演歌の花道
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『演歌の花道』(えんかのはなみち)は、1978年10月1日から2000年9月25日までテレビ東京(開始当初は東京12チャンネル)で放送されていた演歌専門の音楽番組である。放送時間は毎週日曜 22:00 - 22:30 (JST) 。音声多重放送であり、副音声ではカラオケを流していたが1988年4月からステレオ放送に移行した。
製作局のテレビ東京およびその系列局 (TXN) 各局へ向けては、大正製薬の一社提供で放送された(テレビ東京系以外の局では、同時ネット局であってもスポンサー差し替えで対応)。また、BSアナログハイビジョン実用化試験放送でも放送されていたことがある。
概要
- 『にっぽんの歌』とともに「演歌のテレ東」を確立させた番組で、毎回季節やある観光地、作曲・作詞家など1つのテーマをドラマ形式で取り上げていき、それに関連した演歌の楽曲を来宮良子[1]の語りに乗せて演歌歌手が熱唱するというものだった。また、番組の最後には出演者の持ち歌を披露していた。演歌歌手は毎回3 - 4人程度が出演していた。
- 来宮の「うき世舞台の花道は表もあれば裏もある 花と咲く身に歌あれば 咲かぬ花にも唄ひとつ…」で始まるオープニングの台詞と、番宣CMの「嗚呼…しみるねぇ…」のフレーズが定番であった。
- 映像のクオリティの高さから、番組で歌唱した映像がプロモーションビデオ代わりに使われることも多く、一部では「演歌版MTV」の異名を取るほどだった[2]。
- 過去によく出演した歌手の番組についてはビデオソフトとして販売されているが、歌手の版権上、所属する音楽ソフト会社ごとでの発売となった。
- 22年間にわたって放送されたテレビ東京の看板番組だったが、2000年9月24日放送分をもってレギュラー放送を終了した。
- レギュラー放送の終了後、2003年4月に特別番組として復活。2007年以降は、毎年1月3日に特別番組として放送されている。また、2007年1月3日の放送では「新年会」と題し、タレントの中山秀征とテレビ東京アナウンサーの松丸友紀の司会でトークを交えた番組構成で行われた。さらに、2008年1月3日には「放送開始30周年記念」と題し、徳光和夫の司会で放送された。2009年以降は司会を設けず、レギュラー放送同様の構成で放送されている。2012年以降の放送は地上波だけでなく、BSジャパンでも1週間前後の遅れネットにより地上波同様大正製薬の一社提供で21時頃より放送(字幕放送無し)。BSジャパンは地上波より放送時間が30分長く、過去のレギュラー放送で流されたものを織り交ぜた構成となっている(テレビ東京・BSジャパンの共同制作番組扱い)。なお、
- 2009年12月、コロムビアミュージックエンタテインメント(現・日本コロムビア、以下同様)より通販専用CDボックスセット「演歌の花道」が発売された。また、2010年11月にも同社より通販専用CD-BOXボックスセット「演歌の花道 第二章」が発売された。
- 2013年12月18日にはテレビ東京開局50周年記念として、歌手63名、全151曲をテーマ別に全8巻に収録したDVD-BOX(販売・発売元:「演歌の花道」DVD製作委員会 演歌の花道プロジェクト2013)が発売され、ローソン・ミニストップ・HMVで限定販売された[3]。
- 2014年4月6日よりBSジャパンで毎週日曜 17:30 - 18:00に「演歌の花道 傑作選」と称して過去のレギュラー放送から歌唱シーンを厳選して放送している。
オープニングテーマ
- 演歌の花道テーマ(作曲:荒木圭男)
エピソード
大正製薬が本番組のスポンサーとなった背景には、根っからの演歌好きである同社オーナーの上原正吉の存在が大きく影響している。本番組の制作が決定したとき、上原は自らのカラオケ練習用に、番組収録で歌手が歌った際の録音テープを必ず1本コピーして送ってくれるように番組スタッフに頼んだという。また、上原は演歌の中でも特に端唄・小唄を好んだため、本番組においてもそれらを歌手に歌わせるようリクエストすることが多かったといい、ついには本番組とは別に『縁かいな』(1980年7月 - 1981年12月)という端唄・小唄専門番組を大正製薬の一社提供で制作させたほどであった[4]。
ネット局
- テレビ東京(制作局)
- テレビ北海道 - 1989年10月に開局するまでは北海道テレビ放送で月曜深夜に放送されていた。
- テレビ愛知
- テレビ大阪
- テレビせとうち
- TXN九州(現・TVQ九州放送) - 1991年4月に開局するまではテレビ西日本で時差ネットされていた。
以下はテレビ東京系列局以外でのネット局。途中打ち切りとなったネット局も含む。
- テレビ岩手
- 仙台放送 → 宮城テレビ放送
- 秋田テレビ
- 福島テレビ - 日曜 23:00 - 23:30 (ローカルセールス枠)に放送。『ミュージックフェア』は放送されていなかった。
- 新潟放送
- 静岡第一テレビ
- 富山テレビ放送
- 北陸放送
- 岐阜放送
- 三重テレビ放送
- びわ湖放送
- 京都放送
- サンテレビジョン
- 奈良テレビ放送
- テレビ和歌山
- 山陰中央テレビジョン放送
- 中国放送
- サガテレビ - 福島テレビと同じ時間帯に放送(事情も同じ)。TVQ九州放送の1時間遅れで放送されており、TVQが映るエリアでは日に2回見ることができた。
- テレビ長崎
- 熊本放送
- 鹿児島テレビ放送
- 沖縄テレビ放送
スタッフ
2013年1月3日放送分
- 語り:来宮良子
- 題字:矢萩春恵
- 題画:田辺尚志
- 音楽:荒木圭男
- 編曲:義野裕明
- 書:鴨山友絵(2013年)
- 構成:曽我部博士、松原史明
- 技術:近藤剛史(2013年、2012年はカメラ)
- 映像:北村宏一
- カメラ:菊池裕介(2013年)
- 照明:高柴圭一
- 音声:五十嵐公彦(2013年)
- 音効:大柴恵一郎、木村俊之(2013年)
- 美術:野本和広、小野清菜
- TK:江上亜樹子
- 編集:土屋初枝(2013年)
- MA:大前智浩
- 協力:テクノマックス、テレビ東京アート
- 演出:牛原隆一(2013年)
- プロデューサー:宮川幸二
- チーフプロデューサー:大原潤三
- 制作著作:テレビ東京
過去のスタッフ(復活版)
- 構成:安延拓美(2012年)
- 技術:田中圭介(2012年)
- 映像:水野暁夫(2012年)
- 音声:西山恵美子(2012年)
- 編集:福島兼広(2012年)
- ロケ技術:きさくや(2012年)
- 写真協力:プチたび(2012年)
- 演出:星俊一(2012年)
DVD
2013年12月18日、テレビ東京開局50周年記念企画として、『演歌の花道 DVD-BOX』が発売された。テレビ東京の映像アーカイブからそのテーマごとに厳選された全6巻・全151曲・全63組の歌手の出演当時の貴重な映像を初めて映像ソフト化するものだった。
- 第1巻「春…夏…」
- 第2巻「秋…冬…」
- 第3巻「港まち…」
- 第4巻「愛…」
- 第5巻「恋…」
- 第6巻「酒…絆…」