性行為感染症
性行為感染症(せいこういかんせんしょう、テンプレート:Lang-en-short)は、性行為によって感染する病気の総称。一般に性感染症、または医学的には英語の頭文字を取ってSTD/STIと、Venereal Diseaseの頭文字を取ってVDと呼ばれる事がある。
感染経路
性行為(SEX以外でもディープキス、ペッティング、フェラチオ、クンニリングス、アナルセックス等、道具を使った行為等も含める)によって感染する全ての感染症を指す。
感染源は、体液(精液、膣分泌液、血液など)の中に含まれ、おもに人体の粘膜(陰茎、膣、肛門、尿路)を介して感染する。また、口腔、のど、気道、眼からも感染することがある。母乳で感染することもある。傷のない皮膚からの感染のリスクは限りなく低い。
注意点
性行為感染症は、性行為や性交類似行為や性的接触によって感染する。だから、「性行為や性交類似行為や性的接触以外では感染しない」かというと、そうではない。この点に注意されたい。 飛まつ感染、飲み物のまわしのみ、食べ物の口移し、食器の使いまわし、不潔な風呂や便座、ピアスの穴あけ、検査や熱処理のされていない血液などでも、性行為感染症は感染しうる。したがって、たとえばあなたが性行為感染症に感染したとして、「自分の性的パートナーはひとりだけ、そして、その相手と一緒に検査すると、その相手も感染していた、だから、私はその相手に感染させられた、相手は第三者と性行為を行い感染した」とは断定できるものではない。あなたが第三者から飛まつ感染で移されてしまい、それをパートナーに移した可能性もありうるためである。
疫学
日本
厚生労働省の調査では未成年に限ってみれば、性感染症の罹患率は年々減少、もしくは横ばいとなっている[1]。
疾患
感染経路はそれぞれ疾患ごとに異なるが、いずれも接触感染を基本としている。それぞれの感染経路は各疾患を参照。下記の疾患のうち、梅毒、淋病、軟性下疳、鼠径リンパ肉芽腫は性病と呼ばれる。
- ウイルス
- 性器ヘルペス(単純ヘルペスウイルス)
- 尖圭コンジローマ・子宮頸癌(ヒト乳頭腫ウイルス)
- B型肝炎
- HIV(ヒト免疫不全ウイルス)
- 成人T細胞白血病(ヒトTリンパ好性ウイルス)
- サイトメガロウイルス感染症
- 伝染性軟属腫
- C型肝炎(稀であるためSTDの定義に該当するか議論がある)
まぎらわしい症状
男性のペニスに、1ミリメートル程度の白い粒状のものが多数発生する症状がある。 これは、フォアダイスか真珠様陰茎小丘疹で、生理的な現象である。他人に移すこともない。 (女性にも発症する場合がある)
脚注
関連
外部リンク
日本語のサイト
- 性感染症(STD)(感染症情報センター)
- 日本性感染症学会
- ForSex - 性感染症 - 性感染症の症例写真