ストリートファイターII V
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Footer 『ストリートファイターII V』(ストリートファイターツー ブイ・STREET FIGHTER II V)は、TVゲーム『スーパーストリートファイターIIX』を原作としたテレビアニメ作品。
概要
1995年4月10日から同年11月27日まで毎週月曜日19:00から19:30の時間帯において讀賣テレビ放送を製作局に日本テレビ系列(四国放送・高知放送を除く)で放送された。全29話。
1990年代の対戦型格闘ゲームブームを背景にアニメ化。前年1994年には劇場版アニメの『ストリートファイターII MOVIE』が公開された。
本作は原作とはキャラクターのビジュアルや設定が異なる。時代設定は原作が1991年であるのに対し本作は作品発表年である1995年であり、リュウ、ケン、春麗といったキャラクターの年齢も違う。また、エドモンド本田、ブランカ、サンダー・ホーク、ディージェイは登場しない。ストーリーには関わらないが、豪鬼がモブキャラクターに混じって背景に登場している。
なお、この作品が日本テレビ系列で放送された最後のグループ・タック制作アニメとなっている[1]。
番組は、裏番組の『関口宏の東京フレンドパーク』や『クレヨンしんちゃん』などに視聴率で苦戦を強いられ、全29話での終了、打ち切りとなった。
ストーリー
日本の南西諸島の中にある海宮内島できこりの手伝いをして生活しているリュウの元にある日、アメリカに住む友人、ケンから手紙が届く。そこには百ドル札とアメリカに来いという短いメッセージだけだった。とまどいながらもリュウは日本を離れる決意を固める。リュウはアメリカへと飛び立つ。アメリカの空港に着くとそこにはケンがリュウを待っていた。ケンに連れられ、ケンの自宅へと向かうリュウ。そこは見たことも無い豪邸だった。家に着き、ケンの部屋に案内されると、そこにはケンが勝ち取った数々のトロフィーが。それに見とれているリュウにケンが見せたいものがあると言う。
登場人物
- リュウ
- 声 - 辻谷耕史、幼少期 - 氷上恭子
- 日本出身、17歳。日本の南西諸島できこりの手伝いをしていた際、修行仲間のケンから手紙が届き、アメリカを訪れる。
- 今まで格闘では負け知らずだったが、夜のバーで空軍と喧嘩になった際にガイルに敗北してしまう。世界の広さを知り、ケンと共に修行の旅に出る事になる。必殺技は「波動拳」「昇龍拳」「竜巻旋風脚」。
- 香港で老人に波動についての話を聞き、波動の力に興味を持つようになる。
- ケン
- 声 - 羽賀研二、幼少期 - 池田優こ
- アメリカ出身、17歳。リュウとは同門の親友でマスターズ財団の御曹司。ガイル戦後、世界への修行の旅にリュウを誘う。必殺技は「昇龍拳」「波動昇龍拳」。
- 春麗
- 声 - 横山智佐
- 香港出身、15歳。好奇心旺盛で危険な事にも首を突っ込みたがる。旅行客案内のアルバイトの際にリュウ達と知り合い、一緒に行動するようになる。九龍城で危険な目に遭ったりもしたが、リュウやケンと一緒にいる事を楽しんでいた。
- タイへと旅立つリュウたちを見送り香港に残るが、スペイン編で再登場する。そこで、バルログに目を付けられ催眠術をかけられてしまう。
- ケンとバルログの戦闘後に催眠が解けるが、ベガの襲撃に遭い洗脳される。
- ガイル
- 声 - 玄田哲章
- アメリカ出身、21歳。アメリカ空軍の軍曹。サンフランシスコのバーでリュウと喧嘩になり、負け知らずだった彼を圧倒的な力で叩きのめす。このことが、リュウとケンが世界に旅立つきっかけとなった。
- 後にケンの父からの要請で、誘拐されたケンの救出のため、スペインに飛び立つことになる。
- サガット
- 声 - 銀河万丈
- タイ出身。かつてはムエタイの王者だった。八百長試合を持ちかけられたが断ったため、麻薬所持の無実の罪を着せられ投獄される。必殺技の「タイガーニークラッシュ」は無敵の威力を誇る。
- 自身と同じく無実の罪で投獄されたリュウと賭け試合をする事になるが、奇妙な友情が芽生える。
- ダルシム
- 声 - 飯塚昭三
- インド出身。アヒチャトラという村の僧侶。
- リュウとケンは波動の情報を求め、ダルシムの元を訪れる。人を傷つける格闘家に対し良い感情は抱いておらず、当初はリュウ達を「獣」と称し相手にしていなかったが、後に認めるようになる。
- バルログ・ファビオ・ラ・セルダ
- 声 - 塩沢兼人
- スペイン出身、18歳。闘牛士として国民に絶大な支持を誇るが、一方ではマリア・イザベラ城で夜に行われる金網デスマッチで殺戮を繰り返していた。春麗の美しさに心酔し、彼女に催眠術をかける。闘技場にケンを呼び出し宣戦布告する。
- 相手を敵と認め本気で戦う時は、戦闘前に「血のイニシエーション」と呼ばれる儀式を行う。これは、自分と相手の腕を鉤爪で傷つけ、その傷口同士を密着させ血を混ぜ合うというもの。これによりバルログと対戦相手は血を分け合った兄弟とみなされ、1つの大切なものを賭けて本気で戦うことになる。
- 必殺技は「ローリングクリスタルフラッシュ」「フライングバルセロナアタック」。
- 飛龍(フェイロン)
- 声 - 矢尾一樹
- 香港出身、17歳。香港の若手アクションスターで、銅昴の門下生。映画監督に対して噛み付くことも多く、「お前のような生意気な奴は初めてだ」と言わしめた。台本に沿ったアクションに疑問を感じ、よりリアルな格闘シーンを求めタイガーバームガーデンでケンを対戦相手として指名する。
- 後に銅昴を頼ってスペインに飛び立つが、空港で銅昴が何者かに襲われ意識不明だという事を知り激昂。バーラックと共に捜査に関わるようになる。必殺技は「遠撃蹴」。
- キャミィ
- 声 - 佐々木庸子
- 異名は美しき暗殺者。バイソンの依頼で銅昴暗殺を実行する。必殺技は「スパイラルアロー」。
- バイソン
- 声 - 西村知道
- 表向きはインターポールの捜査官だが、その正体はシャドルーのスパイ。キャミィを利用し、シャドルーにとって目障りな銅昴暗殺を計画する。
- 事あるごとに汗を拭く事が多い。
- ザンギエフ
- 声 - 田中康郎
- シャドルーに雇われたレスラー。頭の回転は遅いが、同僚が驚愕するほど怪力の持ち主。必殺技は「アトミックスープレックス」。
- ベガ
- 声 - 内海賢二
- シャドルーの黒幕。圧倒的な格闘技術と強力なサイコパワーを操る魔人。
- 本拠地はタイだが、スペインの小島にある支部を中心に活動していた。海岸で波動の修行をするリュウを見つけ、以降彼の力に興味を持つようになる。シャドルーの科学力によって編み出されたサイバーチップを駆使し、リュウや春麗を洗脳する。
- 必殺技はサイコパワーを全身に纏って突進する「サイコクラッシャー」で、殺人的な威力を誇る。
- ナッシュ
- 声 - 田中亮一
- ガイルの同僚。ガイルと共に誘拐されたケンを救出するためスペインへ飛ぶ。顔はゲームとは異なりヒゲ面である。
- 銅昴(ドウライ)
- 声 - 納谷六朗
- 春麗の父。インターポールの捜査官で、中国拳法の道場の師範でもある。人望が厚く、部下の刑事やフェイロンなど門下生たちも彼を慕っている。スペインで暗殺者キャミィに襲われる。
- ゾルター
- 声 - 松尾貴司
- ベガの側近。シャドルーの頭脳的な部分を担っている。
- バーラック
- 声 - 大塚明夫
- インターポールの捜査官で、シャドルー捜査の中心的存在。部下の銅昴が襲われたため、犯人の捜査のためフェイロンに協力を申し入れる。
- ゾッチ
- 声 - 笹岡繁蔵
- シャドルーの下部組織、阿修羅のボス。
- ドヌー
- 声 - 二又一成
- 阿修羅の幹部。中国でムエタイの使い手を率いて銅昴を襲撃するが、リュウ、ケン、春麗、フェイロン、銅昴に返り討ちに遭う。その後タイの空港で偶然見かけたリュウのバッグにアヘンを入れ、無実の罪を着せる。
- 淋子
- 声 - 笠原弘子
- 南西諸島に住んでいた女の子。アメリカに発つリュウに母親の形見の数珠をお守りとして授ける。第3話以降は登場しない。
- ナレーション
- 声 - 大塚明夫
スタッフ
- 原案・設定:CAPCOM
- 監督:杉井ギサブロー
- 監督補:はしもとなおと、佐藤卓哉
- シリーズ原作:今井賢一
- 企画:坂井昭夫、愛知拳
- アニメーションプロデューサー:藤田健
- 制作担当:大西つとむ
- プロデューサー:今井賢一、位寄雅雄
- キャラクターデザイン・総作画監督:加野晃
- 作画監督協力:前田実、江口摩吏介
- 美術監督:西川淳一郎
- 背景:スタジオユニ、スタジオテークワン
- 撮影監督:小堀勝哉
- 撮影:スタジオぎゃろっぷ
- 編集:古川雅士
- 武闘監督:東海林真一
- シリーズ原作協力:沢田謙也、石井和義、正道会館
- 音響監督:斯波重治
- 音響制作:オムニバスプロモーション
- 音楽:川崎真弘、ゲミュート
- 音響効果:佐藤一俊
- アニメーション制作協力:スタジオジュニオ、ジェー・シー・エフ、トランス・アーツ、オフィス蒼、スタジオ テイク・オフ、スタジオ雲雀、東京キッズ
- アニメーション制作:グループ・タック
- 制作協力:アミューズ
- 製作:よみうりテレビ、グループ・タック
主題歌
- オープニングテーマ
- エンディングテーマ
- 『cry』(第1話 - )
- 作詞・作曲:飛鳥涼、編曲:十川知司、歌:黒田有紀
- 『LONELY BABY』
- 作詞・作曲・歌:本田修司、編曲:佐藤昭宏
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 旅立ち サンフランシスコからの招待状 | 外山草 | 佐藤卓哉 | 佐藤正樹 前田実 江口摩吏介 |
1995年 4月10日 | |
2 | 空軍の王者 炸裂、脅威のミリタリーコンバット | 平柳益実 | 東海林真一 | はしもとなおと | 江口摩吏介 | 4月17日 |
3 | 香港上陸 潜入、魔闘窟への挑戦状 | 酒井直行 | 下田正美 | 玉川達文 | 4月24日 | |
4 | 暗黒の九龍[クーロン]城 無法地帯、命がけの大脱出 | 浅田裕二 | 井上栄作 | 5月1日 | ||
5 | 飛龍[フェイロン]熱血! 激写、スーパーバトルアクションムービー | 森田風太 | 及川博史 | 5月8日 | ||
6 | 秘伝見参! 漲る気、波動の覚醒 | 加瀬充子 東海林真一 |
小村敏明 | 木下勇喜 | 5月22日 | |
7 | 阿修羅の報復 襲いかかるムエタイの刺客 | 平柳益実 東海林真一 |
東海林真一 | 高山秀樹 | 金子匡邦 南雲公明 |
6月5日 |
8 | 罠、牢獄、真実の叫び 誇り高きリュウ | 酒井直行 | 加瀬充子 | 渡辺健一郎 | 渡辺明夫 | 6月12日 |
9 | ムエタイの巨星 壮絶、獄中戦交響曲[プリズンバトルシンフォニー] | 小林治 | 佐藤英一 | しまだひであき | 6月19日 | |
10 | 暗黒の予兆 ベールに包まれた真の君臨者 | 辻伸一 | 山崎茂 | 新井豊 | 6月26日 | |
11 | 野獣来訪 聖なる荒法師、若武者への忠告 | 佐藤卓哉 | 清水明 | 及川博史 | 7月3日 | |
12 | 幻の真剣勝負 精神と肉体の間[はざま]に潜む闘神 | 加瀬充子 東海林真一 |
小村敏明 | 木下勇喜 | 7月10日 | |
13 | 波動拳伝説 森羅万象、エネルギーの結実 | 小林治 | 高橋幸雄 | 金子匡邦 | 7月17日 | |
14 | 血に飢えた貴公子 美への執着、春麗への媚薬 | 酒井直行 沢田謙也 |
岡佳広 | 渡辺健一郎 | 渡辺明夫 | 7月24日 |
15 | 両雄激突 プライドと命とシンデレラを賭けた死闘 | 辻伸一 | 佐藤英一 | しまだひであき | 7月31日 | |
16 | ベールをぬいだ君臨者 暴走を始めた恐るべき征服欲 | 加瀬充子 | 山崎茂 | 中田雅夫 | 8月7日 | |
17 | 戦慄、暴君の司令 忍び寄る策謀、迫り来る危機 | 木村哲 | 加瀬充子 | 前田実 | 8月14日 | |
18 | 美しき暗殺者 緑色の瞳、十字架[クロス]の恐怖 | 田中イチロウ | 小村敏明 | 木下勇喜 | 8月21日 | |
19 | 鉄人への特命 救出の空に発つ最強の助っ人 | 辻伸一 | 高橋幸雄 | 金子匡邦 | 8月28日 | |
20 | 秘められた爆発力 渾身に満ちるとてつもないパワー | 鈴木トシオ | 渡辺健一郎 | 渡辺明夫 | 9月4日 | |
21 | 服従への強制 サイバーチップ、脳支配への挑戦 | 佐藤英一 | しまだひであき | 9月11日 | ||
22 | 昇龍、空へ 怒りの絶頂、目覚める波動 | 辻伸一 | 加瀬充子 | 前田実 | 9月18日 | |
23 | 凍りついた眼光 悪魔に魅入られた勇者 | 小村敏明 | 木下勇喜 | 10月16日 | ||
24 | 悪夢の再会 悲痛の呼び掛け、閉ざされた意識 | 鈴木トシオ | 高橋幸雄 | 金子匡邦 | 10月23日 | |
25 | 死闘〈第一章〉 壮絶、トリプルバトルコマンド | 東海林真一 | 渡辺健一郎 | 渡辺明夫 | 10月30日 | |
26 | 死闘〈第二章〉 力尽きゆく親友の断末魔 | 佐藤英一 | しまだひであき | 11月6日 | ||
27 | 死闘〈第三章〉 臨界点、激突する波動エネルギーの極限 | 佐藤卓哉 辻伸一 |
雄谷将仁 | 木下勇喜 | 11月13日 | |
28 | 死闘〈第四章〉 君臨者ベガ、その圧倒的破壊力 | 高橋幸雄 | 金子匡邦 | 11月20日 | ||
29 | 死闘完結 全身全霊をかけたファイナルバトル | 東海林真一 | 加瀬充子 | 南雲公明 | 11月27日 |
映像ソフト
放送当時アミューズソフトエンタテインメントよりVHS/LDが全14巻発売されたが、現在絶版。2009年7月15日にティー ワイ エンタテインメントよりDVD-BOXが発売。
- 最終14巻には一般公募より採用されたキャラクターとリュウが対峙する新作ショートストーリーを収録。
- LD版のみ特典として、番組放送中に行われたテレホンキャンペーンの音声を収録。
- DVD-BOXは各ディスク、1枚に7話、4枚目のみ8話収録しており、解像度は低い。また各メニュー画面も各作品の選択のみで、チャプター選択画面はない。
コミック
- 月刊コロコロコミック版(小学館)
- 坂井孝行作、アニメに忠実なコミカライズ。
- コミックボンボン版(講談社)
- 馬場康士(現・馬場康誌)作、アニメの内容を把握せずに執筆したため、似て異なる物となっている。テンプレート:Main
脚注
関連項目
テンプレート:前後番組 テンプレート:StreetFighter テンプレート:読売テレビ月曜7時台のアニメ テンプレート:杉井ギサブロー監督作品
- ↑ 放送15年後の2010年8月に倒産、解散。