オール讀物新人賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オール讀物新人賞(オールよみものしんじんしょう)は、株式会社文藝春秋が発行する小説誌『オール讀物』の公募新人賞である。
目次
賞の特徴
- 1952年に設置された。
- 2008年の第88回を前に規定が変更され、オール讀物推理小説新人賞と一本化された。
- 400字詰め原稿用紙換算で50枚-100枚の小説が対象。
- 応募締め切りは毎年6月20日、受賞作発表および掲載は『オール讀物』11月号誌上。
- 受賞者には正賞と、合わせて賞金50万円が与えられる。
受賞作
第1回から第10回
- 第1回(1952年)南条範夫「子守りの殿」
- 第2回(1953年)八坂龍一「女郎部唄」
- 第3回(1953年)白藤茂「亡命記」
- 第4回(1954年)松浦幸男「宝くじ挽歌」
- 第5回(1954年)柳田知怒夫「お小人騒動」
- 第6回(1955年)アルトンカン「ニトン港」
- 第7回(1955年)清水正二「壮士再び帰らず」
- 第8回(1956年)寺内大吉「黒い旅路」
- 第9回(1956年)福永令三「赤い鴉」
- 第10回(1957年)佐藤明子「寵臣」
第11回から第20回
- 第11回(1957年)小田武雄「紙漉風土記」
- 第12回(1958年)田中敏樹「切腹九人目」
- 第13回(1958年)酒井健亀「窮鼠の眼」
- 第14回(1959年)高橋達三「匙(ローシカ)」
- 第15回(1959年)滝口康彦「綾尾内記覚書」
- 第16回(1960年)幸川牧生「懸命の地」
- 第17回(1960年)中村光至「白い紐」
- 第18回(1961年)該当作なし
- 第19回(1961年)野火鳥夫「潅木の唄」
- 第20回(1962年)稲垣一城「花の御所」
第21回から第30回
- 第21回(1962年)原田八束「落暉伝」
- 第22回(1963年)武田八洲満「大事」、黒郷里鏡太郎「紐付きの恩賞」
- 第23回(1963年)該当作なし
- 第24回(1964年)明田鉄男「月明に飛ぶ」
- 第25回(1964年)中川静子「幽囚転転」
- 第26回(1965年)今村了介「蒼天」
- 第27回(1965年)富永滋人「ぼてこ陣屋」
- 第28回(1966年)菅野照代「ふくさ」
- 第29回(1966年)山村直樹「破門の記」
- 第30回(1967年)土井稔「隣家の律義者」
第31回から第40回
- 第31回(1967年)該当作なし
- 第32回(1968年)豊田行二「示談書」
- 第33回(1968年)高森真士「兇器」、川崎敬一「麦の虫」
- 第34回(1969年)黒岩龍太「裏通りの炎」、会田五郎「チンチン踏切」
- 第35回(1969年)前田豊「川の終り」
- 第36回(1970年)古屋甚一「潮の齢」
- 第37回(1970年)稲村格「はしか犬」
- 第38回(1971年)藤沢周平「溟い海」
- 第39回(1971年)石井博「老人と猫」
- 第40回(1972年)平忠夫「真夜中の少年」、難波利三「地虫」
第41回から第50回
- 第41回(1972年)川村久志「土曜の夜の狼たち」
- 第42回(1973年)該当作なし
- 第43回(1973年)中林亮介「梔子の草湯」、葉狩哲「俺達のさよなら」
- 第44回(1974年)榊原直人「仏の城」
- 第45回(1974年)醍醐麻沙夫「「銀座」と南十字星」
- 第46回(1975年)楢山芙二夫「ニューヨークのサムライ」、相沢武夫「戊辰瞽女唄」
- 第47回(1975年)加野厚「天国の番人」
- 第48回(1976年)小野紀美子「喪服のノンナ」、瀬山寛二「青い航跡」
- 第49回(1976年)桐部次郎「横須賀線にて」、山口四郎「たぬきの戦場」
- 第50回(1977年)軒上泊「九月の町」
第51回から第60回
- 第51回(1977年)堀和久「享保貢象始末」、小松重男「年季奉公」
- 第52回(1978年)小堀新吉「兄ちゃんを見た」、黒沢いづ子「かべちょろ」
- 第53回(1978年)原田太朗「鶏と女と土方」、煕於志「二人妻」
- 第54回(1979年)沢哲也「船霊」、岡田信子「ニューオーリンズ・ブルース」
- 第55回(1979年)佐々木譲「鉄騎兵、跳んだ」
- 第56回(1980年)大久保智広「百合野通りから」、佐野文哉「北斎の弟子」
- 第57回(1980年)寺林峻「幕切れ」
- 第58回(1981年)吉村正一郎「石上草心の生涯」
- 第59回(1981年)海庭良和「ハーレムのサムライ」
- 第60回(1982年)佐野寿人「タイアップ屋さん」、村越美文「だから言わないこっちゃない」
第61回から第70回
- 第61回(1982年)竹田真砂子「十六夜に」、森一彦「シャモ馬鹿」
- 第62回(1983年)城島明彦「けさらんぱさらん」、二取由子「眠りの前に」
- 第63回(1983年)該当作なし
- 第64回(1984年)三宅孝太郎「夕映え河岸」
- 第65回(1984年)桐生悠三「チェストかわら版」
- 第66回(1986年)渡辺真理子「鬼灯市」
- 第67回(1987年)味尾長太「ジャパゆき梅子」
- 第68回(1988年)崎村亮介「軟弱なからし明太子」
- 第69回(1989年)高橋和島「十三姫子が菅を刈る」
- 第70回(1990年)大江いくの「制服」
第71回から第80回
- 第71回(1991年)大内曜子「光の戦士たち」
- 第72回(1992年)月足亮「北風のランナー」、高橋直樹「尼子悲話」
- 第73回(1993年)高木功「600フィートの夏」
- 第74回(1994年)片野善章「寛政見立番付」
- 第75回(1995年)宇江佐真理「幻の声」
- 第76回(1996年)乙川優三郎「薮燕」
- 第77回(1997年)山本一力「蒼龍」
- 第78回(1998年)三咲光郎「大正四年の狙撃手(スナイパー)」
- 第79回(1999年)平安寿子「素晴らしい一日」
- 第80回(2000年)大西幸「相思花」、三田完「櫻川イワンの恋」
第81回から第90回
- 第81回(2001年)山本恵子「夫婦鯉(めおとごい)」
- 第82回(2002年)桜木紫乃「雪虫」⇒『氷平線』2007.11 文藝春秋
- 第83回(2003年)志川節子「七転び」、竹村肇「パパの分量」
- 第84回(2004年)永田俊也「ええから加減」⇒『落語娘』2005.12 文藝春秋
- 第85回(2005年)野田栄二「黄砂吹く」
- 第86回(2006年)乾ルカ「夏光」⇒『夏光』2007.9 文藝春秋、小野寺史宜「裏へ走り蹴り込め」
- 第87回(2007年)奥山景布子「平家蟹異聞」⇒『源平六花撰』2009.1 文藝春秋、島崎ひろ「飛べないシーソー」
- 第88回(2008年)坂井希久子「男と女の腹の蟲(受賞時、「虫のいどころ」に改題)」⇒『コイカツ』2009.7 文藝春秋、柚木麻子「フォーゲットミー、ノットブルー」⇒『終点のあの子』2010.5 文藝春秋
- 第89回(2009年)緒川莉々子「甘味中毒(受賞時、「モモタン」に改題)」、森屋寛治「オデカケ」
- 第90回(2010年)立花水馬「虫封じ〓(マス)」
第91回から
選考委員
- 第テンプレート:01回 - テンプレート:03回:久生十蘭、村上元三、井上靖、源氏鶏太、檀一雄
- 第テンプレート:04回 - テンプレート:06回:尾崎士郎、高見順、小山いと子、井上友一郎、亀井勝一郎
- 第テンプレート:07回 - テンプレート:09回:海音寺潮五郎、大岡昇平、柴田錬三郎、河盛好蔵、火野葦平
- 第10回 - 12回:吉田健一、梅崎春生、今日出海、富田常雄、濱本浩
- 第13回 - 15回:円地文子、有馬頼義、戸川幸夫、山本健吉、松本清張
- 第16回 - 19回:阿川弘之、十返肇、角田喜久雄、新田次郎、南條範夫
- 第20回 - 23回:石原慎太郎、亀井勝一郎、柴田錬三郎、山手樹一郎、飯沢匡
- 第24回 - 27回:円地、司馬遼太郎、杉森久英、富田、藤原審爾
- 第28回:飯沢、水上勉、山岡荘八、柴田、曽野綾子
- 第29回:飯沢、曽野、城山三郎、五味康祐、山岡
- 第30回 - 32回:飯沢、曽野、山口瞳、五味、山岡
- 第33回 - 36回:近藤啓太郎、黒岩重吾、新田、池波正太郎、瀬戸内晴美
- 第37回 - 40回:遠藤周作、駒田信二、南條、立原正秋、曽野
- 第41回 - 44回:川上宗薫、笹沢左保、陳舜臣、佐藤愛子、三浦哲郎
- 第45回 - 48回:伊藤桂一、黒岩、駒田、吉村昭、井上ひさし
- 第49回 - 52回:井上、城山、藤沢周平、古山高麗雄、山田風太郎
- 第53回 - 62回:井上、藤沢、古山、小松左京、渡辺淳一
- 第63回 - 66回:小松に代わり笹沢
- 第67回 - 70回:阿刀田高、笹沢、深田祐介、村松友視
- 第71回 - 75回:笹沢に代わり白石一郎
- 第76回 - 78回:白石、深田、村松、藤堂志津子
- 第79回:浅田次郎、白石、高橋義夫、藤堂、林真理子
- 第80回:白石に代わり伊集院静
- 第81回:浅田、伊集院、桐野夏生、高橋、藤堂
- 第82回 - 83回:藤堂に代わり小池真理子
- 第84回 - 85回:伊集院、桐野、重松清、小池、佐藤雅美
- 第86回 - 87回:伊集院、桐野、小池、重松、杉本章子
- 第88回 - 91回:石田衣良、重松、篠田節子、杉本、山本一力
- 第92回:佐々木譲、篠田、白石一文、森絵都、山本
- 第93回 - :宇江佐真理、佐々木、白石、乃南アサ、森