群山市

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テンプレート:Mboxテンプレート:Infobox 群山市(クンサンし)は大韓民国全羅北道北西部の市。港湾都市として発展。

地理

錦江(クムガン)下流南岸に位置する。北は錦江を隔てて忠清南道舒川郡と接し、西は黄海に面する。南は全羅北道金堤市、東は益山市に接する。黄海を隔てて中国山東半島に近い。

沖合には古群山群島が所在する。沿岸には、金堤市を経て南の扶安郡にまで広がるセマングムという大きな干潟があるが、ここで韓国最大級の干拓事業であるセマングム干拓事業が進行している。

陸上の面積は395.51㎢、セマングムの面積が285.25㎢、総面積680.76㎢。

気候

海に面するため、全羅北道の中ではそれほど寒さは厳しくない。

  • 最高気温極値36.9℃(1994年7月24日)
  • 最低気温極値-14.7℃(2004年1月22日)
群山の平均気温と降水量[1]
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均気温(C -0.4 0.9 5.1 11.1 16.5 21.1 24.9 25.7 21.1 15.1 8.4 2.3 12.6
最高気温(C 3.5 4.7 9.4 16.0 21.3 25.3 28.7 29.6 25.5 19.9 12.9 6.5 16.9
最低気温(C -3.6 -2.5 1.5 7.1 12.5 17.8 22.1 22.5 17.4 10.9 4.6 -1.1 9.1
降水量(mm 30.5 32.4 51.1 79.9 86.8 158.7 240.7 250.9 250.9 51.9 58.2 34.6 1201.4

歴史

百済の馬西良県で統一新羅時代の757年に沃溝県と改称されたが、貧しい漁村であった。1899年の開港以来、湖南平野の米の積出港として急速に発展、1906年に沃溝府に昇格した。1910年の韓国併合直後には群山府に改称した[2]。独立後の1949年群山市と改称する。市名の起源は李氏朝鮮時代の群山浦に由来する。

1988年大規模な国営産業団地が造成され、工業都市としても発展し、1995年には沃溝郡を合併して市域が拡大した。近年の中韓貿易発展に伴い、対中貿易港としても売り出している。

2009年には現代重工業の群山造船所が稼働を開始した。

群山市

  • 1914年4月1日 - 旧来の群山府が分割され、群山府の都市地域を新たな群山府として指定する。群山府の残部が沃溝郡に編入。
  • 1940年11月1日 - 沃溝郡米面・開井面のそれぞれ一部を編入。
  • 1949年8月15日 - 群山府が群山市に改称。
  • 1983年2月15日 - 沃溝郡米星邑の一部を編入。
  • 1989年1月1日 - 沃溝郡米星邑および玉島面の一部を編入。
  • 1995年1月1日 - 群山市・沃溝郡が合併し、群山市が発足(1邑10面)。

沃溝郡

  • 1914年4月1日 - 郡面併合により、群山府の一部・臨陂郡および咸悦郡の一部・扶安郡の一部(飛雁島)、全羅南道智島郡の一部(古群山面)、忠清南道鰲川郡の一部(開也島・竹島・煙島・於青島)が合併し、沃溝郡が発足。沃溝郡に以下の面が成立(10面)。
    • 米面・旧邑面・玉山面・澮県面・臨陂面・瑞穂面・大野面・開井面・聖山面・羅浦面
  • 1931年3月1日 - 旧邑面が沃溝面に改称(10面)。
  • 1940年11月1日 - 米面・開井面のそれぞれ一部が群山府に編入(10面)。
  • 1980年12月1日(2邑8面)
    • 沃溝面が沃溝邑に昇格。
    • 米面が米星邑に昇格。
  • 1983年2月15日 - 米星邑の一部が群山市に編入(2邑8面)。
  • 1986年4月1日 - 米星邑の一部が分立し、玉島面が発足(2邑9面)。
  • 1989年1月1日 - 米星邑および玉島面の一部が群山市に編入(1邑9面)。
  • 1989年4月1日 - 沃溝邑の一部が分立し、玉西面が発足(1邑10面)。
  • 1995年1月1日 - 沃溝郡が群山市と合併し、群山市が発足。沃溝郡消滅。

行政

警察

消防

交通

鉄道

長項線が通る。線形改良工事が行われ、群山駅は市街地から離れた場所に移転した。同駅は全列車停車、大野駅は一部列車のみ停車。ソウル特別市龍山駅から直通のセマウル号またはムグンファ号で3時間~3時間30分。益山駅から約20分で、龍山駅発のKTXから乗り継ぐと3時間弱で移動できる。

バス

  • 群山高速バスターミナル 群山駅から南西に4kmの、市街地に所在。発着はソウル高速バスターミナル行きのみで、昼間20分間隔で運行、所要時間2時間35分。
  • 群山市外バスターミナル 高速バスターミナルの並びにある。東ソウルバスターミナル行きは60~90分間隔の運行。大田行きは60分間隔、光州行きは40分間隔。大邱へは大邱西部市外バスターミナルへの運行。その他仁川国際空港金堤釜山総合高速バスターミナル等への便がある。また、全州益山への便は1時間に4本以上と多く、ターミナルビルは通常の市外バスターミナルビルと高速バスターミナルの間に別に設けられている。

道路

  • 西海岸高速道路(15号線)
    • 東群山インターチェンジ - 群山サービスエリア(木浦方向のみ)- 群山インターチェンジ - 群山サービスエリア(ソウル方向のみ)

空港

群山空港はイースター航空が本拠とする空港である。

軍事

在韓米軍群山空軍基地が所在する。

スポーツ

韓国プロ野球起亜タイガースが、群山月明総合運動場野球場において年間数試合の主催試合を行っている。

メディア

全州を拠点とする各局のエリアであり、テレビ局においては市内に中継局が所在している。かつては西海放送が存在していたが、言論統廃合韓国放送公社(KBS)に統合され、現在はKBS第3ラジオの中継局が市内に所在している。

姉妹都市

出身著名人

脚注

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関連項目

外部リンク

テンプレート:全羅北道の行政区画

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  1. 大韓民国気象庁
  2. 明治43年10月1日朝鮮総督府令第7号による。『朝鮮総督府官報』第29号p. 14(明治43年10月1日)を参照。