坂井市
坂井市(さかいし)は、2006年3月20日に福井県北部、坂井郡にあった三国町・丸岡町・春江町・坂井町が合併して新設された市である。
目次
概要・地理
名勝東尋坊や古城丸岡城など、全国的に知られる観光地を擁していることが特徴である。
ほぼ全域が日本海に注ぐ九頭竜川水系の流域。三国町の河口付近より北は東尋坊の断崖をはじめ岩場が多く、その東側は加越台地、河口付近の南は砂地の三里浜。丸岡町の西部には標高1000m程度の山岳地があるが、その他大半の部分は福井平野で占められる。
三国港の突堤は、ジョージ・アーノルド・エッセルにより、オランダの工法を用いた国内最初の港湾施設で国の重要文化財である(エッセル堤)。
気候
旧三国町は日本海に面し暖流の影響で雪が非常に少ない。一方。内陸にある坂井市の中心部である旧丸岡町は積雪量が多くなる。
隣接する市町村
歴史
継体天皇が即位前に住んでいたといわれる。丸岡町内の女形谷(おながたに)の地名はこの即位により「御名が谷」と呼ばれるようになったものが変化したとされている。
- 1897年 - 北陸本線の森田・小松間開業。
- 1909年12月 - 丸岡町内に電灯がつく。翌年11月に電話開通。
- 1913年 - 三国港の機船底曳網漁業始まる。
- 1919年 - 竹田村(丸岡町)に電灯がつく。
- 1934年1月 - 丸岡城天守が国宝保存法に基づく国宝(現行法の「重要文化財」に相当)に指定。
- 1975年9月 - 北陸自動車道の福井・丸岡間開通。
- 1997年1月 - 島根県沖で座礁したロシアのタンカー・ナホトカ号から流れ出た重油が三国町内の海岸に漂着(ナホトカ号重油流出事故)。
沿革
坂井市の誕生
福井県の自治体では初めて地域自治区制度を採用、旧4町と同区域・同名の地域自治区である三国町・丸岡町・春江町・坂井町を設置している。同県における「平成の大合併」では最後の合併で、また、坂井市の誕生によって坂井郡は消滅した。
市の誕生時点で人口約92,000人、県内での人口規模では南に隣接する県庁所在地の福井市に次いで2番目となった。しかし、福井市の衛星都市との位置づけ以上のものはなく、地域の軸となりえない。また、地域自治区制度が地域の融和を阻害するという懸念があるため、郡が市にとって変わっただけとならない政策が必要であるといえよう。
坂井郡一市構想
テンプレート:See also 2002年(平成14年)1月23日、坂井郡6町の総務課長で構成する「坂井郡合併検討委員会」を設置し、同時に南部3町(丸岡町・春江町・坂井町)と北部3町(三国町・芦原町・金津町)による部会をあわせてそれぞれ設置した。その後、坂井郡6町による任意の合併協議会の設立が提案されるも、同年7月10日に協議会の設立を断念した。しかし南部と北部の3町ずつを基本とした合併の枠組みは維持し、引き続き検討を行った。
北部3町では2002年(平成14年)7月31日に三国町、芦原町、金津町の3町長が3町合併について意見交換し、前向きに考えるとしながらも時間的制約から現時点での3町合併は困難であるとした。三国町が離脱した形で同年8月21日には「芦原町・金津町合併準備会」、10月1日には法定の「芦原町・金津町合併協議会」を設置し、北部2町で2004年(平成16年)3月1日に「あわら市」が発足した。
一方、南部3町では2002年(平成14年)8月21日に丸岡町、春江町、坂井町の3町長による合併問題三者会議を開催し、3町合併の枠組みを残しながらも春江町と坂井町の2町で先行合併を推進することに合意した。
春坂市構想の頓挫から坂井市発足まで
これ以降の経緯は春江町#市町村合併をご覧ください。
人口
健康
- 平均年齢 42.8歳(2005年国勢調査、旧坂井郡の値)
行政
- 市長:坂本憲男(旧三国町長)
- 市長職務執行者:伊藤平一郎(旧坂井町長)
- 市役所
- 当面は旧坂井町役場を使用、今後坂井町に新市役所を建設する予定。
- 合併前の各町域を管轄する地域自治区ごとに区長(市長が任命する特別職)が総合支所(いずれも旧町役場)に配置され、区長はその長となる。2008年6月区長制度を廃止。
- 総合支所の所在地
- 三国総合支所:三国町中央一丁目5番1号
- 丸岡総合支所:丸岡町西里丸岡第12号21番地1
- 春江総合支所:春江町随応寺第17号10番地
- 坂井総合支所:坂井町下新庄第1号1番地(市役所別館)
- 坂井町に限り、他町では各総合支所にて行っている事務の一部(税務、農林水産商工業)を、坂井総合支所に隣接する市役所本庁舎の課で取り扱っている。
- 市議会:定数26
経済・産業
- 産業人口(2005年国勢調査、旧町分の合計)
- 第一次産業: 2,901人
- 第二次産業: 17,810人
- 第三次産業: 28,891人
農業
産業
- 株式上場企業
- 主な事業所(いずれも福井臨海工業地帯(テクノポート福井)内に所在)
地域
公共機関
警察・消防
電話
福井市のNTT西日本福井支店が管轄する。
- 市外局番は市全域で0776。
郵便
市内の集配は以下の局が行う。
- 三国郵便局 - 〒913-xxxx(三国町)
- 丸岡郵便局 - 〒910-02xx, 〒910-03xx(丸岡町)
- 春江郵便局 - 〒919-04xx(春江町)
- 坂井郵便局 - 〒919-05xx(坂井町)
税務
金沢国税局三国税務署が管轄する。
- 三国税務署
学校教育
高等学校
中学校
小学校
- 市立磯部小学校
- 市立高椋小学校
- 市立竹田小学校
- 市立鳴鹿小学校
- 市立長畝小学校
- 市立平章小学校
- 市立明章小学校
- 市立春江小学校
- 市立春江東小学校
- 市立春江西小学校
- 市立大石小学校
- 市立兵庫小学校
- 市立大関小学校
- 市立木部小学校
- 市立東十郷小学校
- 市立三国北小学校
- 市立三国南小学校
- 市立三国西小学校
- 市立雄島小学校
- 市立加戸小学校
その他の学校
社会教育
図書館
博物館・美術館等
ホール・その他の文化施設
スポーツ施設
- テクノポート福井総合公園/テクノポート福井スタジアム
- 坂井屋内スポーツセンター
- 三国運動公園
- 丸岡運動公園
- まるおかスポーツランド
- 丸岡B&G海洋センター
- 春江B&G海洋センター
交通
空港
港湾
鉄道
- 市役所の最寄駅は丸岡駅であるが、2012年8月時点において市域の公共交通網が集中する場所は存在しない。三国町は三国駅、丸岡町は本丸岡バスターミナルに集約されている。
- 隣接市町村への連絡
- 都道府県庁への連絡
- 丸岡駅から北陸本線普通列車約12分の福井駅(福井市)下車
- 広範囲な連絡
- 丸岡駅からは北陸本線普通列車で福井駅、または北隣(約5分)の芦原温泉駅(あわら市)にてJR西日本の特急列車に接続
バス路線等
空港連絡バス
一般路線バス等
道路
- 高速道路
- 一般国道
- 都道府県道
- 市内を走る都道府県道:
- 福井県道・石川県道5号福井加賀線
- 福井県道7号三国東尋坊芦原線
- 福井県道9号芦原丸岡線
- 福井県道10号丸岡川西線
- 福井県道17号勝山丸岡線
- 福井県道20号三国春江線
- 福井県道29号福井金津線
- 福井県道30号福井丸岡線
- 福井県道38号丸岡インター線
- 福井県道101号三国金津線
- 福井県道102号春江川西線
- 福井県道103号福井三国線
- 福井県道106号三国丸岡停車場線
- 福井県道108号春江丸岡線
- 福井県道109号南横地芦原線
- 福井県道110号中川松岡線
- 福井県道112号栃神谷鳴鹿森田線
- 福井県道119号三国停車場線
- 福井県道151号加戸三国線
- 福井県道154号高柳矢地線
- 福井県道155号八幡横越線
- 福井県道156号佐野山岸線
- 福井県道159号長畑金津線
- 福井県道160号板倉高江線
- 福井県道163号高江針原線
- 福井県道166号北潟平山線
- 福井県道226号三国停車場桜谷線
- 福井県道234号福井空港線
- 福井県道256号福井港線
- 福井県道257号坂井金津線
- 福井県道259号龍ヶ鼻ダム公園線
- 市内を走る都道府県道:
名所・旧跡・観光
坂井市は観光業が盛んであり、福井県一の観光客数を誇る。2007年度には497万人が訪れた。[2]
- 東尋坊 - 国の名勝・天然記念物
- 瀧谷寺 - 国宝の磬(けい)を所蔵、池泉築山式庭園が国の名勝、鎮守堂等が国の重要文化財
- 丸岡城 - 国の史跡・重要文化財
- 丸岡藩砲台跡 - 国の史跡
- 中野重治生家跡
- みくに龍翔館
- みくに文化未来館
- ONOメモリアル
- 旧森田銀行本店 - 国の登録有形文化財
- 三國湊座
- 三国湊町家館
- 旧岸名邸
- 三國神社
- 高見順生家
- 芝政ワールド
- 三国競艇場
- 越前松島水族館
- 三国海水浴場(三国サンセットビーチ)
祭事・催事
出身有名人
- 森田愛子(俳人、三国町)
- 小松長生(指揮者、三国町)
- 清水康彦(映像作家)
- 高橋愛(歌手・元モーニング娘。、春江町)
- 横田はるな(歌手、三国町)
- 愛希れいか(宝塚歌劇団月組娘役トップ)
- MAZADA(プロレスラー、三国町)
- 市田佳寿浩(競輪選手、春江町)
- 中島孝平(競艇選手、三国町)
- 野沢香苗(二胡奏者、丸岡町)
- 中野重治(作家、丸岡町)
- 西ゆうじ(作家、脚本家、丸岡町)
姉妹都市
脚注
関連項目
- 花咲ふくい農業協同組合(三国町・坂井町・丸岡町)
- 春江農業協同組合(春江町)
- グラスリップ(三国町) 2014年7月~放送開始予定のアニメ作品。三国町が舞台地となっている。
外部リンク
テンプレート:Navbox- ↑ 本丸岡バスターミナルの停車は2008年3月23日に廃止
- ↑ 昭文社地図編集部『なるほど知図帳日本 2009』(昭文社、2009年5版1刷発行、ISBN 9784398200402)