金子志津枝

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金子 志津枝(かねこ しづえ、5月21日 - )は、日本女性アニメーターである。埼玉県出身。

来歴・人物

様々なアルバイトをしながら生活をしていたが、就職時に子供の頃言われた事を思い出し、絵を描く仕事に就くという方向を決めた。その為1年間、死に物狂いでアルバイトをして資本金を準備し、とある会社に連絡をしたものの専門学校に通っていなかった事が原因で断られてしまい、資本金を使い専門学校へと入学する[1]

1997年シンエイ動画へと入社。後に代表作ともいえる作品となる『ドラえもん』には、大山のぶ代ら声優陣シリーズの後期から参加。その後の1998年原画デビューを果たし、作画監督も務めるようになる。大山のぶ代ら声優陣シリーズ後期及び、水田わさびら声優陣シリーズを支える重要なアニメーターともいえたが、2007年1月に他の作画監督陣と共にテレビシリーズを降板。以降は映画シリーズの作画監督を務めた後に、キャラクターデザインを担当するようになった。

2011年、長年所属していたシンエイ動画を退社し、フリーランスとして活動している。フリーランス以降はかつてシンエイ動画で一緒に仕事をした渡辺歩とコンビを組むことが多く、『謎の彼女X』、『彼女がフラグをおられたら』等の渡辺監督作品でキャラクターデザインや総作画監督を務める他、『ファンタジスタドール』ではエンディングアニメーションの絵コンテ・演出・作画監督・原画(原画は他のアニメーターと共同)を担当するなど、演出方面にも挑戦している。

ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』では、しずかちゃんに対しての思い入れが強い渡辺歩[2]に負けないほど可愛らしいネコ耳しずかを描いた事などにより、一部マニアからは「しずかちゃんアニメーター」と呼称された。[3]。単独で作画監督を担当した同作品では、しずかはもちろんドラミやゲストキャラの満月美夜子も可愛らしく描かれている。

キャラクターデザインを務めた『大きい1年生と小さな2年生』に見られる女性特有のやわらかな絵柄が特徴。アニメーターとして仕事に対する意識も強く、渡辺歩は金子のいいところについて「演出家の意図を汲んでの芝居づけだったり、労を厭わない描き込みですよね。監督や演出家にしっかりと(ディレクションの)入力を要求してくるし、それに対して彼女自身のほうからも意見をぶつけてくる。そのぶん、こちらが要求したものに対してしっかりアプローチするし、とても粘り強い。」と評している[4]

主な参加作品

テレビアニメ

OVA

  • ジャングルはいつもハレのちグゥ デラックス (原画)

劇場映画

その他

脚注

  1. アニメミライ2014オフィシャルメディア Ani☆Fav『大きい1年生と小さな2年生』を作っている人を見てみたい! 2人目・キャラクターデザイン・金子志津枝さん
  2. 「ぼくドラえもん第15号」P.6-7記載。
  3. WEBアニメスタイルの『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』紹介文より。 - WEBアニメスタイルの2007年3月9日紹介文
  4. 『アニメスタイル002』P.109参照
  5. 初めて絵コンテを担当したとのこと(『藤子不二雄FCネオ・ユートピア』47号より)。

関連項目

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