セブンスデー・アドベンチスト教会
テンプレート:キリスト教 テンプレート:Notice テンプレート:出典の明記 テンプレート:参照方法 セブンスデー・アドベンチスト教会( -きょうかい、テンプレート:Lang-en-short)は、1800年代後半にアメリカの再臨待望運動から起こった、キリスト教の一教派[1]。
名称の「セブンスデー」は週の第7日の安息日を、「アドベンチスト」はキリストの再臨を待ち望む者を意味することから、日本では安息日再臨派(あんそくび さいりん は)と呼ばれることもある。
目次
教義
キリストの十字架による贖罪死を信じる信仰によって救われるという立場をとり、十戒を現在も守るべきものと解釈する。
18世紀初期に様々な教会から(メソジスト派やバプティスト派が多かったが、他の教派からの集合であった)再臨について深い聖書の解釈をした、いわゆる「ある程度聖書に詳しい人々」の集まりから始まった。当時はまだ日曜教会であったが、4世紀にカトリック教会が地域毎の安息日の習慣にあわせて、土曜日のほかに日曜日もミサ祭礼を行うことを認めるようになった事に目を向け、我々は古代のキリスト教に戻るべきだとする安息日礼拝(土曜日礼拝)をのちに支持した。アメリカやその他の地域においてキリスト教専門の総合テレビ局などで土曜日はほぼ一日中この教会の礼拝を中継しており、その知名度はかなり高い事がわかる(この教会よりも歴史の古いセブンスデーバプテスト教会なども中継されており、アメリカではこの安息日を固守する教団が191団体にも及ぶ)。
SDAの教理は超教派的で様々な他教団の教理を取り入れ、自分達がそれなりに客観的に見て、聖書的だとする教理を受け入れたものであるとされるテンプレート:誰2。それらは以信得義の教理であるルター派やアルミニウス主義的思想から、復活信仰は再洗礼派から、聖化される精神成長はジョン・ウェスレーとチャールズ・ウェスレーのホーリネス運動から、バプテスマの教理はバプテスト派から、社会奉仕は救世軍から、世界宣教の理想はモラヴィア兄弟団から、安息日の意味はセブンスデー・バプテスト派からであるとされているテンプレート:誰2。
天地創造は字義とおりの6日間で創造されたと解釈し、キリストの復活、昇天および再臨も字義とおりのものと解釈する。また、人間の死は、キリストの再臨の際の復活までの無存在の状態と解釈する。伝統的なキリスト教と同様、キリストの処女降誕・神性・奇跡・贖罪死・復活と再臨の基本教義を堅持する。
プロテスタントの中でも一般的な異言の解釈に対し、聖句の中のうめき声を出す祈りの方法に異を唱え、神聖なお祈りを追求し静かな祈りを教理とする。彼らの異言とは不明瞭なうめき声ではなく、外国語を意味し、宣教時等に主の力を得て、今まで話せなかった外国語が出ると言う教理を持っている。(しかしこの教理は絶対的な教理ではなく、異言を唱える信徒が存在する。)
そして、テンプレート:要出典範囲
もうひとつ彼らの教理の一つ霊魂消滅説がある。テンプレート:要出典範囲
「異端」であるかどうかの議論
キリスト教界において、「異端(ないしキリスト教系の新宗教)」として位置付けるかどうかについて議論がある。
「異端」としない見解
- セブンスデー・アドベンチストは自身を「聖書主義に立つキリスト教・プロテスタントの教会」であると位置づけている[2]。
- セブンスデー・アドベンチストがオブザーバーとして参加している世界教会協議会の公式サイトでは「保守的な福音主義」と紹介されている[3]。
- カトリック教会においては、「福音主義のプロテスタント」として分類されている[4][5]。
- 日本ではキリスト新聞の記事[6]や越川弘英の著書[7]などでプロテスタントとして扱われている。
- 同じ地域にあるカトリック教会や聖公会と合同祈祷会を開催しているケースがある[8]。
- 日本聖書協会のウェブサイトのリンク集に、セブンスデー・アドベンチスト教会へのリンクが掲載されているほか[9]、「「聖書全巻リレー通読」を実施された教会」として紹介されており[10]、「異端」としての扱いは受けていない。
- 日本キリスト教連合会に加盟している[11]。
「異端」とする見解
- 牧師だったセブンスデーアドベンチスト教会を去り、バプテストの牧師となったDM Canright [12]はSDAに対し最も厳しい批評家の1人である。
- 福音派の牧師Walter Ralston Martin と同氏が設立した米国の研究所Christian Research Institute も異端の認識を表明している[13]。
- プロテスタント牧師Anthony A. Hoekemaは著書にてSDAを4大カルトの1つとしている[14]。
- バプテスト派の牧師John R. Rice は著書[15]で「SDAの教義は誤っている」としている。
- 井門富二夫は著書においてSDAをモルモン教等と同様の「キリスト教系の新宗教」と位置づけている[16]。
- 辻川宏の『異端ポケットシリーズ4』[17]では異端であるかについては両論あるが異端であるとしている。
- ウェブサイト上で異端の認識を表記している教会が複数存在する[18][19]。
「議論が分かれる」とする見解
- 福音派の尾形守『異端見分けハンドブック』[20]では異端かどうかキリスト教界で議論されている団体としている。
対話
セブンスデー・アドベンチストと世界福音同盟との対話が2007年8月に行われた[21][22]。双方が互いに、共通する信仰内容があることを確認した一方、同意がみられなかった点があることを確認した上で、今後の協力関係を発展させることで合意した共同声明が発表された[23]。
歴史
1800年代前半に北米で起こった再臨待望運動を源としている。中心人物であるウィリアム・ミラーが、1843年にイエス・キリストの再臨の日を特定して予告した。しかし、実現しなかったので翌年また特定しなおしたが、どちらも実現しなかった。これは、これはミラーの支持者であるエレン・グールド・ホワイト夫人が第7日目安息日(土曜日)を守らないことが実現できない理由であると解釈して、土曜日を安息日にするという意味で、セブンスディー・アドベンティスト教会が発足した。 [24]
ミラーとホワイトたちと袂を分かったグループは教区を作り(アドベント教会)活動していたが、1865年から盛んに解放奴隷の伝道や国外伝道をした。日本へも岩越政蔵を派遣しアドベント教会の流れを作った。(日本アドベント・キリスト教団)[25]
一方、ミラーとホワイトが指導するグループは集まり、1863年に教団組織を発足。かつては律法主義的色彩が濃かったが、その後、福音主義的教義を受け入れる。発足当初からホワイトが中心になり組織を急速に拡大し、ほぼ全世界で布教活動をしている。
その他
- 健康的な生活および菜食主義を推奨している。これは発足した当時の衛生環境から由来しているもので、信者に強制するものでは無い。また、旧約聖書レビ記第11章による不浄な生き物(豚肉、反芻しない生物、蹄の割れていない生物、鱗とひれのない魚介類など)の摂取を避けることを奨励する。
- 酒・たばこ等嗜好品類の摂取を避けるため、医学的統計調査の対象となることもある。
- 日本の三育フーズなど、セブンスデー・アドベンチスト教会に関係のある菜食主義者向けの食品製造企業が世界に数社存在する。
- ケロッグのブランド名で日本でも有名なコーンシリアルを発明したジョン・ハーヴェイ・ケロッグはセブンスデー・アドベンチスト信者で、セブンスデー・アドベンチスト教会が運営する療養所の医師だった。
- 著名な信徒に、指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットがいる。
- ピトケアン諸島の住民は全てセブンスデー・アドベンチスト信者である。
特記事項
- セブンスデー・アドベンチスト改革運動[26]が日本国内にて活動しているが、セブンスデー・アドベンチスト教会とは関係のない全く別の教会組織である。
脚注
- ↑ 『キリスト教大事典』652頁(教文館、昭和48年9月30日 改訂新版第二版)では、プロテスタントと位置づけず、一方で異端とも位置づけず、冒頭文で単に「アメリカに始ったキリストの再臨と安息日厳守を主張する教派」としている。
- ↑ セブンスデー・アドベンチスト教団とは? - セブンスデー・アドベンチスト教団公式サイト
- ↑ Seventh-day Adventist Church - The World Council of Churches
- ↑ Apostolic Journey to the Orient, Homily of John Paul II, 9 May 1984 - バチカン公式サイト
- ↑ 2012年キリスト教一致祈祷週間小冊子 P51 カトリック中央協議会が配布している冊子
- ↑ 国連人権理事会 「宗教の中傷」反対決議に懸念高まる 2009年4月18日
- ↑ 『礼拝探訪 神の民のわざ』第8章 礼拝は土曜日に セブンスデー・アドベンチスト教会の礼拝
- ↑ 東京小金井市内11教会が一致祈祷会--クリスマスには共通の教会案内 - クリスチャン新聞 2010年02月21日号
- ↑ おすすめリンク集(日本聖書協会)
- ↑ 「聖書全巻リレー通読」を実施された教会の方々(日本聖書協会)
- ↑ 日本キリスト教連合会加盟団体
- ↑ "Life of Mrs. E.G. White - Her Claims Refuted", by D.M. Canright, 1919
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ 『カルトの諸相 キリスト教の場合』岩波書店1997年
- ↑ 辻川宏『異端ポケットシリーズ4』オリーブ社
- ↑ 近代日本教会
- ↑ セブンスデー・アドベンチスト教会の宣べ伝える福音は聖書の福音ですか?
- ↑ 尾形守『異端見分けハンドブック』プレイズ出版
- ↑ アドベンチストと福音同盟が共通ゴール目指す声明発 : クリスチャントゥデイ
- ↑ アドベンチスト教会、WEAと神学的対話 共同声明発表へ : クリスチャントゥデイ
- ↑ Joint Statement of the World Evangelical Alliance and the Seventh-day Adventist Church(PDF)、左記共同声明英文の私訳→世界福音同盟およびセブンスデー・アドベンチスト教会による共同宣言(2007)(上田彰)
- ↑ 大山武俊『セブンスデー・アドベンティスト』「新キリスト教辞典」p.851
- ↑ 中村敏日本における福音派の歴史』p.122
- ↑ テンプレート:Lang-en-short、SDARM
関連項目
- アドベンチスト・ワールド・ラジオ(キリスト教専門ラジオ放送 日本ではグアムのKSDAが有名)
- ジョン・ハーヴェイ・ケロッグ
- 三育フーズ(関連企業・菜食主義者用の食品を製造)
教育
- 学校法人三育学院(関連学校法人)
- 三育学院大学
- 三育学院短期大学
- 専門学校三育学院カレッジ
- 広島三育学院高等学校
- 北浦三育中学校
- 広島三育学院中学校
- 沖縄三育中学校
- 札幌三育小学校
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