音楽ゲーム
音楽ゲーム(おんがくゲーム)とは、コンピュータゲームのジャンルの一つ。リズムゲーム、音ゲー(おとゲー、あるいはおんゲー)とも呼ばれる。なお、一般的には前者の“おとゲー”という呼称で親しまれている。
目次
概要
リズムや音楽に合わせてプレイヤーがアクションをとる(画面で指示されたボタンを押す、ステップを踏む、楽器を模したコントローラを操作するなど)ことで進行するタイプのゲーム。一般に、プレイヤーの行ったアクションがリズムと一致していれば得点が上がっていく。また、逆に一致していなければ減点されていき(もしくはシューティングゲームのように得点が得られない)、なかにはあまりにもリズムが合わないと曲の途中で強制的に演奏が中断させられゲームオーバーになるタイプのゲームもある。また、アクションのタイミングに一定のノルマが課せられ、そのノルマを達成できない場合にゲームオーバーとなるタイプのゲームもある。
ソニー・コンピュータエンタテインメントの『パラッパラッパー』、コナミのBEMANIシリーズ『ビートマニア』の大ヒット以降、さまざまなゲームが発売された。セガの子供向けカードゲーム『オシャレ魔女 ラブandベリー』や、カプコンとタカラトミー共同開発の『ワンタメ ミュージックチャンネル』などもこれに分類される。
また、任天堂の『大合奏!バンドブラザーズ』の様に作曲機能で作成した楽曲をボタンで演奏するという形式のゲームも登場している。
歴史
コンピュータを使い「音楽の演奏」をゲームとして捉え商品化したものとして、1978年発売の『サイモン (Simon)』がある。しかし、サイモンは「音素の記憶」ゲームであり、音素も4音のみ、リズムは再現不要というルールであった。いうまでもなく、音楽を構成する三要素は「リズム、メロディ、ハーモニー」であり、音素だけの記憶ゲームを「音楽ゲーム」と呼べるのかは議論の余地がある。
その後、音楽をビデオゲームに取り入れる試みは、ファミコン時代からさまざまなゲームで試行錯誤されてきた。『たけしの挑戦状』(1986年) における「カラオケ」、アドリブ型の『いきなりミュージシャン』(1987年)、専用コントローラを付属した『ドレミッコ』(1987年)、シューティング音楽ゲームの元祖『オトッキー』(1987年)、未発売となってしまった任天堂の『ドンキーコングの音楽遊び』『サウンドファンタジー』などがある。しかしCPUのパワー不足の他、メディア容量の少なさによる曲数や音楽ジャンルの表現力に限界がみられ、ヒット作はあらわれなかった。
音楽ゲームのヒット作品は、CD-ROMが標準搭載されたソニー・コンピュータエンタテインメントPlayStationの発売を待つこととなる。1996年にソニー・コンピュータエンタテインメント発売の『パラッパラッパー』は、リズムに合わせてキー入力をするビデオゲームとしては、音ゲーのルーツと言える[1]作品であり、爆発的な大ブームを起こした。これ以降発表された音ゲーはすべてこのシステムをなぞらえ、「音ゲー」と言う時しばしばこの「リズム再現系」システムが連想される。
しかしながらパラッパラッパーはアート性が高く、3年後に作られた続編もパラッパラッパー2とはせず、『ウンジャマ・ラミー』が発売されるものの、それほど振るった販売実績は残していない。
音ゲーは、1997年業務用に発売された『beatmania』を皮切りに続々とバリエーションを増やし続けたコナミのBEMANIシリーズによって認知度を高めた。家庭用ゲーム機でも1998年のbeatmania PlayStation版発売以降、追加楽曲、バージョンアップ版を次々と発売し続けた。また、『ダンスダンスレボリューション』、『drummania』、『GUITARFREAKS』、『KEYBOARDMANIA』と、ゲームセンターを中心に使用楽器を変えたバリエーション作品を稼働させた。
その結果、1990年代末期においては音ゲーはマニアック化、高難易度化が著しく進んだ対戦格闘ゲームに代わってゲームセンターの主力となった。その一方で、この音ゲーも対戦格闘ゲームやシューティングゲームの例に漏れずシステムの複雑化に拍車がかかり、特にbeatmania IIDXシリーズは名前の通りマニアックな要素、および高難易度化が進んだ。
この当時、さまざまな音楽ゲームが発売されたが『サイモン (Simon)』の「記憶」要素を発展させ、リズムゲームと融合させることで、進化させたものとして1999年の『スペースチャンネル5』が挙げられる。「リズム再現」に「メロディの記憶」が合体され、より「音楽の演奏」に近づいたと言える。
音ゲーが複雑化・高度化する中、2001年に登場したナムコ(現:バンダイナムコゲームス)の『太鼓の達人』は、和太鼓を採用することで「太鼓を叩く」と「縁を叩く」のみに操作を単純化し、かわいいキャラクターなどと相まってファミリー層に受け、多くの続編が開発された。
家庭用ゲームにおいては、『ブラボーミュージック』(2001年)、『押忍!闘え!応援団』(2005年)、『リズム天国』(2006年)など、独自の面白さを持つものも様々なメーカーから発売された。『リズム天国』の続編である『リズム天国ゴールド』(2008年)は、音楽ゲームにおける販売記録を塗りかえるなど[2]、ジャンルとしての確立性を根強いものとしている。
リズム再現系ゲームをシステムとして捉えた時、ヒット作は、複雑な入力の『ビートマニアシリーズ』から、2入力の『太鼓の達人』そして、Aボタンのみで入力する『リズム天国』へと、より単純化の流れを示している。これは、リズム再現系ゲームの本質に近づいたとも言える。それを補うように、キャラクターやアニメーション、ストーリーなどの装飾要素のバリエーションが膨らんでいった。
そして近年、業務用機種の潮流として、従来までの「画面を見ながら手元のボタンを押す」ものから『jubeat』(2008年)、『REFLEC BEAT』(2010年)などの「画面を直接押す(タッチする)」ことによって直感的にプレイできる機種や、『初音ミク -Project DIVA- 』(2009年)、『maimai』(2012年)、『GROOVE COASTER』(2013年)など大画面で迫力のある映像を追求した機種が増加している。音ゲーと言えば「楽器をモチーフにしたゲーム」と言う認識は薄れ、現在では音楽を題材にした全身で味わえる体感ゲームとしての側面が強調されている。
欧米での音ゲーの現状は、Just Dance(2009年)やロックバンド(2007年)、ギターヒーロー(2005年)、およびDDRシリーズが圧倒的な人気を誇っている。
2014年8月までセガ・タイトー・バンダイナムコゲームスはコラボレーションの一環としてシリーズの楽曲を提供するなど良好な関係を築いている一方、自社の著作権管理に厳格なことで知られるコナミは楽曲提供を長年拒んでいたが、全日本アミューズメント施設営業社協力連合主催「天下一音ゲ祭 全国一斉認定大会」よりコナミ版権の楽曲を他メーカーに提供するという異例の動きが始まっている。
作品一覧(アーケード・家庭用)
コナミ (BEMANI)
BEMANIシリーズは以下の通り。
- beatmania
- pop'n music
- Dance Dance Revolution
- Dance Dance Revolution Solo
- Dancing Stage
- GUITARFREAKS / drummania(V以降は表記を「GuitarFreaks」「DrumMania」に変更)
- KEYBOARDMANIA
- ParaParaParadise
- ParaParaParadise DX
- Dance Maniax
- RAP FREAKS(未発売)
- MAMBO A GO GO
- Toy'sMarch
- DANCE 86.4 FUNKY RADIO STATION
- マリンバ天国
- jubeat
- REFLEC BEAT
- Dance Evolution
- Dance Evolution ARCADE
- SOUND VOLTEX BOOTH
- ミライダガッキ
コナミ(BEMANI以外)
コナミによるBEMANI以外は以下の通り。
- ドレミッコ
- Dance!Dance!Dance!
- Goo! Goo! SOUNDY
- MARTIAL BEAT
- マーメイドメロディーぴちぴちピッチ
- マーメイドメロディーぴちぴちピッチ ぴちぴちっとライブスタート!
- カラオケレボリューション
- きらりん☆レボリューションシリーズ(ニンテンドーDS版のシリーズ作品)
- Rock Revolution
- ファミリーチャレンジWii
- beat gather
バンダイナムコゲームス
バンダイナムコゲームスは以下の通り。
- 太鼓の達人
- Guitar Jam
- TEKNOWERK
- Quest for Fame(アーケード版)
- ミリオンヒッツ
- パカパカパッション(開発元:プロデュース)
- THE IDOLM@STER LIVE FOR YOU!
- ハッピーダンスコレクション
- WE CHEER
- たまごっちのフリフリ歌劇団
- のだめカンタービレ
- のだめカンタービレ 楽しい音楽の時間デス
- のだめカンタービレ ドリーム☆オーケストラ
- 妄想コントローラー
- THE IDOLM@STER SHINY FESTA
セガ
セガは以下の通り。
- TEMPO
- スペースチャンネル5
- サンバDEアミーゴ
- シャカッとタンバリン!
- オシャレ魔女 ラブandベリー
- クラッキンDJ
- UFO Stomper
- レッツタップ
- 初音ミク -Project DIVA-
- 初音ミク Project DIVA Arcade
- 初音ミク and Future Stars Project mirai
- おしりかじり虫のリズムレッスンDS
- リズム天国(アーケード版)
- けいおん! 放課後ライブ!!
- リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産
- maimai
ソニー・コンピュータエンタテインメント
ソニー・コンピュータエンタテインメントは以下の通り。
- パラッパラッパー
- ウンジャマ・ラミー
- DEPTH
- BEAT PLANET MUSIC
- ビブリボン
- ブラボーミュージック
- アイトーイ フリフリダンス天国
- [[TVDJ〜ティービィーディージェー〜|TVDJテンプレート:〜ティービィーディージェーテンプレート:〜]]
- Quest for Fame
- 昇天ビート
- サウンドシェイプ
ジャレコ
ジャレコは以下の通り。
任天堂
任天堂は以下の通り。
- 大合奏!バンドブラザーズ(DX含む)
- ドンキーコングの音楽遊び(開発元 : ハドソン)
- ドンキーコンガ(開発元 : ナムコ)
- 押忍!闘え!応援団(開発元 : iNiS)
- 燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2
- Elite Beat Agents(海外向けバージョン)
- リズム天国
- Wii Music
- JUST DANCE Wii
タカラトミー
タカラトミーは以下の通り。
AQインタラクティブ
AQインタラクティブは以下の通り。
- ザ・ワールド・オブ・ゴールデンエッグス ノリノリリズム系
- ザ ワールド オブ ゴールデンエッグス テンプレート:〜ノリノリ歌できちゃって系テンプレート:〜
- ザ☆歌謡ジェネレーション
その他国内メーカー
- ミュージックガンガン!(タイトー)
- グルーヴコースター(タイトー)
- きらりんレボリューション ハッピー★アイドルライフ(アトラス)
- 極上!!めちゃモテ委員長 クルモテ ガールズコンテスト!(アトラス)
- オトッキー(アスキー)
- バスト・ア・ムーブ(エニックス)
- メジャマジ・マーチ(販売元 : スクウェア・エニックス / 開発元 : 七音社)
- シアトリズム ファイナルファンタジー(スクウェア・エニックス)
- ぷよぷよDA!(コンパイル)
- ギタルマン(販売元 : コーエー / 開発元 : iNiS)
- 三味線ブラザーズ(カトウ製作所)
- おんたま♪おんぷ島へん(ノイズファクトリー)
- UNiSON(テクモ)
- テクニクティクス(アリカ)
- テクニクビート(アリカ)
- ピンキーストリート キラキラ★ミュージックアワー(ディンプル)
- ピンキーストリート キラキラ★ミュージックナイト(ディンプル)
- ハッピー☆スター☆バンド(アークシステムワークス)
- COOL COOL TOON (SNK)
- キラキラリズムコレクション(サンタエンタテイメント)
- リラックマ★リズム まったり気分でだららんラン♪(ロケットカンパニー)
- DJウォーズ(スパイク)
- ザ・マエストロムジーク(グローバル・A・エンタテインメント)
- Type Tunes(アルゼ)
- Aero Guitar(ユードー)
- ファンタジックタンバリン (Zoom)
- 涼宮ハルヒの激動(角川書店)
- タムタムパラダイス(GAE)
- iカメラワーク (TBS)
- プリキュアデータカードダスシリーズ(バンダイ)
- アイカツ! -アイドルカツドウ!-(バンダイ)
- ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル(KLab)
- ちくたくコンチェルト(龍獣楽団) 同人サークルからリリースされたiOS用の音楽ゲーム
海外メーカー
- EZ2DJ (Amuse World)
- Sabin Sound Star (3S Entertainment)
- EZ2Dancer (Amuse World)
- Rock Fever (IGS)
- Crazy Dancing (IGS)
- Percussion Master (IGS)
- 唯舞獨尊Online (IGS)
- 搖擺嘉年華
- 中華鼓王
- Pump It Up (Andamiro)
- Pump It Up jump
- DoogiDoogi Drm
- Drum Live Station
- In The Groove
- FreQuency
- Amplitude
- ギターヒーロー (RedOctane / Harmonix Music Systems / MTV Games)
- Guitar Hero II (RedOctane / Harmonix Music Systems / Activision)
- Guitar Hero Encore: Rocks the 80s (RedOctane / Harmonix Music Systems / Activision)
- ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック (RedOctane / Neversoft / Activision)
- ギターヒーロー オン ツアー
- DJ Hero
- ロックバンド (Harmonix Music Systems / EA Games)
- DJMAX TECHNIKA (Pentavision)
- Just Dance (Ubisoft)
- Michael Jackson The Experience (Ubisoft)
- Ultimate Band (Disney Interactive Studio)
- ハイスクール・ミュージカル DANCE! (Disney Interactive Studio)
- スティッチ!DS オハナとリズムで大冒険 (Disney Interactive Studio)
- Dance Central
- ロックスミス
- バンドフューズ ロックレジェンド
作品一覧(PC用)
ソフト
- [[Keyboardmani
- Drums Tutorial Software for HD-1
- pydance
- Doremimania
- Cyber Groove
- 鼓惑人心
- 心靈鼓手
- Frets on Fire
- Quest for Fame
オンライン
- DJMAX
- O2Jam
- Virtual Orchestra Studio
- ダンシングパラダイス(旧称Ryzme・Audition/他国では名称が違う場合がある)
- R2BEAT
- 熱舞Online
- 唯舞獨尊Online
- 第五大街Online
- osu!
- ぱんぱんミュージック
- ピアノ狂想曲
- Krazy Rain
BMSプレーヤー
BMSプレーヤーは以下の通り。
MSDプレーヤー
MSDプレーヤーは以下の通り。
フラッシュ
関連項目
- 関口宏の東京フレンドパークII - ゲストがリズムを暗記してパッドを叩いて音を鳴らし、もうひとりがタイトルを答える『フール・オン・ザ・ヒル』というアトラクションが存在する。
出典
外部リンク
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