社会福祉士

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テンプレート:資格 社会福祉士(しゃかいふくしし、テンプレート:Lang-en-short)は、ソーシャルワーカー国家資格であり、介護福祉士精神保健福祉士と並ぶ福祉の国家資格(通称:三福祉士)のひとつである。介護福祉士と共に、社会福祉士及び介護福祉士法で位置づけられた、「社会福祉(主として相談援助等)業務」に携わる人の国家資格である。

ジェネリックな力量を活用し、医療高齢者児童(学校を含む)・母子・家庭・身体障害者精神障害者行政司法の社会福祉全分野を担う「ジェネラリストソーシャルワーカー」であるのに対して、精神保健福祉士精神障害者保健及び福祉分野に特化した「スペシフィックソーシャルワーカー」である。また、社会福祉士は英語でソーシャルワーカー(SW)、介護福祉士和製英語でケアワーカー(CW)と呼称されている。学歴によっては社会福祉士と精神保健福祉士又は介護福祉士の、双方の国家資格を取得することも可能である(精神保健福祉士の追加・同時取得の場合、国家試験の一部科目免除がある)。

概要

社会福祉士は社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう(社会福祉士及び介護福祉士法第二条第一項)。名称独占資格の一つである。

類義名資格の社会福祉主事任用資格は、資格区分としては任用資格であり、国家資格ではない。社会福祉主事任用資格は大学及び短期大学で厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する三科目以上の履修で取得できるが、これは大学・短期大学において指定科目の三科目以上を履修し、卒業した者に与えられる資格である(社会福祉主事任用資格は専門学校でも取得できるが、この場合、指定三科目以外の法令で規定されている科目の単位取得が必要となる)。社会福祉士は、大学等の指定養成機関で指定の科目を履修し卒業した後に得られる国家試験受験資格を得て、国家試験を受験して合格した者のみ与えられる、医師・看護師理学療法士等と同様の国家資格である。

学士を持たない人が福祉研究のため大学院に個別入学資格審査できる資格である。[1]

2006年4月より介護保険法によって市町村の中学校区単位での設置が義務付けられた「地域包括支援センター」では、社会福祉士が総合相談業務、サービス事業者および行政との連携業務担当者として位置づけられ、初めて配置義務が設けられた(必置資格)。

識見の範囲

日本国によって担保されている社会福祉士の見識の範囲を把握するにあたっては、受験資格、社会福祉士国家試験出題基準及び試験科目別出題基準、合格基準、および合格年次などが判断材料となる。 詳細は、社会福祉士国家試験を参照。

社会福祉士となるには、1年に1回行われる社会福祉士国家試験に合格して登録資格要件を有する者が、財団法人社会福祉振興・試験センターに社会福祉士として、氏名、生年月日、登録番号、登録年月日、本籍地都道府県名(日本国籍を有しない者は、その国籍)及び合格年月の登録を受けなければならない。ただし、法令により定められた欠格事由(成年被後見人又は被保佐人、禁錮以上の刑に処せられているなど)に該当する者は、登録を受けられない。したがって、それぞれの登録資格要件を有している者が、試験センターに登録の申請をし、登録簿に登録されることによって、社会福祉士としての名称を使用できることになる。試験センターは、登録簿に登録したとき、登録者に対して、その証として定められた登録事項を記載した「登録証」を交付することになっている。

社会福祉士養成施設

テンプレート:節stub 社会福祉士養成施設(しゃかいふくししようせいしせつ)とは、社会福祉士養成校のことで社会福祉士の養成施設。一般養成施設(大学卒業者等対象)及び短期養成施設(福祉系大学卒業者等対象)の他に、厚生労働省に社会福祉士国家試験指定科目の開講の承認を受けた社会福祉大学院福祉系大学社会福祉主事養成の専修学校、福祉系短期大学等がある。

指定科目

指定科目[2][3]2009年度以降入学者に適用) 
括弧内は、大学の講義科目名称例(句点で区切っている場合は、複数の科目の履修により指定科目を履修したとみなされるもの)。なお、◎の付加された指定科目は、精神保健福祉士の指定科目との共通科目の扱いを受ける。ここでの講義科目名称事例は、福祉 (教科)#教職課程に準じて記載している。

中央法規出版の通称「養成講座」など、国家試験対策テキストでは、更生保護制度までの20科目の順番に番号を振って、対応させている。演習・実習指導・実習については、出版社により対応が異なる。前述の「養成講座」の場合は、この3科目がない代わりに、21番に「資料編」を設定している。

旧指定科目(2008年度以前入学者に適用) 
括弧内は、現行の指定科目に置き換えた大学の講義科目名称例(句点で区切っている場合は、複数の科目の履修により指定科目を履修したとみなされるもの。ただし、科目自体が変質したケースや入るカテゴリが変更された場合は「該当科目なし」としている)。なお、◎の付加された指定科目は、精神保健福祉士の指定科目との共通科目の扱いを受ける。
  • 社会福祉原論(社会福祉原論(職業指導を含む))
  • 老人福祉論(高齢者福祉論、介護概論[4]
  • 障害者福祉論(障害者福祉論)
  • 児童福祉論(児童・家庭福祉論)
  • ◎社会保障論(社会保障論)
  • ◎公的扶助論(公的扶助論)
  • ◎地域福祉論(地域福祉論)
  • 社会福祉援助技術論I[5](現行の「社会調査の基礎」の内容を一部含むが、それ以外の部分は該当科目なし)
  • 社会福祉援助技術論II[5](該当科目なし)
  • ◎心理学(福祉心理学)
  • ◎社会学(福祉社会学)
  • ◎法学(福祉法学、更生保護制度論)
  • ◎医学一般(医学一般、保健医療サービス論)
  • 介護概論(該当科目なし)
  • 社会福祉援助技術演習(該当科目なし)
  • 社会福祉援助技術現場実習指導(社会福祉援助技術実習指導B)
  • 社会福祉援助技術現場実習(社会福祉援助技術実習)

旧指定科目では該当科目自体がなかったが、現行の指定科目では「福祉行財政と福祉計画」、「福祉サービスの組織と経営」、「就労支援サービス」3指定科目が全くの新規科目として追加され、旧指定科目を継続して履修させているケースの学生等に対して便宜を図っている場合もある。因みに、中央法規出版の旧「養成講座」[6]では演習は刊行されていたが、現場実習指導・現場実習についてはやはり刊行されておらず、代わって「資料編」を設定していた。

なお、「社会福祉援助技術論I・II」の後継としては、新たに「社会調査の基礎」、「相談援助の基盤と専門職」、「相談援助の理論と方法I・II」を設定することで対処。「介護概論」が現行の指定科目で廃止された代わりに、「老人福祉論」の後継である「高齢者に対する支援と介護保険制度」の部分で「(旧)介護概論」の内容を一部包括する形で対応している。「(旧)演習・現場実習指導・現場実習」については、現行の指定科目(演習・実習指導・実習)では内容変更およびトータルの単位数が大幅に増加されたため、直接の後継となる科目のみを表示し、すべてを表示していない。

科目分割や統合などによって、新指定科目で科目履修する場合と旧指定科目で科目履修する場合とでは単位数や履修コマ数が大きく変化しているものもある。また、教育機関により、教職課程の「教科に関する科目」(高等学校福祉など)や、福祉心理士社会福祉主事任用資格などとの共通科目扱いとする場合は、単位数を他の資格側に併せて、社会福祉士の本来必要な最低単位数よりも多めに設定するケースもある(多い分には問題はない)。

脚注

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外部リンク

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  1. 日本社会事業大学 専門職大学院入学試験要項 - 区分A/社会福祉士・精神保健福祉士有資格者入試
  2. 附則(平成二三年一〇月二一日厚生労働省令第一三二号)抄
  3. 社会福祉士介護福祉士養成施設指定規則(昭和六十二年十二月十五日厚生省令第五十号)
  4. 4.0 4.1 このケースにおいて、2科目に分割されているのは、教職課程高校福祉)にも対応させるため。「高齢者福祉論」は、教科に関する科目の区分上「高齢者福祉児童福祉及び障害者福祉」の欄へ、「介護概論」は、同じく「介護理論及び介護技術」へそれぞれ、「一般的包括的内容を含む」ための一部として充当することを理由に、区分する必要があるため。
  5. 5.0 5.1 ケースワークグループワークコミュニティーワーク及び社会福祉調査法を含む。
  6. 「新版○○福祉士養成講座」シリーズを指す。