Pop'n stage

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テンプレート:小文字 テンプレート:Infoboxpop'n stage』(ポップンステージ)は、1999年コナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)が発売した音楽ゲームBEMANIシリーズ」の1つで、『pop'n music』の派生バージョン。『Dance Dance Revolution』のような全身運動をコンセプトに開発された。通称は「ポプステ」「足ポップン」など。

筐体概要

『pop'n stage』の筐体は正面のディスプレイと10枚のフットパネルを持つステージからなる。10枚のパネルスイッチは、X字を描くように5枚が正方形状に配置された物(左下に白、左上に黄、中央に赤、右上に青、右下に緑)が、横並びで2セット配置されている。つまり、『DDR』での矢印パネルが配置されていない部分にパネルがあるという、正反対の配置スタイルとなっている。この配置のため、『pop'n music』とは違い、左右のパネルの配色は線対称ではない。正面のディスプレイの下には、選択用の青い左右セレクトボタンと決定用の赤ボタンがある。

なお、最初のバージョンでは譜面のノートであるポップ君が全て同じ丸いデザインとなっていたが、後のマイナーバージョンアップ版『pop'n stage ex』では、各サイド中央のパネルである赤以外はパネルの配置方向にあわせた三角形(上段が▲、下段が▼)となり、前後方向の視認性が向上した。なお、旧来と同じ丸いポップ君を選択することもできる。

シリーズ作品

pop'n stage(1999年9月24日稼動) 
最初のバージョン(以下「旧バージョン」と記載)。『pop'n music』シリーズの足バージョンであり、ダンス要素を中心にした派生作品として登場した。本作オリジナル曲の他、本家『pop'n music』シリーズからの移植曲も数曲収録。楽曲の担当キャラクターは全て新規に描き下ろされている。
pop'n stage ex(1999年12月20日稼動) 
旧バージョンからモードや譜面、システムなどが一部変更され、新曲や『pop'n music 3』からの移植曲の追加が行われた。

基本ルール

基本ルールは『pop'n music』とほぼ同じで、手の代わりに足を使ってポップ君を踏み、楽曲を演奏する。ただし、『pop'n music』とは天地が逆で、『DDR』の矢印のようにポップ君が下から上に上昇していく。このため、グルーブゲージやスコアは画面の上部に、曲名やキャラクター名は下部に表示されている。ポップ君のラインの表示は、左からM字を描くようにパネルを辿った「白(左下)、黄(左上)、赤(中央)、青(右上)、緑(右下)」の順番が左右に2セット並んだ配置となっている。

ポップ君が判定ラインに重なったところでタイミングよく踏んでグルーブゲージを上昇させ、曲終了時にゲージが赤色のGOODゾーンまで到達していればステージクリアとなる。曲の途中でゲージが空になった場合でも、『DDR』のようにその場でいきなりゲームオーバーにはならず、その曲の最後まではプレイできる。

ゲーム開始時にフットスイッチ数選択となり、中央のみを使用する1人用の「6スイッチモード」、全てのスイッチを使用する2人用の「10スイッチモード」から選択する。6スイッチの場合はステージ中央に乗り、「赤(左中)、青(左上)、緑(左下)、白(右下)、黄(右上)、赤(右中)」の配置でプレイする。10スイッチは基本的に2人でプレイするための譜面となっているが、グルーブゲージは1つ(2人で共有)である。

モード

本作にも本家『pop'n music』のようないくつかのモードが存在し、モードにより難易度が変化する。各モードにはデフォルトのプレイヤーキャラクターが用意されているが、『pop'n music』と同様に使用するキャラクターを変更することもできる。

  • 旧バージョン - BEGINNER、NORMAL、HARD
  • 『ex』 - NORMAL、ANOTHER、MANIAC、HARD
BEGINNER(旧バージョンのみ) 
旧バージョンのみ存在。練習ステージの後に1曲のみプレイ可能。初期キャラクターはニャミ。
NORMAL 
3曲遊ぶことが可能な標準モード。旧バージョンと『ex』では譜面が異なり、『ex』では旧バージョンのBEGINNERに相当するモードとなったため、全体的に難易度が低下し、一部の曲が選択できない。初期キャラクターは、旧バージョンではジュディ、『ex』ではミミ。
ANOTHER(『ex』のみ) 
『ex』での追加モードだが、実質的な位置付けとしては旧バージョンのNORMALにあたる。NORMALモードよりも少し難しい譜面で3曲プレイする。『ex』ではこのANOTHER限定でしか遊べない曲も存在する。初期キャラクターはジュディ。
MANIAC(『ex』のみ) 
『ex』での追加モード。モード選択画面で画面下の選択ボタンを2個同時押しするとANOTHERの表示がMANIACに変化し、選択することができる。上級者用の譜面となっており、難易度が非常に高い。このモードのみ、10スイッチ譜面が1人でもプレイ可能な配置となっている。また、このモードでは相手キャラクターが全て『pop'n music』のレイヴガールのような配色に変化する。
HARD 
あらかじめ決められた4曲で構成されたコースから選択しプレイするモード(『pop'n music 6』以降のEXPERTモードに近い)。曲プレイ中は自動的に決められたオジャマが発動する。ゲージの仕様が他のモードと異なり、100%からスタートするが途中で回復はせず、減少した分はそのまま次の曲へ持ち越しとなり、ゲージがなくなるとゲームオーバーとなる。『ex』では隠しコースも追加された。初期キャラクターはボンバー。

キャラクター

テンプレート:Main 『pop'n music』と同じシステムで、ポップ君を踏んだときの判定によって左右に表示されているキャラクターの動作が変化する。『pop'n music』シリーズからの既存キャラクターも含め、全て新規に描き下ろされており、無印では2Pカラー、『ex』では4Pカラーまで存在する(『ex』の3P・4PカラーはMANIAC譜面用に用意された、『pop'n music』のレイヴガールに近い配色)。後に本家『pop'n music』シリーズへ移植されたキャラクターもいる。

  • 『pop'n music』シリーズより - Nyami(ニャミ)、Mimi(ミミ)、SHOLL KEE(ショルキー)、JUDY(ジュディ)、KARLI(カーリー)
  • 『pop'n stage』より - YURI*CHAN(ユリちゃん)、MARGARET(マーガレット)、FAT BOY(ファットボーイ)、BOMBER(ボンバー)、DICK(ディック)、Secret D(シークレットディー)、ROMA(ロマ)、CLARA(クララ)、HOTARU(ホタル)、NAWOMI(ナヲミ)、DRAGON(ドラゴン)、TROPPiE(トロッピー)、THE♪MOCKEY(ザ・モッキー)、MILLY(ミリィ)、SPACE∅MACO(スペース・マコ)
  • 『pop'n stage ex』より - INUCHIYO(いぬ千代、6種類存在)

発売前と発売後、そしてその後

発売前はポップンの曲が出来る『DDR』風ゲームということで少し話題になったが、『DDR』並みの大型筐体のため場所をとることと、『DDR』筐体を流用できない全くの新型で筐体価格が高かったためか、非常に出回りが悪く、今はなき「チルコポルト」などのコナミ直営店や「Round1」などのごく一部の大型店舗でしか入荷されなかった。さらに操作パネルが『DDR』とは正反対の配置であり、その位置も直感的に分かりづらいことなども影響したのか、発売後は発売前ほど話題にならず、入れた店からも次々と撤去されていった。それでも、地方や大型店舗では残っている所も未だあり、そういう店でこのゲームは貴重な存在である。

beatmania 7thMIX』などと同等、先行販売のみの機種であり、販売中止になった作品として知られている。

なお、本作のオリジナル楽曲は、後に『pop'n music』シリーズのアーケード版やPlayStation版、PlayStation 2版などにおいて、権利上の問題によって見送られた1曲を除いて、全て譜面を手でプレイする用にアレンジされて移植された。アーケード版には全曲は移植されておらず、PS版『pop'n music 6』やPS2版『pop'n music 7』(『6』で隠し曲だった分を再録)でしかプレイできない曲も存在する。

関連項目

  • Pump It Up - 韓国のアンダミロが発売した音楽ゲーム。パネルの配置が酷似している。

外部リンク

テンプレート:BEMANIシリーズ テンプレート:Asbox