ウルトラマン80
テンプレート:Pathnav テンプレート:告知 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『ウルトラマン80』(ウルトラマンエイティ)は、1980年(昭和55年)4月2日から1981年(昭和56年)3月25日までTBS系で毎週水曜19:00 - 19:30(JST)に全50話が放送されたTBS・円谷プロダクション製作の特撮テレビ番組、また、その劇中に登場するヒーローの名。ウルトラシリーズ通算第9作目であり、第3期ウルトラシリーズの2作目にあたる。
目次
物語
激しかった怪獣との戦いが過去のものとなり、地球には平和が続いていた。
そんなある日、桜ヶ岡中学校に新人教師・矢的 猛(やまと たけし)が新しく赴任してきた。「一所懸命」をモットーとする彼は早速、1年E組を受け持つことになったが、5年ぶりとなる怪獣復活を確信して個人的に調査を続けていた。猛こそ、M78星雲から秘密裏に地球に派遣されていたウルトラマン80の仮の姿だった。人間の負の感情・マイナスエネルギーが怪獣を生み出すということに気付き、それを根本から断つために教鞭を取っていたのである。
5年ぶりに出現した怪獣クレッセントを倒した後、猛は地球防衛軍の極東エリア・UGMのオオヤマ一樹キャップからのスカウトを受け、UGMに入隊。UGM隊員と教師という2つの職業とウルトラマンをかけもちしつつ、怪獣と戦っていくことになる。
作品解説
製作経緯
1975年、『ウルトラマンレオ』放送終了をもってウルトラシリーズは一時中断していた。しかし、1979年、シリーズ初のアニメーション作品となる『ザ☆ウルトラマン』で再開され、その成功を受けて本作が製作された[1][注 1]。実写作品としては5年ぶりで、80という名は「1980年代の新たなウルトラマン」を由来とする。
「新しいウルトラマン」としての新機軸として、主人公が中学校の教師となり学校が日常の舞台とされた。企画書では、児童の殺人や自殺といった暗い世相に言及し、「“生命の尊さ”、“愛の美しさ”、“勇気の誇らしさ”を啓蒙し、“ウルトラ文化”と呼ばれる子供文化を作り上げていきたい」とし、その手段として「ウルトラマン=先生というドラマ設定とした」と記されている[2]。こうして、当時の子供たちを取り巻く不穏な世相を象徴する形で、「地球人の憎しみ、悲しみなどの邪悪な心(マイナスエネルギーテンプレート:Refnest)が怪獣を生み出す」という設定を導入し、ウルトラマン80は怪獣と直接戦うだけではなく、「怪獣を生み出す人間の邪悪な心を正すため、教師として子供たちの教育に取り組む」というドラマ作りが行なわれた[1]。
主人公が学校教師である点は、当時流行した同じTBSのテレビドラマ『3年B組金八先生』や日本テレビ系の『熱中時代』などと共通しているが、このコンセプトは『ウルトラマンレオ』終了時にすでに存在した[3]。湯浅監督は、賛否両論のあるこの「主人公を単に防衛チームの隊員ではなく、教師にした」という設定は、安易に当時の「先生物」のブームに便乗したわけではなく、プロデューサーの「なぜいま、ウルトラマンを作らなければならないか」という問いかけに応じたものであり、「万能」のウルトラマンに「先生」という肩書を加え、「昼間、授業中に怪獣が出たらどうするのか」といった葛藤から生まれるドラマに主眼を置いたものだったとしている。
本作の企画は、TBSの赤坂の寮で週に一回会議が行われ、そして進められた。テーマは「いま、ウルトラマンを復活させる意義は何か」というもので、円谷プロ側は、「従来のスタイルでやりたい」と希望した。これに対し、TBS側でも「安全策をとるべきである」という意見もあったものの、「80年代のウルトラマンが以前のものと同じでいいはずがない」という、プロデューサーの権限により、「教師設定」が導入されたテンプレート:Sfn。そして、TBS側によって、湯浅監督や平野靖司、土筆勉ら円谷プロ系でない外部の新しい監督、脚本家が集められ、「新しいウルトラマンをどうするか」との論議は放映開始後も熱く戦わされた。
本編監督には、大映で昭和期の「ガメラシリーズ」全作を担当し、大映倒産後は『刑事犬カール』(東京映画、1977年)などのTBS系のテレビドラマを多く手がけた湯浅憲明がメインに迎えられた。湯浅は本作に携わる前に、大場久美子主演版のテレビドラマ『第二期コメットさん』(制作した国際放映と、当時の円谷プロは共に東宝系列の会社であった)で、ウルトラマンタロウやウルトラマンレオがゲスト出演するエピソードを局と組んで監督している(視聴率は30%を超えた)。ほかには松竹出身の広瀬襄、大映テレビの作品を数多く手がけている合月勇が演出陣に加わっている。
設定の変遷
学園ドラマの設定を導入したことは、生徒が学園生活で出会う問題と怪獣の発生を絡めた佳作をいくつか生み出した。しかし、放映時間30分ではいじめや不登校、異性交遊などの当時の教育問題と怪獣を並立して描くことに限度があり、また、実在の学校施設を借りてのロケ撮影の日程(おもに日曜日に撮影された)を組むことが制作スケジュール上の制限となっていった。
こうした中で、「学園物」設定を主張した橋本プロデューサーが放映途中でラジオ部に異動。これを受け、TBS編成局は「やはり昔のスタイルでいこう」と円谷プロ側に伝えてきた。こうして、第13話以降は「学園物」の設定とともに、矢的猛の「学校教師」としての設定は切り捨てられ、UGMを舞台として隊員たちの活動を描く従来の「ウルトラマンシリーズ」のドラマに路線変更された[2]。設定上、第13話以降も矢的猛は教師を続けていたのかどうかは劇中では語られておらず[注 2]、湯浅監督は本作を振り返り、「ウルトラマンの力に対する制限は、結局、円谷プロ側が許さなかった」、「中途半端になって、後悔の多い作品になった」と語っている。
設定変更後は、初期ウルトラシリーズを彷彿とさせるシリアスなSFドラマが志向されたが、視聴率は設定変更前よりも下がり、第31話でふたたび路線変更され、「毎回子どものゲストが登場して怪獣と絡む」というコミカルでファンタスティックな作劇に変わっている[2]。同時に番組の構成が、番組タイトルからアバンタイトルを挟んでオープニングへと移る形式に変化している。
また、第43話からウルトラシリーズ初の女性戦士[1][注 3]のユリアンが登場し、80とユリアンの2人を中心に据えた作劇がなされた。変身後の姿を見せるのは第49・50話のみ。
監督の満田かずほが当初、書き込んでいた最終回の草案にはユリアンは登場せず、前後編で構成されていた。しかし放送枠が特番で押されて足りなくなり、実際の最終回での80の登場は過去の怪獣との戦闘場面を流用したダイジェスト的な場面が大半となった。
このようにストーリー全体が4つのパートに分けて考えられることから、第1話 - 第12話を「学園編」、第13話 - 第30話を「UGM編」[2]、第31話 - 第42話を「少年ドラマ編」、第43話 - 第50話を「ユリアン編」などと呼称する文献もある。ただしこの呼称は公式のものではなく、第43話以降も「少年ドラマ編」と作劇イメージは同一であるため「ユリアン編」は「少年ドラマ編」の後半部ともいえる。第31話以降でも、比較的SF色のつよい話やシリアスな話も存在した(32話、35話、49話など)。
当初、80は「苦しい戦いと人間たちとのふれあいを経て、ウルトラ兄弟の仲間入りを果たす」と設定されており、番組宣伝ポスターにもゾフィーからレオまでのウルトラ兄弟が掲載されており、過去の作品との繋がりが明示されたが、後半の妄想ウルトラセブンとウルトラの父を除き、歴代ウルトラマンの客演はなかった。
こうした数々のテコ入れも効を奏することはなく、平均視聴率は10.0%(ビデオリサーチ関東地区調べ)と低迷。第二期シリーズの最終作『ウルトラマンレオ』の平均視聴率10.9%を更に下回る結果となった。
TBS側の意向を取り入れて失敗に終わったことに不満を抱いた当時の円谷プロダクション社長の円谷皐がTBSへ抗議したことで当時の編成局長と対立し、円谷プロの幹部はTBS役員室への出入りが禁じられるまでに至ったテンプレート:Sfn(もっともTBS側の意向を取り入れた序盤より、当初は円谷プロ側の希望でもあった「教師設定」削除後のほうが視聴率は低かった)。これによりTBSとの共同制作によるゴールデンタイム枠のウルトラシリーズは本作で終了したテンプレート:Sfn。国内TV番組としての「ウルトラシリーズ」は1996年に『ウルトラマンティガ』(毎日放送)が製作されるまで15年半に渡って休止した。そして、『ウルトラQ』から本作まで連続してきた物語は、25年後(2006年)の『ウルトラマンメビウス』(中部日本放送)で再開するまで待たされることとなる[注 4]。
特撮
アメリカの特撮映画『スター・ウォーズ』(1977年)や『未知との遭遇』(同年)は、世界的なSFブームを呼び、日本の特撮界にも大きな影響を与えた。円谷プロが翌年に製作した『スターウルフ』ではミニチュアの表面処理や演出に影響が見られる。続く本作も同様で、第6話のUFO出現シーンも、特技監督の高野宏一によれば、わざと『未知との遭遇』そっくりに撮影しているという。高野はこういったカットについて、『スターウルフ』での特撮と併せて「アメリカほど金をかけなくともTVでこれくらいの画は撮れる」との円谷プロ特撮スタッフの「自信の現れで一種の挑戦」だと語っている。特撮班の撮影日数は週に4、5日というペースであり、高野は「もう2、3日あればもっと内容の濃い特撮を撮れた」とコメントしている。
本編監督として参加した湯浅は、特撮スタッフと衝突することが多かった。円谷プロは本来、特撮技術者の集団であり、本編フィルムと特撮フィルムの編集権をめぐって、激しいやり取りもあったという。湯浅はウルトラシリーズでの防衛チームの存在意義が薄い印象を持っていたため、「怪獣をUGMが倒したところでウルトラマンが現れる」というストーリー案を出したところ、円谷プロ側から「ウルトラマンを馬鹿にしてるのか」と神を冒涜したかのような怒りを受けたという[注 5]。
湯浅によると、一度撮影中に怪獣のぬいぐるみが火薬の引火で全焼してしまったことがあったという。あっという間のことで、スタッフともども何もできなかったそうで、撮影を見学していた小林千登勢から「あれでいいのか?」と聞かれ、湯浅は「あれでいい」と必死でごまかしたという。
UGM基地は野外滑走路が設けられていて、スカイハイヤーやシルバーガルなどの離陸シーンでは、実在の戦闘機を改造した主力戦闘機が多数周囲に駐機していたり、現実にある管制塔での作業シーンが合成されるなど、現実感重視のミニチュアワークが見られる。基地自体が厚木付近に所在している設定であり、リアルな描写となっている。高野は放映当時、「『ウルトラマン』の怪獣の魅力みたいなものと『ウルトラセブン』のメカニックな面白さをうまく組み合わせてみたい」と意気込みを語っていた。
合成場面における新技術として、従来のリアプロジェクションよりも画質が鮮明なフロントプロジェクションを多用しており、コストを低減させながらも人物と特撮情景の融和に効果をあげている。
見せ場である都市破壊も、極めて精巧なミニチュアが製作され、特にナイトシーンなどでは優れたライティングで迫真の効果を挙げた。円谷プロとしては「ウルトラシリーズ」自体は数年のブランクがあるものの、『恐竜3部作シリーズ』、『メガロマン』など他社作品を含め、現場制作を絶やさなかったスタッフ陣の実績がこれを支えた。
作品全体のデザインは、円谷作品ほかで池谷仙克の美術助手を務めた山口修。山口は本編・特撮両方の美術を担当し、80や宇宙人・怪獣、UGMのヘルメット、隊員服、基地セットなどを手掛けている。
反響
本作を放映していた時期は保護者層による、子供番組の内容についての問題提起運動がさかんになっていた。その一環として当時の円谷プロに、本作の内容を問題視する冊子が届けられた。その内容は、第7話における暴力的な表現の回数や内容が、細かい統計データとして集計されており、更には「主人公が軍人であり共感できない」「サイレント作戦は戦時中の灯火管制を想起させ悪印象である」といった細部の演出への批判が記されていた。この冊子については、1993年に関連書籍[4]でその存在が紹介されファンの知るところとなった。ただし、同冊子は同時期に放送された他の子供向け人気番組についても作成され、特に本作を狙って批判する運動があったわけではない。この冊子のような指摘が実際の番組制作に影響を与えたという公式発表や証言は特に公表されていない。
ウルトラマン80
基本データ
- 身長:50メートル
- 体重:4万4千トン
- 年齢:8000歳
- 飛行速度:マッハ9
- 走行速度:時速1700キロメートル
- 水中速度:630ノット
- 腕力:12万トンタンカーを持ち上げる
- ジャンプ力:700メートル
説明
劇中では語られなかったが、80は宇宙警備隊の新人であり、地球での活躍いかんによってウルトラ兄弟入りが認められる「ウルトラ兄弟候補生」という設定があった。放送終了後、地球を去ったあとの80がウルトラ兄弟入りを果たしたのかどうかは明らかにされなかった[注 6]が、円谷の公式見解ではウルトラ兄弟の一員とされた。映像作品で兄弟の一員と認知されたのは2006年の『ウルトラマンメビウス』が初となる。2010年10月9日開催の『ウルトラマン80 30周年記念 "奇跡の"ファン感謝祭!』においてウルトラの父から「正式に」ウルトラ兄弟の一員と認められた[5]。
戦い方はアクロバティックな跳躍と多彩な光線技が特徴。作中において、ほかのウルトラ戦士からの助太刀を受けることはほとんどなく、劣勢に立たされることはあったが、怪獣や宇宙人を相手に全勝している(ウルトラ兄弟では唯一)。ただし、第49話でのプラズマやマイナズマとの戦いでは、敗北寸前のところをユリアンの助けで辛勝している。これ以前に80はユリアンに「自分が倒されたら代わりに地球を守れ」と自分の戦死を想定した発言を度々している。
ブライトスティック
矢的猛が常に携帯している変身アイテム。全長約23cmの棒状の特殊装置で、スティック内部には水晶状の発光部『クリスタルバー』が内蔵され、変身エネルギーが宿っている。基本的に変身する場所に制限は無いが、唯一バム星人が四次元空間に作り出した前線基地の中では変身できなかった(ただしコントロール装置を破壊後は変身できた)。
ブライトスティックは銃口に装着する銃のアタッチメントとしての使用も可能で、ウルトラシリーズ初の「変身以外の用途にも使える変身アイテム」でもある。これを利用して地球人に変身したゴルゴン星人の正体を暴いたり、ザタン星人を射殺した。また、バリアーを張ることも可能で、ギマイラが角から放った光線を弾き飛ばした。
変身方法
猛が正拳突きのように両拳を右・左の順に連続して突き出したあと、「エイティ!」と叫びつつ右手でブライトスティックを頭上に掲げて、スティックのボタンを押すとクリスタルバーが伸長・発光し、変身エネルギーが猛の身体を包み変身する。最終回で地球を去る際の変身では「エイティ!」と叫ばなかった。
ウルトラマン80の能力
- サクシウム光線
- 左腕を上に、右腕を横に伸ばした後、L字型(逆L字型の場合もある)に組んで放つ、80が最も得意とする必殺光線。エネルギーを調節することで、爆破するタイプや炎上させるタイプなどに使い分けられる。設定ではセブンのワイドショットと同等かそれ以上の威力とされる(古い資料には、タロウのストリウム光線よりも強力とするものもある)。左右どちらの腕からでも発射可能。右拳を握って赤外線を含ませた「ガッツパワー光線」というバリエーションもあり、赤外線に弱いグロブスクを倒した。ネーミングはsuccessから。
- サクシウム光線が怪獣に命中すると、怪獣が倒れたり爆発する前にその身体がストロボのように光るのが特徴。これは怪獣のスーツに実際にストロボ球を多数仕込んで発光させるという方法で、他のウルトラ戦士の光線技には見られない80独特の効果を出すことに成功している。当時のアトラクションショーでも、この演出が行われていたものがある。
- バックルビーム
- 80の腹部にあるウルトラバックルから放つ光線。いくつもの光の矢が拡散、その後一点に収束し相手を貫く。威力はサクシウム光線よりも強く[6]、サクシウム光線の通じない怪獣に対して使用することが多い。
- 八つ裂き光輪
- 初代ウルトラマンから教わった技で、バルタン星人(6代目)を真っ二つにした[注 7]。ウルトラマンのものと異なり、外周にのこぎり状の刃はなく、リング状である。
- ウルトラレイランス
- サクシウムエネルギーを槍状にして投げつけ、敵を刺し貫く技。ダロンを倒した。『ウルトラマンメビウス』客演時にも繋ぎ技として使用した。
- ウルトラスパイラルビーム
- 両手先を合わせて発射するリング状の光線。アブドラールスのUFOを撃墜した。『ウルトラマンメビウス』客演時にも敵の撃墜のために使用した。
- ウルトラアローショット
- 手先から発射する矢尻型光弾。威力は低いが連射可能で、ノイズラーに使った。サイドスローで撃ち出す変形型もあり、そちらは「ウルトラスラッガー投げ」と呼ばれ、オコリンボールとザキラにダメージを与えた。強化版の「ウルトラダブルアロー」はテンプレート:Refnest、左右の手から1発ずつ交互に発射され、敵に連続で斬りつけてから戻ってくる技で、ガルタン大王の青竜刀を破壊したほか、ガビシェールの肩の管などを切り裂いた。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではウルトラマンベリアルに対して使用した。
- ウルトラアイスポット
- 両目から放つ赤い光線で、再生能力を持つサラマンドラの細胞を焼き尽くしたほか、ファイヤードラコなどにダメージを与えた熱線タイプと、マイナスエネルギーで凶暴化したジャッキーを正気に戻し、ジャッキーが体内から抜けておとなしくなったズルズラーを元の象に戻した還元光線タイプがある。
- イエローZレイ
- 腕を伸ばして指先から放つ、リング状の黄色い光線。メカの機能を狂わせる効果がある。アルゴンのUFOや、ロボフォーに使った。
- ウルトラオーラ
- 全身のエネルギーを溜めて、光の矢に変えて放つ強力技、ウルトラレイランスの数倍の威力を持つ。命中すると熱エネルギーが敵を包んで消滅させる。ゴースドンを倒した。
- フリージィングレーザー
- 両手の先を合わせて放つ超低温ガス。ザタンシルバーの動きを止めた。
- タイマーショット
- 胸のカラータイマーから放つリング状の電撃光線。ザタンシルバーの傷口に放って内部メカを破壊して倒したほか、説得で動きが鈍った妄想ウルトラセブンの活動を止めた。バルタン星人(6代目)にも使ったが、あまり効果がなかった。
- ウルトラショット(ウルトラストレートフラッシュ)
- 腕を真っ直ぐに伸ばして手先から放つ光線。威力が低いため牽制技として多用された。両手先を合わせて放つ強化版もあり、こちらはガモスに使用した。
- シューティングビーム
- 手先から放つ光線。主に牽制に使用され、腕を開いて放つエネルギー波タイプをロボフォーに、腕を閉じて放つ針状光弾タイプをバラックシップに使った。
- ハンドアップ光線(雲流レイ)
- 両手のひらを上に向けて放つエネルギー波で、サクシウム光線と同等の威力があるらしい。アルゴンを倒した。
- スパーク光線
- 敵の頭上を空中旋回しながら胸のカラータイマーから連射する電撃光線。メカギラスの回路をショートさせた。
- タイマースパイラル
- 胸のカラータイマーから放つ渦巻状の光線。80に凧揚げされて空に浮かぶゴースドンに使った。ゴースドンは回転しながら墜落した。
- フラフープ光線
- 光の輪を敵の頭上に放ち、光の輪は真下に無数の輪を発生させて敵を包み込んで消滅させる。ゲラを倒した。
- ボディスパーク
- 全身から高圧電流を流して自分を捕らえている敵を痺れさせてふりほどく。ズラスイマーなどに使った。
- ダブルスパーク
- 胸の前で交差させた両手から光を放ち、敵の目を眩ませる。光に弱いアルゴ星人に使用。
- メディカルパワー
- 生命力を活性化させる光線。第6話で入院中の明男少年を治療し、第31話でゾラが枯らした花畑を復活させた。
- リングリング光線
- 両手を合わせて放つリング状の黄色光線。イダテンランをマラソン小僧に戻した。
- ウルトラウェーブ
- 右手から放つ青い波状光線。可視光線の歪みに隠れたグロブスクを発見した。
- 透視能力(ウルトラシューティングアイ)
- 姿を消したバルタン星人(5代目)を探し出した。変身前でも使用可能で、XXレントゲン光線、赤外線、ウルトラアイと、数種類存在する。
- 縮小光線
- 胸のカラータイマーから放つリング状光線。ミューを小さくした。
- ウルトラ観音光線[7]
- ズラスイマーを封印していた平和観音像とともに放つ光線。ズラスイマーをおとなしくさせ、地底に封印した。
- ウルトラナックル
- 左右の拳から連続で放つ強烈なパンチ。ガモス戦では、空中からマッハ9のスピードで急降下して放つ「フライングパンチ」を披露した。
- ウルトラチョップ
- 手先に集めたエネルギーを叩き込む鋭いチョップ。地球で最初に戦った相手のクレッセントには手先を赤く燃え上がらせて放ち、その後もゴモラIIやガモスなど多くの怪獣に使用した。
- ウルトラ拳
- 腕先にエネルギーを集中して赤く光らせて決めるチョップ。メカギラスに対して使用したが、バリヤーで防がれてしまった。
- 80キック
- 突進してくる敵に正面から浴びせる、スピーディなキック。
- 爆弾キック
- 足先に注ぎ込んだエネルギーが、敵に命中すると同時に爆発する強烈なキック。
- カンガルーキック
- 地面に手を突いた状態で、両足を後ろに蹴り上げ、相手を跳ね飛ばす技。主に背後から襲いかかる敵に有効。
- ウルトラ400文キック
- ジャンプして敵の頭部目掛けて決めるキック。繋ぎ技として多用される。
- ムーンサルトキック
- 空中で1回転しながら急降下し、足先を発光させてキックを決める。ウルトラ400文キックの強化版であり[8]、80最強の破壊力を持つ[9]。ギマイラを倒したほか、ガゼラの胸の増幅器を外したり、レッドキング(3代目)に大ダメージを与えた。
- 逆立ちアタック
- 相手の足元で倒立し、強力な蹴りを見舞う技。
- ウルトラスウィング
- バルタン星人(5代目)の足を掴んで振り回し、宇宙船に投げつけて倒した。80はほかにも岩石落とし、背負い投げ、首投げ、巴投げといった投げ技が使える。
- ウルトラパワー
- 怪力を発揮した両腕で相手を頭上に持ち上げ、地面に叩きつける荒技。また、同種の技として、怪力によってメダンを宇宙空間へ運搬した「ウルトラリフティング」もある。
- ウルトラボディアタック
- 跳躍して繰り出す体当たり技。他にも飛行中の状態から繰り出す同種の体当たり技「ウルトラフライングアタック」もある。
- ウルトラヘッドロック
- 相手の首を強く締めつけて、戦闘能力を奪う技。
- ダイナマイトボール
- 体をボールのように丸めて敵の周囲を飛び回り、何度も体当たりする。グロブスクに使った。
- ウルトラダストプレス
- 両手でつかんだ相手を押し倒し、自分の体重をかけて締めつける技。
- ウルトラバスター
- プロレス技のブレーンバスターを応用し、抱え込んだ怪獣を頭から地面に叩きつける技。
- 瞬間停止能力
- 指を鳴らし、ウルトラ念力で相手の動きを一瞬封じる。テツオンの体内に侵入するために使った。
- ウルトラリダクション
- 体をミクロのサイズまで縮小する。ズルズラーやテツオンの体内に侵入するために使った。
- ディフェンス念動
- 念力で敵の攻撃を押し戻す。ゾラの毒花粉を押し戻した。
- リバウンド光線(リバウンドミラー[8])
- 光の壁を作り出して敵の攻撃を防ぐ。サラマンドラの炎やバルタン星人(5代目)の攻撃を防いだ。
- ハレーションミラー
- 両手で持てるサイズの鏡を作り出して敵の攻撃を跳ね返す。ザルドンのテレポート光輪を反射した。
- ウルトラVバリヤー(ウルトラクロスガード)
- 両手を交差させて敵の攻撃を防ぐ。クレッセントの熱線を防いだほか、アブドラールスやタブラの光線を防ぎ、直後にサクシウム光線で反撃した(この一連の反撃動作は、PS2ゲーム「ウルトラマンFighting Evolution 3」では「反撃サクシウム光線」と称されている)。
- ローリングウォッシュ
- 遠心力を利用して体に付着した異物を振り払う。高速でスピンしてアルゴ星人の溶解泡を吹き飛ばした。
- ウルトラサンダー
- 自らの体を避雷針にして雷を誘導する危険な技。体にガスを溜め込んだメダンに落雷させないために使った。
- テレポーテーション(ウルトラテレポーテーティング)
- 地球から別の惑星や異次元空間に移動する。ザルドンと異次元で戦う時や、ガウスを別の惑星に運ぶために使った。
- 異次元テレポートビーム
- バム星人が作り出した四次元空間を消滅させた。
- ウルトラ高周波(スピンリングレイ)
- 高速でスピンしながら高周波を放つ。高周波の音が弱点のガモスに使った。
- カイトストリング
- 腕から発射する、赤・青・黄色の数本の凧糸。ゴースドンを凧のように絡め取った。
- ウルトラウインド
- ウルトラ念力で突風を巻き起こし、カイトストリングで絡め取ったゴースドンを空に飛ばして凧揚げをすることで、動きを封じた。
- 真剣白刃取り
- ガルタン大王の青竜刀を受け止めた。
- ウルトラブーメラン
- 頭頂部から赤い光のブーメランを放つ。放映当時の児童誌ではザルドンの肩の角を切断した光線として解説されていたこともある。本編未使用だが、幾つかのコミカライズ作品では切断技として描かれている。
- 合体光線
- 3人のウルトラ戦士の光線技をひとつに収束することで、単独で放つよりも格段に威力を向上させた合体光線。ウルトラマンジャックの「スペシウム光線」、ウルトラマンエースの「メタリウム光線」と同時に「サクシウム光線」を放ち、ウルトラマンベリアルを攻撃したが、「ギガバトルナイザー」で防がれたうえに、弾き返された。
デザインの特徴
美術の山口修によるデザイン[2]。シリーズを追うごとにウルトラマンのデザインが装飾過多になったため、高野らの意見もあり、この80は初代ウルトラマンをイメージしたシンプルなものにされた。また人間っぽさを仮面で表現しようと努めたそうで、これを強調するために鼻梁が設けられ、また顔面のアクセントとして、トサカ部分が赤く塗られた。手足の赤ラインを手袋とブーツにデザインとして閉合したことで、従来の「いかにも手袋、ブーツを履いている感じ」が軽減されている。また、腕とブーツのファスナーも上からテープを貼って塗装して隠すようにし、出来る限りのイメージ保持の配慮を見せている。
造形は開米プロダクション。両目のふちを盛り上げ、のぞき穴を目立たなくしたり、口の呼吸スリットをマスクの正面からではなく、口モールドの厚みの下から上に向かって開け、正面から見た際に目立たなくしているなどの工夫がみられる。背中のファスナーを隠すため、従来とは違った手法が採られ、マスクはFRP製で後頭部まで作られ、前後分割形式の仮面となったため、後頭部のウェットスーツ地はこれに隠れる形となった。また、ウェットスーツの素材改良と、ファスナーが金属からプラ製になったことでファスナーが目立たなくなり、隠すための背びれがなくなった。
NGスーツではマスクの鼻梁が四角で(決定マスクは三角)、手甲の赤部分が長い。『ウルトラマンメビウス』に客演したスーツではこの長い手甲でスーツが制作されている。また、山口デザイナーは80の胴体素材にスキーウェアを試してみたが、アップ撮影で布地がばれてしまうため、従来のウェットスーツ地に戻している。
変身シーンで拳を突き上げたポーズの80のミニチュアは、同じポーズのウルトラマンタロウの3尺模型を改造したものであるテンプレート:Refnest。
他作品での活躍
矢的猛の姿で登場した作品は◎、矢的の姿で登場していないが矢的役の長谷川初範が80の声を担当した作品は●を付記。
- 『ウルトラマンボーイのウルころ』
- 第152話、第153話、第230話、第240話に登場。
- ミノルと呼ばれるギガス、番長または兄貴と呼ばれるサタンビゾー、ヒロシと呼ばれるゴース星人らを教え子とする先生という設定。
- 『ウルトラマンメビウス』
- 第1話、第41話◎、第50話に登場。
- 第1話では、ウルトラの父の傍らでレオ、アストラ、ユリアンとともに、ウルトラマンメビウスが地球に向かうのを見届けた。
- 第41話では、再び発生しつつあるマイナスエネルギーを調査すべく地球を訪れ、メビウスとともにロベルガー二世と戦った。また、本作で学校での勤務描写が描かれなくなった理由について、本人から「怪獣との戦いが激化してやむなく教師の身分を捨てた」と語られた。やがて発生したマイナスエネルギーによって出現したホーを倒した後、1年E組の生徒達[注 8]との再会を果たした。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
- 声は山本修が担当。ジャックやエースとともにウルトラマンベリアルと戦い、合体光線を披露したが敵わず、そのまま光の国の氷結に巻き込まれた。初めての敗北をしたことになった。ウルトラマンゼロがプラズマスパーク・エネルギーコアを取り戻したことで復活する。
- 映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』●
- ゼロに破壊されたダークロプスの破片を分析した他、カイザーベリアルからのウルトラサインをウルトラの父に知らせた。
ユリアン
ウルトラの星の王女で、80の幼馴染。ガルタン大王が80を狙っていることを知らせに地球にやってきた。敵が近付くと額のビームランプが点滅して危険を知らせる。地球では星涼子という女性に変身している。デザインモチーフは弥勒菩薩とされている。
第49話では、プラズマとマイナズマに苦戦する80を助けるために変身して戦ったが、本来は戦士ではない。80から「自分が戦いに負けた時は代わりに地球を守れ」と言われていた。
- 身長:47メートル
- 体重:3万6千トン
- 年齢:7800歳
- 飛行速度:マッハ7.7
- 走行速度:マッハ1
- 水中速度:480ノット
- 腕力:片手で3万トンの物を持ち上げる。
ブライトブレスレット
涼子の姿になっている時、右手首に装着している変身ブレスレット。中央部にブライトスティックのクリスタルバーと同質のものらしき宝石が埋め込んである。ウルトラの星の王家の一員の証でもある。このブレスレットには涼子のイヤリングと共鳴する力もある。第43話で記憶を失っていた涼子は、友情の証として城野にブライトブレスレットを送るが、これが原因で城野隊員はユリアンと間違えられてガラガラ星人に捕らえられてしまう。
変身方法
ブライトブレスレットを装着した右腕を胸の前に構えた後、高く掲げながら「ユリアン!」と発声すると、ブレスレットの宝石が光り輝き、その光が涼子を包んでユリアンに変身する。80同様、第50話で地球を去る時の変身には「ユリアン!」とは発声しなかった。
ユリアンの能力
- ダブルパワー
- 80と空中でボディを重ね合わせ、回転して体当たりする技。サクシウム光線もバックルビームも通じなかった合体状態のプラズマとマイナズマを倒した。
- プリンセスレイ
- 星涼子が指先から発射する赤外線を含んだ光線。第47話で小さなグロブスクに使用したが、連続使用した結果、逆に刺激して巨大化させてしまった。
- メディカルガン
- 涼子が携帯している銃。怪我を治す光線を発射する。第46話で一度使用したが、地球で生活するのだからこのような物に頼ってはならないと猛に諭され、預けた。
- 変身解除能力
- 涼子が指を鳴らしてガラガラ星人の変身を暴いた。
- エネルギー探知能力
- 涼子がバルタン星人(6代目)の発する宇宙バリアα光線を探知した。また、バルタン星人が使う異次元空間の出口のエネルギーを探知している。
この他、『愛蔵版 ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国 超全集』(小学館・2011年)にて、本編ではカットされたダークロプス軍団を迎撃したシーンで使用された光線技のスチールが掲載されている。右腕を縦に左腕を右ひじに添えた「⊥」の形に構えたものであるが、光線名・色・威力については不明。格闘戦でもチョップ、キック、投げ技などを披露している。
他作品での活躍
- 『ウルトラマンボーイのウルころ』
- 第181話、第182話、第256話に登場。
- 『ウルトラマンメビウス』
- 第1話冒頭でのみ登場。ウルトラの母のもとで銀十字軍隊員として働いているという設定である。ウルトラの父の傍らでレオ、アストラ、80とともに、ウルトラマンメビウスが地球に向かうのを見届けた。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
- ウルトラマンスコット、ウルトラマンチャック、ウルトラウーマンベス、ウルトラマングレート、ウルトラマンパワード、ウルトラマンネオス、ウルトラセブン21、ウルトラマンマックス、ウルトラマンゼノン、そして宇宙警備訓練生とともにベリアルに立ち向かうが、両ひざを強打されて倒される。そのまま、光の国の氷結に巻き込まれた。だがその後、ゼロがベリアルからプラズマスパーク・エネルギーコアを取り戻したことにより、光の国が元通りになって復活する。
- 映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』
- 星涼子の姿で登場していないが、涼子役の萩原さよ子が声を担当。アナザースペースへと旅立つゼロに、他のウルトラ戦士とともにエネルギーを分け与え、光の国を襲撃したダークロプス軍団を迎え撃った。
登場人物
ウルトラマン
- 矢的猛(やまと たけし)
- 本作の主人公。ウルトラマン80が自ら地球人に変身した姿[10]。テンプレート:要出典範囲、これは地球人として暮らすための架空の履歴である。
- 日本の各地で異常現象を調査した結果、怪獣出現を確信。人間の悪の心が怪獣を生むと考え、子供達に愛と勇気を教えるために教職を志し、新採の理科教師として桜ヶ岡中学校に赴任し、「一所懸命」をモットーに1年E組の教壇に立つ。危機意識を買われ、オオヤマキャップのスカウトにより教師とUGM隊員を兼務することになる。校内ではこの兼務を林校長が承知していた。第12話までのUGMにおける勤務時間は「日曜日と放課後だけ」となっていたが、第13話以降は学校での勤務が劇中で描かれなくなった。『ウルトラマンメビウス』第41話で、怪獣の出現が多発したことでやむを得ず途中で教職から退いたことが明らかになっている。
- 当初は、宇宙人としての立場から発言してしまい指摘されて慌てる一幕もあったが、のちにはユリアン=星涼子に地球人としての言動を指導するまでになっている。シリーズのほとんどで見られる「正体を他人に知られてはいけない」ことで度々苦慮し、変身前に誰にも見られていないことを確かめるために周囲を見回したり、教え子たちをおいていけずに変身ができなくなり、正体を明かして地球を去る覚悟で別れの言葉を告げたこともある。
- 家族や兄弟はいないと自ら語っており、それ故宇宙人としての孤独感に苛まれることもあり、序盤では自分のクラスの生徒達を心の支えにして彼らのために戦うと息巻くが「学園編」以降は再度閉塞感に駆られつつあった。しかし第23話でのオオヤマの説得を受けUGMを「地球における家族」と捉えるようになる。
- 空手は黒帯、変身前でもかなりの格闘能力を持つが、劇中では女子生徒に柔道で負けたこともあった。彼の発案によるシルバーガルの分離機能を有効活用した攻撃パターンは彼の名に因んでオオヤマに「フォーメーション・ヤマト」と命名された。
- 第50話で、自分の正体とウルトラの星への帰還が迫っていた事情に気付いたオオヤマからの説得を受け、UGMの仲間達がマーゴドンを倒したのを見届けて帰還を決意。涼子とともにUGMメンバーにお別れパーティーを開いてもらうなど、地球人としての最後の1日を満喫した後、M78星雲に帰っていった。
- 星涼子(ほし りょうこ)
- ユリアンが自ら地球人に変身した姿。「星涼子」という名は、宇宙船墜落のショックで記憶を失っていた際にオオヤマによって名付けられたもの。
- 自分の身代わりとなって命を落とした城野隊員の遺言に従い、第44話からUGMに参加する。彼女だけ隊服のデザインが違うことや入隊の経緯などから準隊員とされることが多いが、劇中に説明はない。
- 最初は、地球人としての生活に慣れないせいか、テレパシーなどの特殊能力を安易に使ってしまい、地球人と同じ立場で過ごす姿勢を重んじる矢的にとがめられることもしばしば。一方で矢的の恋人気取りの部分もあり、矢的がほかの女性と親しそうにしていると焼きもちを焼くこともあった。80に好意を持つため、言いつけを守り徐々にしおらしくなっていく。終盤にピンチの80を助けようと禁を破って変身したことを矢的に咎められ、地球人に生まれたかったと涙を流した。身体能力は高く、それを目の当たりにした城野隊員はオリンピックに出たら絶対優勝だと発言した。身体能力と柔軟性が高く、水泳や新体操が得意。
桜ヶ岡中学校
矢的猛が赴任した東京近郊にある中学校[注 9]。第13話から生徒も教師も劇中に登場していないが、『ウルトラマンメビウス』第41話で生徒たちのその後が描かれ[注 10]、この時点では統廃合で廃校となることが明かされている。
職員
- 林憲之介(はやし けんのすけ)
- 桜ヶ岡中学校の校長。外見はいつもひょうきんな姿をみせているためか、教頭に注意されることが多いが、教師や生徒たちにはしっかり目を配っており、猛の行動にも理解を示している。校内で猛のUGM勤務を承知している唯一の人物で、オオヤマと面識がある。
- 野崎クミ(のざき くみ)
- 桜ヶ岡中学校の教頭。真面目で少々口うるさく、ヒステリックである。赴任初日から遅刻した猛に対し、さまざまな場で厳しく当たっている。内心では猛に共感しているとの設定もあったが、具体的に描かれないまま終わっている。
- 相原京子(あいはら きょうこ)
- 猛とともに桜ヶ岡中学校に赴任した23歳の女性教師。担当は体育。入学式で見事な体操の腕前を披露し、ピアノ演奏もこなす才女だが、料理は苦手。猛に想いを寄せられて微妙な関係にあったが、「学園編」終了とともに消化不良で終わってしまう。
- ノンちゃん
- 姓は山口。明るく生徒からも人気のある桜ヶ岡中の若い女性事務員。のちに彼女と瓜二つのUNDA気象班・小坂ユリ子が登場(演じたのは同じ白坂紀子)。
1年E組の生徒たち
- 博士
- 本名・上野博士(ひろしと読む)。血液型はO型。物事をなんでも理論的に考えるインテリではあるが、クラスの人気者。第12話では転入生の青山ミリー(ビブロス星人)と心の交流を持った。
- 『ウルトラマンメビウス』では、大学の研究員になっている。
- 落語
- 本名・鍛代順一(演じた役者の名前そのままである)。血液型はO型。その名の通り、落語調で話す。猛の担当教科である理科が苦手。
- 『ウルトラマンメビウス』では、信用金庫に就職している。
- スーパー
- 名は「すすむ」。家がスーパーマーケットであるため、そのままあだ名になっている。母親の死後、父親と姉・広子の三人暮らしだったが、姉が安心して結婚できるようにと再婚話を受けたふりをした父を誤解したこともあり、そのことで学校をサボったこともあった。虫歯が多いらしい。
- 『ウルトラマンメビウス』では、家業のスーパーを継いでいる。
- ファッション
- 1年E組の中心4人組の紅一点で、ミスE組である。男勝りな性格。血液型はO型。
- 『ウルトラマンメビウス』では、既に結婚して3児の母親となっている。
- 塚本幸夫(つかもと ゆきお)
- 第2話に登場。親友がいないことから不登校となったが、猛の説得で登校を再開。80に猛の姿を重ね合わせ、猛を80だと信じ続けた。
- 『ウルトラマンメビウス』では、猛に憧れて教師となり、過去の自分と同じ不登校に陥った教え子を説得した。
- 中野真一(なかの しんいち)
- 第3話で登場。恋人のみどりをライバルにとられてしまった憎しみからマイナスエネルギーを発生させ、ホーを誕生させてしまう。しかし猛の説得で目覚め、危機に陥ったみどりを体を張って守った。のちに若い女性と結婚。
- 大島明男(おおしま あきお)
- 第6話に登場。自分は違う星で生まれた宇宙人だと思い込み、この地球には居場所はないと思っていた。しかしアブドラールス出現時に負傷した際、クラスメートたちの輸血によって助かったことで自分が地球人だと納得した。血液型はO型。のちに天文学者となり、オオシマ彗星を発見。
- 岡島アキラ(おかじま あきら)
- 第7話に登場。仲間とともにロックバンドに熱中していた。
- マリ
- 第1・12話に登場した生徒。第12話では、ファッションたちとともに博士とミリーに嫌がらせをするが、のちに和解する。
UGM隊員
- オオヤマ一樹(おおやま かずき)
- 年齢35歳。UGMの隊長で、隊員たちからは「キャップ」と呼ばれている。劇中では触れられないが、甘党との設定がある。
- 元は防衛軍航空部隊特別指揮官で、ジャックナイフ・フライトやマッハ2での垂直降下などの、難度の高い操縦も難なくこなすエースパイロット。当初から登場のUGM極東エリア支部の所属隊員のなかでは唯一怪獣との実戦経験を持ち、過去5年間現れなかった怪獣の活動の兆しと見られる現象が起きたことに警戒を強め、独自に調査を進めていた。
- イトウチーフの着任後は本部での総指揮が基本となる。
- 都内某所にある高級マンションに、自宅と思われる秘密の部屋を所有している。
- 実力は高く、第13話ではゴルゴン星人を倒している。また、並み外れた洞察力の持ち主で、猛の正体に気づいており、第50話で猛の変身を制止した。ユリアンに星涼子と言う名前を命名した人物でもある。
- 猛以外の極東エリア支部の隊員の中では、一切所属に変動がなかった唯一の古参メンバー。
- イトウ順吉(いとう じゅんきち)
- 第14話から登場。極東エリアに赴任し、チーフ(副隊長)となった。オオヤマの5年後輩で、見習い時代に単身でエイリアンを捕らえて地球侵略計画を白状させた功績から、ヨーロッパエリアに配属されていた。
- 前線に出ることが少なく、本部のパドックから指令するオオヤマに代わり、前線で直接指揮をする実務派。責任感が強くて厳しい面もあるが、気さくな性格で時折コミカルな面も見せる。家族には母親がいる。
- 以前からテレポーテーションの研究をしており、極東エリア赴任直後にザルドンの超能力に便乗して自らテレポートするという離れ技を披露した。第17・18話でギマイラによってラブラスに変えられ、ギマイラの攻撃を喰らって命を失ったが、宇宙人だった恋人の星沢子の命によって蘇った。
- 終盤において、オオヤマとともに猛の正体を知った。
- ハラダ時彦(はらだ ときひこ)
- 年齢26歳。イトウチーフ参加前は副隊長格だった。元アマチュアボクシングの日本チャンプという設定があり、野外を走り回っているのが似合うと自称する。兄弟が多いらしい。
- 第27話でオーストラリアゾーンに転任したが、第50話で再登場。
- タジマ浩(たじま ひろし)
- 年齢23歳。射撃の名手でダイナミックショットを愛用し、ハラダ隊員とコンビを組むことが多い。第20話ではオコリンボールに襲われて仮死状態になってしまう。
- ハラダ同様、オーストラリアゾーンに転任したが、第50話で再登場。
- 城野エミ(じょうの えみ)
- UGMの紅一点で、年齢20歳。宇宙生物学の権威の城野重蔵博士を父親に持つ。母親は既に他界。
- 通常は基地内でのオペレーターを主任務としているが、操縦技術は男性隊員と互角で、最前線にも出動する。目標はパリのUGMヨーロッパエリアの女性部隊のキャップになること。女性訓練生がUGMメンバーになれるのはほんの一握りであるため女性訓練生からは憧れの的となっている。猛の学校勤務中に事件が発生し、UGMへの連絡を促すために私服で桜ヶ岡中学校付近に現れたこともある。第30話でザタン星人との会話をきっかけとなり、最終的にオオヤマやイトウよりも早い段階で猛の正体に気づくこととなる。
- 第43話で記憶を失っていたユリアンから貰ったブレスレットを着けて外出したことが原因でガラガラ星人にユリアンと誤認されて捕らえられ、救出に来た猛を庇って致命傷を負ってしまう。その後、猛には地球をこれからも守るように、涼子(=ユリアン)にはUGMの隊員となって猛を助けるように後事を託し、二人に看取られて殉職する。
- 第50話で隊員全員が顔を揃えて猛=80の帰還を見送る際、科学班が極秘に製作した彼女と瓜二つのアンドロイド・エミが登場する。
- フジモリ新八郎(ふじもり しんはちろう)
- 第27話から登場。UGM三期候補生出身で、イケダとコンビを組むことが多い。個人的エピソードがほとんど描かれないため、詳しいパーソナリティは不明の点が多い。
- イケダ登(いけだ のぼる)
- 第27話から登場。UGM六期候補生出身。性格はいたって能天気で、事件の渦中で出会う子供達と気が合う。猛とコンビを組むことも多く、猛を「先輩」と呼んで慕っている。やまなみ村の出身で、叔父夫婦もそこに在住。
- 劇中で地球防衛軍戦闘機、スカイハイヤー、シルバーガル、エースフライヤーの4機全てに搭乗している唯一のUGM隊員である。
- セラ照夫(せら てるお)
- 第15話から登場した、広報班の1人。少年時代はその外見をからかわれて「セラっちょ」や「デブっちょ」と呼ばわりされていた。
- 取材もかねて事件現場に同行したこともある。第30話では、自身が先輩と呼んで慕っていた土山記者をザタン星人に殺害されている。
- 小坂ユリ子(こさか ゆりこ)
- 第21話から登場した、気象観測班の1人。桜ヶ岡中学校のノンちゃんに似ている。しばしばUGM隊員に気象情報を伝えに現れる。
その他
- ナンゴウ長官
- UGMの上層部である、地球防衛軍UNDA極東エリア支部の長官。オオヤマとUGMメンバーを良く信頼し、地底人との和平に賛意を示すなど、良心的な上官として描かれている。
- イシジマ副官
- ナンゴウ長官の部下で、参謀的存在の人物。第17話では高圧的ながらも、ミスを素直に認められる誠実さを見せていた。しかし、第22話では地底人を怖れるあまり独断で攻撃命令を出してナンゴウに麻酔銃で狙撃されるという失態を見せ、それ以降は登場していない。
- ジャン
- 第13話のナンゴウ長官の報告で、何者かによって暗殺されたヨーロッパエリアのキャップ。名前はオオヤマの台詞からだが、同話では北アメリカエリアのキャップも何者かに暗殺されたと報告されているが、ともに詳細な人物像は不明。
UGM
UGMとは「Utility Government Members」の略称で、世界各国の軍隊を総括する国際連合直轄の総合軍事組織「地球防衛軍UNDA (United Nations Defence Army)」に所属する怪獣・怪奇現象専門のチームである。UGMを含むUNDAの基地はカナダ、アメリカ、北ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、アジア、極東(日本)、オーストラリア、アフリカに点在する(劇中ではUNDAの一般隊員と一般将兵の区別は明確ではない)ほか、月面にもムーンベースが存在する。
極東エリア基地
神奈川県厚木市[注 11]にある広大な基地[注 12]。敷地内には、最先端科学の粋が結集した電子機器が設置されたUGM隊員の司令室・通称「パドック」を要するUGM専用の基地を始め、全宇宙の情報を持つ宇宙観測センターや分析室、UGM・防衛軍両隊員の為のトレーニングセンターや野外射撃場など、充実した人員用の設備は勿論、地上と地下にある各メカの格納庫や戦闘機用の滑走路、管制塔、スペースマミーの発進ゲートまで備える。第14話で、ザルドンに一部破壊された。物語後半からUGMの基地機能は、新たに建設されたUGMの文字を形取った建物へと移設された。
なお、25話のナレーションではUNDA極東エリア基地で働く隊員は二千名、うち三割が女子隊員。
装備
隊員服
- UGMスーツテンプレート:Sfn
- UGMの隊員服は特殊合成繊維で作られており、外気温が摂氏1500度から零下100度までなら、服の内側を常時26度に保つことができる[注 13]。放射能や有害光線を防ぐこともでき、動きやすい。オレンジ色を基調に、襟や肩、ブーツなどにシルバーが配色されている。右胸には「UGM」の文字と四角形の階級証が付けられている。階級証は、斜線が一本入った小さな正方形の両側に長方形が1個ずつ配置されたもの(オオヤマ、イトウ)、長方形の中央が一本の縦線で仕切られているもの(ハラダ、フジモリ。イトウも登場時からしばらくの間はこれをつけていた)、長方形(前出4名以外)の3種類が劇中確認できる。
この他、白の半袖カッターシャツに隊員服と同様の図柄が付いたものに、濃紺のネクタイとズボンという組み合わせの服が存在する(第14・17・18話でイトウが外出する際に着用した)。その他、最終回でオーストラリアゾーンから駆けつけたハラダとタジマが黄色の制服を着用している。
また、セラ・ユリ子ら広報勤務の隊員は専用の制服や作業服を、UNDAの一般将兵は当時の自衛隊員に似た戦闘服を、ナンゴウ長官ら高級幹部は専用の礼服を、それぞれ着用している。
第23話では、スペースマミーに積載された宇宙服を着用している。
銃器類・特殊装備
- UGMヘルメット
- 特殊金属とプラスチックで作られたヘルメットで、軽量で怪獣の攻撃を受けても壊れないほど丈夫にできている。超高性能トランシーバーも内蔵している。
- ライザーガン
- UGM隊員が携帯する小型銃で、カートリッジの交換でレーザー銃や火炎銃、麻酔銃になる。
- ダイナミック・ショット
- 分解、組み立てが可能な中型光線速射銃で、強力光熱弾を連射する。80の変身アイテムブライトスティックを取り付けることでベータ線を照射できる。
- モンス・センサー
- 宇宙人の居場所や地底に潜む怪獣の動きを探る探知機。
航空機・宇宙船
- スカイハイヤー
- 全長:19m 全幅:約17.7m 全高:約6m 最高速度:マッハ5.5 乗員:1名
- 単座式主力多目的VTOL戦闘攻撃機。原子力ジェットエンジン3基を搭載。機体を戦車形体に変形させて地上戦を行う機能もあるが、劇中未使用テンプレート:Refnest。主武装は主翼内のレーザー砲、カナード翼下のレーザーショック砲、レーザーショック砲との換装による空対地ミサイル。その他に爆弾倉内に各種兵装、機首にはレーダーの他に怪獣の能力を分析するボディリサーチ・レイなど様々な装備が搭載される。
- シルバーガル
- 全長:12m 全幅:約16m 全高:5.7m 最高速度:マッハ6.3 乗員:2名
- 複座式他用途VTOL戦闘攻撃機。ティルトローター全翼機のβ号に高速機のα号を重ねた機体形状。合体時の操縦席はα号のコクピットにタンデム配置だが、分離時にセカンドシートが後方へ移動しβ号に移乗する(飛行中の再合体シーンは13話で見られる)。武装はβ号機体上部の空対地ミサイル発射機を除く各機の全武装。分離形態では、先行するα号で怪獣に上を向かせ、その隙にβ号がジャックナイフ・フライトで下から攻撃する「フォーメーション・ヤマト」を行える。なお、この戦法はウルトラマンメビウスのGUYSにも受け継がれている。戦法としては有効だが、タイミングを間違えば大惨事になりかねない手段でもあり、パイロットのコンビネーションが重要となってくる。
- α号
- 全長:約12.6m 全幅:約16m 全高:約3m 乗員:1名
- 武装は主翼内のレーザー砲(ファイヤーストリーム)、主翼付け根のレーザーショック砲、スカイハイヤーと同じく換装装備の空対地ミサイル。
- β号
- 全長:約9m 全幅:約11.5m 全高:3m 乗員:1名
- 主武装は機体下部(第5話から上部に変更)のミサイル発射機、主翼内のレーザー砲。胴体内の爆弾倉に各種作戦装備、ミサイルなどが装備可能。両機とも原子力ジェットエンジンを2基ずつ搭載。
- スペースマミー
- 全長:150m 艦体幅:約60m 主翼幅:約120m(主翼展開時) 全高:約50m 最大航行速度:マッハ5(大気圏内)・光速の数%(宇宙空間) 乗員:6名
- 本来は外宇宙惑星探査船として建艦された大型宇宙母艦兼移動前線指令基地。大気圏内では補助用の原子力ジェットエンジンで飛行、宇宙空間では主翼を折りたたんで三基の光子ロケットで航行し、数時間で地球 - 火星間を往復する能力があり、最長6ヶ月間の連続長期航行が可能。艦橋兼司令塔は、通常位置から前傾姿勢の航空機発艦管制モード、倒立位置の全周警戒モードへの可動が可能。武装は光子レーザー砲、大型ミサイル発射機各1門、第28話でプラズマミサイル発射機2門、第37話で艦首にミサイル発射機2門が追加される。また艦首に小型宇宙船を装備している(劇中未使用)。なお大気圏内ではスカイハイヤー、シルバーガルの母艦としても運用される。
- 地球防衛軍戦闘機
- UNDAが多数保有する単座双発戦闘攻撃機で、3機で1個小隊を組む(そしてしばしば3機まとめて撃墜された)。F/A-18 レガシーホーネットが機体ベースであり、単垂直尾翼への変更、機首へのカナード翼の追加、水平尾翼の廃止などの改造が施されている[注 14]。最大速度マッハ5.5。主武装は主翼下の空対地ミサイル。
- ミニチュアはハセガワの1/32プラモデルの改造テンプレート:Sfn。
- エースフライヤー
- 全長:15m 最高速度:マッハ5.5 乗員:1名
- 第15話から登場。地球防衛軍戦闘機をベースにVTOL機能などを追加した指揮官用戦闘機。極東エリア基地ではイトウチーフの専用機として用いられることが多い。武装はレーザーショック砲だが、劇中ではミサイル発射機を主に使っていた。
- A-4 スカイホーク
- 最終話に登場。オーストラリアゾーンから救援に駆け付けた、ハラダ、タジマ隊員が搭乗した。燃料が切れる寸前のスカイハイヤーに給油し、マーゴドンを冷凍弾で凍らせる活躍を見せた。
- オリオン号
- 第16話に登場した宇宙観測船。海王星と冥王星の中間点で漂流していたスノーアートを回収し、地球へ持ち帰った。
- ムーンセレナーデ号
- 第20話に登場したUNDAの宇宙艇。地球へ帰還する隊員50名を乗せてムーンベースから地球へと向かっていたが、途中で無数の吸血ボールの襲撃を受けて消滅した。
- スペース7号
- 太陽系外の惑星探査に用いられるUNDAの宇宙探査船で、第23話でT28星雲・アメーザ星のエネルギー資源探査から帰投する際に、乗組員がエンジンルームに侵入していた宇宙アメーバに襲われた。
- ミニチュアは『スターウルフ』に登場したバッカスIII世の改造。
車両・潜航艇
- スカウターS7
- 全長:4.32m 全幅:1.67m 全高:1.27m 最高時速:750km 乗員:4名
- 2人乗りの地上高速パトロール車。マツダ・RX-7(SA22C型)をベースとしている。七つの秘密装備が内蔵されており(劇中未使用)、S7とはシークレットセブンの意味である。
- ゴリゴンUGM(設定のみ、本編未登場)
- 特殊装甲自動車で小型コンピューターや各種レーダーを装備する移動基地でもある。定員5名、全長6.6m、最高時速291km。
- レッドスクーパー(設定のみ、本編未登場)
- 2人乗りの地底探索タンク。全長6.2m、最高時速145km。
UGMの車両はその他に、ホンダ・クイントの5ドアHBやジープ、トラックなどが登場している。
- ドルフィンATM(設定のみ、本編未登場)
- 2人乗りの小型原子力潜航艇。全長12.5m、最高速度89kt/h、水上145kt/h。
これら以外に、イトウチーフがヨーロッパからの着任時に搭乗したF-16 ファイティングファルコン、第22話でゴモラIIを攻撃したF-4ファントム戦闘機、第24話でロボフォーを相手に対空戦闘を行った戦車レオパルト1などの西側陣営現用の実在兵器も多数登場している。また、UNDA一般隊員はM16A1を携行している。
その他の装備
- 惑星破壊ミサイル[11]
- 第19話に登場した大型ミサイル。地球に迫る巨大なはぐれ星「レッドローズ」の迎撃を目的とした「ローズ・プロジェクト」によって開発された。世界各国が持つ全ての核兵器を搭載したロケットで、5発のロケット「レッドサタン号[12]」がドッキングし、「レッド1」と呼ばれる形態となった後に目標に突入する。
- 五大国から計5発のロケットが打ち上げられた後、スペースマミーの誘導を受けてポイントUUV248でドッキングを行い、ポイントUUV261でレッドローズに命中。これを消滅させた。しかし、爆発によって周囲にあった四つの惑星が破壊され、そのうちの一つであるガウス星の生物が放射能によって怪獣ガウスになってしまった。
- R1ミサイル
- 第27話に登場した多段式の大型ミサイル。宇宙アメーバに乗っ取られ、地球へと降下してくるスペース7号の迎撃に使用された。スペース7号の船内に矢的が取り残された為に自爆シーケンスが取られたが、隕石との接触によって自爆装置が故障しており、スペースマミーの迎撃ミサイルによって破壊された。
音楽
音楽は、本作でも流用される『ザ☆ウルトラマン』の追加録音分と挿入歌の作曲を担当した冬木透が続投。木村昇による主題歌アレンジも含め、お馴染みの管弦楽編成で楽曲を提供している。また、一部の曲では当時の特撮作品の音楽としては珍しく、シンセサイザーも取り入れられているが、まだ楽器としての完成度が低かった時代のため(YMOが注目を集め始めた当時である)、効果音的な用い方にとどまっている。逆に怪獣が倒れる音などの効果音の作成にもシンセサイザーが用いられていた。なお、第18話や第49話ほかでの使用が印象的な女声スキャット曲は『宇宙戦艦ヤマト』などで知られる川島和子の歌唱によるもの。作曲者は別だが、ブリッジ音楽は『バトルホーク』の曲が流用されている。
また、UGMの出動テーマ曲ではワンダバコーラスが復活。放映当時に発売された本作のサントラ盤『ウルトラマン80 テーマ音楽集』に「ワンダバUGM」という曲名で収録され、それまで通称だった「ワンダバ」がここで初めて正式な曲名に昇格した。この曲は劇中のほか、第31話以降の次回予告にも使用された[注 15]。
主題歌
4曲ある主題歌を担当したTALIZMANは当時、新進気鋭のロックバンドとして同年3月にレコードデビュー。ヴォーカルは、TALIZMANのメンバーで、HARRY・ハーリー木村の名前でのソロ活動も多かった木村昇。
円谷作品の顔とも言えるオープニングタイトルは、画面奥から無数のガラスの破片が渦を巻いて手前に迫り、「ウルトラマン80」の文字を構成する。これは強化ガラスの上に粒状のガラスと、アクリル製の文字を配置しておき、これをパチンコ(スリングショット)で打ち抜き、落下する様子を真上からカメラを回転させて撮るという、アナログの極致とも言える手間の掛かった映像となっている。また、それに加えて中盤よりアニメ合成で「ウルトラマン80」の文字が着色された。 オープニング映像については、前半は80のシルエット映像を使ったウルトラシリーズの基本的様式を踏襲している。このシルエットは従来の絵による映像ではなく、実際にアクターが動いてるのを撮影したフィルムをモノクロネガにして使用したもので、コマ落ちやスローモーションを光学合成で配したアクロバティックな演出となっている。(5話から背景が変更されている)第33話からは、矢的猛の活躍場面と特撮のスペクタクルシーン(『ウルトラマンレオ』の第1、2話の津波シーンや本作の第2話、9話の市街地破壊シーン)を織り交ぜたものに変更されている。またエンディング映像は最終回を除き、UGMのメカニックを全面的に押し出した映像であった(スカイハイヤーのスペースマミー内カタパルトからの発艦シーン、各UGM航空機の雲海上の飛行シーン、スカイハイヤーとシルバーガルの格納庫出走シーン、シルバーガルα号と同β号の滑走路離陸シーン、スカウターS7の走行シーン)。
オープニングテーマ
- 「ウルトラマン80」(第1 - 39話)
- 「がんばれウルトラマン80」(第40 - 50話)
- 作詞:山上路夫 / 作曲・編曲:木村昇 / 歌:TALIZMAN、コロムビアゆりかご会
エンディングテーマ
- 「レッツ・ゴー・UGM」(第1 - 39話)
- 作詞:山上路夫 / 作曲・編曲:木村昇 / 歌:TALIZMAN
- 「地球人だよ」(第40 - 49話)
- 作詞:山上路夫 / 作曲・編曲:木村昇 / 歌:TALIZMAN、コロムビアゆりかご会
挿入歌
- 「心を燃やすあいつ -矢的猛の歌-」
- 作詞:満田かずほ / 作曲:冬木透 / 編曲:武市昌久 /歌:ぬまたこうじ
- 80とユリアンがM78星雲へ飛び立つシーンをバックにした最終話のローリングタイトルで歌入りで使われたほか、インストゥルメンタル版をドラマの締めくくりに使用した回も見られた。
キャスト
レギュラー・準レギュラー
- 矢的猛 / ウルトラマン80(声):長谷川初範
- オオヤマ一樹:中山仁(第19・20話を除く)
- イトウ順吉:大門正明(第14話 - )
- ハラダ時彦:無双大介(第1 - 26・50話)
- タジマ浩:新田修平(第1 - 26・50話)
- 城野エミ(第1 - 43話)、舞姫(第26話)、アンドロイド・エミ(第50話):石田えり
- フジモリ新八郎:古田正志(第27話 - )
- イケダ登:岡本達哉(第27話 - )
- 星涼子 / ユリアン(声):萩原佐代子(第43話 - )
- セラ照夫:杉崎昭彦(第15・18 - 20・24・26・27 - 30・32・35 - 38・40・43・46 - 50話)
- ノンちゃん(第1 - 10・12話)、小坂ユリ子(第21 - 32・35 - 42・45 - 50話):白坂紀子
- 林憲之助:坊屋三郎(第1 - 7・9・10・12話)
- 野崎クミ:和田幾子(第1 - 7・9・10・12話)
- 相原京子:浅野真弓(第1 - 5・7 - 10話)
- スーパー:清水浩智(第1 - 10・12話)
- ファッション:久野みどり(第1 - 10・12話)
- 落語:鍛代順一(第1 - 10・12話)
- ハカセ:上野郁巳(第1 - 10・12話)
- ナレーター:屋良有作
主なゲスト出演者
- ミドリ:鈴木真代(第1 - 3話)※第2話はノンクレジット
- マリ:秋元美智恵(第1・12話)
- UGM整備士:神澤信一[13](第1話)※カメオ出演
- 塚本幸夫:藤原哲也(第2 - 4話)※第3・4話はノンクレジット
- 幸夫の母:小笠原まりこ(第2話)
- 中野真一:斉藤康彦(第3話)
- 広子:島本須美(第4話)
- スーパーの父:武藤英司(第4話)
- 桜ヶ丘中学校・用務員:飛田喜佐夫(第5話)
- タクシーの運転手:武央和也(第5話)
- 大島明男:小田敏治(第6話)
- 大島道江(明男の母):三好美智子(第6話)
- 岡島アキラ:新敷浄(第7話)
- 日比野博士:佐竹明夫(第8話)
- 山岡:堀内正美(第9話)
- アルマ:遠藤真理子(第10話)
- ビブロス星人ミリー:ジュディ・モーリス(第12話)
- ナンゴウ長官:北原義郎(第13・17・22・24話)
- マリー・クラーク(ゴルゴン星人):デアン・バラクラフ(第13話)
- 城野重蔵博士:佐原健二(第15・27・28話)
- 中川博士:山本昌平(第15話)
- 星沢子:竹井みどり(第17・18話)
- イシジマ副官:宮寺康夫(第17・22話)
- 桃沢博士:綾川香(第20話)
- ザッカル:大林丈史(第21話)
- 白髪の老人(国家最高議会・議長):伊沢一郎(第22話)
- 女王イーナス:加山麗子(第22話)
- ニシハラ科学主任:寺島達夫(第22・24話)
- 艇長(スペース7号):小坂生男(第23話)
- ファンタス星人司令 / 声:明石勤(第24話)
- ジュン:斉藤浩子(第25話)
- リュウ(アルゴン):平野克己(第25話)
- 藤原源九郎:梅津栄(第26話)
- メビーズ:石山雄大(第26話)
- ゴイゲ博士:幸田宗丸(第26話)
- 青山清彦博士:睦五郎(第27話)
- 酔っ払い:三角八郎(第27話)
- 村長:南利明(第29話)
- 自警団長:関敬六(第29話)
- 自警団員:辻シゲル(第29話)
- 山川:玉川良一[注 16](第29話)
- 友江(平和女子大学講師):児島美ゆき(第29話)
- 土山記者:槇健吾(第30話)
- 青木カメラマン:大谷一夫(第30話)
- 警備隊長:大林丈史(第30話)
- マリコ:臼田まゆみ(第31話)
- 道子(マリコの母):佐野アツ子(第31話)
- 医師:依田英助(第31話)
- 山本明:宍戸勝(第32話)
- 山本三郎(明の父):ガッツ石松(第32話)
- 鈴木航海士:秋元羊介(第32話)
- 建一:三縄智(第33話)
- 西山院長:中山昭二(第33話)
- 飯田治:岸田裕(第34話)
- 山田高夫:坂本新兵(第34話)
- 治の母:松木路子(第34話)
- 山川:常田富士男(第35話)
- はるえ:三田登喜子(第35話)
- 光男:杉本浩一(第35話)
- 火吹き男(ファイヤードラコ):新海丈夫(第35話)
- 怪力男(ファイヤードラコ):大前均(第35話)
- アッちゃん:長谷川将(第36話)
- 山ちゃん:大森直人(第36話)
- モッちゃん:川崎直也(第36話)
- アッちゃんの母:信沢三恵子(第36話)
- 丸井先生:高木均(第36話)
- 森田政夫:大栗清史(第37話)
- 政夫の両親:明石勤(信次)、金子勝美(和子)(第37話)
- 長島太:木村英幸(第38話)
- 太の両親:浜田晃(茂太)、清水まゆみ(秋子)(第38話)
- 田畑テツ男:赤沢雅彦(第39話)
- すもう小僧(ジヒビキラン):田辺潤(第40話)※ノンクレジット
- 関取:松崎真(第40話)
- ジン:及川ヒロオ(第40話)
- ゴン:水森コウ太(第40話)
- 斉藤武夫:田中和洋(第41話)
- 武夫の父:石浜朗(第41話)
- 武夫の母・美絵子:桜井浩子(第41話)
- 古老:村上冬樹(第41話)
- 岩水信夫:倉沢満夫(第42話)
- 倉田まり子:倉田まり子(第42話)
- 信夫の両親:石山雄大、千葉裕子(第42話)
- 老人:柳谷寛(第42話)
- 大林:鶴田忍(第42話)
- 武田:きくち英一(第42話)
- 田島直人:坂本真吾(第44話)
- 田島亜矢(直人の姉):棟里佳(第44話)
- 多田敏彦(暴走族「サタン党」リーダー):清家栄一(第44話)
- 多田実(多田の弟):吉田博紀(第44話)
- 山野正也:番場恵介(第45話)
- 正也の両親:大谷淳(大作)、石井富子(よし子)(第45話)
- マアジン:横山あきお(第46話)
- 淳:上山匡(第46話)
- ヨッコ:三瓶美樹(第46話)
- 玉井正:竹内実(第47話)
- 正の両親:住吉道博(太吉)、此島愛子(よし子)(第47話)
- 死神走太(マラソン小僧) / イダテンラン(声):小林聖和(第48話)
- 辰己正夫:小島義晴(第48話)
- 辰己和枝(正夫の母):姫ゆり子(第48話)
- 吉田校長:梅津栄(第48話)
- 木村コーチ:小林松海(第48話)
- ツトム:立原木太郎(第49話)
声の出演
※全てノンクレジット
- ビブロス星人ミリー:加藤早紀子(第12話)
- ルリヤ星人:木原正二郎(第16話)
- バルタン星人(五代目):水鳥鉄夫(第37話)
- テツオン、田畑テツ男:高橋和枝(第39話)
- ガルタン大王:村松康雄(第43話)
- バルタン星人(六代目):西村知道(第45話)※クレジットあり
スーツアクター
- ウルトラマン80
- ユリアン:清田真妃(第49・50話)
- 怪獣・宇宙人
スタッフ
- プロデューサー:円谷皐、満田かずほ、野村清(TBS)
- 監督(本編):湯浅憲明、深沢清澄、広瀬襄、野長瀬三摩地、外山徹、合月勇、東條昭平、宮坂清彦、満田かずほ
- 脚本:阿井文瓶、山浦弘靖、広瀬襄、若槻文三、平野靖司、石堂淑朗、南川竜、土筆勉、水沢又三郎、田口成光、吉田耕助
- 特撮監督:川北紘一、高野宏一、佐川和夫、神澤信一
- 音楽:冬木透
- 選曲:小原孝司
- 編集:小林熙昌
- 美術チーフ(本編、特撮とも):山口修
- 美術(本編):丸尾知行
- 美術(特撮):家辺信二
- 撮影(本編):佐藤貞夫、井上光雄
- 撮影(特撮):大岡新一、関屋昌平
- 照明(本編):伊藤裕二
- 照明(特撮):高野和男
- 助監督(本編):宮坂清彦、鈴木政信
- 助監督(特撮):神澤信一、品田仁
- 色彩計測(本編):井上光雄、長谷川昇
- 色彩計測(特撮):宇井忠幸、石渡均
- 記録(本編):増田実子、鈴賀慶子
- 記録(特撮):加藤奈美江
- 視覚効果:宮西武史(東宝映像)
- 録音:Toho Eizo Sound Studio(現:東宝サウンドスタジオ)
- 音響効果:船橋利一(TESS)
- 制作担当(本編):坂本至徳
- 制作担当(特撮):小池一三
- 現像:東京現像所
- 造形:開米プロダクション、コスモプロダクション ※ノンクレジット
- 操演:ヌマリ企画
- 美粧:フリーフレンド
- 擬斗:車邦秀
- スタジオ:東宝ビルト、国際放映
- 電機製品協力:東芝
- 制作協力:東宝映像株式会社
- 製作著作:円谷プロダクション、TBS
放映リスト
- 各怪獣の詳細・肩書き[注 18]は「ウルトラマン80の登場怪獣」を参照。
- 1980年11月26日(部門賞発表)、1980年12月31日(本選)は『第22回日本レコード大賞』関連のため放送休止。
- 視聴率はビデオリサーチ調べ(関東地区)。
話数 | サブタイトル | 登場怪獣・宇宙人 | 脚本 | 監督 | 特技監督 | 放送日 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ウルトラマン先生 | クレッセント | 阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 高野宏一 | 1980年 4月2日 |
16.9% |
2 | 先生の秘密 | ギコギラー | 4月9日 | 18.7% | |||
3 | 泣くな初恋怪獣[注 19] | ホー | 深沢清澄 | 4月16日 | 13.6% | ||
4 | 大空より愛をこめて | ザンドリアス マザーザンドリアス |
4月23日 | 13.9% | |||
5 | まぼろしの街[注 20] | メカギラス バム星人 |
山浦弘靖 | 湯浅憲明 | 4月30日 | 12.4% | |
6 | 星から来た少年 | アブドラールス | 広瀬襄 | 5月7日 | 12.3% | ||
7 | 東京サイレント作戦 | ノイズラー | 田口成光 | 深沢清澄 | 5月14日 | 14.2% | |
8 | よみがえった伝説 | タブラ 光の巨人 |
平野靖司 | 5月21日 | 14.9% | ||
9 | エアポート危機一髪! | ガビシェール | 阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 川北紘一 | 5月28日 | 11.1% |
10 | 宇宙からの訪問者 | アルマ ジャッキー ズルズラー |
土筆勉 | 6月4日 | 10.7% | ||
11 | 恐怖のガスパニック | メダン | 平野靖司 | 深沢清澄 | 高野宏一 | 6月11日 | 9.7% |
12 | 美しい転校生 | ゴラ ミリー |
広瀬襄 | 6月18日 | 14.7% | ||
13 | 必殺! フォーメーション・ヤマト | サラマンドラ ゴルゴン星人 |
阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 川北紘一 | 6月25日 | 9.1% |
14 | テレポーテーション! パリから来た男 | ザルドン | 7月2日 | 11.8% | |||
15 | 悪魔博士の実験室 | ミュー | 広瀬襄 | 高野宏一 | 7月9日 | 11.6% | |
16 | 謎の宇宙物体スノーアート | デビロン ルリヤ星人 |
平野靖司 | 7月16日 | 9.3% | ||
17 | 魔の怪獣島へ飛べ!!(前編) | ラブラス ダロン 星沢子 |
阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 佐川和夫 | 7月23日 | 8.8% |
18 | 魔の怪獣島へ飛べ!!(後編) | ギマイラ | 7月30日 | 9.2% | |||
19 | はぐれ星爆破命令[注 21] | ガウス | 若槻文三 | 野長瀬三摩地 | 高野宏一 | 8月6日 | 8.5% |
20 | 襲来!! 吸血ボール軍団 | オコリンボール | 土筆勉 | 8月13日 | 8.1% | ||
21 | 永遠(とわ)に輝け!! 宇宙Gメン85 | ガモス ザッカル ザッカル妻子 |
山浦弘靖 | 湯浅憲明 | 佐川和夫 | 8月20日 | 7.8% |
22 | 惑星が並ぶ日 なにかが起こる | ゴモラII 地底人 女王イーナス |
阿井文瓶 | 8月27日 | 9.5% | ||
23 | SOS!! 宇宙アメーバの大侵略 | アメーザ | 山浦弘靖 | 外山徹 | 高野宏一 | 9月3日 | 9.0% |
24 | 裏切ったアンドロイドの星 | ファンタス星人 ロボフォー |
平野靖司 | 9月10日 | 9.6% | ||
25 | 美しきチャレンジャー | アルゴン | 阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 佐川和夫 | 9月17日 | 9.4% |
26 | タイムトンネルの影武者たち | アクゾーン ゲラ |
平野靖司 | 9月24日 | 9.3% | ||
27 | 白い悪魔の恐怖 | アルゴ星人 | 南川竜 | 外山徹 | 高野宏一 | 10月1日 | 6.4% |
28 | 渡り鳥怪獣の子守歌 | バル ザキラ |
阿井文瓶 | 10月8日 | 8.5% | ||
29 | 怪獣帝王の怒り | キャッシー | 若槻文三 | 湯浅憲明 | 佐川和夫 | 10月15日 | 7.8% |
30 | 砂漠に消えた友人 | ザタンシルバー ザタン星人 |
10月23日 | 8.9% | |||
31 | 怪獣の種飛んだ[注 22] | ゾラ | 阿井文瓶 | 外山徹 | 高野宏一 | 10月30日 | 8.4% |
32 | 暗黒の海のモンスターシップ | バラックシップ | 平野靖司 | 11月5日 | 9.8% | ||
33 | 少年が作ってしまった怪獣[注 23] | ガゼラ | 阿井文瓶 | 湯浅憲明 | 佐川和夫 | 11月12日 | 7.8% |
34 | ヘンテコリンな魚を釣ったぞ! | アンゴーラス(親子) | 石堂淑朗 | 11月19日 | 9.0% | ||
35 | 99年目の竜神祭 | ファイヤードラコ | 若槻文三 | 合月勇 | 高野宏一 | 12月3日 | 7.3% |
36 | がんばれ! クワガタ越冬隊 | グワガンダ | 石堂淑朗 | 12月10日 | 7.6% | ||
37 | 怖れていたバルタン星人の動物園作戦 | バルタン星人(5代目) | 外山徹 | 佐川和夫 | 12月17日 | 10.8% | |
38 | 大空にひびけ ウルトラの父の声 | ゴースドン | 若槻文三 | 12月24日 | 8.4% | ||
39 | ボクは怪獣だ〜い | テツオン 宇宙植物 |
平野靖司 | 湯浅憲明 | 高野宏一 | 1981年 1月7日 |
9.8% |
40 | 山からすもう小僧がやって来た | ジヒビキラン すもう小僧 |
水沢又三郎 | 1月14日 | 8.2% | ||
41 | 君はゼロ戦怪鳥を見たくないかい? | バレバドン | 石堂淑朗 | 東條昭平 | 佐川和夫 | 1月21日 | 7.7% |
42 | さすが! 観音さまは強かった! | ズラスイマー | 1月28日 | 8.6% | |||
43 | ウルトラの星から飛んで来た女戦士 | ガルタン大王 ガラガラ星人 |
水沢又三郎 | 湯浅憲明 | 神澤信一 | 2月4日 | 6.9% |
44 | 激ファイト! 80vsウルトラセブン | 妄想ウルトラセブン | 吉田耕助 | 2月11日 | 9.3% | ||
45 | バルタン星人の限りなきチャレンジ魂 | バルタン星人(6代目) | 石堂淑朗 | 野長瀬三摩地 | 高野宏一 | 2月18日 | 8.9% |
46 | 恐れていたレッドキングの復活宣言 | レッドキング(3代目) 壺の精マアジン |
平野靖司 | 東條昭平 | 佐川和夫 | 2月25日 | 9.7% |
47 | 魔のグローブ 落し物にご用心!! | グロブスク | 石堂淑朗 | 3月4日 | 8.2% | ||
48 | 死神山のスピードランナー[注 24] | イダテンラン マラソン小僧(死神走太) |
水沢又三郎 | 宮坂清彦 | 高野宏一 | 3月11日 | 8.6% |
49 | 80最大のピンチ! 変身! 女ウルトラマン | プラズマ マイナズマ |
山浦弘靖 | 3月18日 | 10.2% | ||
50 | あっ! キリンも象も氷になった!! | マーゴドン | 石堂淑朗 | 満田かずほ | 佐川和夫 | 3月25日 | 11.3% |
再放送
- 2010年5月2日から2011年4月2日まで、専門チャンネルのファミリー劇場にて放送が行われた。2010年5月にはPR特別番組『ウルトラマン80のすべて』を放送。2010年7月にはミニ番組『ウルトラマン80体操』を放送。なお、2011年4月から8月までふたたび放送された。
- 1992年4月 - 6月 NHK衛星第2放送 25時30分 - 26時まで週5話ずつ放送された。『ウルトラQ』から本作までのウルトラシリーズを以てBS2での放送は終了、以後、深夜枠では平日夕方の放送枠から移行してきた『怪奇大作戦』が放送された。
未使用シナリオ
テンプレート:出典の明記 ()内は脚本家
- 「恐竜時代がやってくる!」(泊里仁美)※先生編で検討された台本。登場怪獣はM17星雲人、恐竜軍団としてブロントザウルス、イグアノドン、ステゴサウルス。地底戦車レッドスクーバーが登場予定だった。
- 「高度5000メートルの恐怖」(阿井文瓶)※先生編で検討された台本。登場怪獣は風船怪獣ジダン、特撮監督は高野宏一、監督は湯浅憲明となっていた。第13話までのナレーターはLD解説とシナリオによると当時、TBSアナウンサーだった鈴木史朗になっている。当時、小学館の雑誌てれびくん掲載の放送予定リストに載っていた。
検討用台本
- 「先生より怪獣が好き!!」
- 作:不明
- 博士たちは、ふと現れた人間くらい小さな怪獣デバラと友だちになる。UGMや大人に知られたら捕まえられてしまうと、デバラの事を猛や京子に隠す一同。だが、地球上の汚染物質に晒されたデバラは巨大な姿に変貌してしまう。エイテイは、博士たちの綺麗な心をデバラに送り込み、元の姿に戻してやるのだった。
- MEMO:怪獣というだけで悪と決めつけてしまう大人たち。猛や京子も、子どもたちの心を理解しようとしていたはずなのに、いつの間にか大人の側に立っていた事に打ちひしがれる、印象的な場面かある。
- 「恐竜時代がやってくる!」
- 作:泊里仁美
- M17星雲からやってきた男はUGMに、地球に一億年周期の恐竜時代が到来すると告げる。一方バドミントンを受験の道具にしようとす一彦に、反発するスーパーたち。だが、試合で結果を出した一彦に態度は一変。純粋にバドミントンを愛する力男は、それが悔しかった。その頃猛は、宇宙 ウルトラ警備隊からの情報で、男が危険思想の持ち主である事を知らされる・・・。
- MEMO:UGMの地底メカ・レッドスクーパーが、地底に消えた恐竜探查に出動。猛は、スポーツをする人間の心が曲がっていれば、スポーツまで悪く言われると生徒たちに話き、その言葉は、侵略者の本性を現した男の心を摇り動かす。
- 「生命をとりもどせ」
- 作:平野靖司
- 海に消えた宇宙物体より出現した怪獣ゴンジャス。ハラダは自分の捜索が甘かったこと、そしてエミをはじめ多くの人々が、ゴンジャスの怪光線のため意識不明となった事を悔やむ。エミの父・城野重蔵の協力で、ゴンジャスは人間意識を吸い取っていると分析され、ハラダは危険を承知でゴンジャス攻擊を志願する。
- MEMO:第11話「恐怖のガスパニック」の原形と思われるエピソード。休日に行動を共にしていた猛とエミを見つけてひがむハラダたちが描かれ、ラストでハラダは、いつかエミの心を自分に向けさせようと意気込む。
- 「かまいたちって何だ?」
- 作:広瀬襄
- 各地で一陣の風を伴い、人間が首筋から血を吸われ意識を失う事件が多発。猛のクラスの清彦も被害に遭う。だが入院する彼を見舞う者はいない。清彦は成績一辺倒で友だちがいなかったのだ。猛はそんな清彦に「人間はひとりでは生きられない」と語りかけた。そして猛は一計を案じ、生徒たちの授業後のノートをコピーし、ひそかに清彦に届けはじめる。
- MEMO:清彦からの返礼として、かまいたち体験の詳細が手紙でクラスに伝えられ、桜ヶ岡中学の生徒が事件の犯人(タウラス星の怪獣ドラキューの体毛に住むタウラスこうもり)を捕らえる事に成功。事件解決後、クラスの心はひとつにまとまり、大団円を迎える。
- 「優しい怪獣」(仮題)
- 作:土筆勉
- 猛とエミはパーテイーの準備中、不思議な力を持った少女と出会う。動物を愛する優しい性格だが、その正体は怪獣セミンガーの幼虫で、防衛軍に追われ、遂に巨大な成虫に成長してしまう。だが、新宿の高層ビルの壁面写った姿は、あの時の優しい少女のままだったのである。
- MEMO:このエピソードでもハラダたちが、(偶然ながら)行動を共にしている猛とエミの仲を羡む描写がある。UGMオンリーの展開でイトウも登場。隊員たちの非番の素顔も盛り込まれている。
他媒体展開
他テレビシリーズ
- 『ウルトラマンボーイのウルころ』
- 本作からウルトラマン80とユリアンが登場。
- 『ウルトラマンメビウス』
- 本作からウルトラマン80とユリアンが登場。
映画
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
- 本作からウルトラマン80とユリアンが登場。
- 『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』
- 本作からウルトラマン80とユリアンが登場。
特別番組
- これがウルトラマンのすべてだ!大集合ウルトラマン・80新登場!(1980年3月20日、TBS)
- 1時間枠の放映開始前の特別番組。メイン司会は広川太一郎。
- ジュニア文化シリーズ ゴジラ誕生 〜 人間の記録・円谷英二 〜(NHK教育テレビ、1980年)
- 放映当時の「現在の円谷プロ」の様子を紹介する映像中に、番組名の明記はないものの、本作の特撮シーンの撮影風景が含まれていた。怪獣(ホー)への攻撃シーンでの着ぐるみの動きや戦闘機の操演と弾着のタイミングの演出の模様、スカイハイヤー、シルバーガルの飛行シーンをチェックする模様などが放送された。なお、本作の特技監督も担当した高野宏一がゲスト出演し、映像合成の技法などを解説していた。
漫画
- 小学一年生 1980年5月号 - 1981年3月号 かたおか徹治
- 小学二年生 1980年5月号 - 1981年3月号 坂丘のぼる
- 小学二年生 1980年10月号付録 シュガー佐藤
- 小学三年生 1980年5月号 - 1981年1月号 制野秀一
- 小学四年生 1980年5月号 - 1981年4月号 かたおか徹治
- 小学五年生 1980年6月号付録 一峰大二
- コロコロコミック 1980年5月号 - 10月号 かたおか徹治
- てれびくん 1980年5月号 - 1981年4月号 居村眞二
- (1981年2月号 - 1981年4月号は「ウルトラマン80宇宙大戦争」のタイトルで連載)
- ケイブンシャ『ウルトラマン80大百科』 1980年 かたおか徹治
雑誌独自の設定
放映当時の小学館の学年別学習雑誌や、漫画『ウルトラ兄弟物語』では80の過去が描かれている。
新人時代は素行が悪く、ゾフィーの言うことも聞かなかった。しかし、怪獣に両親を殺され、失意に沈んでいたところをウルトラマン・レッドに出会って励まされ、サクシウム光線を習得する。両親の仇を討ったあと、ゾフィーの命令によって地球へ赴任することとなった。
- ウルトラマン・レッド
- 雑誌展開のオリジナルキャラクター。放映当時の漫画『ウルトラ兄弟物語』、ケイブンシャ『ウルトラマン80大百科』や『てれびくん』などの雑誌に登場している。元宇宙警備隊の副隊長で、80の師に当たる人物。ウルトラの父のような角とマントを備えつつ、ウルトラマンタロウとウルトラセブンを合わせたようなデザインで、両親を失った80を心身両面から指導したとされている。80と出会った際には、まだ光線技が弱かった80に対して「自分の若いころと似ている」と評し、光線技が強くなるヒントを与えた。しかし、80に対して直接の指導はせず、実戦の中で自主的にマスターさせる姿勢を通した。
映像ソフト化
- ビデオ(VHS、セル・レンタル共通)とLDともに全13巻(各巻4話収録、最終巻は2話収録)がハミングバードから1989年にリリースされている。
- 1999年にはバンダイビジュアルから新規に全話収録のビデオ全12巻(各巻4話収録、1巻と2巻は5話収録)が発売されたが、映像特典などはハミングバード版の方が充実している。
- 誕生30周年を迎えた2010年6月25日と9月24日にバンダイビジュアルからDVD-BOXが発売された。
- 2013年12月25日にバンダイビジュアルからCOMPLETE DVD-BOX発売。
関連番組
- 夕やけロンちゃん(TBS)
- 本作放映当時、平日夕方に放送されていた情報番組。ノンちゃんと小坂ユリ子隊員の2役を演じた白坂紀子が出演していた点に触れたり、随時80の紹介を行った。
- また、同時期にTBS系で放送されていた「仮面ライダースーパー1」と併せての対決特集があり、スタジオに矢的役の長谷川初範とスーパー1・沖一也役高杉俊介が招かれ、トークや同時変身ポーズを行った(変身後は登場せず)。
- 他、毎日週代わりで売り出し中の歌手が登場し、歌を披露するコーナーがあり、そこへ長谷川が登場した事がある(矢的役という扱いではないが、80でも活躍中という程度には触れた)。歌は当時長谷川がリリースした『笑って…』。
- 「ウルトラファイト」をコーナーとして連日放送していた事でも知られる番組であるが、一度だけ別スタジオでの公開収録という形で80対クレッセント(いずれもアトラクション用)のウルトラファイトを放送した事がある。
- 人間クローズアップ(TBS、1980年) 30分番組
- タイトルとおり毎週一人を紹介する番組。長谷川初範が出演。
- 青が散る(TBS、1983年)
- TBSのテレビドラマ。「80対ゼットンの特撮カットの撮影」といった劇中劇シーンがある。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 別冊てれびくん(9) ウルトラマン80(小学館、1980年)
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- ガメラを創った男 評伝 映画監督湯浅憲明』(アスペクト、1995年)
- 君はウルトラマン80を愛しているか (辰巳出版、2006年)
- テンプレート:Cite book
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関連項目
- 2010年10月11日放送の2時間スペシャルにおいて、矢的猛が教師を辞職した理由に関する事柄が取り上げられた。
- ↑ 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Cite book
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 テンプレート:Harvnb
- ↑ 辰巳出版の『君はウルトラマン80を愛しているか』における、田口成光へのインタビューより。
- ↑ 『ウルトラマン99の謎 - 懐かしのヒーロー』(二見書房・1993年)pp.232 - 233.
- ↑ 「ウルトラマン80"奇跡の"ファン感謝祭!」イベントレポートウルトラチャンネル 2010年11月7日
- ↑ CD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑3』(講談社・1998年)『ウルトラマン80』「基本設定・光線能力」の「バックルビーム」解説文p.1
- ↑ 名称はCD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑3』(講談社・1998年)『ウルトラマン80』「基本設定・特殊能力」の「ウルトラ観音光線」解説文p.1による。
- ↑ 8.0 8.1 引用エラー: 無効な
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- ↑ 『ウルトラマン大辞典』(中経出版・2001年)p.54.
- ↑ 名称は『円谷プロ全怪獣図鑑』(ISBN 978-4-09-682074-2)183ページより。
- ↑ 名称はCD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑3』(講談社・1998年)『ウルトラマン80』「UGM・メカニック」の「レッドサタン号」解説文p.1による。
- ↑ DVDの特典ディスクより判明。
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