元にシャドルーの関係者が訪れているが、バイソンやバルログが召集に応じたのに対し、サガットは「協力するつもりは全くない」と使者を追い返している。世界格闘大会への参加もシャドルーのためではなく、純粋に自分を打ち破った強敵、リュウとの再戦のためである。
- X-MEN VS. STREET FIGHTER
- マグニートーのエンディングで登場する。ベガがマグニートーに倒されたその場にバルログ、バイソンとともに姿を現し、そのままマグニートーの配下となる。なおVS.マーヴルにてサガットが登場したのはこれのみ。
ゲーム上の特徴
1987年稼動の初代『ストリートファイター』の最終ボスとして、シリーズの一作目から登場。本作では他の敵キャラクターと同じくCPU専用であった。必殺技の「タイガーショット」(上段のみ)は、一撃でプレイヤーキャラクターの体力の7割を奪う攻撃力を持っていた。ほかにも跳び膝蹴りやハイキックを使ってくる。
1991年稼動の初代『ストII』でもCPU専用キャラクターで、シャドルー四天王の3人目として登場。CPUサガットは、パターンどおりの動きしか見せることはない。上下段に撃ち分け可能な高速の飛び道具「タイガーショット」を砲台のごとく連発し、跳び込んできた相手を対空技「タイガーアッパーカット」で撃墜するという単純な闘い方であるが、タイガーショットの隙が「波動拳」よりも小さいこと、上下に撃ち分けること、「タイガーアッパーカット」の威力が「昇龍拳」より遥かに上回る点など、個々の技の性能が高いことでプレイヤーに威圧感を与え、準ボスとして相応しい強さを誇った。
プレイヤーキャラクターとして使用可能になった『ストリートファイターII'』(以下『ダッシュ』)以降も、この基本行動パターンは変わらず、対戦では最強のベガに続く第二位の評価を得た。
『ストII』シリーズでのサガットの強さはタイガーショットの強さとほぼ直結している。撃った後の隙が大きい『ストリートファイターII'ターボ』(以下『ターボ』)と『スーパーストリートファイターIIX』(以下『スパIIX』)では、『ダッシュ』や『スパII』よりやや「弱い」と認識されやすい。しかし『スパIIX』では豪鬼を除く全キャラクターにスーパーコンボが導入され、無敵時間を持つ「タイガージェノサイド」によって連続技や守りも強化されており、存分に強さを発揮できる。
初代のように最終ボスとして登場することは少なくなったが、『ストII』シリーズ以降も多くの作品に登場している。歩行・ジャンプとも動きがやや遅く、長身ゆえに喰らい判定も大きいが、パンチ・キックともに長いリーチを持つ。とりわけ強キックはリーチと攻撃判定の強さに優れており、サガットの攻守を支える存在である。
『ZERO』シリーズでは歩行速度が速い。また、ジャンプ中パンチは地上の相手に当たりにくい反面、気絶値が高く設定されている。『CAPCOM VS. SNK 2』では、立ち・しゃがみそれぞれの強パンチが高性能であり、最強キャラクターの一角に挙げられている。
『ストIV』では「タイガーショット」の撃ち分けと「タイガーアッパーカット」による対空を得意とする。今作では高い体力と攻撃力を誇り、システムの恩恵も受けているため、『CAPCOM VS. SNK』シリーズ同様に強キャラクターの位置を占める。特に通称「ワロスコンボ」[5]と呼ばれる「タイガーアッパーカット」による打ち上げを利用した手軽かつ高威力なコンボが猛威を振るい、特に高いキャラクター性能を持つ。
技の解説
通常技
技名は『ストIV』時のもの。
操作 | 立ち(近距離) | 立ち(遠距離) | しゃがみ | 垂直ジャンプ | 斜めジャンプ |
---|---|---|---|---|---|
弱パンチ | タイガーエルボー | ティーソーク | ローエルボー | ジャンピングエルボー | ジャンピングジャブ |
中パンチ | タイガーアッパー | タイガーナックル | ローナックル | ジャンピングアッパー | ジャンピングエルボードロップ |
強パンチ | タイガーストレート | グランドストレート | ジャンピングストレート | ジャンピングタイガーストレート | |
弱キック | ローキック | タイガーステップ | シュリンプキック | ジャンピングタイガードロップ | |
中キック | ミドルキック | サイドキック | タイガースラストキック | ジャンピングタイガーシュート | ジャンピングタイキック |
強キック | ハイキック | タイガーキック | ジャンピングタイガーハイキック | ジャンピングタイガーキック |
投げ技
- タイガーキャリー
- 『ダッシュ』から使用する通常投げ。相手を軽々と掴み上げて後方に放り投げる。『ZERO3』でパンチボタン投げとして復活した。
- タイガーレイジ
- 『ZERO』シリーズにおける通常投げ。相手の顔を片手で掴み上げてから、連続で膝蹴りを叩き込む。レバーを回しながらボタンを連打することで攻撃回数を増やすことができる。『ZERO3』ではキックボタン投げとなった。
- エアタイガーキャリー
- 『ZERO3』で追加された空中投げ。空中の相手を捕らえて「タイガーキャリー」のように投げ飛ばす。
特殊技
- フェイクキック
- 『ZERO2』で追加されたフェイント動作で攻撃力はない。立ち中キックをすばやく2回押すと、蹴りを出そうとして引っ込める。『ストIV』では立ち強キックに対応している。
- タイガーフック
- 『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』(以下『SVC CHAOS』)での技。上から打ち下ろすようにフックを繰り出す。中段判定であり、しゃがみガードでは防げない。
- 『ZERO』シリーズでは通常技(近距離立ち中パンチ)として使用する。
- ヘビータイガーエルボー
- 『ストIV』で追加。上から打ち下ろすように肘打ちを出す。中段判定であり、しゃがみガードでは防げない。
- ステップローキック
- 『ストIV』で追加。前進しながら下段判定のローキックを繰り出す。攻撃判定が発生する前に必殺技でキャンセルが可能。
- ステップハイキック
- 『ストIV』で追加。前進しながらハイキックを繰り出す。空中の相手にヒットした場合は追撃可能。打点が高いため背の低い相手にはほとんど当たらないが、特殊追撃判定を持ち空中で吹き飛んでいる相手にも当てることができる。
必殺技
- タイガーショット
- 飛び道具技。立った状態で両腕を突き出し、拳から気弾を撃ち出す。初代『ストリートファイター』から存在する必殺技である。
- 撃ち出す位置が高いためジャンプで飛び越すのは難しいが、基本的にしゃがみ状態の相手には当たらない[6]。
- グランドタイガーショット
- 飛び道具技。地面に膝をついた姿勢で、低い位置に「タイガーショット」を飛ばす。
- 上段の「タイガーショット」と比較すると、しゃがんでいる相手にも当てることができるが隙が大きくなっている。また、ジャンプで飛び越されやすいがスライディングなどで下をくぐり抜けられることがない[7]。
- 基本的には立ちガード・しゃがみガードとも可能だが、『スパII』など一部の作品では下段判定(立ちガード不能)になっている。
- タイガーアッパーカット
- 「タイ式昇龍拳」とも称される技。深く屈んで拳を構え、ほぼ真上に高く跳び上がりながらアッパーカットを決める。降下時に空中でバック転をするのが特徴。
- 基本的には単発技だが、『スパIIX』や『CAPCOM VS. SNK 2』などでは強で出すと最大5ヒットする多段技になっている。『ZERO3』ではX-IZMでのみ使用可能で、弱・中・強とも2ヒットする。『ハイパーストリートファイターZERO』の桃S-ISMでは、技の動きが「タイガーブロウ」になっている。
- タイガーブロウ
- 『ZERO』シリーズや『ストリートファイターEX』(以下『EX』)シリーズで使用。「タイガーアッパーカット」とは動きや構えが異なり、中や強は多段ヒットする。『ストリートファイターZERO2 ALPHA』(以下『ZERO2 ALPHA』)のドラマチックバトルではCPU第2番手としてサガットが登場するが、強「タイガーブロウ」をパートナーと2人で同時に食らうと体力の約8割が一気に減らされる。
- 『ストIV』シリーズでは「タイガーアッパーカット」のEX必殺技として使われている。
- 『ZERO』シリーズでは未完成の「タイガーアッパーカット」と設定されている。『ZERO2』のエンディングで、サガットが「タイガーブロウ」を超える技を得るために修行に励む姿が描かれた。
- タイガークラッシュ
- 初代『ストリートファイター』での跳び膝蹴りに相当する技。『ストII』では使ってこないが『ダッシュ』で追加された。その場で屈んだ後、素早い跳び膝蹴りを繰り出す。
- 『スパII』『スパIIX』や『ストIV』シリーズでは、名称が「タイガーニークラッシュ」になっている。
- タイガーフェイク
- 『EX』シリーズの技。その場で掛け声とともに1回転するフェイントで、攻撃力はない。
- イーブルアイ
- 『ストリートファイター ザ・ムービー』(以下『ザ・ムービー』)での技。眼帯を外し目から怪光線を放ち、ヒットした相手を気絶させる。
スーパーコンボなど
- タイガージェノサイド
- 『スパIIX』でスーパーコンボとして初登場。「タイガー(ニー)クラッシュ」に続いて「タイガーアッパーカット(またはタイガーブロウ)」を1-2回繰り出す。
- 『SVC CHAOS』ではEXCEEDとして使用している。
- タイガーレイド
- 蹴り技を連続で放つ。 初段は足払いであるが、『ZERO』シリーズでは下段判定ではなく立ちガードが可能である。またLV3で出すと、最後の飛び蹴りに炎を纏う。
- タイガーキャノン
- 密度を高めた巨大な「タイガーショット」を放つ。この気弾は複数ヒットする(『EX』シリーズを除く)。『ZERO』シリーズでの飛び道具系スーパーコンボはこの技のみ。
- 『スパIV』ではウルトラコンボIIとして実装。技自体の外見は従来のものとほぼ同じだが、発射する前に胸の前で気を組み合わせ、激しく火花が散る演出が加わっている。また、弾の攻撃判定が従来よりも大きく、しゃがんだ相手にも当たるようになっている。
- グランドタイガーキャノン
- 低い軌道で撃つ「タイガーキャノン」。『EX』シリーズや『CAPCOM VS. SNK』シリーズ、『SVC CHAOS』で使用する。
- アングリーチャージ
- 『ZERO2 ALPHA』にて実装。発動するとサガットの胸の傷が強く光り、忌々しげに片手でそれを押さえる。この技自体に攻撃力はないが、次に出す「タイガーブロウ」の攻撃力を1回だけ高めることができる。その際の強「タイガーブロウ」の威力は、LV1「タイガージェノサイド」を上回る。
- 『スパIV』では追加技として実装されたが、スーパーコンボではなく、25%分のスーパーコンボゲージを消費する特殊な必殺技として扱われている。
- タイガーストーム
- 『EX』シリーズにおけるメテオコンボ。ストレート・ダウンブロー・膝蹴りの3発を叩き込んだ後、膝蹴りで浮いた相手に強力な「タイガーキャノン」(黄色)を放つ。最初の3発がヒットする際、タイミングよくパンチボタンを入力すると威力が上昇するのが特徴。成功するとフィニッシュの「タイガーキャノン」が紫色になる。
- タイガーディストラクション
- 『ストIV』におけるウルトラコンボ。構えを取ってから「タイガージェノサイド」を繰り出し、ヒットして打ち上げた相手をさらに「タイガーアッパーカット」で追撃する。2回目の「タイガーアッパーカット」は通常と逆の拳で、また「タイガーショット」と同じ色の気を纏っている。
- 『ストクロ』ではこちらの動作が「タイガージェノサイド」として実装されている。
- タイガークロスファイア
- 『ザ・ムービー』でのハイパーコンボ。「タイガーショット」→「グランドタイガーショット」を交互に3回繰り返して撃つ。
他のメディアでのサガット
映画
1994年のハリウッド実写映画『ストリートファイター』では"ビクター・サガット(Viktor Sagat)"の名で、完全な悪役として登場する。バイソン将軍(日本でのベガ)と取引している武器商人で、詐欺師であるリュウやケンに一杯食わされる。地下闘士のベガ(日本でのバルログ)を配下に持つ。
同年のアニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』では冒頭でリュウと闘う。ミドルキックで怯んだリュウに止めを刺そうとした際、昇龍拳を喰らって胸に傷を受け、最後は波動拳に敗れる。この敗北を期にシャドルーに入団する。しかし戦闘シーンはそれのみで、劇中後半にリュウとの再戦をベガに訴えるが認められず、シャドルー壊滅後の消息も不明である。
テレビアニメ
1995年のテレビアニメ『ストリートファイターII V』では、元ムエタイチャンピオンという設定はゲームと同様であるが、麻薬所持の冤罪で収監されておりシャドルーとの絡みはない。隻眼ではなく、胸の傷跡もない。闘う際にはモンコン(ヘッドリング)をかぶる。
漫画
『ストリートファイターII -RYU-』(神崎将臣)ではバルログと共にシャドルー幹部の悪役として登場する。傷が完治していないガイルを圧倒したが、ケンと対戦し「竜巻旋風脚」で倒された。
『ストリートファイターIII』シリーズのコミカライズである『RYU FINAL』(中平正彦)では、『III』シリーズにサガットが登場しないにも拘らず、リュウに受けた敗北を克服する過去のエピソードが多くのページを割いて描かれている。「風の拳」を得たリュウが再戦の約束を果たすため、サガットの元を訪れる。
各種の4コマ漫画では、リュウへの執着を誇張して彼にしか興味が無いキャラクターとしてネタにされることが多い(同性愛者であるかのような描写もある)。また、リュウに優しく接する場面も珍しくない。
その他
- 『ストII』時代、タイガーショットを撃つ際に「タイガー」と発声するが、これがよく聞き取れないためにゲーム雑誌などでは「アイグー」や「アイガー」などと表記されることもあった。これは『スパII』で声が新しくなってもそのままで、これがサガットのキャラクターとして認識されていた。『ZERO』からは明確に「タイガー」と発声するようになった。
- 『ZERO2』のバックストーリーで、ダンの父の必殺技だった膝蹴りを自分の技として改良・習得したことが明かされている。またCPUリュウ戦では専用ステージとして、アニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』を彷彿とさせる[8]大草原ステージが登場する。
- 『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』ではオリンピックモードで、リュウ限定で記録を出した時に出現する表彰台時に、『II』でのリュウエンディングの表彰台と同様の登場をしている。
- 『SVC CHAOS』では対戦前の掛け合いにおいて、リョウ・サカザキから「お前のように大きなムエタイ選手はいない」と言われている。
登場作品
- ストリートファイター
- ストリートファイターIIシリーズ
- ストリートファイターZEROシリーズ
- ストリートファイターIVシリーズ
- ストリートファイターEXシリーズ(EX2plus以降)
- ストリートファイター ザ・ムービー
- ストリートファイター リアルバトル オン フィルム
- CAPCOM VS. SNKシリーズ
- カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000
- カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000 PRO
- CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001
- SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ 全シリーズ(トレーディングカードゲーム版も含む)
- SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS
- ストリートファイター X 鉄拳
担当声優
- 三木眞一郎(ストリートファイターZEROシリーズ、CAPCOM VS. SNKシリーズ)
- Sakai Albright(ストリートファイターEXシリーズ)
- 水津浩志(SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS)
- 遠藤大輔(ストリートファイターIVシリーズ、ストリートファイター X 鉄拳)
- 大塚明夫(ドラマCD『ストリートファイターII 復讐の戦士』)
- 笹岡繁蔵(劇場版アニメ『ストリートファイターII MOVIE』)
- 銀河万丈(テレビアニメ『ストリートファイターII V』)
- 麦人(実写映画『ストリートファイター』の吹き替え)
脚注
テンプレート:脚注ヘルプ- ↑ 『映画ストリートファイターIIメモリアル公式ファンブック』P67より。
- ↑ ゲーメストムックVol.16『ストリートファイターZERO』P188-189より。
- ↑ ゲーメストムックVol.17『カプコンイラストレーションズ』P11より。
- ↑ ALL ABOUTシリーズVol.21 『ストリートファイターZERO3』P53より。
- ↑ スーパーストリートファイター開発ブログ第17回「技調整とアレンジコスチュームについて」より。
- ↑ 初代『ストII』ではダルシムとザンギエフのみ、しゃがみ状態でもヒットする(座高が高いと設定されていたため)。『ダッシュ』以降は全キャラクターがしゃがんで回避できるようになった。
- ↑ 『ZERO』シリーズのソドムのスライディングなどを除く。
- ↑ ALL ABOUTシリーズVol.14 『ストリートファイターZERO2』P161より。