アナルセックス

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男性同士の肛門性交

アナルセックス (英:Anal Sex) En-anal_sex.ogg 聞く[ヘルプ/ファイル]</span>肛門性交こうもんせいこう)・アナックスとは、人間の性行為の一種で、男性器(陰茎)を男性または女性肛門直腸挿入する行為。『創世記』のソドムの誤まった解釈により派生した語のソドミーと呼ばれることもある。広義には玩具などを使うなどした肛門、直腸に関わる性行為のすべてを含む。ここでは肛門性交で統一して表記する。

概要

女性、もしくは一部ゲイ男性の肛門に、陰茎を挿入する形が一般的とされるが、異性愛男性にも挿入されたい願望を持つものはいる。またレズビアン女性(タチレズ)や異性愛女性の一部にもペニスバンドなどで挿入したい願望を持つものはいる。

肛門の出口周辺は、神経終末が密集し非常に敏感であるため、性別を問わず性感帯となりうる。また内奥においても、直腸壁を腹側に圧迫することで、受け手が女性の場合は隣り合った後壁、子宮の裏側付近、ポルチオ周辺などに刺激が伝わり快感を生むことがある。男性の場合も同様に、腸壁越しに前立腺精嚢が刺激され、個人差はあれど時として快感につながることがあり、トコロテン射精に及ぶこともある。

異性愛男性にも快感を得る目的で、アナルオナニー(アナニー)を行う、性風俗店の風俗嬢や恋人の女性にペニスバンドを装着してもらって肛門性交(受け)を行う、或いは性風俗店などで前立腺マッサージのサービスを受ける者がいる。またニューハーフ風俗では、客は女装愛好家が多くを占めるが[1]、陰茎を温存している風俗嬢が男性客に挿入するというサービスがオプションで行われている。

異性愛者間においては時に、避妊月経の際の性交を避ける、結婚するまで処女を守る、といった目的で肛門性交が行われることもある。特に宗教上の理由で人工的な避妊が禁じられている場合、抜け道として利用される。アダルトコミックやポルノ小説で、性器の未成熟な女児との性交手段として描写される事もある。また、男性2人と女性1人で行うグループセックスの際、1人の男性が膣に、もう1人の男性が肛門にペニス挿入する例もある。

肛門のことを性的な俗語やゲイのスラングで、菊門菊座という他、女性の名器になぞらえて男性の場合のこれを名門と呼ぶ。また江戸時代にはおかまともいい、男色家の間では後庭華牛蒡(ゴボウ)の切り口ということもあった。

アナルセックスはおかまを掘る(略して「掘る」と表現することがある)とも言い、転じて交通事故での後部への追突を表すスラングとしても用いられる。

生理的背景

肛門は女性器などと同様に粘膜組織が体外に露出している箇所であり、感覚が敏感で脳の体性感覚の地図で大きな面積を占めている。これらの箇所は性的な快感とも関係があるとされており、適切な方法で行えば性的な満足感の得られる行為になる。挿入する側も膣括約筋よりも強い力で男性器が締め付けられるため、女性器で性行為を行うよりも強い快感を得やすいとされる。膣でいう膣分泌液(愛液)のように、肛門・直腸からは腸液と呼ばれる消化液が分泌される。テンプレート:要出典範囲

問題点

肛門は本来、排泄を行うためのものであり、必ずしも性交に適切であるわけではない。そのため、異物の挿入によって裂傷や擦過傷とそれによる出血、裂肛(切れ痔)直腸脱炎症性腸疾患までを引き起こすことがある。また、挿入側にも様々な性感染症B型肝炎HIV感染を含む)、腸内の大腸菌などの細菌による尿道炎等の尿路感染症を引き起こす恐れがある。大きな異物や鋭利なものを挿入した場合は、直腸穿孔を合併することがある。またビン、ペットボトル、大人の玩具を挿入した場合などに、抜去不可能となり、医療機関にて腰椎麻酔の上、肛門鏡やワインのコルク抜きの様なミオームボーラーを使用して摘出したり、開腹手術が必要になることもある。 最悪の場合には、神経機能麻痺と機能廃絶で、人工肛門造設術を施行する場合もある。

そして、肛門括約筋には自らの意思で収縮弛緩させることのできる(随意筋外括約筋と、意図的に弛緩させることのできない(不随意筋内括約筋とがあり、十分な準備をせずに肛門性交を行ったり、本人の意に反する形(場合によってはレイプなど)で行うと、表皮のみならず皮下組織筋肉組織をも損傷し、甚だしい場合には便失禁に至ることもある。

そのため、肛門性交する前には、浣腸などによる腸の洗浄と避妊具コンドーム)の着用、十分な量の潤滑剤の使用などの対応をする必要がある。また、挿入する側は、挿入される側の体調に配慮し、挿入される側の意思をできる限り尊重することが望ましい。

また、肛門性交における性感染症は、基本的に膣性交における性感染症と同じであるが、診療にあたる医師の念頭に肛門性交の可能性がない場合、しばしば診断の遅れや誤診に繋がる危険性がある。適切な治療を受けるためには、肛門性交の有無を医師にも伝えることが望ましい。

歴史と文化

肛門性交はその体位が動物的な場合が多いこと、子孫繁栄とは無関係の性行為であること、排泄を行う箇所を性交に使うことへの抵抗など、宗教文化や習俗と合わせて、こうした行為に不快感を抱く者が現在でも存在する。

特に男性同士の同性愛行為をソドミーと呼び、中東などのイスラム圏、アフリカ諸国、中央アジアなど、世界のいくつかの地域、文化圏ではいまだにタブー視したり、法により禁止しているところさえ残っている。

なお、男性同性愛者(ゲイ)は常に肛門性交を行うものとの誤解があるが、ゲイのセックスは多様であり、肛門性交を行うものは少数派といわれる(詳しくは同性愛を参照)。

マルキ・ド・サド(サディストの語源)の著書には、自分が捕らえられた時、妻へ差し入れを頼んだ際に自分の肛門に入れる張り型を持って来るように指示し、これを独房内で自慰のために使用した記録がある。テンプレート:要出典範囲

欧米およびキリスト教文化圏

テンプレート:出典の明記 キリスト教が広まる前のヨーロッパや地中海世界では、キリスト教の教義による禁令がなかったため、男性同士および異性間の肛門性交は普遍的に行われていた。

テンプレート:要出典範囲。基本的にはカトリックでは子供を作る目的以外の性行為は認めておらず、快楽の追求のための性行為は否定されているため、肛門性交も禁じている。

また法律での禁止例として、アメリカ合衆国で施行されていた、いわゆる「ソドミー法」がある。この法律は同性愛を禁じるための法律であるが、頭の中を規制することは出来ないため、その行為である肛門性交を禁じるものである(異性同士の肛門性交も含まれる)。これは、かつては50州すべてに存在していたが、2004年現在では13州までに減少している。また、テキサス州の法律は、2003年6月26日にアメリカ最高裁により違憲との判決を下された。

イスラム教文化圏

詳しくはイスラーム世界の少年愛を参照。

日本

女色における肛門性交

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男色における肛門性交

日本における同性愛」も参照。

日本でも、僧侶と稚児の男色、武士の世界の衆道陰間茶屋など男色文化の歴史が存在する。奈良・平安時代頃からは、天台宗などでは僧と稚児の初夜の直前に行われる「稚児灌頂(ちごかんじょう)」という儀式があり、稲垣足穂『少年愛の美学』にはそのやり方が詳しく書かれている。灌頂を受けた稚児は観音菩薩の化身とされ、僧は灌頂を受けた稚児とのみ性交が許された。

江戸時代には、夢中庵魯鈍作の『男色四十八手指南』(文化6年)などに男色(肛門性交)のやり方が指南されていて、挿入する時には「痛和散」または「練(り)木」と称したトロロアオイの根・ふのりなどで製した白い粉の粘滑剤[2]が市販されており、それを用いた。 また江戸時代には「小僧は脚気の薬」と言われ、若い男児と肛門性交をすると脚気の治癒に効果があるという俗信が存在し、「お住持の脚気は治り小僧は痔」といった川柳も残されている。[3]

日本では西欧社会の影響で、明治時代の一時期肛門性交が禁止されたが(鶏姦罪)、直ぐにこの規定は撤廃された(日本における同性愛#幕末・明治初期: 一時的な違法化も参照)。この頃から日本では肛門性交を鶏姦と呼ぶことがある。

年を明けて初めてのセックスを「姫始め」と呼ぶが、男性同士の性交の場合、「殿始め」と呼ばれる。

その他

パプアニューギニアザンビアの一部地域では、男性の成人の儀式として実施されている。これらの地域では、精液が男性を男性たらしめる根源と見なされており、充分な精液を持たない不完全な男性であるとされる少年を真の男性に転換させるため、肛門性交や口交によって成人の精液を摂取させるという[4]

他の生物での例

ボノボは性交や性器への刺激をストレス緩和のコミュニケーション(ホカホカ)の一つとして行っており、一部のオス同士などで、肛門性交が行われていることが確認されている。

軟骨魚類両生類爬虫類鳥類および一部の原始的な哺乳類総排出腔が直腸・排尿口・生殖口を兼ね、その中で体内受精を行うものは総排出腔に陰茎が挿入される。そのためアナルセックスは鳥類であるニワトリの交尾から「鶏姦」とも呼ばれる。

脚注・出典

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関連項目

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外部リンク

テンプレート:性交体位

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  1. 女性化乳房とペニスの両方があるニューハーフ(シーメール)を専門に好きになる男性がいる。そういう男性も広義のゲイである。
  2. 大辞林
  3. 渡辺信一郎著『江戸の色道 古川柳から覗く男色の世界』、ISBN 978-4-10-603733-7 
  4. 氏家幹人著 『武士道とエロス』 講談社〈新書〉、2000年、151-152頁 ISBN 978-4-06-149239-4