交野市
テンプレート:Infobox 交野市(かたのし)は、大阪府北河内地域に位置する市。
市民憲章は「和」一文字[1](日本で一番短い市民憲章)。一帯は郊外住宅地と田園地帯が混在する。以前は条例により建築が高さ制限されており、4階建て以上の建物がなかったが現在は撤廃され[2]、マンション建設が盛ん。1995年(平成7年)あたりまでパチンコ店が一軒もなかった市でもある[3]。市役所および市街地が隣接する枚方市の中心部に近いことから、両市間の政治・経済面などにおける交流はかなり盛んである。
目次
地理
大阪府の北東に位置する。市の面積の半分を山林が占め、中央を南北に天野川が流れる。近年、JR東西線、第二京阪道路の開通による電車・自動車両面での交通利便性の向上と、自然環境の良さから人口が増加。
隣接する自治体
歴史
- 市内の東北部、神宮寺にある縄文時代の住居跡遺跡。この遺跡から出土した特徴的な押型文土器は、神宮寺式土器と呼ばれ、近畿地方を中心に各地の遺跡で同様の土器が出土している。
- 交野が原
- 星田、天野川、八丁三所伝説、七夕伝説など星にまつわる地名・伝説が多い。
- 徳川家康が信長の死を知って、明智光秀方からの追討を逃れるために、滞在していた堺から本拠の三河に戻る途中に、一時交野の星田に潜伏したとの言い伝えがある。市立妙見坂小学校敷地内の竹やぶに「家康ひそみの藪」という石碑が設立され近隣農民が応対したという文言があるが、近年は宅地開発が進み、一帯の竹やぶは切り払われている。史実でも「堺から山城・近江・伊賀の山中を通って……」となっているため、星田を経由した可能性はある。なお、交野市星田に今でも伝わる平井家(当時の星田の里正〔村の長〕平井三郎右衛門清貞宅)には、家康伝来の品が保管されている。
行政区画の変遷
- 1889年(明治22年)4月1日 町村制施行により、交野郡交野村、磐船村、星田村が発足。
- 交野村 - 郡津村、倉治村、私部村が合併
- 磐船村 - 寺村、傍示村、森村、私市村が合併
- 星田村 - 星田村単独
- 1896年(明治29年)4月1日 北河内郡が成立。
- 1939年(昭和14年)7月1日 交野村と磐船村が合併して町制施行。北河内郡交野町となる。
- 1955年(昭和30年)4月1日 星田村を交野町に編入。
- 1971年(昭和46年)11月3日 交野町が市制施行。大阪府下34番目の市、交野市となる。
主な出来事
- 1967年 給食センターができ、給食が始まる。
- 1968年 現・交野市立郡津小学校ができる。
- 1971年 現・交野市立岩船小学校ができる。
- 1972年 交野市立第二中学校ができる。
- 1974年 交野市立倉治小学校、交野市立妙見坂小学校ができる。
- 1975年 ブンブン号、野外活動センター、交野市立長宝寺小学校、交野市立第三中学校ができる。
- 1976年 青年の家ができる。
- 1977年 交野市立旭小学校ができる。交野駅が交野市駅となる。
- 1978年 交野市立藤が尾小学校ができる。
- 1980年 交野市立私市小学校ができる。
- 1981年 市民憲章「和」を決める。カナダのコリングウッド市と姉妹都市になる。
- 1983年 交野市立第四中学校ができる。
- 1984年 第一回交野まつりの開催。
- 1987年 市民スポーツレクリエーションセンターができる。
- 1991年 ゴミの分別回収が始まる。
- 1992年 いきものふれあいの里、星の里いわふね・ゆうゆうセンターができる。
- 1993年 兵庫県五色町、富山県山田村と友好都市になる。
- 1994年 ボランティアセンター、こどもゆうゆうセンターができる。
- 1995年 リサイクルセンターができる。
- 1996年 倉治図書館ができる。
- 1997年 ボランティアセンター、いきいきランドができる。
- 2000年 ゴミ袋が透明になる。
- 2010年 第二京阪道路開通。
- 2011年 第1回織姫の里天の川星まつりの開催。
- 2012年 第1回Ring of red 交野市チャリティーマラソン2012の開催。実行委員長は元阪神タイガースの赤星憲広。
行政
1971年(昭和46年)11月3日 市制施行。 なお、市制施行前は北河内郡交野町で、同郡で最後まで残った町でもあった。
議会
- 議員定数:15
(議長) 新雅人 (副議長) 野口陽輔
行政機関
警察署
経済
財政
第二京阪道路が市を縦断することに伴い、立ち退きを迫られる市民の代替土地を確保するために、交野市土地開発公社が近隣の土地を先行して購入していたが、その多くが売却されずに残っており、購入のために借り入れた資金と利息が莫大となり、不況や少子化の影響で市税や固定資産税が減少したことも相まって、市の財政状況は危機的状況に陥った。国や大阪府からも土地開発公社の経営健全化を図るよう強い指導を受けた経緯がある。土地開発公社はH9年にピークとなる360億円の負債を抱え、その後は毎年順調に負債は減少しているが、H21年でも負債総額が200億円を超えており、市の一般会計予算が毎年約200億円程度であることを考えると、いかに巨大な負債であるかが分かる。
現交野市長の中田仁公は、あらゆる事業の見直しと聖域なき行財政改革を実行して、財政健全化にあたるとしており、実際に交野市財政健全化計画の策定、交野市財政健全化緊急プランの提言、財政健全化推進室の設置、財政健全化推進課を常設するなど、財政再建団体への転落は阻止しなければならないという強い意思の元、財政健全化に邁進している。そういった政策のおかげもあってか、最近では一時期の危機的状況からは幾分持ち直している。
しかしながら、財政健全化推進室は公式HP上で財政の見通しについて記しており、それによると「新規事業(小中学校の耐震化や土地開発公社の健全化などの継続的事業含む)を一切行なわなくても、平成27年度に4.8億円の累積赤字が見込まれる」としている。なお、府内で交野市より財政状況が悪いと指摘されていた泉佐野市は既に早期健全化団体に転落している。
このように交野市の財政状況は楽観視できないものである。交野市は市民説明会を開いたり、情報誌の発行などを通じて市民に財政状況について説明しているが、こうした危機的状況にもかかわらず、交野市長選や交野市議会議員選挙の投票率は減少傾向にあり(市長選 H10 65.34%→H14 47.45%→H18 44.21%、市議会議員選挙 H15 58.86%→H18 44.18%→H19 57.41%)、市民の政治・財政に対する関心の低さがうかがえる。夕張市の例も、市民の政治に対する関心の低さが財政破綻に陥った原因のひとつであるとも言われており(自己責任の項目を参照)、今後、市と市民双方が財政健全化に向けて協力していくことが必要と考えられる。
2006年度決算時の財政状況
- 標準財政規模 135億6500万円
- 財政力指数 0.75(全国市町村平均0.55、大阪府市町村平均0.79)
- 経常収支比率 100.2%(全国市町村平均92.0%、大阪府市町村平均98.5%) - 財政が硬直化
- 実質収支 5300万円
- 人口1人あたり地方債現在高 43万5640円(全国市町村平均44万6922円、大阪府市町村平均53万9455円)
- 実質公債費比率 14.7%(全国市町村平均12.3%、大阪府市町村平均9.1%)
- 人口1000人あたりの職員数 6.35人(全国市町村平均7.82人、大阪府市町村平均7.91人)
- ラスパイレス指数 98.8%(全国市平均97.0%、全国町村平均93.2%)
姉妹都市・提携都市
国内
現在無し。1993年5月8日に兵庫県五色町(現・洲本市)、富山県山田村(現・富山市)と「トライアングル友好都市」提携を結んでいたが、2005年をもって提携を発展的に解消した。今後は市民レベルでの交流を続けていくようである。
海外
- テンプレート:Flagicon カナダ オンタリオ州 コリングウッド市: 1981年姉妹都市提携
地域
人口
平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、0.05%増の77,686人であり、増減率は府下43市町村中20位、72行政区域中38位。 テンプレート:人口統計
教育
小学校
- 交野市立星田小学校
- 交野市立交野小学校
- 交野市立磐船小学校
- 交野市立郡津小学校
- 交野市立倉治小学校
- 交野市立妙見坂小学校
- 交野市立長宝寺小学校
- 交野市立旭小学校
- 交野市立藤が尾小学校
- 交野市立私市(きさいち)小学校
中学校
高等学校
大学
特別支援学校
大阪府教育機関
日本郵政グループ
(2012年12月現在)
- 交野郵便局(私部) - 集配局。
- 交野幾野(いくの)郵便局(幾野)
- 交野藤が尾郵便局(藤が尾)
- 交野倉治(くらじ)郵便局(倉治)
- 交野星田郵便局(星田)
- 交野私市郵便局(私市)
- 郡津(こうづ)駅前郵便局(松塚)
- 大阪支店 イズミヤ交野店内出張所(私部西)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
- その他各郵便局にATMが設置されており、交野・交野藤が尾の各郵便局ではホリデーサービスを実施。
※交野市内各区域の郵便番号は「576-00xx」(交野郵便局の集配担当)となっている。
交通
鉄道
河内磐船駅は河内森駅と接続していないが、徒歩4~5分で乗換可能。また両線とも市内全駅に優等列車が停車する。
バス
京阪バスが運行。市内に京阪バス交野営業所がある。2012年4月よりダイレクトエクスプレス直Q京都号(京都交野なんば線)運行開始。京阪交野線交野市駅及び西日本旅客鉄道片町線(学研都市線)河内磐船駅に停留所あり。平日、土曜・休日ともに1時間に1本程度の間隔で運行中。
道路
名所・旧跡・祭事・催事
名所・旧跡
レジャー
- 府民の森くろんど園地
- 府民の森ほしだ園地
- 大阪市立大学理学部付属植物園
- いきいきランド交野(市営総合運動施設)
- 山野酒造酒造仕込蔵(酒造工程の全般的な見学及び試飲等・冬季限定)
祭り
- 七夕祭り(7月)
交野市内では、古くから七夕伝説や七夕にまつわる名所などが残されており、毎年7月、機物神社、星田妙見宮でそれぞれ特徴ある七夕祭が催される。
- 織姫の里天の川星まつり(8月)
今まで7月7日に行われていた「天の川七夕まつり」と8月に行われていた「交野市民まつり」が統合され、2011年から始まった新しい祭り。市民ステージや模擬店、そして竹や和紙で作られた灯篭のモニュメント、祭りならではのにぎやかさと神秘的な展示が同居する祭りで、市民・市外からの観光客ともども楽しめる内容となっている。
- 農業まつり(12月)
リングオブレッド交野市チャリティーマラソン
2012年より元阪神タイガースの赤星憲広と共催で開催しているチャリティーマラソン大会。多くの市民や市外からのランナーが参加している。第2回大会の大会参加者数(2013)は6054人。特徴としては沿道の市民やボランティアの声援がとても力強く、走っているランナーは心地良い気分になるらしい。行政と市民が一体となって作りあげた大会である。
交野市出身の有名人
- 沖浦啓之(映画監督・アニメーター)
- 古市貞秀(大相撲・元力士)
- 勢翔太(大相撲・現役力士)本名:東口翔太
- 高杉'Jay'二郎(ラジオパーソナリティ)
- 椎名法子(歌手)
- 石丸清隆(サッカー選手)
- 大塔正明(元プロ野球選手)
- プラスマイナス(吉本興業・baseよしもと所属)
- 三島輝史(プロ野球選手)
- 笑福亭仁鶴(落語家、出生は大阪市であるが本籍地は交野市)
- 林家笑丸(落語家)
- 渋谷敦志(写真家)
- 加藤虎ノ介(俳優)
- マナブ(SCREWのギタリスト)
- 北山高与志(キックボクサー)
- 前田政二(放送作家・タレント)
- 松尾依里佳(バイオリニスト)
- TETSU(少年カミカゼ)(ミュージシャン)
- 射駒タケシ(スロプロ)