由布岳

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テンプレート:Infobox 山 テンプレート:Mapplot 由布岳(ゆふだけ)は、大分県由布市にある標高1,583mの活火山

概要

東峰と最高峰の西峰(山頂には1583.26mの一等三角点がある)の2つのピークからなる。円錐形をしていることから、豊後富士とも称される。

古来より信仰の対象として崇められ、『古事記』や『豊後国風土記』にもその名が記されている。『豊後国風土記』では、「柚冨峯」と表記されており、その頂上には石室があって常に氷が凍っており、夏を過ぎても溶けることがないと述べられている。また、「柚冨郷」の近くにあることが「柚冨峯」という山名の由来とされている。宇奈岐日女神社式内社)の祭神であり、また、山岳仏教信仰の山としてかつては中腹に佛山寺湯布院町)の伽藍があった。

阿蘇くじゅう国立公園に指定されており、別府湾からも鶴見岳の後方に美しい姿を望むことができる。山頂からは日本百名山九重山祖母山阿蘇山などが見え、天候がよければ大分県・福岡県境の英彦山長崎県雲仙岳まで見渡すことができる。頂上付近になるにつれて草木はまばらになるが、山頂にはミヤマキリシマも多く山麓の草原にはヒゴダイマツムシソウも多い。

周辺には豊富な湧出量を誇る別府温泉別府八湯)や由布院温泉、全国屈指の酸性泉である塚原温泉を始めとする温泉群が点在し、活火山であることを思わせる。特に由布院温泉のある由布院盆地では、多くの場所から由布岳の姿を望むことができるため、ランドマーク的な存在となっている。

深田久弥日本百名山に入れなかったことを後悔した山といわれ、近年になって登山家である岩崎元郎が自身の新日本百名山の一座に選定した。また、日本二百名山のひとつにも、日本山岳会東九州支部が選定した大分百山にも選ばれている。

登山道としては、由布院町岳本、南登山口(旧一軒茶屋)及び猪瀬戸からの3つの登山口からが主要ルートとなっている。

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