南海鋼索線

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鋼索線高野山駅

鋼索線(こうさくせん)は、和歌山県伊都郡高野町にある南海高野線の終点極楽橋駅から霊峰高野山の玄関口である高野山駅までを結ぶ、南海電気鉄道ケーブルカー路線。「高野山ケーブル」と通称される(参考)。

2両連結の車両(コ11・21形)が最大568.2の勾配を往復している。極楽橋駅では高野線の列車と、高野山駅では金剛峯寺などがある高野町の中心部とを結ぶ南海りんかんバスの路線バスと接続している。

PiTaPaおよびICOCAなどPiTaPaと相互利用可能なIC乗車カードが利用できる。鋼索鉄道(ケーブルカー)でICカードを導入したのは、日本国内では当路線が初めてである。なお2013年4月現在、日本国内でICカードが利用できる鋼索鉄道は当路線のほか、PASMOエリアの御岳登山鉄道高尾登山電鉄筑波観光鉄道の3事業者がある。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):0.8km
  • 方式:単線2両交走式
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:2駅(起終点駅含む)
  • 高低差:330m

運行形態

高野線の列車の極楽橋駅発着時刻に合わせて運行されている。このため、運転間隔は不均等だが、おおむね10 - 40分毎に運行され所要時間は5分。また、積み残しが発生した場合には当該便の7分後に臨時便を運転する。

交走式ケーブルのため、極楽橋・高野山両駅の発車時刻は同一であるが、高野山駅発極楽橋行きの場合、極楽橋駅で高野線の接続列車がない場合は回送便として客扱いを行わない。このため、上りと下りで時刻表上の運行本数に差がある。[1]

過去には、極楽橋で難波方面への接続列車がない便でも客扱いを行っていた。例えば、2008年11月時点では、高野山駅発極楽橋駅行き最終便は22時42分発であったが、高野線の最終列車後であり、乗客はほとんどいなかった。実質的な最終便は、その1本前(21時40分発)であり、極楽橋駅で橋本行き最終各駅停車(21時48分発)に接続し、橋本駅では難波行き急行(22時30分発)に約2分で接続していた[2]

また、災害や定期点検などで運休する場合は、高野線学文路駅から南海りんかんバスによる代行バスが運行され、その場合は千手院橋停留所が臨時の高野山駅となる。

運賃は380円。南海電鉄の鉄道線と跨って利用する場合は鉄道線の運賃にそのまま加算される。乗り継ぎ割引は適用されない。

なお、駅発車時と駅進入時に警笛を吹鳴する。発車直後には高野山の観光案内をBGMとともに、女性の自動音声で放送する。BGMには、以前はサラ・ブライトマンクエスチョン・オブ・オナーを使用していたが、現在はオリジナルメロディを使用している。

歴史

  • 1924年(大正13年)4月8日 高野登山鋼索鉄道に対し鉄道免許状下付(伊都郡高野村-同郡九度山町間)[3]
  • 1925年(大正14年)4月4日 高野山電気鉄道に改称(届出)[4]
  • 1930年(昭和5年)6月29日 高野山電気鉄道により極楽橋 - 高野山間が開業。
  • 1947年(昭和22年)3月15日 社名変更により、南海電気鉄道鋼索線となる。
  • 1953年(昭和28年)6月23日 車両を2代目のコ1形(当時としては採用例の少ないアルミ合金製)に置き換える。
  • 1964年(昭和39年)12月17日 車両を3代目(現行)のコ11・21形に置き換える。

駅一覧

全駅和歌山県伊都郡高野町に所在。

駅番号 駅名 営業キロ 接続路線
NK86 極楽橋駅 0.0 南海電気鉄道:高野線
NK87 高野山駅 0.8 南海りんかんバス

関連項目

脚注

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外部リンク

テンプレート:南海電鉄の鉄道路線
  1. テンプレート:PDFlinkテンプレート:PDFlinkの比較による
  2. 南海高野線主要駅で無料配布された冊子型の「南海電鉄(高野線)時刻表」2008年11月発行分より
  3. 「鉄道免許状下付」『官報』1924年4月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. 『鉄道省鉄道統計資料. 大正14年度』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)