こうや (列車)

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こうやとは、南海電気鉄道難波駅 - 極楽橋駅間を南海高野線経由で運行する特急列車である。また、本稿では、難波駅 - 橋本駅間を同線経由で運行する特急列車である「りんかん」についても記す。

運行概況

「こうや」

難波駅 - 極楽橋駅間でかつ全車座席指定の4連運行で運転される。ただし、難波駅 - 橋本駅間を「りんかん」と併結で8連運行を行う列車もある(併結列車については後述)。下り列車の橋本駅 - 極楽橋駅間の無停車運転中には、高野山の観光案内放送を常に流している(ケーブルカーとは少し内容が違う)。冬季に車両定期検査を行うため、その期間の土曜日・休日には「りんかん」となる列車がある(車両定期検査を行う期間の運行については後述)。

英語表記は「Ltd. Exp. KŌYA」だが、以前は「SUPER EXPRESS KŌYA」であった。(「SUPER EXPRESS」は超特急の対訳であり、新幹線の種別呼称などに用いられている。)

橋本駅以南の単線区間山岳路線区域の急勾配や半径100m前後のカーブが連続して、高野下駅以南で制限速度が33km/hに抑えられている影響から、表定速度は最速列車でも平日の「こうや5号」の49.1km/h(橋本駅 - 極楽橋駅間37.1km/h)と非常に遅く、最も所要時間がかかる同列車では平日の「こうや2号」、休日の「こうや6号」の43.4km/h(極楽橋駅 - 橋本駅間27.6 - 29.7km/h)と最速の快速急行並に低い。とりわけ山岳・単線区間の速達性に乏しく、時間帯によっては「りんかん」と橋本駅で接続する各駅停車とを乗り継いだ方が2 - 3分速く到着する場合もある。また複線区間である難波駅 - 橋本駅間もカーブが多く線路の整備が行き届いていない区間があることや過密ダイヤの影響で表定速度は60km/h前後に留まっている。[1]

「りんかん」

難波駅 - 橋本駅間で運転され、「こうや」と同様、全車座席指定で4連の列車と8連の列車がある(8連の列車は「こうや」との併結列車も含まれるが、それについては後述)。2000年12月22日までは(「こうや」も含めて)全列車4連運行であった。英語表記は「Ltd. Exp. RINKAN」。

大半の列車が橋本駅で極楽橋駅・高野下駅発着の列車との接続に考慮されている。そのため下り列車は急行と同様、列車名の前に「高野山・極楽橋連絡」や「高野下連絡」を冠して案内されることが多い。これにより運行区間内輸送のみならず、「こうや」・快速急行・急行を補完しつつ、橋本駅での接続により高野山へのアクセスも担っている。前述「こうや」の項にもあるように、特に橋本駅で各駅停車との接続が良好な便においては難波駅 - 極楽橋駅間を「こうや」並みの1時間25 - 30分前後で利用できる便も多い。また河内長野駅で、朝ラッシュ時の上り列車は難波駅行きの急行、夕方ラッシュ時以降の下り列車(土休日の一部列車を除く)は林間田園都市駅行きとの接続が考慮されている。

車両定期検査を行う期間は、8連の列車の一部が4連となる。また、同期間の土曜日・休日には「こうや」に代わって運行する列車がある。これは、特急用車両が合計4本(30000系2本、11000系1本、31000系1本、このうち極楽橋駅まで乗り入れられるのは30000系と31000系の3本)なので、同期間は車両不足になるためである。同期間の運行時は駅掲出のポスターなどで予告される。また車両トラブルなどのイレギュラーが発生した場合も同様の措置が行われる。また人身事故など列車の運行障害が発生した場合、泉北線の直通列車同様真っ先に運休となる。

「こうや・りんかん」 

「こうや」と「りんかん」の併結列車で難波駅 - 橋本駅間は8連(極楽橋側4両が「こうや」、難波側4両が「りんかん」)、橋本駅 - 極楽橋駅間は「こうや」単独の4連となる。橋本駅で増解結を行う。「りんかん」の8連運行を開始した2000年12月23日より運行されるようになった。列車案内等では「こうや・りんかん」(英語表記は「Ltd. Exp. KŌYA & RINKAN」)と表記されるものの、運用上はあくまでも「こうや」と「りんかん」の併結列車という扱いである。そのため号数も別になっており、当編成の「りんかん」には「こうや」の号数に80を加えた番号が付与されている。ただし、列車番号は共通である。また、難波駅での発車時の自動放送では「特急こうや・りんかんが発車します」とアナウンスされている。

平日上下1本ずつ、土休日下り1本運行されている。当初は平日のみであったが、2005年10月16日より(下りのみであるが)土休日にも運行されるようになった。ただし、車両定期検査を行う期間は、平日のみの運行となる(同期間の土休日は該当列車が「りんかん」単独の4連となる)。

停車駅

各列車とも共通(前述の通り、「りんかん」は難波駅 - 橋本駅間の運行)

特急料金

各列車とも共通。大人料金(小児半額・10円未満切り上げ)。(単位:円)

難波
510 新今宮
510 510 天下茶屋
510 510 510 堺東
510 510 510 510 金剛
510 510 510 510 510 河内長野
510 510 510 510 510 510 林間田園都市
510 510 510 510 510 510 510 橋本
780 780 780 780 510 510 510 510 極楽橋

車両・設備

  • 「こうや」
    高野線山岳区間を運行することから、ズームカーと呼ばれる以下の車両が限定的に使用される。
    • 30000系
    • 31000系
      車両数が非常に少なく(30000系は2本、31000系は1本のみ)、予備車は存在しないため、多客期には一般車両の2000系も使用される(故障や検査などの緊急時に代走することもある)。この場合、特急料金は不要である。
  • 「りんかん」
    基本的には山岳区間を運行しないため、以下の車両が使用される。
    • 11000系:専用車両。
    • 30000系
    • 31000系

歴代専用車両

  • 1251形クハ1900号(1951年 - 1961年)
  • 20000系(1961年 - 1985年)
  • 11000系(1992年 - )※「りんかん」のみに運用される。

沿革

  • 1951年7月7日、「こうや号」運転開始。
  • 1952年7月29日座席指定制とし、座席指定料金制定。
    この時に「貴賓車」と称された「クハ1900形車両」を連結した専用列車となる。
  • 1961年7月5日、「デラックスズームカー」と称された20000系電車に使用車両を変更。
    しかし1本のみしか無かったため、多客期であっても2往復の運用にとどまり、臨時列車については21000系電車(扉間クロスシート車)により運行された。また、閑散期にあたる冬季には運休し、車両定期検査を行っていた。
  • 1966年12月1日、新今宮駅の開業に伴い、同駅への停車を開始。
  • 1983年6月26日30000系電車に交代。河内長野駅への停車を開始。
    この車両は2本製作されたことから、ようやく通年毎日運行が可能となる。これにより、閑散期2往復、多客期4往復に増発される。
  • 1985年6月16日難波駅 - 橋本駅間に座席指定特急の運行が開始される。
    この列車は「H特急」の通称が付いていた。なお、前面方向幕表示は「特急 難波 - 橋本」と上下2段表示で記されていた。
  • 1990年7月1日、「H特急」のみ、林間田園都市駅への停車を開始。
  • 1992年11月10日、「りんかん」用車両として11000系電車を使用開始。
    これにより難波駅 - 橋本駅運転の特急(H特急)を「りんかん」と命名し、金剛駅への停車を開始。同時に「こうや号」は「こうや」に名称を変更し、林間田園都市駅、金剛駅への停車を開始。
  • 1999年3月1日、「こうや」・「りんかん」増発用車両として31000系電車の使用を開始。
  • 2000年12月23日、「こうや」・「りんかん」天下茶屋駅への停車を開始。平日ラッシュ時のみ「りんかん」の8連運行を開始。平日の6時台上りと23時台下りに「りんかん」増発。
  • 2001年7月7日、「こうや」運転開始50周年記念イベントを開催。
  • 2003年5月31日、「こうや」・「りんかん」の禁煙車を従来より増設。
  • 2005年10月16日、「こうや」の発車時刻および編成両数が一部変更に。土休日朝の一部列車が8連となる。土休日の昼間時間帯と夕方に「りんかん」増発。
  • 2008年11月1日、「こうや」・「りんかん」を増発。
    これにより平日には7時台に下り「りんかん」、3月 - 10月の月・火・金曜日限定で運行する列車をそれぞれ増発。土休日には増発のほかに、「りんかん」の一部を「こうや」に変更。
  • 2011年9月1日、「こうや」・「りんかん」全列車・全席禁煙を実施[2]
  • 2011年9月5日 - 10月3日台風12号による大雨の影響で橋本駅 - 紀伊清水駅間の紀ノ川橋梁において、線路に異常が認められたため、この期間「こうや」は橋本駅止まりになる。(列車の愛称は「こうや」のままである)
  • 2013年12月18日 - 12月25日:平日22-23時台下りの「りんかん」が三日市町駅臨時停車[3]

脚注

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関連項目

  1. 南海電気鉄道以外の大手私鉄と比較しても、特急「こうや」の表定速度は最速列車でも東京地下鉄(東京メトロ)副都心線急行の表定速度に過ぎず、最も所要時間がかかる同列車は相模鉄道本線いずみ野線横浜駅 - 二俣川駅 - 湘南台駅間で運転する快速の表定速度を下回り、東京地下鉄(東京メトロ)東西線快速の表定速度に過ぎない。
  2. テンプレート:PDFlink - 南海電鉄 2011年5月30日
  3. 特急りんかんの「三日市町駅」臨時停車について