JR東日本E491系電車
E491系電車(E491けいでんしゃ)とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交直流両用の事業用電車。East i-E(イーストアイ・ダッシュイー)の愛称を持つ。
概要
老朽化した443系・マヤ34形の置き換えとして、2002年(平成14年)に日立製作所・近畿車輛で製造された。3両編成1本(3両)が勝田車両センターに配置されている。
主に電化路線の軌道・架線・信号の検測で運用されている。既に標準軌に改軌された奥羽本線福島 - 新庄間[1]・大曲 - 秋田間(秋田新幹線部分)と田沢湖線・電化区間の飛地である仙石線[2]以外の電化区間であればどこでも運転・検測出来る。
クヤE490とモヤE490の間に建築限界測定車のマヤ50 5001(旧スヤ50 5001)を連結して4両で走ることも可能。
またJR東日本の各電化路線以外に、JR東日本と直通運転を行っている伊豆急行・青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道・仙台空港鉄道・阿武隈急行・富士急行・北越急行・しなの鉄道・東京臨海高速鉄道でも検測を行うことがある。
車両形式および検測内容
- クモヤE491-1(Mzc・製造:日立製作所)
- 信号・通信関係
- モヤE490-1(Mz・製造:近畿車輛)
- 電力関係
- 架線測定用の装置を有する。パンタグラフは集電用のシングルアーム式PS32A形を2基備え、編成の進行方向に応じて使い分ける。
- クヤE490-1(Tzc・製造:日立製作所)
- 軌道関係
- 軌道状態測定用の装置を有するほか、測定用の下枠交差式PS96A形パンタグラフを備える。
- JRE-KMY-E491-1.jpg
クモヤE491-1
(2013年11月23日 / 新潟駅) - モヤE490-1.JPG
◆モヤE490-1
(2013年11月23日 / 新潟駅) - クヤ E490-1.JPG
クヤE490-1
(2013年11月23日 / 新潟駅) - JRE-KY-E490-1(2).JPG
クヤE490-1
(2013年11月23日 / 新潟駅)
諸元
ブレーキ
付随車(本系列の場合はTzc)遅れ込め制御が可能な回生・発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ装置を有するほか、抑速、直通予備、耐雪の各ブレーキを装備している。
故障時は他の自動ブレーキ車・電気指令式車と非常ブレーキの読替が可能なように救援ブレーキ装置を有する。
台車
ボルスタレス式の空気バネ台車で、動台車は2軸駆動のDT68(Mzc車 前側)・DT68A(Mzc車 後側)・DT65(Mz車)、従台車はTR253(Tzc車 前側)・TR253A(Tzc車 後側)となっている。軸距は2,100mm。
その他
- モニタリング装置としてMON11を搭載する。
- 先頭車は双頭連結器を装備するほか、前記したようにマヤ50形測定車を組み込むことも可能である。
- 通常の電子笛や空笛、 251系や253系,E257系などと同じ音色のミュージックホーンを搭載している。
- 中央本線対策のため、屋根全体を低屋根化している。
参考文献
- 「在来線新型検測車E491系」
- 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』2002年7月号 No.429 116p - 121p