リングにかけろ
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『リングにかけろ』は、車田正美による日本の漫画作品。略称は「リンかけ」。登場キャラクターの次の世代を描いた続編『リングにかけろ2』が『スーパージャンプ』(青年漫画誌)にて連載された。
『リングにかけろ1』(- ワン)として2004年秋にテレビ朝日でアニメ放映された(後にスカパー・ANIMAXでも放送)。
概要
開始当初は貧しい家庭に育った気弱な少年の高嶺竜児が、プロボクサーだった亡父の遺志を継いで世界チャンピオンを目指すべく、姉の菊の教えを受けて成長していくスポ根漫画で、試合の内容も現実的なものだったが、途中から路線を変更。実際のボクシングとはかけ離れた技(作中ではフィニッシュブローまたはニュー・スーパー・ブロー、略してNSBとも称されている)を持ったボクサー同士が超人的な戦いを繰り広げる内容へと変貌した。路線変更後の内容は後に車田が連載した『風魔の小次郎』や『聖闘士星矢』の原型といえ、また後に『週刊少年ジャンプ』の連載作品に見られるようになった、トーナメント形式バトルものの嚆矢でもある。
この路線変更は大当たりをして、当時の『週刊少年ジャンプ』の看板漫画となった。車田自身も当時改装した集英社ビルの階段部分をリング階段、もしくは車田床と呼び「集英社ビルが改装出来たのも『ジャンプ』が300万部突破出来たのも『リンかけ』人気のおかげ」とネタにし[1]、最終回を巻頭カラーで迎えるなど有終の美を飾っている[2]。
登場するボクサーのフィニッシュブローは、当初は原理が説明されているものもあったが、次第に理屈付けは省かれて、技の名前を叫んだボクサーによって対戦相手が吹っ飛ばされる構図が、見開きや大ゴマで描かれるパターンが多用されるようになった。その演出も派手なものが多く、物語の終盤で高嶺竜児が身に付けた技「ブーメランテリオス」などは同じ絵のコピーを見開き内に無数に貼り付けるなど、表現方法は様々なものが試された。また、世界大会編ドイツJr.との戦いにおいては物理学の応用によるフィニッシュブロー破りを描写し、ギリシア十二神編ではギリシア神話の神々を対戦相手として登場させるなど、ジャンルを問わず幅広いアイディアを取り込んでいる。
あらすじ
主人公の少年・高嶺竜児が姉の菊から学んだボクシングにより、次々と現れる強敵を退けつつ仲間達と友情を深めて成長し、最終的に宿命のライバルであるボクシングの天才児・剣崎順を倒して世界チャンピオンに輝くまでの軌跡を描いている。
明確な章立てはされていないが、ストーリーの流れで大まかに分けると以下のような構成になる。
- 上京編
- 都大会編
- 全国大会編
- 日米決戦編
- 影道編
- 世界大会編
- ギリシア十二神編
- 阿修羅編
- 世界タイトルマッチ編
登場人物
※キャラクター名下の: “ 声 - (人物名)”は、アニメ版における声の担当者。
日本Jr.
- 高嶺 竜児(たかね りゅうじ)(日本Jr.時、中学1年生)
- 声 - 森田成一、保志総一朗(まんがDVD版)
- 山口県出身。亡き父親がプロボクサーで、姉・菊に無理矢理ボクシングのトレーニングを受けさせられていたが、優しく気の弱い性格のためボクシングは好きではなかった。父親の死後に母親が再婚した相手から虐待を受けたことをきっかけに姉と共に家を飛び出し、仁保駅から列車に乗り上京する。
- 上京する際に新幹線で三条加奈子とばあや(三条家で長年働いているという描写から血縁はない)に出会い、その後三条家に住み込みというかたちで聖華学院へ通う。そこで永遠のライバル・剣崎順と出会い、彼とのスパーリングを経験することで本格的にボクシングに目覚める。当初は左右のワンツー(ストレートパンチ)のみで闘っていたが菊の指導の元、フックを学びそれを自身で必殺ブローに昇華して行きコークスクリュー・ブロー「ブーメランフック」を習得、プロ転向前にアッパーカットも習得する。他の日本Jr.より習得していないブローも多く未完成であるが「左を征するもの世界を征する」というボクシングの格言を忠実に実行し、さらなる高みに伸び上がって行くことになる。
- あるとき富蔵がゆすり目当てで三条家を訪れたため、菊とともに三条家を出て行く。その後大村ジムへ住み込みとなる。
- 中学生になると心身ともに成長し(パワーリストを使用し始める)、都大会の個人戦では1年生ながら準優勝を果たす。そして剣崎の代役として出場したチャンピオンカーニバルでは優勝し日本Jr.チャンピオンとなり、その後世界大会などで大将を務めた。中学卒業後は進学はせず、プロへの道を歩む。そして剣崎同様特例によりプロ入りを果たす。
- 故郷の母・千代を幸福にしてやりたいがためというのが当初からプロボクサーを目指す理由だった竜児だが、中学卒業時、これからボクシング修行に専念できると思った矢先に千代の病死を知り、しかもその死を数ヶ月の間、菊が隠していたことから、一時ボクシングに絶望してしまう。しかし千代が竜児のために「闘志」の文字を縫い込んで遺した試合用トランクスと遺書により、再度奮起。千代の遺言通り今度は「誰か」のためではなく、自らの人生を輝かせるために世界チャンピオンを目指す決意を固めた。
- プロ転向後、デビュー戦として剣崎からタイトルマッチの指名をされウイニング・ザ・レインボーにてチャンピオンを獲得。
- フィニッシュブロー:ブーメランフック、ブーメランスクエアー、ブーメランテリオス、ウイニング・ザ・レインボー
- 剣崎 順(けんざき じゅん)(日本Jr.時、中学2年生)
- 声 - 置鮎龍太郎、岡野浩介(まんがDVD版)
- 剣崎財閥の御曹司で高嶺竜児のライバル。自他共に認めるボクシングの天才。
- 竜児が転校してきた聖華学園でボクシング部に入っていた。竜児を指名した練習試合で勝利(判定勝ち)したが、その際パンチの軽さを指摘され、使い始めたアポロエクスカイザーの使用過多により腕を痛め、都大会では優勝したが傷めた腕の治療のため渡米した。チャンピオンカーニバルには出場していないので日本Jr.チャンピオンの肩書きは持っていない。団体戦ではチャンピオンの竜児が主将を務め敵チームの最強者と対戦し、剣崎は副将としての対戦が多く、圧倒的な実力差で一瞬で倒すことが多かった(ドイツJr.との試合のみ剣崎が大将を務める)。
- 世界大会以降、対ギリシア十二神戦に向けて他の日本Jr.メンバーがフィニッシュブローを新開発していく中、彼だけは同時に開発した2つのブローを最後まで使い続けた。
- 竜児の姉・菊とはいがみ合っていたが、後に彼女と恋仲になり結婚する。世界タイトルマッチ戦直前の石松との決闘では、チャンピオンベルトよりも一人の女のほうが大事と言い切り、決闘に応じる。
- 特例でプロ入りと同時にA級ライセンスを取得。デビュー戦は世界タイトルマッチとして自身の17歳の誕生日(7月4日)に後楽園球場で行われた。第1ラウンドにジーザス・クライストの「ネオ・バイブル」をもらい、終了のゴング後自力でコーナーまで戻ってきたが心臓が止まってしまう。そこへ竜児のブーメランテリオスで再鼓動させ、ギャラクティカ・ファントムでKO勝ちしチャンピオンを獲得。その後は5度の防衛をなしとげ、次の挑戦者として竜児を指名し同時に引退を表明する。
- フィニッシュブロー:ギャラクティカマグナム、ギャラクティカファントム
- 香取 石松(かとり いしまつ)(日本Jr.時、中学1年生)
- 声 - 草尾毅、山口勝平(まんがDVD版)
- 千葉県出身。元々のケンカ好きが高じてボクシングを始めた男で、“ケンカチャンピオン”の異名を持つ。そのため、セオリーにとらわれない変則的な戦法が得意。登場するボクサー達の中では小柄である。血気盛んな気性から率先して先鋒として戦うが、世界大会の決勝戦やギリシア十二神戦などの要所では竜児・剣崎らの直前に登場した。
- 菊に思いを寄せており、彼女を巡って、世界タイトル戦の会場に向かう剣崎に路上での勝負を挑み、最後はそれぞれのフィニッシュブロー、ハリケーンボルトとギャラクティカマグナムをぶつけ合い、石松は惜敗。この戦いの後、石松は竜児や剣崎には到底自分の力が及ばないとしてボクシングから足を洗う。
- 日本Jr.の斬り込み隊長でありムードメーカーでもある。
- フィニッシュブロー:ハリケーンボルト、スパイラルタイフーン
- 志那虎 一城(しなとら かずき)(日本Jr.時、中学3年生)
- 声 - 石川英郎(少年時代:吉竹範子)、檜山修之(まんがDVD版)
- 京都府出身。実家は志那虎陰流の剣術道場である。羽根の部分に刃を取り付けた扇風機を回転させ、刃をかわして羽根の先に置いてある玉を取るという無理な特訓を幼少時に父親に強いられ、右腕に重傷を負う。その後遺障害のため右腕は満足に動かせないが、左のパンチと剣道の見切りを応用した神技的ディフェンスによる攻防を行う。0.1秒の間に3発の左パンチを叩き込むフィニッシュブロー「ローリングサンダー」を使い、後に5発に改良した「スペシャルローリングサンダー」を使う。世界大会のドイツJr.代表チームのヘルガは「右腕が使えれば剣崎や高嶺をも超えるボクサー」と評している。
- 東京都大会に参加するため結城三中に転校してくる(それ以前に行われた聖華学園での剣崎-竜児の練習試合を観戦している)が準決勝で竜児に敗れる。その後京都にある元の中学校に復学して京都代表としてチャンピオンカーニバル出場を果たす。
- 剣道の腕も超一流。後にギリシア十二神戦において左腕を痛めボクシングを引退し、志那虎陰流を継いだ。阿修羅との戦いで一時ボクシングに復帰するが、左腕を痛めており無理をしてる描写があった。
- 日本Jrのチーム中では渋く大人びたキャラだが、石松と軽妙なやりとりをするコミカルな面もある。
- フィニッシュブロー:ローリングサンダー、スペシャルローリングサンダー、円月拳
- 河井 武士(かわい たけし)(日本Jr.時、中学2年生)
- 声 - 神谷浩史、優希比呂(まんがDVD版)
- 新潟県出身。日本Jr.きっての美形。優れたピアニストでもあり、ピアノからボクシングのヒントを得ることが多い。竜児と同じく、姉にボクシングを(ピアノも)習っていた。当初は姉共々冷徹かつダーティーな性格で、チャンピオンカーニバル準決勝で対戦相手の石松にパンチを入れられた事で静かに逆上し、審判に見破られぬようエルボーを入れるという反則技をもって石松をKOした。その後決勝戦で竜児と対戦し敗れた(準優勝)が、竜児の不屈の闘志に触れる事で、彼の中で何かが変わったようである。また、言葉遣いが非常に丁寧である。地を這うようなアッパーカット「ジェットアッパー」を使う。
- ギリシア十二神との決戦後はピアニストを目指しボクシングとの関わりを絶っていたが、阿修羅一族の使者により自分が姉や両親の本当の肉親ではなく阿修羅一族の血を引く者であることを知る(続編の『リングにかけろ2』では、阿修羅一族に関わる彼の出生について、さらに語られている)。
- フィニッシュブロー:ジェットアッパー、ジェットラベンダー
影道一族
- 影道 殉(しゃどう じゅん)
- 声 - 櫻井孝宏
- 日本ボクシング会の影の存在、影道の総帥であり、剣崎順の双子の弟である。
- 双子であるが長男として生まれた順が剣崎家を継ぐため、次男である殉は影道に預けられることとなった。剣崎家と影道に関わりがあったのかどうかは不明である。
- その実力は兄にも勝るとも劣らない。竜児と対戦した際には、一度見ただけの日本Jr.メンバーのスーパーブロー(スペシャルローリングサンダー・ジェットアッパー・ブーメランフック)をことごとく放って見せた。剣崎いわく「あんなパンチは一度見れば誰にでも打てる」。しかし、その後、竜児が苦し紛れに放った失敗作のブーメランフックにダメージを食らい、「素晴らしい新パンチ!」と絶賛。これが後の「ブーメランスクエアー」となる。
- 特殊な攻撃として、対戦相手の急所を打つことで外傷や痛みを与えないまま相手の運動能力を奪う「影道龍極破」や、受けてから時間が経過すると心臓を破裂させる「影道鳳閣拳」を用いる。さらに、次作『リングにかけろ2』においては、滞った血流を急回復させることにより人・動物の病を取り除く『影道回生覇』という技も披露し、多彩な技量の持ち主であることがうかがえる。
- 日本Jr.との対戦後は彼らを影から支える存在となり、ギリシア十二神、阿修羅一族といった強敵たちには共に戦いを挑んだ。
- なお、影道のメンバーは試合時にもグローブはつけず、皮手袋をつけている。
- フィニッシュブロー:影道雷神拳、影道鳳閣拳、影道龍極破、影道冥皇拳
- 野火(のび)
- 声 - 安元洋貴
- 影道五重塔最上階・鳳凰の間の番人。総帥の側近的役割も勤めているようで、十二神戦などにも登場している。竜児を影道五重塔におびき寄せるために菊を襲って拉致。菊に「強すぎる。まだお前(竜児)には勝てない」と言わせるなど、かなりの実力者である。
- 朱雀百人集(すざくひゃくにんしゅう)
- 影道五重塔一階・朱雀の間の番人たち。一人一人が影道ボクサーとして完成された実力を持っている。
- 青龍の間の番人
- 声 - 竹本英史
- 影道五重塔二階・青龍の間の番人。丸太の上を華麗なフットワークで動き相手を追い詰める。鋼鉄の鎧を着込んでいるため、素手のボディーブローは効果が無く、竜児はカイザーナックルを用いて倒した。『リングにかけろ2』によると、歴代の青龍の間の番人を素手で倒したのは剣崎麟童がはじめてであり、他に例は無いとの事。
- 玄武の間の番人
- 声 - 堀之紀、龍田直樹
- 影道五重塔三階・玄武の間の番人。実は大男と小男の2人組であり、動くこともままならないコールタール漬けの床を利用し闘う。パワーアンクルを外した竜児に敗れる。
- 白虎の間の番人
- 声 - 山崎たくみ
- 影道五重塔四階・白虎の間の番人。拳にダイヤモンドを埋め込んだダイヤモンド・ナックルを武器とする。自分と相手を手錠でつなぐデスマッチを挑む。『リングにかけろ2』に登場した後継の番人は、ダイヤモンドを埋めた手甲を着けており、拳にダイヤを埋め込むようなことは彼にしかできなかったようだ。
- 幽鬼(ゆうき)
- 声 - 二又一成
- 影道地獄谷のメンバーのリーダー格。剣崎と対戦するも圧倒的実力になすすべもなかった。
- 魔風(まかぜ)
- 声 - 渡辺英雄
- 影道地獄谷のメンバーの一人。志那虎と対戦し、ローリングサンダーを完全にガード、さらに高嶺竜児に次いで2番目に神技ディフェンスを破った(カウンターという方法を使わず、まともに破ったのは初めて)。
- しかし新ブロー・スペシャルローリングサンダーの前に敗れる。
- 黒夜叉(くろやしゃ)
- 声 - 野島健児
- 影道地獄谷のメンバーの一人。河井と対戦。影道 殉を除けば怖面揃いの影道一族の中で数少ない美形の戦士で、言葉遣いも他の影道一族に比べ穏やかである。盲目であるが、影道の女性を利用し河井の腕に鈴をつけ、その音を頼りに戦う。新ブロー・ジェットアッパーの前に敗れる。
- 死神(しにがみ)
- 声 - 乃村健次
- 影道地獄谷のメンバーの一人。石松と対戦。空中戦を得意とする。地獄谷のメンバーの中で、唯一のフィニッシュブロー持ち。新ブロー・ハリケーンボルトの前に敗れる。
- フィニッシュブロー:トマホーク
- ネネ
- 声 - 小松由佳(日米決戦編)、高岡香(影道編)
- 影道一族の数少ない女性戦士で前総帥の娘で影道殉以外からは「お嬢様」と呼ばれている。アニメでは野火と共に照明裏から日米決戦を偵察していた。動きも速く、それなりの戦闘力を持っているが竜児には軽くあしらわれる程度。
ドイツJr.
※連載時はドイツ東西分裂時代であるが、東ドイツか西ドイツかは明確に語られていない。ハーケンクロイツを掲げるなどナチス・ドイツ的な要素もみられる。
- スコルピオン
- 声 - 緑川光
- ドイツ軍団を束ねる総統。剣崎との対戦で最初に繰り出した何の変哲もない右ストレートを、剣崎はかわすことができず、そのため剣崎をして「自分以上の天才かもしれない」と言わしめた。ギャラクティカ・マグナムの初の犠牲者となり、窓ガラスをぶち破り会場の外まで吹っ飛んでいった。しかし剣崎の勝利には、ギリシアJr.のアポロンの「神の血(イーコール)」による助力があった(剣崎は余計な事をしなくても勝てたと言っている)。
- 世界大会後は世界連合Jr.として日本Jr.と共にギリシア十二神に立ち向かった。
- フィニッシュブロー:スコルピオンクラッシュ
- ヘルガ
- 声 - 優希比呂、私市淳(まんがDVD版)
- IQ300を誇るスコルピオンの参謀。特にフィニッシュブローを持たないが、その頭脳こそが最大の武器であり、日本Jr.のフィニッシュブローを物理公式に当てはめ解析し、攻略法を編み出した。しかし緻密極まりない計算も、常にそれを上回る日本Jr.の予想外の行動や執念によって、ことごとく覆されることになる。
- 世界大会後は世界連合Jr.として日本Jr.と共にギリシア十二神に立ち向かった。
- ヒムラー、ゲッペルス、ゲーリング
- 声 - ヒムラー:織田優成、ゲッペルス:真殿光昭、ゲーリング:宮崎寛務
- ドイツJr.の代表選手。素顔は包帯で隠している。世界Jr.大会準決勝の日本戦に際し来日させ温存させていたほどの実力者達。ヒムラーは支那虎のスペシャルローリングサンダーに対応するパンチとして、スペシャルクロスカウンターを放ち、一度はダウンさせている。なお続編『リングにかけろ2』にも息子達が登場するが、ヒムラー以外は素顔で登場し、かなりの美形である。
- Jr.ナチス親衛隊
- 仰々しい名前だが、要はドイツJrの応援団である。
- 会場の観客席を埋め尽くし、敵チームに対して四面楚歌の状況での戦いを強いる。
フランスJr.
- ナポレオン・バロア
- 声 - 森川智之
- フランスチームの大将を務めるバロア家五つ子の長男で、兄弟はみな女性と見間違えるほどの美貌の持ち主である。
- バロア家秘伝のパンチによりかまいたちを発生させ、10m先まで攻撃することができる。兄弟5人とも使える技だが、ナポレオンのそれは段違いの威力を持ちリングロープをたやすく切り裂くほどである。しかし、そのパンチの多用で腕を痛めてしまい、一時アメリカの病院で療養していた。同地で同じく腕の治療で逗留していた剣崎と出会っている。
- 世界大会後は世界連合Jr.として日本Jr.と共にギリシア十二神に立ち向かった。
- フィニッシュブロー:デビル・プロポーズ、ロイヤル・デモン・シード
- ナポレオンの兄弟
- 声 - ティファニー他:高岡香(世界大会編)※4役、フェリスタ:森川智之(影道編)
- ティファニー、フェリスタ、シルビイ、クロディーヌの4名。ナポレオンとそっくりの顔をした兄弟たちだが、絵の上では長兄のナポレオンのみ髪の色と口元のホクロで差別化が図られている。試合の序盤では石松、河井の2人を苦戦させたが、その戦いの中でカマイタチを発生させるパンチの正体を見破られると、残る2人は志那虎や剣崎の敵ではなくなっていた。
イタリアJr.
- ドン・ジュリアーノ
- 声 - 黒田崇矢
- マフィアジュニア、シシリアンダンディのボス。試合前に相手チームを事故に見せかけて闇討ちし、出場不能とさせることで不戦勝により世界大会を勝ち進んでいた。しかし、決して実力がないわけではなく実際の試合でも竜児を苦戦させた。「クールさをなくしてしまったらダンディではなくただのキザ野郎だ、どんな時でもクールでいろ」という信念を持っている。
- 彼のフィニッシュブロー・コーザノストラは、背景画は派手であるが、パンチの性質などに関する描写はされていない。以降はこの類いの「技の名を叫べば必殺パンチ」というフィニッシュブローが増えていく。
- 世界大会において竜児のブーメランスクエアーを受けた初めての相手であり、会場の日本武道館の最上部のガラス窓を突き破って建物の外にまで吹っ飛ばされた。
- フィニッシュブロー:コーザノストラ
- ディノベーゼ
- 声 - 金子英彦
- ドン以外のイタリアJr.の中で唯一名前が判明しているキャラ。しかし特に強いわけでもなく、石松に対して臆している所をドンに説教される。竜児と剣崎のタイトルマッチには、ドンと共に観戦に来ていた。
- その他のイタリアJr.代表
- 然したる活躍もなく、勝手に試合を勝ち抜き方式にした石松に全員まとめて倒される。
アメリカJr.
- ブラック・シャフト
- 声 - 子安武人
- 全米Jr.チャンピオンの黒人青年。竜児と同じコークスクリューパンチである「ブラックスクリュー」を放つ。
- ヘリからチャンピオンカーニバル会場に降りてきたり、対戦相手の日本Jr.用の棺桶を造り試合前にリング上に投げ落とすなど、ハデな演出を好む。
- 竜児との対戦中に反則技のピボットブローを打ち、石松に抗議されるが、日本人にありがちなフェアプレー至上主義を鼻で笑い「ボクシングでは最後に勝利した者が強者であり、多少姑息なフェイントや反則も駆け引きのうち」という合理性指向の試合運びをする。しかし最後には対戦相手の竜児の実力を認めて自らも全身全霊を込めた力のぶつけ合いに挑み、竜児の勝利を称えた。
- 他の4人のメンバーは、河井曰くド素人、あるいは狂人であったが、シャフトにとっては日本Jr.と試合ではなく戦争をするという並々ならぬ決意の人選であった。後の世界大会では、竜児曰く「本物のボクサー」とともに出場したものの、イタリアJr.の闇討ちに遭い、日本Jr.との再戦はならなかった。
- フィニッシュブロー:ブラックスクリュー
- モンスター・ジェイル
- 声 - 今村直樹
- 体重が200キロを遥かに超えようかという巨漢。15人もの殺人を犯しアメリカで死刑を待つ身だったが、シャフトの手引きで刑務所から出され、日米決戦のためだけに来日した。アメリカチームの先鋒として石松と対戦。パンチの風圧だけで相手をダウンさせるほどのパワーと、いくらクリーンヒットされようとも全くダメージを受けない強靭な肉体で石松を苦しめた。そのパワーを逆利用した石松の捨て身の肉弾攻撃を受けて轟沈。重傷を負ったが病院に運ばれる前、石松に友情を抱いて心を開いた。
- ミズ・シャネル
- 声 - 小松由佳
- 外見は金髪の美女。視線で相手を催眠術に陥れる技を持ち、河井を苦しめる。河井が志那虎の備前長船を借りて自らの足を傷つけ催眠術を破ると、ボクシングの実力では河井の敵ではなかった。
- 女性がボクシングの試合に出場することに対して、観客から非難の野次が飛ばされたが、河合にKOされた時、実は女装した男だと判明した。作中ではオカマとされているが、同性愛者かどうかは不明(河井が気に入ったような台詞を言っているが、本意かどうか不明)。少なくとも後に子供をもうけている。
- Mr.ホワイティ
- 声 - 遠藤守哉
- 白人至上主義を唱える南部の白人ボクサー。試合での出番の直前まで姿は描かれず、思わせぶりな描写で底知れない実力や不気味さを喧伝されていた。日米決戦に来場し、人種差別的発言を乱発したり、10円玉2枚を二つに折るなどのパフォーマンスを見せるものの試合はしないような態度をとったが、剣崎が挑発したため剣崎と試合を行う。しかし、試合開始直後に剣崎順の左アッパーカット一発で瞬殺された。
- 「Mr.ホワイティ」は名称変更した後の名である。コミックス・愛蔵版ではKKKの初代グランド・ウィザード(ボス)と同じ姓であり、その人物の子孫という設定であった。
- ミック
- 声 - 西凛太朗
- アメリカ本国において構成員4万人の暴走族「ヘルス・エンジェルス」(アニメ版ではグレイトエンジェルスに変更)を率いる。常に斧を持ち歩いており、シャフトに粗相を働いた部下の腕を切り落としたり、石松に敗れて重傷のモンスター・ジェイルにとどめを刺そうとするなど非情な人物。ボクシングの実力は大したことはなく、対戦した志那虎の神技的ディフェンスに翻弄されローリングサンダーの一撃でKOされる。アニメ版の『リングにかけろ1』では京都に居る志那虎の家族を人質に取るなど卑劣な策を使った。
ギリシアJr.(ギリシア十二神)
世界大会においてのギリシア代表の失態により、業を煮やして出現。ゼウスを筆頭に「神」と崇められる。
- ゼウス
- 世界最大の闘神・ギリシア十二神を束ねる男。竜児同様カイザーナックルの後継者候補であり、二個一対のカイザーナックルの片方を所持していた。
- 近侍である巫女のパンドラが、自分の命令だと偽って勝手に日本Jr.抹殺ともう片方のカイザーナックルの奪取を画策したことを怒っていたが、世界連合Jr.との決戦場において初めて、竜児が片方のカイザーを所有する後継者候補であることを知り、ポセイドンとの試合ですでにボロボロに疲弊しきった竜児と戦う。
- ポセイドンが竜児との試合中に語った言葉によれば、それまで十二神のメンバーですらゼウスに直に会った者は居なかったとされ、また疲弊した竜児が相手だったので、彼の真の実力は未知数である。
- フィニッシュブロー:ゴッドイリュージョン
- ポセイドン
- ギリシア十二神の一人。完璧なボクシングを誇り、対戦した竜児の攻撃を全く寄せ付けず、ブーメランスクエアーすら身体に触れさせることなく竜児を追い詰める。観客も「今まで見た中で最強の男では…」と絶句していたが、突如会場の空に投影された巨大なゼウスの虚像に動揺し完璧なボクシングが乱れ、結局竜児の新ブロー・ブーメランテリオスの最初の餌食となった。
- フィニッシュブロー:サイクロンメイルストローム
- ハーデス
- ギリシア十二神の一人。幻覚により剣崎を翻弄し、拳法の達人にして初めて作り出しうるという攻防一体のバリヤー・制極界でギャラクティカマグナムの威力を跳ね返す。しかしその制極界を剣崎にマネされ、さらに剣崎が本気で放ったギャラクティカファントムは制極界で防ぎきれず、結局自分では一発のパンチも放たずに敗北。
- 決戦前に剣崎が聞きつけた十二神に関するウワサによれば、このハーデスはポセイドンと共にゼウスに匹敵する実力者で、この3人がギリシアJr.の三巨頭とも呼べる存在であるらしい。
- フィニッシュブロー?:アナザーワールド
- ビーナス
- ギリシア十二神の一人。女性と見間違えるほどの美貌を誇る。影道総帥と対戦し深手を負わせるも、影道龍極破、影道冥皇拳のコンボ攻撃に敗れた。
- フィニッシュブロー:ライトニングプラズマ
- ペガサス
- ギリシア十二神の一人。世界大会チームのイカルスの師であるようで、空中戦を得意とする。石松と対戦し彼を圧倒していたが、新ブロー・スパイラルタイフーンの一撃で敗れる。
- フィニッシュブロー:ブローイングシャワー、エルボーブレイク
- ナルシサス
- ギリシア十二神の一人。試合の際にも身だしなみに気を使うと言ってオーデコロンをつけている。結局その香りがアダとなって対戦した河井に位置を察知され、新ブロー・ジェットラベンダーを受けて敗北。
- フィニッシュブロー:スペクトルエコー
- メデューサ
- ギリシア十二神の一人。志那虎と対戦する。まるで無防備になったかのような志那虎の手ごたえの無さに違和感を覚えるが、新技の円月拳の一撃で倒された。
- フィニッシュブロー:ブラデッドメデューサ
- プロメテウス
- ギリシア十二神の一人。預言者と呼ばれる。ダウンしているヘルガの挑発に乗って、倒れたままの相手を攻撃したが、その際にヘルガの捨て身のカウンターを受けて相打ちとなる(ダウンのカウントを取った描写が無いので、ボクシングの試合としての勝敗は不明)。
- フィニッシュブロー:グランドクロス
- オリオン
- ギリシア十二神の一人。驚異的なフットワークを誇り、一瞬のヒットアンドアウェーで無数のパンチを繰り出す必殺ブロー・トルネイドアローでスコルピオンを圧倒。しかしカサンドラ同様にスコルピオンクラッシュの一撃で敗れた。
- フィニッシュブロー:トルネイドアロー
- アルテミス
- ギリシア十二神の一人。月明かりの下でも蜘蛛の糸の一本までも見ることができる。ナポレオンと対戦。ナポレオンの真空パンチもデビルプロポーズも通用せず終始優勢であったが、最後には新ブロー・ロイヤルデモンシードを受けて敗れる。
- フィニッシュブロー:ムーンライトヘブン
- クレウサ
- ギリシア十二神の一人。影道五重塔に試合のメンバー表を持ち現れる。その際に影道総帥と対戦。戦いでは総帥を圧倒していたかに見えたが、総帥から使いっ走り呼ばわりされた上に影道鳳閣拳を受ける。その場では総帥にパンチを与え、世界連合Jr.側のメンバー表を持って仲間の元へ帰るが、帰り着いたところで鳳閣拳が効力を発揮し倒れた。
- フィニッシュブロー:グリークインフェルノ
- カサンドラ
- ギリシア十二神の一人。日本Jr.を抹殺するべく彼らの前に現れたが、助太刀にやってきたスコルピオンのブローを喰らい、世界連合Jr.との決戦を約する役目を負わされて帰っていった。スコルピオンに対して必殺ブローを放ったらしいが、技の名前は不明。スコルピオンごときに遅れをとったということで抹殺され、世界連合チームとの闘いの場には上がれなかった。ただし、その後黄金のヘリコプターの編隊が現れる際は12機のまま変化がないので、十二神から一旦外されたもののまた復帰したとも取れる。
ギリシアJr.(ギリシア代表)
世界大会に出場したメンバーで日本Jr.の決勝の相手[3]。
- アポロン
- 声 - 三木眞一郎
- 世界大会に出場したギリシアチームの大将。神の血(イーコール)という謎の超能力を持ち、準決勝でスコルピオンクラッシュを受けて敗北しかけた剣崎を助けた。
- 世界大会決勝の大将戦で竜児と対戦。序盤では圧倒的な実力差で竜児を追いつめ、ブーメランスクエアーの威力も通じなかった。しかし竜児の粘りの前に徐々に劣勢になっていき、2度目のスクエアーは多少なりとも通じた。最後はお互いの必殺ブローを打ち合い、3度目となるスクエアーを放った竜児に完敗する。
- その後は日本Jr.と十二神の戦いを世界のJr.ボクシングを破滅に導くものと考え、回避させようと尽力する。
- フィニッシュブロー:ゴッドディメンション
- テーセウス
- 声 - 中井和哉
- 副将として剣崎と対戦。普通のパンチの打ち合いでは剣崎を圧倒し、フィニッシュブロー:ハートブレイクキャノンは、ギャラクティカマグナムと互角。しかし剣崎の左の必殺ブロー、ギャラクティカファントムの初の犠牲となった。
- フィニッシュブロー:ハートブレイクキャノン
- ユリシーズ
- 声 - 新垣樽助
- 志那虎と対戦。左手しか使えない支那虎の動きを完全に予想し、スペシャルローリングサンダーも神技的ディフェンスも全く通用しない完璧なボクシングで志那虎を圧倒し追いつめた。しかし、それを悟った支那虎は動かないはずの右手で強引にパンチを放とうとし、その右手の動きに気を取られた一瞬の隙を突かれ敗北した。
- フィニッシュブロー:トロイアクライシス
- オルフェウス
- 声 - 下野紘
- 河井と対戦。今世紀最大の音楽の天才と言われている。自分の位置を錯覚させる特殊なフットワークで常に背後から河井を攻撃し苦しめた。姉の教えとギリシア神話のオルフェウスの伝説にヒントを得た河井が振り向いたために、実体を見極められてジェットアッパーを受け敗北。
- ギリシア十二神編の冒頭にも登場し、仮死状態にあった黄金の日本Jr.メンバーたちを復活させた。その際、影腹を斬り絶命したかのような描写がある。しかしのちに竜児と剣崎の世界タイトルマッチの際、他のメンバーと共に観戦に訪れて元気な姿を現している。
- フィニッシュブロー:デッドシンフォニー
- イカロス
- 声 - 私市淳
- 石松と対戦。空中戦を得意とし、石松以上の跳躍力、そして空中でも自由に動ける身のこなしで石松を翻弄する。天井の照明を背にするように跳んだ石松の作戦で眩惑されて敗れた。跳躍の技は十二神のペガサスに師事したもの。
- フィニッシュブロー:スカイトリプルダンシング
- バルカン
- 世界大会終了後、黄金の日本Jr.の消息を追い日本にやってきた。日本Jr.を探して富士の樹海にやってきたところ、影道一族と戦闘になる。玄武を難なく倒すも、影道総帥にはパンチを見切られ敗北を喫す。
- 彼のフィニッシュブローには、「ショッキングファイヤー」と「デッドエンドファイヤー」という2つの名前が存在する。その理由としては、彼が登場する『週刊少年ジャンプ』の印刷作業が始まった後にブローの名前が変更になり、地域によって変更前のまま刷られた『ジャンプ』が発売されたためだという[4]。後の印刷物では「ショッキングファイヤー」に統一されている。
- フィニッシュブロー:ショッキングファイヤー
- パンドラ
- 声 - 本多真梨子
メキシコJr.
世界大会での日本Jrの一回戦の相手。
- リカルド
- メキシコチーム先鋒。試合前に菊を強引にナンパしているところを剣崎に遮られ、その因縁から剣崎と対戦。一撃であっさりとやられた。プロボクサーであるロクを軽くあしらう程には強い。
阿修羅一族
阿修羅王の命により、カイザーナックルを手に入れ日本Jr.に代わり天下を狙う一族。阿修羅一族は不死身に等しい肉体を持ち、高い耐久力を持つ。阿修羅王自身は遠い昔にミイラ化しており、恐怖によって子孫を何百年もの間、縛り続けてきた。
- 邪鬼(じゃき)
- 阿修羅9つの門の一つ、地獄門で竜児を迎え撃つ。テリオスに一度は耐えるが、直後にダメージにより倒れる。阿修羅総本山が崩壊した後、剣崎と竜児の世界タイルマッチに百鬼丸とともに観戦。
- フィニッシュブロー:阿修羅・破邀撃(はようげき)
- 妖鬼豼(ようきひ)
- 聖帝門の番人。素早い動きによる分身で竜児を苦しめるが、パワーアンクルを外した竜児のテリオスに敗北。
- フィニッシュブロー:阿修羅・聖帝陣
- 凄牙(せいが)
- 宝輪門の番人。急流の岩場で竜児と対戦し、テリオスを受け川に転落、竜児の差し伸べた手を自ら離し滝に沈む。
- フィニッシュプロー:阿修羅・流水覇
- 羅刹鬼(らせつき)
- 鬼道門の番人。門に餓鬼をつないだ鎖の鍵を持っている。竜児の前に敗北するも、その竜児も疲労の限界に達した。
- フィニッシュプロー:阿修羅・魄撃衝
- 餓鬼(がき)
- 鬼道門の番人。暴れ者で幼少時より門に鎖でつながれていた。言葉を喋る事はできないが、フィニッシュブローの名称だけは叫んだ。石松のハリケーン・ボルト、スパイラル・タイフーンの連続攻撃を受けても倒されない強敵だったが、何とか石松は辛勝した。
- フィニッシュプロー:阿修羅・鬼門拳
- 百鬼丸(ひゃっきまる)
- 金剛門の番人。一度目の対戦では支那虎のスペシャル・ローリング・サンダーが全く通じなかった。しかしその際に支那虎は百鬼丸の急所を見抜き、二度目の対戦で倒される。
- フィニッシュプロー:阿修羅・垂剛拳
- 獅子王(ししおう)
- 朱霊門の番人。影道龍極破を受けても一発では下半身までしか効果がなかったが、2発目で完全に停止し、影道・冥皇拳で倒される。
- 雑誌掲載時には、阿修羅四天王のひとりとされたが、単行本収録の際にこのくだりは削除された。
- フィニッシュプロー:阿修羅・獅子拳陣
- 闇法師(やみほうし)
- 魔将門の番人。疲労していた竜児を圧倒するが、剣崎のギャラクティカ・マグナム/ファントムの連続攻撃に倒される。
- 雑誌掲載時には、阿修羅四天王のひとりとされたが、単行本収録の際にこのくだりは削除された。
- フィニッシュプロー:阿修羅・夢幻衝
- 六龍皇(ろくりゅうおう)
- 龍皇門の番人。個人でなく6名いる。阿修羅一族の中でも最強の肉体を持ち、またダイヤモンドより硬い鋼拳を拳につけている。竜児のカイザーナックルに敗れる。
- 孔士(こうし)
- 阿修羅門の番人。実は阿修羅一族であった黄金の日本Jr.・河井武士その人である。
- 阿修羅の使命に従い、カイザーナックル奪取のために竜児を狙う阿修羅一族として竜児と再度戦うが、頑なに友情を信じて立ち向かってくる竜児の姿に心を動かされてついには阿修羅を裏切り、黄金の日本Jr.の河井武士に立ち返った。
ジーザス・ウェイト
WBA世界バンタム級の通称。10人の世界ランカー全てがチャンピオンのジーザス・クライストの息のかかった選手であるため、そう呼ばれる。
- ジーザス・クライスト
- ジーザス・ウェイトと称されるWBA世界バンタム級に君臨するスーパースター。モナコ国籍。剣崎のプロ・デビュー戦の相手として来日。第1ラウンド、石松とのタイマンの傷が癒えない剣崎からネオ・バイブルでダウンを奪う。直後にキャリア初のダウンを奪い返されるや本気を出し、聖書の天地創造を語りながら16頁に渡り剣崎を滅多打ちにし心臓停止にまで至らせる(この幻覚を交えた攻撃パターンの名前は作中で明らかにされていないが、作品解説書籍や続編などではこちらもネオ・バイブルであるとしている)。しかし、インターバル間に高嶺竜児のブーメラン・テリオスによって剣崎は心肺蘇生。第2ラウンド、体力が尽きかけた剣崎を偉大な挑戦者と認めネオ・バイブルで真っ向から勝負に出るが、ギャラクティカ・ファントムをまともに受け、後楽園球場のスコアボードに叩きつけられ敗北、王座から陥落する。
- フィニッシュブロー:ネオ・バイブル
- ヨハネ・シュトラウス
- WBAバンタム級第一位で剣崎の初防衛の相手。ジーザスなき後、ジーザス・ウェイトを総括する男と言われたが、1R39秒、剣崎にKOされる。
- ヤコブ・アナーキス
- WBAバンタム級第二位。シュトラウス同様、剣崎に秒殺される。
大村ジム
- 大村 蔵六(おおむら ぞうろく)
- 声 - 川津泰彦
- 竜児と菊が身を寄せた月島の大村ボクシングジムの会長。開業医でもある。
- 三条家を追われ帰る家のない竜児たちを引き取り、自分の子のように見守り育てた。普段は温和ながら根は大変気骨のある人物である。
- 影道やカイザーナックルといった、作中の筋となる重大な秘密とも関わりを持っており、その秘密は続編『リングにかけろ2』で語られている。
- 大野 六助(おおの ろくすけ)
- 声 - 島田敏
- 魚屋で大村ジムの練習生。愛称は「ロク助」「ロクさん」。
- ボクシングの才能に恵まれているとは言えないものの、プロテストに落ち続けていたが剣崎以外では唯一、竜児をスパーリングでKOした経験がある。その後念願のプロライセンスを取得し「フロッギー六助」のリングネームでデビューした。
- 吉田 勇(よしだ いさむ)
- 声 - 橋詰知久
- 大村ジムに所属する数少ないプロライセンスの所持者で、練習生のトレーナーも務めている。減量中の六助に厳しい指導をするなど、プロボクサーの厳しさを教えた。
- アニメ『影道編』でのキャストテロップは「コーチ」とされている。
月島五中ボクシング部
竜児が中学時代に在籍していたボクシング部。竜児が入部したときは、ボクシング部とは名ばかりの不良の溜まり場であった。一度は竜児のパワー・リスト(ドラゴン・リスト)解除後の餌食となる。しかし、竜児のガッツに不良たちも心動かされ、ボクシング部としての本格的な活動を始める。
- 朝丘(あさおか)
- 竜児が一年生の時の担任であり、ボクシング部の顧問を務める女教師。アキラ曰く「まるでキャバレーガール」。ボクサーであった兄を亡くした過去を持つため、ボクシングに対していい思いを持っておらず、不良の溜まり場となったボクシング部も放置状態にしていた。しかし、彼女も竜児との出会いをきっかけに心を動かされたのか、剣崎に挑もうとする竜児に策を授けるなど、ボクシング部顧問としての活躍を見せた。
- チャンピオンカーニバル以降登場しなくなったが、竜児と剣崎の世界タイトルマッチを観戦に来ていた。
- 木村 幸子(きむら さちこ)
- 声 - 前田沙耶香
- 竜児の同級生であり、ボクシング部マネージャーの女の子。愛称はサッちゃん。中学に入学したその日からシンナーを吸っているといった不良少女だったが、竜児に惚れて付きまとっているうちに更生したようである。アニメでも彼女のみセコンドとして登場している。
- チャンピオンカーニバル以降登場しなくなってしまったが、竜児と剣崎の世界タイトルマッチを観戦に来ていた。
- 田島 アキラ(たじま あきら)
- 竜児の同級生のボクシング部員。入学早々クラスの番長になろうとするが、竜児に突っかかり返り討ちに遭ってしまう。以降竜児を倒すため付きまとうようになるが、一緒にいるうちに竜児には敵わないと認め、竜児のよき友となった。
- チャンピオンカーニバル以降登場しなくなってしまったが、竜児と剣崎の世界タイトルマッチを観戦に来ていた。
- キャプテン
- 竜児が1年生の時のボクシング部キャプテン。本名不明。ボクシング部にたむろする不良であったが、竜児と剣崎の練習試合を見て心動かされたようで、真面目にボクシングに取り組むようになる。最初は怖い不良キャラであったが、だんだんとブタっ鼻とからかわれるギャグキャラになっていった。キャプテンというのは都大会後に彼が突然自ら宣言しただけで、もともとキャプテンだったのかは不明。ちなみに頭はよろしくない。
- チャンピオンカーニバル以降登場しなくなってしまった。
その他のキャラクター
- 高嶺 菊(たかね きく)
- 声 - 田中理恵
- 竜児の姉。竜児や剣崎に勝るとも劣らないボクシングセンスを持っており、父親の成し得なかった世界チャンピオンへの夢を引き継がせるべく、泣き虫だった竜児をボクサーとして鍛え上げる。大人しく控えめな母親や弟とは対照的にかなり強気な性格だが、人情家であり涙もろい一面もある。暴虐な継父の富蔵に反発し、竜児と共に故郷から逃げるように上京。中学卒業後は進学せず、身を寄せていた大村ジムの会長が経営する医院で看護の助手を務めながら竜児の成長を見守る。しかし上京直後に転校した学校の授業で、山口の学校で習っていなかった範囲の数学の問題を出されても自力で解けるなど、勉強は出来たようである。
- 出会った当初は反目し合っていた剣崎とは、いつしか互いに憎からず思う仲となっていった。母・千代の死後、もはや竜児に自分の支えが必要なくなったことを悟った菊は、最後にアッパーカット(「ウイニング・ザ・レインボー」の布石)を竜児に指南して姿を消す。竜児と剣崎の世界タイトルマッチが行われているその時、剣崎から贈られたウェディングドレスをまとって教会で2人を待つ菊の姿があった。
- 高嶺 豪(たかね ごう)
- 竜児と菊の実父。世界ランカーであったが若くして他界してしまう。形見のグローブを竜児に残す。
- 高嶺 千代(たかね ちよ)
- 声 - 土井美加
- 竜児と菊の母。前夫の豪との死別後、人が良いフリをしていた富蔵に騙されて再婚するが、そのことにより苦しい生活を強いられる。妻を金蔓としか思わない富蔵のために無理を重ねた千代は、成長した竜児との再会を果たすことなく病に倒れ、世を去ってしまう。
- 富蔵(とみぞう)
- 千代の再婚相手。酒やギャンブルに溺れる日々を送り千代や竜児たちに酷い仕打ちをし、竜児が有名になるとわざわざ上京して菊にたかろうとするなど金に汚い卑劣漢。再婚後の苗字が高嶺姓なのかは不明(菊と竜児は母の再婚後も富蔵の籍に入っていないということも考えられる)。彼のせいで竜児らの生家は見る影もなくボロボロになっており、千代の死に激昂した竜児に叩きのめされるが、以後の消息は不明である。
- 河井 貴子(かわい たかこ)
- 声 - 金月真美
- 河井武士の姉。菊と同様、弟を幼い頃からボクサーとして鍛え上げてきた。当初は冷徹な性格で常に厳しい表情しか見せなかったが、チャンピオンカーニバル決勝戦で自分達を破った高嶺姉弟の生き方に感化されて、弟から離れてその成長を見守ることに決め、以後は優しく柔和な面を見せるようになっていった。なお作中では下の名前は明らかにされておらず、「貴子」という名前は続編の『リングにかけろ2』で判明した。
- 志那虎一城の父
- 声 - 阪脩
- 志那虎陰流の剣道場主。後取りである一城を幼少時からスパルタ教育を施していたが一城の右手を再帰不能にしてしまう。当て付けにボクシングの道に進んだ一城を当初非難していたが、備前長船(志那虎家の家宝で名刀)を授け認める様になる。備前長船は後に孫の伊織に受け継がれる。
- 志那虎 二葉(しなとら ふたば)
- 声 - 井上富美子
- 志那虎一城の妹。剣よりボクシングの道に進んだ兄と道場長の父の衝突を心配している。自身も武芸を嗜んでいる。
- キャサリン
- 声 - 相沢舞
- 剣崎家が経営するボクシングジムのアシスタントマネージャー(セコンド)で頭脳明晰な少女。日本Jr.のサポートを志願するが、彼女の分析データは全くメンバーから受け入れられず無視され有象無象に近い状態だった。同じく跳級で大学を卒業しているドイツのヘルガとは学友であった。竜児と剣崎のタイトルマッチ前、彼らの体が試合に耐えられないほどボロボロになっていることを知り、ヘルガとともに彼らを説得し、試合を中止させようとしたが、結局彼らを止めることはできなかった。
- 剣崎順 親衛隊(けんざきじゅん しんえいたい)
- 声 - 田中真知子、斉木美帆、鎌田梢
- 剣崎順が通う中学の学生で構成されている。全員、容姿端麗な女子で地区予選までは剣崎のチアガールを務めていたが、全国大会(チャンピオンカーニバル)を負傷辞退した剣崎に代わり出場した竜児の応援に駆けつける(剣崎の指示によるもの)。アニメでは劇中のその説明が省略された。
- 辻本 昇(つじもと のぼる)
- 地区予選で竜児を苦しめた内の一人。幼少より父から当たり屋をさせられていたため、鋼の肉体を持ちボディーへのパンチは一切通用しない。当たり屋の際に顎を砕き、以後、顎が弱点となる。四六時中ガムを噛み続ける様子を見た菊に弱点を看破され、竜児に敗北。多数の兄妹が居るが行方不明中の母が戻って来たため、ボクシングは辞めることになる。剣崎と竜児の世界タイトルマッチを会場で観戦。
リングにかけろ1
『リングにかけろ1』は、車田正美の漫画『リングにかけろ』を『スーパージャンプ』にて連載開始した『リングにかけろ2』執筆を機に全面改訂した漫画作品のタイトル、またはそのアニメ化作品。
パワーリストをドラゴンリストと名称を設定したり、ジャンプコミックス時代に実名で登場していたガッツ石松などをボクシング関係者と位置づけでセリフを書き換えたり、その他一部ストーリーのカットや台詞の修正などを行っている。
なお『ドラゴンリスト』(パワーリスト)『ドラゴンアンクル』(パワーアンクル)『ギャラクシアンエクササイザー』(アポロエクササイーザー)の変更に関しては連載当時、『週刊少年ジャンプ』の巻末の同名の通販商品を広告していたのだが、諸事情で実名商品から変更されている。
アニメ
連載終了から20年以上経った2004年に『リングにかけろ1』として放送された。冒頭においては原作最終巻で繰り広げられた竜児VS剣崎の世界タイトルマッチの一部と、その決着を教会で待つウェディングドレス姿の菊の姿を描き、実質的なストーリーは序盤にさかのぼり都大会の決勝戦からとなる。(竜児と剣崎の出会い・月島五中ボクシング部に入るまでの出来事は回想形式で簡単に描写)
原作者である車田正美、プロレスラーの永田裕志が本人役としてゲスト出演し、リングコールにはレニー・ハートが起用された。
2006年には第2期『リングにかけろ1 -日米決戦編-』が、2010年4月2日からスカパーで(アニメ版初であるHD画質で制作された)第3期『リングにかけろ1 影道編』、2011年4月からはアニマックスで『リングにかけろ1 世界大会編』が放送された。
スタッフ
- 企画 - 森下孝三、松本慶明、片岡義朗
- 原作 - 車田正美(集英社JCDX「リングにかけろ1」集英社刊)
- シリーズディレクター - 小村敏明(第一作、影道編)→貝澤幸男(日米決戦編)→池畠博史(世界大会編)
- シリーズ構成 - 黒田洋介
- キャラクターデザイン - 荒木伸吾、姫野美智、井上栄作(影道編)→市川慶一(世界大会編)
- 総作画監督 - 荒木プロダクション(第一作)→窪秀巳(日米決戦編)→井上栄作(影道編)→市川慶一(世界大会編)
- 美術デザイン - 飯島由樹子(第一作)→鹿野良行(日米決戦編)→倉橋隆(影道編、世界大会編)
- 色彩設計 - 辻田邦夫(第一作、日米決戦編)→板坂泰江(影道編)→小日置知子(世界大会編)
- 音楽 - 上田益
- 製作担当 - 松坂一光(第一作、日米決戦編)→岡田将介(影道編、世界大会編)
- プロデューサー - シュレック・ヘドウィック(第一作)、木戸睦・吉澤孝男・辻洋(第一作、日米決戦編)→森山義秀(影道編、世界大会編)
- 協力 - 東映エージエンシー、集英社スーパージャンプ
- 制作 - テレビ朝日(第一作、日米決戦編)
- 製作 - 東映アニメーション(第一作、日米決戦編、影道編、世界大会編)、マーベラスエンターテイメント(第一作、日米決戦編)、Sammy(世界大会編)
主題歌
- オープニングテーマ
- 「明日への闘志」(第一作、日米決戦編、影道編※歌詞2番使用、世界大会編)
- 歌 - Marina del ray / 作詞 - 松尾康治 / 補作詞 - 車田正美 / 作曲・編曲 - Kacky
- エンディングテーマ
- 「TAKE MY SOUL FOREVER」(第一作)
- 歌 - サイキックラバー / 作詞・作曲 - YOFFY / 編曲 - YOFFY、KOISHI
- 「Shining like gold 〜思い出の欠片(かけら)〜」(日米決戦編)
- 歌 - Marina del ray / 作詞 - 車田正美、松尾康治 / 作曲 - Kacly / 編曲 - 大石憲一郎
- 「明日への飛翔〜flap your wings〜」(影道編)
- 歌 - Marina del ray / 作詞 - 車田正美 / 作曲 - Kacky / 編曲 - 大石憲一郎
- 「虹の彼方」(世界大会編)
- 歌 - Marina del ray / 作詞 - 車田正美、松尾康治 / 作曲 - Kacky / 編曲 - 大石憲一郎
各話リスト
- 第一作
話数 | サブタイトル | 脚本 | (絵コンテ) 演出 |
作画監督 | 総作画監督 | 美術監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 輝ける青春 | 黒田洋介 | 小村敏明 | 井上栄作 | 荒木伸吾 茅野京子 |
飯島由樹子 |
2 | さらば黄金の腕 | 古賀豪 | 内田順久 | 市川慶一 茅野京子 |
秋山健太郎 | |
3 | その名はブーメラン | 白根秀樹 | 佐々木憲世 | 牛島勇二 | 茅野京子 | 長谷川弘行 |
4 | チャンピオンカーニバル開幕 | 木村暢 | (やまとなおみち) 大西景介 |
飯飼一幸 | 市川慶一 | 塚越羽瑠奈 |
5 | 唸れ!ブーメランフック | 黒田洋介 | 石平信司 | 石本英治 | 茅野京子 | 大河内稔 |
6 | ローリングサンダー | 白根秀樹 | 小村敏明 | 東出太 | 市川慶一 | 鈴木学 |
7 | あした | 黒田洋介 | 又野弘道 | 山崎展義 | 茅野京子 | 吉田美和 |
8 | 男の意地 | 木村暢 | 佐々木憲世 | 小山知洋 | 飯島由樹子 | |
9 | 稲妻とブーメラン | 白根秀樹 | (石平信司) 岩井隆央 |
市川慶一 | - | 塚越羽瑠奈 |
10 | 運命のゴング | 木村暢 | (石平信司) 千葉大輔 |
高鉾誠 | 茅野京子 | 飯島由樹子 |
11 | 勝利への航海 | 黒田洋介 | (石平信司) 石平信司 信田ユウ |
石本英治 | - | 吉田みわ |
12 | 結成!黄金の日本Jr. | 小村敏明 | 荒木伸吾 市川慶一 |
- | 飯島由樹子 |
- 日米決戦編
話数 | サブタイトル | 脚本 | (絵コンテ) 演出 |
作画監督 | 美術監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 始動!黄金の日本Jr. | 黒田洋介 | (小村敏明) 吉川浩司 |
亀井大祐 村上直紀 |
鹿野良行 |
2 | 誓いの旗のもとで | 貝澤幸男 | 窪秀巳 | ||
3 | 出陣!ケンカチャンピオン | 白根秀樹 | 政木伸一 | 和田伸一 | |
4 | 魂を拳に宿して | 木村暢 | 横田和善 | 渡辺英樹 村上直紀 | |
5 | 嵐を突き破れ! | 冨永タクオ | 片岡康浩 | ||
6 | 誘惑!魔性の目 | 黒田洋介 | 井草かほる | 桜井木の実 | |
7 | 音階を駆けのぼれ! | 勝間田具治 | 市川慶一 | ||
8 | ナチュラルボーン マッドネス | 白根秀樹 | 政木伸一 | 和田伸一 | |
9 | 猛虎、荒ぶる | 泉明宏 | 手島勇人 村上なおき | ||
10 | スーパースター | 木村暢 | まつもとよしひさ | 亀井大祐 | |
11 | 黒い閃光 | 黒田洋介 | 井草かほる | 桜井木の実 | |
12 | そして少年は世界へと羽ばたく | 勝間田具治 | 市川慶一 |
- 影道編
話数 | サブタイトル | 脚本 | (絵コンテ) 演出 |
作画監督 | 美術監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 影道一族 | 黒田洋介 | 小村敏明 | 市川吉幸 | 清水哲弘 |
2 | 影道の塔 | 木村暢 | 小牧文 | 薮本陽輔 | |
3 | 再集結!黄金の日本ジュニア | 白根秀樹 | (大塚健) 暮田公平 |
浅沼昭弘 | 杦浦正一郎 |
4 | 血戦!千里丘陵 | 黒田洋介 | 土田豊 | 市川吉幸 | 吉田智子 |
5 | 総帥登場 | 白根秀樹 | (志田直俊) 小牧文 |
薮本陽輔 | 清水哲弘 |
6 | さらば影道 | 黒田洋介 | 小村敏明 | 井上栄作 | 杦浦正一郎 |
- 世界大会編
話数 | サブタイトル | 脚本 | (絵コンテ) 演出 |
作画監督 | 美術監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | その名はスクエアー! | 黒田洋介 | 池畠博史 | 市川吉幸 | 杦浦正一郎 |
2 | 華麗なるフランス | 白根秀樹 | 角銅博之 | 信実節子 | 清水哲弘 |
3 | フォルコメンハイト | 木村暢 | (志田直俊) 小牧文 |
上野ケン | 杦浦正一郎 |
4 | 英雄VS天才 | 黒田洋介 | (いまざきいつき) 広嶋秀樹 |
市川吉幸 | |
5 | 誓いの旗 | (志田直俊) 小牧文 |
信実節子 | ||
6 | さらば黄金の日本Jr. | 池畠博史 | 武智敏光 | 清水哲弘 |
ゲーム
1998年6月1日に日本コンピュータシステムより提供のスーパーファミコン用ゲーム。原作のチャンピオンカーニバル編から世界大会編までを描いており、登場するボクサーは20名+隠しキャラクター2名。ボクサーには声が収録されている。サブタイトルが表示される画面がアニメのアイキャッチのようになっている。
本来は1995年発売を目指して当初予定通りに完成していたが、見込み通りの発注が取れずに発売延期を続け、その度にスーパーファミコンのソフト市場が縮小していったことによりお蔵入りに。結局、通常の流通ではなくゲームソフト書き換えサービスニンテンドウパワー専売ソフトとして世に出ることとなった。
シナリオモードはチャンピオンカーニバル編と世界大会編の2部構成になっているが、チャンピオンカーニバルの決勝戦の相手が剣崎、世界大会の第一試合の相手がアメリカというように、都大会や日米決戦を混ぜアレンジしてある。この結果、剣崎はチャンピオンカーニバルの後に腕の治療へアメリカに行ったことになり、世界大会で剣崎の選手登録はしたがアメリカ戦に間に合わず、アメリカのシャフトを倒すと剣崎がやってくる。
エンディングでは原作通り木々に囲まれた墓地が映される。そこに現れた影道殉と空に浮かぶ黄金色のヘリコプター、そして「TO BE CONTINUED…?」と表示されるが、3分ほど待つと「作者のこのオレが相手になってやる、光栄に思え!」という台詞と共に、ヘリコプターの中から隠しキャラクター車田正美が現れる。
勝ち抜きモードは使用キャラクターを1人選び(車田正美の使用も可能)、残り19人全員を倒す。こちらは影道編になっており、20人目の相手は隠しキャラクター「影道総帥」となる。
登場ボクサー
名前はゲーム中での表記
- 高嶺竜児(日本)
- 剣崎順(日本)
- 香取石松(日本)
- 志那虎一城(日本)
- 河井武士(日本)
- シャフト(アメリカ)
- ジュリアーノ(イタリア)
- ティファニー(フランス)
- フェリスタ(フランス)
- ナポレオン(フランス) - 以上3名は顔グラフィックが色違いの同じ物
- ゲッペルス(ドイツ)
- ヒムラー(ドイツ)
- ゲーリング(ドイツ) - 以上3名は顔グラフィックが色違いの同じ物
- ヘルガ(ドイツ)
- スコルピオン(ドイツ)
- ユリシーズ(ギリシア)
- オルフェウス(ギリシア)
- イカルス(ギリシア)
- テーセウス(ギリシア)
- アポロン(ギリシア)
- 影道総帥(隠しキャラクター)
- 車田正美(隠しキャラクター)
担当声優
表記はクレジットタイトルより。「協力:青二プロダクション」とクレジットされているが、 いくつか実在の声優に合致しない名前がある。
サブタイトル
ゲーム中のステージ表記は「BOUT 1」というようになっている。
- おれが男だ! ケンカ石松登場
- 牙をむく猛虎の神技! 志那虎登場
- 姉弟VS姉弟! 河井登場
- 運命の決勝戦!! さらば!!黄金の腕
- 黒い閃光! シャフトの一撃!!
- シシリアン・ダンディー!!
- 華麗なる フランス!!
- リングに咲く 赤いバラ
- 真空の貴公子!! ナポレオン・バロア
- ハリケーンの死角!? 死の法則をやぶれ!!
- 戦慄のS・C・C∞(エス・シー・シー・インフェニット)
- 死のボールレース! ジェット・スクランブル
- 強者の法則!
- 英雄VS天才!! 神への挑戦権をつかめ!!
- ただ一度の奇跡!!
- 墜ちた若武者 涙のレクイエム
- イカルスの翼 神話をよびさませ!!
- 天才の証!! 秘めたる想いを胸に
- さらば 黄金の日本Jr!!
- 挑戦者 あらわる!?
パチンコ・パチスロ
- パチンコ
- CRリングにかけろ(サミー、2006年)
- ぱちんこCRリングにかけろ1〜黄金の日本Jr.編〜(サミー、2011年)
- パチスロ
リングにこけろ
車田自身の筆による『リンかけ』のセルフパロディ作品『リングにこけろ』が存在する。車田と剣崎順によるバレンタインチョコの取り合いから、神輪会(車田プロダクション)と日本Jr.の全面抗争に発展。しかし日本Jr.に敵うはずもなく、神輪会メンバーが次々と討ち死にしていくといった内容。『実録!神輪会』に収録。
脚注
- ↑ 『実録!神輪会』第2話『リングにこけろ』53-54ページ
- ↑ その後『週刊少年ジャンプ』で最終回が巻頭カラーだったのは『ドラゴンボール』と『SLAM DUNK』のみである
- ↑ 本作の続編の『リングにかけろ2』において、ギリシアJr.の序列は実力制ではなく世襲制だと明らかになった。
- ↑ 車田正美熱血対談伝説 リングにかけろREAL参照