矢野輝弘のどーんと来い!!
矢野輝弘のどーんと来い!!(やのあきひろのどーんとこい)は、2004年10月から、プロ野球のオフシーズン(年度下半期)にABCラジオ(朝日放送)で放送されるスポーツバラエティ番組。矢野燿大が阪神タイガース(以下「阪神」)の捕手時代からパーソナリティを務める番組で、通称『矢野どん』。
矢野が登録名を矢野燿大(やのあきひろ)に変更した2010年度(2010年3月)からは、矢野燿大のどーんと来い!!というタイトルで放送。同年末の現役引退で朝日放送の野球解説者へ転身してからも、スペシャル番組として続いている。
目次
概要
当番組は、「オフシーズンにファンと交流する場を持ちたい」という矢野の希望もあって、2004年度のオフシーズンから放送を開始。在阪ラジオ局の番組では初めて、現役のスポーツ選手が、レギュラーでパーソナリティを務めている。また、矢野以外の出演者の一部が共通するなど、『虎バン』(ABCテレビの阪神情報・ドキュメンタリー番組)との関係が深い。ちなみに、番組のテーマソングやジングルには、クレイジーケンバンドの『あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。』を使っている。
2004年度から2006年度までは、毎週土曜日の夜に放送(2004年度のみ11月~翌年3月、以降は11月~1月末)。阪神の同僚選手などをゲストを招いてのスタジオトークや、リスナーからの質問に答えるコーナーなどで構成されていた。
また、2005年度から2009年度の放送までは、阪神甲子園球場・京セラドーム大阪で阪神が主催する公式戦(ホームゲーム)で矢野が打席に立つ際に流すテーマ曲(入場テーマ曲)を毎年リスナーから募集。矢野自身が放送中に候補曲の音源を審査したうえで、そのうちの1曲をテーマ曲に採用していた。また、シーズンによっては、ABCラジオ公式サイト内の"Webio"から放送済みの音源を期間限定でインターネット向けに配信することもあった。
2007年度から2010年度までは、野球選手としての矢野の活動を優先する関係で、阪神の春季キャンプやオープン戦の期間中にスペシャル番組として編成。放送期間・時間がシーズンによって異なるものの、入場テーマ曲の審査企画を中心に、年1~2回のペースで放送を続けていた。
現役引退後の2011年以降は、プロ野球シーズンで全球団のナイトゲームが予定されていない平日に、『ABCフレッシュアップベースボール』の基本放送枠(17:55 - 21:00)でスペシャル番組「ABCフレッシュアップベースボール 矢野燿大のどーんと来い!!」として不定期で生放送。放送中にはUstream経由で、(CMと楽曲を除く)音声ととともに、スタジオの映像を同時に配信する。また、ラジオでの放送終了直後にも、Ustream向けに「特典映像」を数分間流している。
出演者
パーソナリティ
パートナー
出演時点で全員ABCのアナウンサー。田中以外は、同局の阪神戦中継にレギュラー出演の経験あり。
☆:『虎バン』のナビゲーター経験者
◎:スポーツアナウンサーとして阪神戦中継で実況・ベンチリポーターを担当
★:2011年度以降の「ABCフレッシュアップベースボール 矢野燿大のどーんと来い!!」へ出演。
- 伊藤史隆(2004年度-2007年度)◎
- 武田和歌子(2004年度-2005年度、2007年度・2009年度スペシャル・2011年度途中まで)★
- 田中花子(2006年度)☆
- 清水次郎(2008年度スペシャル)☆◎
- 堀友理子(2008年度スペシャル)☆
- 岩本計介(2011年度 - )◎★
- 角野友紀(2011年度途中 - ) ☆★
第1期・2004年度
- 放送期間 2004年10月から2005年3月
- 放送時間 土曜日 19時から20時
- 内容
第2期・2005年度
- 放送期間 2005年11月から2006年1月
- 放送時間 土曜日 19時から19時30分
- 阪神が日本シリーズに進出した2005年10月と、矢野が同球団の春季キャンプに参加した2007年2-3月には、同じ放送枠で「虎バン主義。」を編成した。
- 内容
- 「教えて!矢野先生」
- 小・中学生を中心に、野球・選手・ゲストに対するリスナーからの質問や悩みに、矢野やゲストが答える趣向。コーナーの冒頭には、「ぼくの先生はフィーバー」(ドラマ『熱中時代』の主題歌)が流れていた。
- 「これ、めっちゃええわー」
- 矢野が放送時点で気に入っていたモノをテーマにトークを展開。放送期間中にのみ設けられた携帯サイトからの応募を条件に、テーマに関連したプレゼントをリスナーに提供していた。
- 「教えて!矢野先生」
第3期・2006年度
- 放送期間 2006年11月から2007年1月
- 放送時間 土曜日 18時から18時30分
- 日本シリーズ期間中の2006年10月と、矢野が阪神の春季キャンプに参加した2007年2-3月には、同じ放送枠で「虎バン主義・木戸克彦 だからやっぱりタイガース」を編成した。
第2期とほぼ同じ内容だったが、武田和歌子が産休に入っていた関係で、当時の『虎バン』ナビゲーター・田中花子が矢野のパートナーを務めた。
スペシャル・2007年度
- 放送期間 2008年2月17・24日(2週間限定)
- 放送時間 日曜日20時から20時30分(日曜スペシャル枠)
- 第3期の放送枠では、2007年10月から「虎バン主義・木戸克彦 虎街道まっしぐら」を毎週放送。しかし、木戸が一軍コーチとして阪神に復帰したため、2008年2月から3月末までは「週刊!トラジオ」を編成した。
北京オリンピック予選を兼ねた第24回アジア野球選手権大会・台湾大会に矢野が日本代表に選出された関係で、阪神の春季キャンプ期間中に、2週間限定の「どーんと来い!!スペシャル」として放送。矢野は、2008年シーズンの入場テーマ曲を審査したほか、武田和歌子を相手に北京五輪の裏話や同シーズンの目標などを語った。また、矢野と武豊によるスペシャル対談もあった。
スペシャル・2008年度
- 放送期間 2009年2月23日・3月2日(2週間限定)
- 放送時間 月曜日20時から20時30分(月曜スペシャル枠)
矢野が2008年シーズンの閉幕直後に右ひじの手術を受けたことなどから、春季キャンプ・オープン戦期間中の2週間限定スペシャルとして放送。矢野の2009年度入場テーマ審査が中心になった。期間限定でインターネット・携帯電話向けの公式サイトも開設されたが、例年の放送とは違って、テーマ候補曲の応募を携帯サイトでのみ受け付けていた。また、『虎バン』ナビゲーターの清水次郎・堀友理子が、矢野のパートナーとして初めて出演した。
スペシャル・2009年度
- 放送期間 2010年3月15日
- 放送時間 月曜日19時30分から20時30分
タイトルを矢野燿大のどーんと来い!!と改めたうえで、1回限り・1時間のスペシャル番組として、矢野の2010年度入場テーマ審査を中心に放送。産休などでプロ野球の担当から離れていた武田和歌子が、2年ぶりに当番組のパートナーへ復帰した。また、2年ぶりに、インターネット経由でテーマ候補曲を応募できるようになった。
当番組は2010年3月3日(水曜日)に、ABCの本社スタジオで収録された。矢野は収録前に、ABCラジオで当時放送されていた生ワイド番組『柴田・桜井・やすとものスラスラ水曜日』へ飛び入り出演。生放送中にもかかわらず、大の矢野ファンとして知られる同番組のパーソナリティ・桜井一枝が、感激のあまり号泣する一幕があった。このエピソードは、当番組でも紹介されている。
ABCフレッシュアップベースボール 矢野燿大のどーんと来い!!
- 放送期間 阪神主催のナイトゲームのない平日に不定期で生放送(2011年以降)
- 放送時間 17時55分から21時(『ABCフレッシュアップベースボール』の基本放送枠)
2011年度
矢野のABC野球解説者就任を機に、『ABCフレッシュベースボール』枠の3時間スペシャル番組として3回放送。第2回までは、2度目の産休から復帰したばかりの武田に加えて、矢野の現役時代から公私ともに親交の深い岩本がパートナーを務めた。9月16日(金曜日)放送の第3回では、武田に代わって、角野友紀(ABCアナウンサー、『虎バン』ナビゲーター)がパートナーに加わっている。
当番組では、前述の「ホットゾーン」「教えて!矢野先生」「これ、めっちゃええわー」を復活させる一方で、著名人をゲストに迎えるコーナーとして20時台に「トラカフェ」を新設。生放送と同時にUstreamでスタジオの動画・音声を配信するほか、Twitterでもメッセージを受け付けている。また、一部のコーナーでは、矢野のことを(名前の「燿大」から)「アッキー」と呼ぶようになった。
2011年4月8日(金曜日)に放送された第1回では、阪神でのチームメートでもあった片岡篤史(同球団一軍打撃コーチ)が電話で出演。現役時代に当番組で矢野が選んだ入場テーマ曲を紹介しながら、2005年以降の矢野の球歴を振り返るコーナーも放送された。また「トラカフェ」では、阪神・矢野ファンを公言する松尾依里佳が、3代目秘書として出演中の『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)の収録の合間にスタジオへ生出演。出身校・京都大学で岩本の後輩に当たる松尾にとっては、ABCラジオの番組への初出演にもなった。
2012年度
矢野・岩本・角野のトリオで、4月27日(金曜日)に第1回を生放送。2011年度の放送から大半のコーナーやUstreamでの同時配信を継承しながら、40代の矢野が同年代の現役野球選手と対談する企画「俺たちアラフォー」や、矢野が現役時代に仲の良かった阪神の現役選手について語るコーナー「タイガース交流録」を新設した。
また、2012年12月31日(月曜日)17:25-18:35と、2013年1月1日(火曜日)の17:25 - 19:00には、事前収録による年末・新春特別番組が放送された。
- 12月31日は「矢野燿大と岩本計介のロンドンの夏は熱かった!年末スペシャル」と題して、ウェイトリフティングの八木かなえをゲストに、関西にゆかりのある女性スポーツ選手のロンドンオリンピックの回顧を行った。この回は角野は欠席であった
- 1月1日は『矢野燿大の元日からど~んと来い!』を放送。「教えて!矢野先生」、矢野が現役時代にバッテリーを組んだ久保康友(阪神投手)への電話インタビュー、「矢野燿大への年賀状」、田中秀道(プロゴルファー)をゲストに迎えての対談企画「矢野の神髄」、「岩本計介の矢野燿大に挑戦状」で構成されていた。
2013年度
プロ野球シーズンには、6月14日(金曜日)の17:55 - 21:00に第1回の生放送を予定していた。しかし、前日(6月13日)に予定されていたセ・パ交流戦の千葉ロッテマリーンズ対横浜DeNAベイスターズ戦が、雨天中止によって14日の予備日開催に変更。ABCラジオでは、この試合をニッポン放送制作分の中継(解説:高津臣吾、実況:山内宏明)の同時ネットで18:15から急遽放送したため、18:00から試合開始までの約15分間を矢野によるスタジオトークに充てた。結局、編成上の事情[1]や公式戦の日程などとの兼ね合いから、シーズン中の放送はこの1回で終わった。
なお、12月31日(火曜日)の17:25 - 19:00には、矢野・岩本・角野のトリオで当番組を放送。「教えて!矢野先生」のコーナーでは、この年のドラフト4巡目指名で阪神に入団した梅野隆太郎が、捕手の先輩である矢野から電話でプロの心得を教わっていた。これとは別に2014年1月3日(金曜日)の同時刻に、矢野・岩本が進行役として参加しているスカイ・A sports+の「金谷多一郎・矢野燿大の考えるゴルフ」からのスピンオフ企画番組「金谷多一郎・矢野燿大のラジオde考えるゴルフ」を放送。
2014年度
セ・パ交流戦予備日の6月5日(木曜日)に交流戦を一切開催しないことが確定した[2]ため、事実上の第1回放送として、『矢野・下柳・桧山のラジオで虎バン!!』を17:55 - 21:00に編成。矢野・岩本の司会陣に加えて、朝日放送の野球解説者から、矢野の阪神時代のチームメイトでもある桧山進次郎と下柳剛をゲストに迎えて放送した。また、同年度から『ABCフレッシュアップベースボール』木・金曜日のスタジオ担当に起用された西田沙織が、角野に代わってアシスタントを務めた。
実質的な姉妹編『矢野燿大の「アスリートの舞台裏」』
2011年5月16日より、不定期単発枠(日曜20時から21時、または月曜20時から20:30のいずれか)の枠で、実質的な姉妹編「矢野燿大の「アスリートの舞台裏」」がスタートした。こちらは矢野・岩本のコンビは変わらないが、女性パートナーは武田ではなく塚本麻里衣が勤める。
備考
矢野の現役時代(2005年度以降)の入場テーマ曲は、当番組のスタッフによる事前審査で選ばれた候補曲を、矢野が放送中に音源を聴きながら審査。矢野自身が最も気に入った1曲を、そのシーズンのテーマ曲に定めていた。なお、テーマ曲を推薦したリスナー(代表)1名には、番組から記念品を進呈。過去には、以下の曲が選ばれている。
- 2005年:アンドリューW.K.(Andrew W. K.)『パーティー・ハード(Party Hard)』
- 2006年:HOME MADE 家族『サルビアのつぼみ』
- 2007年:SunSet Swish『マイペース』
- 2008年:馬場俊英『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
- 2009年:ケツメイシ『カーニバル』
- 2010年:FUNKY MONKEY BABYS『ヒーロー』
関連項目
脚注
- ↑ この年から、プロ野球のナイターが元から組まれていない場合、通常21時から生放送するクッション番組「堀江政生のほりナビ!!」の拡大放送を実施する日を設けているため
- ↑ 6月3日・4日の「楽天対阪神」(コボスタ宮城)および「ロッテ対中日」(QVCマリンフィールド)の少なくとも1試合が中止になった場合には、中止対象のカードを放送予定日に開催する関係で、当番組の放送を休止する予定だった(予備日開催のカードが全て中止になった場合にはTBSラジオ制作の『プロ野球ネットワーク』への差し替えを予定)。