福井港
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福井港(ふくいこう)は、福井県北部の坂井市、九頭竜川河口部に位置する港湾。福井県が管理する地方港湾である。港則法上の特定港に指定されている。三国港地区と本港地区からなる。
概要
もともと九頭竜川河口の三国港がこの地区の中心港であった。後に日本海側の三里浜砂丘に大型港湾を整備し、あわせて福井港と称するようになった。2009年(平成21年)には、大型港湾地区を本港地区と称している。本港地区では年間180万トン程度の貨物を扱う[1]。
三国港地区
古くから三津七湊の1つでもあって日本を回航する北前船、及び福井城下はじめ九頭竜川水系の水運拠点として繁栄した三国港(みくにこう)(別名:三国湊(みくにみなと)、坂井港)がその前身。港内には越前がにとアマエビの水揚げで有名な魚市場(坂井市三国町宿)がある。
旧来の港である九頭竜川右岸地区は、食品流通業界や市場向かいにあるえちぜん鉄道三国芦原線の終着駅名として旧称の三国港を用いており、一般的にも工業地区と区別する意味を含め三国港と呼ばれている。
本港地区
福井港の本港を中心とする地域には、福井臨海工業地帯(テクノポート福井)が建設されている。
沿革
- 1880年(明治13年)4月 九頭竜川河口にお雇い外国人、ジョージ・アーノルド・エッセルの設計による日本初の西洋式防波堤(通称エッセル堤[2])が完成した。この防波堤は2003年(平成15年)に重要文化財の指定を受けた。また、2004年(平成16年)に土木学会選奨土木遺産の認定を受けている。
- 1971年(昭和46年)4月 福井港へ名称変更。
- 1971年(昭和46年)7月 重要港湾に指定(港湾法)。
- 1987年(昭和62年)1月 一族11人を乗せた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の小型船「ズ・ダン号」が福井港に漂着、亡命を求める(ズ・ダン号事件)。
- 2000年(平成12年)4月 重要港湾の指定を解除、地方港湾となる。
- 2005年(平成17年)4月 開港指定(関税法)、無線検疫対象港指定(検疫法)。