島本須美

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テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:特殊文字 テンプレート:声優 島本 須美(しまもと すみ、本名:越川 須美〈こしかわ すみ〉、1954年12月8日 - )は、日本声優女優ナレーター。現在はフリー、かつては劇団青年座青二プロ大沢事務所に所属していた。旧芸名は島本 久美(しまもと くみ)。テンプレート:VOICE Notice Hidden

来歴

高知県高知市に生まれる。幼少期から活発で運動が得意で中学では体操部で新体操に励む。高知商業高校では体操部がなく演劇部へ入部。部長を務め、演劇コンクールに参加したことをきっかけに俳優を目指す。俳優座を受験するため、上京して桐朋学園芸術短期大学へ進学。卒業後は劇団青年座に入団する[1]。当初は『花神』等のテレビドラマに出演していた。

1979年2月17日放送の『ゼンダマン』第3話、「エデンの園だよ!ゼンダマン」のゲストキャラクターのイブ役で声優デビューを果たす。同年4月スタートの『ザ☆ウルトラマン』ではヒロインの星川ムツミを演じて初レギュラーとなった。多くの文献や本人プロフィールなどでは、この作品がデビュー作とされており、実際にオーディションに合格して声優デビューが決まったのもこちらが先だった。『ゼンダマン』のゲストは『ザ☆ウルトラマン』の演出家から出るように言われたものである[1]

これを機に声優業が増えていき、同年12月公開の劇場用アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』ではゲストヒロインのクラリスを演じた。

しかし『ザ☆ウルトラマン』終了後は、舞台の仕事を優先するためレギュラーの声優の仕事は断り、1980年から1982年にかけて日本全国の地方の中学校をまわる学校公演ミュージカル『ブンナよ木からおりてこい』『ある馬の物語』に参加した[1]

1983年4月から『スプーンおばさん』のルウリィ役で再びレギュラーの声優の仕事を受けるようになり、以後徐々に人気を博して、1984年公開の劇場用アニメ『風の谷のナウシカ』、1985年世界名作劇場シリーズ『小公女セーラ』、1986年スタートの『めぞん一刻』、『オズの魔法使い』、『Oh!ファミリー』でそれぞれヒロインもしくは主人公を演じた。

アニメ雑誌アニメージュ』主催のアニメグランプリでは、1984年の第7回と1987年の第10回、1988年の第11回で、女性声優部門1位を獲得。また1985年1986年1989年でも2位に輝いた。

1980年代後半以降は『キテレツ大百科』のキテレツのママ、『それいけ!アンパンマン』のしょくぱんまん等、ヒロイン以外の役柄での出演も多くなり、役の幅を広げていった。

1990年代以降は母親役を演じる事が多くなる。OVAジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』ではヒロインの銀鈴役を担当する。尚、銀鈴を主人公としたスピンオフ作品も複数作られている。

現在テンプレート:いつでもアニメ作品への出演がメインであり、ゲスト役をこなす事が多い。また、2012年に長女の越川詩織が、島本がレギュラー出演している『それいけ!アンパンマン』で声優デビューしている。

私生活では、1984年に青年座の後輩で7歳下の、お笑いコンビ・ちびっこギャング越川大介と結婚[2]、長女で声優の越川詩織との三人家族である[3]

宮崎駿との繋がり

1979年放映開始の世界名作劇場シリーズ『赤毛のアン』の主役のアンのオーディションの最終選考まで残り、結果は山田栄子に決まった。しかし、島本の声に感銘を受けた、レイアウトと場面設定スタッフとして名を連ねていた宮崎駿の指名で『ルパン三世 カリオストロの城』のオーディションに参加、結果クラリス役に抜擢されたという逸話がある[4][5]

この『カリオストロの城』を皮切りに、島本は宮崎の作品に多数出演する事になり、新『ルパン三世』の最終話では小山田真希を演じ、『風の谷のナウシカ』では自主的にオーディションに参加し主人公のナウシカ役を獲得[6]。他には、『となりのトトロ』では当初サツキ役でオーディションに臨むも母親役に決まり[7]、『もののけ姫』ではトキを演じた。

『もののけ姫』では、宮崎から20回ものリテイクを出され、島本自らも1回リテイクを申し出るなど苦戦の連続であった。[8][9]。その後は宮崎が声優を専業以外からの起用にシフトしたため、『もののけ姫』を最後に宮崎作品には出演していない。

出演作品

太字は主役・ヒロイン・メインキャラクター

テレビドラマ

映画

テレビアニメ

1979年

1980年

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

  • 赤ずきんチャチャ(うらら園長、ランラン、シロネコ、ピー助)
  • キテレツ大百科(牛若丸)
  • それいけ!アンパンマン(クッキーキャット、オムライスくん、キャンドルちゃん〈初代〉)
  • あそぼう!! ハローキティ(ママ)

1995年

1996年

1997年

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2011年

2012年

2013年

2014年

OVA

出演年不明

1985年

1986年

1987年

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1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2003年

2004年

2008年

2011年

劇場アニメ

1979年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

ゲーム

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

  • ルパン三世 海に消えた秘宝(リアナの母)

2004年

2005年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2013年

2014年

吹き替え

洋画

海外ドラマ

アニメ

テレビ番組

人形劇

ラジオ

ドラマCD・音楽CD

CM

その他

作品

アルバム

タイトル 発売日 品番
世界名作劇場 小公女セーラ 1985年
世界名作劇場 メモリアル音楽館 小公女セーラ 2005年05月25日 B0008JH3OE
島本須美 sings ジブリ 2009年8月26日 WPCL-10739
ジブリ IN THE MIX 2009年12月04日 FARM-0206
sing her LEGENDS 2010年2月24日 VICL-63536

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

  1. 1.0 1.1 1.2 「クラリスからナウシカへ 島本須美 役者としての私 そしてナウシカのこと」『ロマンアルバム 風の谷のナウシカ GUIDE BOOK 復刻版』徳間書店、2010年、pp.87-93
  2. 「愛があれば年の差なんて 越川大介・島本須美」『アニメージュ』1984年11月号、徳間書店、p.160。
  3. 「人気Voice Actor 島本須美」『人気ヴォイスアクター』勁文社、1990年、p.143。
  4. 「ルパン三世製作メモ5 声優決定プロセス」『アニメージュ』1980年1月号、徳間書店、p.33.
  5. 西田宣善「宮崎さん、難しい宿題ばかり出さないでやさしいものを作ってほしい 島本須美インタビュー」『キネ旬ムック フィルムメーカーズ 宮崎駿』キネマ旬報社、1999年、p.190。
  6. 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』p.191。
  7. 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』p.192。
  8. 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』pp.192-193。
  9. 浦谷年良「おトキのゾンザイさん苦闘、島本須美さん」『「もののけ姫」はこうして生まれた』徳間書店、1998年、pp.358-361。
  10. テンプレート:Cite web
  11. テンプレート:Cite web
  12. テンプレート:Cite web