アイドル防衛隊ハミングバード
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Novel テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/Footer 『アイドル防衛隊ハミングバード』 (アイドルぼうえいたいハミングバード) は、富士見ファンタジア文庫より全2巻で発売された吉岡平のライトノベル。及び、それを原作として1993年から全4巻で発売されたOVA。
目次
各巻タイトル
2008年現在は全て絶版。
- アイドル防衛隊ハミングバード ACT.1 ハミングバード・デビュー!
- アイドル防衛隊ハミングバード ACT.2 ハミングバード6号
- 発売 - 1994年6月
- 発行 - 富士見書房
- 価格 - 税込483円
- ISBN 4-8291-2570-5
あらすじ
西暦199X年、日本政府が突如自衛隊の民営化を発表するも、名乗りを上げる企業はいなかった。しかし、芸能界だけは違っていた。参入した各プロダクションは戦闘機パイロットをアイドルにし、「アイドルパイロット」という言葉までも作ってしまう。
登場人物
取石プロダクション
ハミングバード
社長である取石葉月の下、彼女の実の娘である5人の姉妹で構成される女性アイドルパイロット。なお、グループ名や名字、そして専用搭乗機の由来は全て『サンダーバード』から。
- 取石 皐月(とれいし さつき)
- 声 - 三石琴乃
- 主人公。取石姉妹の三女。5月15日生まれの17歳(『'95風の唄』以降は18歳)。血液型はO型。ハミングバード3号のパイロット。パイロット大賞を目指している。
- OVA版では取石 皐月と表記されているが、理由は#備考を参照。
- 取石 神無(とれいし かんな)
- 声 - 玉川紗己子
- 取石姉妹の長女。10月16日生まれの19歳(『'95風の唄』以降は20歳)。血液型はA型。ハミングバードのリーダーで、1号のパイロット。冷静沈着で頼りになるが、怒ると姉妹で最も怖い。また、勝負事には何でも真剣に挑む。
- 取石 弥生(とれいし やよい)
- 声 - 天野由梨
- 取石姉妹の次女。3月7日生まれの18歳(『'95風の唄』以降は19歳)。血液型はA型。ハミングバード2号のパイロット。ボーイッシュな服装と髪型から男勝りに見えるが、ガサツというわけではなく、料理が上手など、女性らしい面もきちんと備えている。スポーツ万能で、中でもテコンドーが得意。
- 取石 卯月(とれいし うづき)
- 声 - 草地章江
- 取石姉妹の四女。4月20日生まれの15歳(『'95風の唄』以降は16歳)。血液型はO型。ハミングバード4号のパイロット。いつもおっとりしていて、戦闘中でもマイペースを崩さない。姉妹で最も歌が上手い。
- ちなみに、水無と同じくらい低い身長に反してスリーサイズのバランスは皐月や弥生より良いため、カメラ小僧の注目の的。
- 取石 水無(とれいし みな)
- 声 - 椎名へきる
- 取石姉妹の五女。6月6日生まれの12歳(『'95風の唄』以降は13歳)。血液型はO型。ハミングバード5号のパイロット兼、4号の副パイロット。いつも元気で無邪気な反面、姉妹の中では最も計算高い。趣味はラーメン屋巡りだが、実は味オンチ。
上司・関係者
- 取石 葉月(とれいし はづき)
- 声 - 土井美加
- 取石姉妹の母にして取石プロダクションの社長。シリーズ開始当初で40歳だが、神無の姉と言っても差し支えないほど若々しい。旧姓は丘野で、1等空佐パイロットとして大空を駆けていた過去を持つ。
- 夫の優馬が7年前から行方不明のため、それ以後は女手一つで娘達を育て上げた。優馬の帰りを今でも待ち続けている。
- 工藤 俊作(くどう しゅんさく)
- 声 - 松本保典
- 元陸上自衛隊隊員。当初はただのビデオプロデューサーだったが、取石姉妹に光るものを感じ、専属プロデューサーを買って出る。
- 伊集院 忍(いじゅういん しのぶ)
- 声 - 鈴木勝美
- ハミングバードのマネージャー。職業柄、気苦労が絶えないため、胃薬が手放せない。
- 安田(やすだ)
- 声 - 菊池正美
- 名前は不明。ビデオカメラマン。「安田ちゃん」と皆から呼ばれ、慕われている。
- 取石 文(とれいし ぶん)
- 声 - 中博史
- 葉月の父で、ハミングバード専用機の開発者。元日本海軍技術士官。開発・整備には厳格な人物だが、孫娘である取石姉妹には激甘な好々爺。
- 取石 優馬(とれいし ゆうま)
- 声 - 堀秀行
- 取石姉妹の父親。矢島とはパイロット大賞を競い合ったライバル同士だった。葉月とはその頃知り合って結婚に至り、取石姉妹を授かったが、7年前の第16次湾岸戦争で友人を救おうと出撃して以来、行方不明。
- 本編では回想シーンのみの登場だが、ドラマCD『さよならハミングバード』にて奇跡の生還を果たす。
矢島オフィス
SNAP(スナップ)
かっくん、さっくん、あっくん、ハッくんの4人で構成される男性アイドルパイロット。それぞれの本名は不明。爽やかな人格と容姿で人気も非常に高く、F-16ファイティングファルコンを駆るが、操縦の腕前は素人同然。名前の由来はSMAPから。
フィーバーガールズ
『'94夏』から登場。対ハミングバード用の秘密兵器として用意された2人組の女性アイドルパイロット。歌唱力や顔立ち以上に男性へのセックスアピールに富んだナイスバディ(特に巨乳)が売りだが、戦闘機の操縦もかなりの腕前で、階級は2等空尉。愛機はF/A-18 レガシーホーネット。皐月とはビーチバレー戦を通じ、親友になる。グループ名の由来は、1990年代に活躍したセクシーアイドルグループ「ギリギリガールズ」から。
- 中條 仁美(なかじょう ひとみ)
- 声 - 水谷優子
- フィーバーガールズのボケ役。19歳(『'95風の唄』以降は20歳)。余裕で腰に届く長さのポニーテールヘアが特徴。身長は164cm、スリーサイズはB96/W60/H85(cm)。
- 美形に弱く、加藤に一目惚れする。名前の由来は中條かなこと藤崎仁美から。
- 細川 れいこ(ほそかわ れいこ)
- 声 - 岡本麻弥
- フィーバーガールズのツッコミ役。20歳(『'95風の唄』以降は21歳)。腰まで届くウェーブヘアが特徴。身長は163cm、スリーサイズはB94/W58/H84(cm)。
- バストは仁美に数値で負けているが、柔らかさや弾力では勝っているため、彼女より扇情的に揺れて男性の視線を集めやすいという利点がある。名前の由来は細川ふみえとかとうれいこから。
上司・関係者
- 矢島(やじま)
- 声 - 富山敬、山寺宏一(『'95夢の場所へ』)
- 名前は不明。矢島オフィスの社長。優馬や葉月とはかつて旧知の仲だったが、葉月が自分の申し出を断って以降、彼女や取石姉妹を目の仇にし、様々な妨害工作を謀る。だが、葉月や取石姉妹の実力自体は素直に認めており、『'95夢の場所へ』ではフィーバーガールズを救出すべく緊急出撃したためにマスコミの非難を浴びた彼女達へ、感謝の意を込めて助け舟を出す。
- 蛇沼(へびぬま)
- 声 - 立木文彦
- 名前は不明。矢島の秘書兼、SNAPのマネージャー。矢島に忠実な男で、彼の指示どおりハミングバードへの妨害工作を仕掛ける。
- 加藤 五郎(かとう ごろう)
- 声 - 置鮎龍太郎
- 『'94夏』で登場。フィーバーガールズを厳しく鍛える、少々自信過剰気味なイケメン男。階級は3等空佐で、パイロットとしては優秀だが、歌はあまり上手くない。顎の左側に目立つ傷痕がある。教え子であるフィーバーガールズ(特に仁美)からは、理想の男性としても慕われている。
- なお、矢島に雇われた身ではあるが、取石優馬の部下だった過去を持つ。そのため、皐月には優馬の面影を重ねており、影から見守る。
その他
- ペトレ・デュヴァス
- 声 - 子安武人
- 『'95夢の場所へ』で登場。豊富な資金と軍事力にものを言わせて他国を威圧し、自分の姿を映し出す金髪男。国連軍に参加していたフィーバーガールズのF-18ホーネットを撃墜し、彼女達を拉致することに成功した。だが、実際はただのアイドルマニアとして彼女達を欲していただけで、しかも極めて低い身長(140cm以下)を、プロジェクター拡大によって大きく見せていただけということが発覚する。
登場メカ
- ハミングバード1号
- 制空戦闘機。高速飛行能力に優れており、最高速度はマッハ3を越える。主な武装は30mmガトリング砲。デザイン及び“最高速度マッハ3超”の元ネタは映画『ファイヤーフォックス』(1982年)のMiG-31“ファイヤーフォックス”。
- ハミングバード2号
- VTOL戦闘機。機動性は1号や3号に引けを取らない。主な武装は20mmガトリング砲。
- ハミングバード3号
- 汎用戦闘機。1号機の姉妹機だが、こちらはミサイルなどの様々な兵装パックへの換装能力と、ステルス性に優れている。主な武装は30mmガトリング砲。
- ハミングバード4号
- 超大型輸送機兼空中指揮機。1〜3号機への空中補給も可能。デザインの元ネタはノースロップ・グラマン B-2 スピリット(ただし実際のB-2に空中給油能力はない)。
- ハミングバード5号
- 攻撃ヘリコプター。4号機に搭載されており、空中発進・空中収容が可能。ヘリコプターであるにもかかわらずマッハ1.2の最高速度を誇るが、長くは飛べない。主な武装は30mmチェーンガン。
なお、小説版及びOVA『'94夏』までとOVA『'95風の唄』『'95夢の場所へ』では全体のデザインは同じだが、細部が大幅に異なっている(『'95風の唄』『'95夢の場所へ』に登場する機体は、より実際の航空機に近くデザインされており、ディティールが細かく描き込まれている)。
この他、川崎T-4、F-4ファントムII、F-14トムキャット、F-16ファイティングファルコン、F-18ホーネット、F-86セイバー、エンタープライズなど、実在の戦闘機や原子力空母も多数登場する。
OVA
各巻タイトル
- アイドル防衛隊ハミングバード(1993年9月1日発売)
- アイドル防衛隊ハミングバード'94夏(1994年6月1日発売)
- アイドル防衛隊ハミングバード '95風の唄(1995年6月1日発売)
- 当初は『'94夏』と『'95風の唄』の間に、『'94冬』を発売する予定だった(その詳細については後述)。
- アイドル防衛隊ハミングバード'95夢の場所へ(1995年12月1日発売)
スタッフ
- 原作 - 吉岡平(富士見書房刊)
- 監督・絵コンテ - 村山靖
- 脚本 - 村山靖、早坂律子('95夢の場所へ)
- キャラクターデザイン - 柳沢まさひで
- 作画監督 - 桂憲一郎(無印、'94夏)、柳沢まさひで('95風の唄、'95夢の場所へ)
- 美術監督 - 新井寅雄(無印)、朝倉千登勢('94夏)、海野よしみ('95風の唄、'95夢の場所へ)
- 撮影監督 - 杉浦充
- 音楽 - 見良津健雄
- 録音監督 - 田中英行
- プロデューサー - 服部街宇(無印、'94夏)、福与雅子('95風の唄、'95夢の場所へ)、下地志直(無印 - '95風の唄)、橋本和典('95夢の場所へ)
- アニメーション制作 - 葦プロダクション
- 製作 - 東宝株式会社
主題歌
- オープニングテーマ
- エンディングテーマ
- 「ふられたなんて思ってないから」(無印)
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲・編曲 - 鈴木武生 / 歌 - ハミングバード
- 「RAINBOW FORCES」('94夏)
- 作詞 - 吉澤久美子 / 作曲・編曲 - 宮城純子 / 歌 - ハミングバード
- 「失恋前夜」('95風の唄)
- 作詞 - 石川華子 / 作曲 - 工藤崇 / 編曲 - 外山和彦 / 歌 - ハミングバード
- 「夢の場所へ」('95夢の場所へ)
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲・編曲 - 和泉一弥 / 歌 - ハミングバード
- 挿入歌
- 「やっぱり大好き」(無印)
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲・編曲 - 鈴木武生 / 歌 - ハミングバード
- 「せつない想い」(無印)
- 作詞 - 及川眠子 / 作曲 - 都志見隆 / 編曲 - 上杉洋史 / 歌 - ハミングバード
- 「恋人達のクライン・レイン」('95風の唄)
- 作詞 - 真名杏樹 / 作曲 - 工藤崇 / 編曲 - 宮城純子 / 歌 - ハミングバード
- 「いい娘ではいられない」('95風の唄)
- 作詞 - 青柳美奈子 / 作曲 - 藤井美保 / 編曲 - 見良津健雄 / 歌 - 取石神無、取石弥生
- 「泣き虫のマーメイド」(アコースティックVer)('95風の唄)
- 作詞 - 森由里子 / 作曲 - 工藤崇 / 編曲 - 見良津健雄 / 歌 - 取石皐月
- 「Love Wing」('95夢の場所へ)
- 作詞 - 及川眠子 / 作曲 - 都志見隆 / 編曲 - 上杉洋史 / 歌 - ハミングバード
- 「情熱」('95夢の場所へ)
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲 - 工藤崇 / 編曲 - 見良津健雄 / 歌 - ハミングバード
関連商品
CD
- FIRST FLIGHT
- 『ハミングバード』太陽と裸
- 熱狂の“裸・EVE”
- 『ハミングバード'94夏』トラ・トラ・トラ!
- 外伝ザッツ・ミュージカル 卯月の反乱 〜こんな日が来るなんて…〜
- ザッピングdeショッキング
- 取石神無編
- 取石弥生編
- 取石皐月編
- 取石卯月編
- 取石水無編
- 『'95風の唄 夢の場所へ』山虎(サントラ)
- さよならハミングバード
- GRAND FINALE at SHIBUYA Kokaido
- ボーカルベスト SISTERS
書籍
2008年現在は絶版。
備考
- 取石皐月の名前表記
- 全5巻になるかもしれなかったOVA版
- 『'94夏』の続編として『'94冬』の制作が企画されていたが、諸般の事情により中止となった。これが予定どおり制作されていたら、OVA版は全5巻となっていた可能性がある。ちなみに彼女らの持ち歌の一つ『恋人たちのクライン・レイン』は、元々これのライブシーンで使用する予定で作られた曲。
- OVA版最終作『'95夢の場所へ』の製作においては、前3作の葦プロダクション側の担当プロデューサー以下主要スタッフがXEBECとして独立したことで、大幅な製作スタッフの入れ替えが発生することとなった。
- OVA版販促展開中、主役声優5人は実際に同名のアイドルグループとなり、コンサートイベントやファンクラブイベントを開催し、ラジオ番組を持っていた。