梅田貨物線

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梅田貨物線(うめだかもつせん)は、大阪府吹田市吹田駅から大阪駅北側の梅田信号場梅田駅跡)、福島区福島駅を経由して此花区西九条駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線の通称である。

東海道本線支線吹田駅 - 福島駅間と大阪環状線福島駅 - 西九条駅間[1]の2路線に跨っている。旅客列車の増えている現在では「梅田線」と称されることもある[2]

概要

東海道本線と大阪の鉄道貨物の拠点である桜島線安治川口駅や、2013年3月末限りで廃止された梅田駅とを結ぶために設けられた貨物線で、貨物列車が多く運転されている。また、京都新大阪方面と関西国際空港南紀方面を結ぶ旅客列車も運転されている。

福島駅付近では、なにわ筋と平面交差しているため激しい渋滞を引き起こしている。1988年に臨時快速が運行を始めた直後は近接する阪神電気鉄道福島駅もまだ地上駅であったため、国道2号など周辺道路も含めて激しい渋滞を引き起こして不評を買った。加えて、この区間では徐行運転が強いられているためにダイヤのネックになっている。

全区間をJR西日本の近畿統括本部が管轄している。

路線データ

沿線概況

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|} 起点は吹田駅であるが、東海道本線(JR京都線)旅客線とは茨木駅南側で分岐している。下り列車は、茨木駅構内で左へ別れて貨物線へ入り、複々線の旅客線を乗り越えて大阪貨物ターミナル駅からの東海道本線貨物支線と合流後、千里丘駅付近から上り外側線の横を走行する。右手の吹田貨物ターミナル駅、続いて左手の岸辺駅を過ぎて吹田駅に至ると、城東貨物線片町線支線)と北方貨物線(東海道本線支線)が分岐する。

東海道本線(JR京都線)旅客線の複々線と北方貨物線の複線に並行して神崎川を渡り、東海道・山陽新幹線の手前で北方貨物線と分かれて新大阪駅に至る。新大阪駅の梅田貨物線にはホームがなく、梅田貨物線を経由する旅客列車は上り・下りとも東海道本線(JR京都線)の上り外側線の1線上のホームで客扱いを行っている。

淀川を渡った先で大阪駅に向かう東海道本線(JR京都線)旅客線と分かれると、西へカーブして新御堂筋をくぐり、続けて南へカーブしたのちに阪急京都本線宝塚本線神戸本線をくぐって単線になる。左前方には大阪ステーションシティとしてグランドオープンした大阪駅が見え、右手には梅田スカイビルがそびえる新梅田シティが広がる。梅田駅跡にあたる梅田信号場を過ぎると東海道本線(JR神戸線)をくぐって大阪環状線に沿い始め、福島駅のすぐ横にあるなにわ筋と交差する踏切を通過し、地上から高架に上がる。西九条駅までは貨物線専用の単線線路を有しており、高架区間を走行して阪神高速3号神戸線をくぐり、大阪環状線野田駅を通過すると、終点の西九条駅に到着する。

運行概況

貨物列車

テンプレート:更新 梅田駅廃止前の2011年3月改正時点では、吹田信号場方面からの梅田駅行き列車が15本(このうち2本は日曜日運休、1本が月曜日運休)、梅田駅始発列車が13本(このうち2本は日曜日運休)運行されていた。このほか、桜島線に直通する安治川口駅発着の列車が、毎日運転の列車が1日3.5往復、土曜・休日運休の列車が1日1往復運転されていた[5]

旅客列車

旅客列車の運転は、1988年の「なら・シルクロード博覧会」開催に合わせて臨時快速が新大阪駅 - 奈良駅間で運転されたのが最初である。定期列車の運転は、1989年7月22日に天王寺駅構内の阪和短絡線が完成し、特急「くろしお」「スーパーくろしお」が大阪環状線・梅田貨物線を経由して新大阪駅・京都駅への乗り入れを開始したときである。南紀方面から新幹線接続駅へ直接乗り入れることができるルートは、それまで阪和貨物線関西本線大和路線)・奈良線を経由して京都駅に至るルートであったが、これ以降は梅田貨物線を経由して運転されることになった。

1990年3月からは、沿線で朝釣りをする人達によく利用されていたことから"太公望列車"とも呼ばれていた新宮行きの夜行快速列車が天王寺駅始発から新大阪駅始発に変更されている(「紀勢本線#夜行列車「南紀」・「はやたま」、"太公望列車"」も参照)。1994年9月4日関西国際空港が開港し、特急「はるか」が京都駅まで運転が開始されると、梅田貨物線を運転する旅客列車は大きく増加した。

2010年3月13日現在の定期列車は特急列車が40往復、快速が新大阪駅 → 御坊駅間と新大阪駅 → 紀伊田辺駅間に1本ずつ、B快速が和歌山駅 → 新大阪駅間で1本運転されている。

2010年には平城遷都1300年記念事業に協賛して行われた「奈良デスティネーションキャンペーン」にあわせ、臨時特急「まほろば」がなら・シルクロード博覧会の臨時列車と同じく新大阪駅 - 奈良駅間に運転された。

使用車両

定期列車として運転されている車両は次の通り。

現在の使用車両

旅客列車

すべて吹田総合車両所日根野支所に配置(2012年6月1日に車両部門の組織改正が行われ、日根野支所は日根野電車区に相当する[6])の電車で運転されている。

貨物列車

過去の使用車両

  • 165系
    • 1990年3月から2002年3月まで、新大阪発の快速新宮行き(2000年10月からは紀伊田辺行き)として使用されていたが、221系に置き換えられた。
  • 485系
    • 1990年4月から9月まで、花の万博アクセスのため大阪環状線経由で京橋駅へ乗り入れた臨時特急「エキスポ雷鳥」で使用。
  • 681系683系
  • 221系
    • 2002年3月から2010年11月まで、165系に代わって深夜の新大阪発の快速紀伊田辺行き(2010年3月からは御坊行き)として使用されていたが、225系に置き換えられた。
  • 113系
    • 1988年に設定された臨時快速と、1989年7月22日から2011年12月10日まで早朝の新大阪駅発着の阪和線・紀勢本線直通の快速列車として使用されたが、223系に置き換えられた。

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歴史

1928年、大阪駅の北側に貨物駅として梅田駅が開設されるのと同時に開業したが、当時の同駅は大阪駅と同一駅の扱いで独自の営業キロが設定されていなかった。また、1934年には西成線の福島駅まで延伸されたが、これも営業キロが設定されていなかった。「梅田貨物線」に独自の営業キロが設定されるのは1961年のことである。しかし、旅客列車も運転されているにも関わらず、運賃計算の際には梅田貨物線経由の営業キロは適用されず、新大阪駅 - 西九条駅間は大阪駅経由で計算されている。さらに天王寺駅を跨ぐ場合は西九条駅経由ではなく鶴橋駅経由での計算となる。

年表

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  • 1928年昭和3年)12月1日:上淀川仮信号場 - 梅田駅間が開業(営業キロ設定なし、梅田駅は大阪駅と同一駅扱い)。
  • 1934年(昭和9年)
    • 6月1日:福島駅 - 梅田駅間が開業(営業キロの設定なし)。
    • 6月2日:上淀川仮信号場廃止、上淀川仮信号場 - 梅田駅間の路線の起点を吹田駅に変更。
  • 1961年(昭和36年)4月6日:営業キロ設定(梅田駅を大阪駅との同一駅扱いをやめ別線別駅扱いに変更)、吹田駅 - 梅田駅間(7.6km)、梅田駅 - 福島駅間(1.0km)となる。
  • 1965年(昭和40年)3月18日:梅田駅 - 福島駅間改キロ(-0.1km)。
  • 1969年(昭和44年)9月13日:吹田駅 - 梅田駅間が電化。
  • 1970年(昭和45年)4月1日:梅田駅 - 福島駅間が電化。
  • 1974年(昭和49年)10月1日:東海道本線支線区間の区間表示変更、吹田駅 - 梅田駅 - 福島駅間(8.5km)となる。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継(全線の旅客営業開始)。日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる。
  • 1988年(昭和63年)4月24日 - 10月23日:新大阪駅 - 奈良駅間の臨時旅客列車設定。
  • 1989年平成元年)7月22日:定期旅客列車設定。
  • 2010年(平成22年)12月1日:組織改正により、大阪支社および京都支社の管轄から近畿統括本部の管轄に変更[7]
  • 2013年(平成25年)4月1日:梅田駅廃止[8]。残された行き違い設備は梅田信号場となる[9]

今後

2004年10月の近畿地方交通審議会答申第8号では、「京阪神圏において、既存施設の改良に関し検討すべき主な事業」として、大阪駅北地区(北ヤード)再開発に関連して、梅田貨物線の地下化と、九条梅田線四つ橋筋との交差点北西部付近に新駅(北梅田駅〈仮称〉)を設置し、特急「はるか」や「くろしお」などを停車させることで関西国際空港や和歌山方面へのアクセスの向上を図ることが盛り込まれた[10]。また、新聞報道によると、2010年度中には2.9kmの地下化や新駅の建設などにつき大阪市により都市計画決定がなされるという[11]。その後、2013年3月に廃止された梅田貨物駅の跡地が2014年度末までに更地化される見通しであり、それを待って2015年度にも梅田貨物線地下化工事に着手、併せて同駅も建設、2023年度頃に完成見通しである、との新聞報道がなされた[12]

同答申では「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として、なにわ筋線JR難波駅汐見橋駅 - 新大阪駅間10.2km)が盛り込まれたが、北梅田駅 - 新大阪駅間は当線と共用する予定である。

また、建設中のおおさか東線新大阪駅 - 放出駅間(2019年春全線開業予定)のうち、新大阪駅から西吹田駅(仮称)付近まで東海道本線(JR京都線)と並行するとされていた区間について、2009年に計画が変更され、線路を増設せずに神崎川北方で当線から分岐することが決定している。

駅一覧

凡例
(貨)は貨物駅
線路 … ∥:複線区間、|:単線区間(列車交換不可)、∨:ここより下は単線、∧:ここより下は複線
正式
路線名
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 線路 所在地
東海道
本線
吹田駅 - 0.0 西日本旅客鉄道東海道本線(本線・北方貨物線)・片町線貨物支線(城東貨物線 吹田市
新大阪駅[* 1] 3.8 3.8 西日本旅客鉄道:山陽新幹線
東海旅客鉄道:東海道新幹線
大阪市営地下鉄 御堂筋線
大阪市 淀川区
梅田信号場 3.8 7.6   北区
福島駅 0.9 8.5 西日本旅客鉄道:大阪環状線[* 2] 福島区
大阪
環状線
西九条駅 2.6 11.1 大阪環状線(実際の線路の分岐駅)・桜島線(JRゆめ咲線)
阪神電気鉄道阪神なんば線
此花区

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脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

  • 川島令三編著『東海道ライン - 全線・全駅・全配線』8 米原駅 - 大阪エリア、講談社、2009年。ISBN 978-4-06-270016-0。

関連項目

テンプレート:東海道本線関連路線

テンプレート:西日本旅客鉄道近畿統括本部
  1. 線路財産名称は「環状第三線」となっている。
  2. 1994年にテイチクビデオより発売された前面展望ビデオ『281系関空特急はるか』のパッケージの説明や映像には「梅田線」と書かれている。
  3. 梅田貨物線を経由する旅客列車を利用した場合、運賃計算上は大阪駅を経由したものとして扱われる。「歴史」の節も参照。
  4. 『JR特急10年の歩み』弘済出版社、1997年、p.192。ISBN 4-330-45697-4。
  5. 『貨物時刻表』2011 鉄道貨物協会
  6. 「車両部門の組織改正 JR西日本、近畿統括本部」『交通新聞』2012年6月5日
  7. 組織改正などについてインターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2010年11月16日
  8. テンプレート:PDFlink - 日本貨物鉄道プレスリリース 2013年3月13日
  9. 梅田信号場 踏切の遮断棒が降下しなかった事象について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2013年4月11日
  10. テンプレート:PDFlink - 近畿運輸局
  11. 北ヤードJR地下化 年度内に都市計画 大阪市が方針(インターネット・アーカイブ) - 読売新聞 2011年1月15日
  12. キタ〜関空直結「うめきた」新駅、平成27年度にも着工 35年ごろ完成 - 産経新聞 2012年12月31日


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